救世教神話

これから明主様が説かれた救世教に関連する神話をまとめていきます。ただ全部を詰め込みすぎると膨大になるので、大きく時系列に要点だけまとめました。また定期的に折を見て追記するかもしれません。

御光話録 昭和二十三年御光話
『神様の話は虚々実々だがマンザラ作り話でもないんです。』

このように明主様が仰っているように、これから私がまとめる内容も割と強引と感じられるようなこじつけと推測が多いことを最初に断っておきます。明主様の御論文を拝読してくと、西暦にかけての三千年間についての神様の御経綸については種々説かれていることが多いのですが、それ以前のことについてはあまり説かれていません。今から三千年前よりもっと以前のことになると、いつか話すと言われたきり、ついに話されることはありませんでした。

観音講座 第三講座 神界の支配者 盤古神王 大自在天
国常立尊が天照大神から命ぜられた時が九千年前である。
(昭和十年八月五日)

御講話
『観音様からお知らせ受けた所によると、日本では三千年以前、外国では国により五千年、七千年、或は九千年といふ具合ですが、それ以前には病気といふものは無かったんであります。』
(昭和十年五月十一日)

大光明世界の建設 最後の審判
『一切の清算、世界的大清算が、行はる時が来るんであります。此、清算は、本当から言ひますと、九千年間に渉っての、あらゆる清算であります。此の九千年に就ては、いづれ別に、詳しくお話する考へであります。そして其結果、森羅万象一切が、時処位を得て、「本然」に立直った時が、五六七の世、大光明世界なのであります。』
(光明世界三号 昭和十年一月十一日)

今度の大浄化は三千年どころじゃない九千年の総決算であると仰られてるんです。それで私はずっとこのことについて考えてたんですけれども、たまたま旧約聖書やギリシャ神話の創世記を読むにつけ、ここに答えがあるなと思いました。で、おそらく九千年前から三千年前のことについては曖昧模糊でありつつもあんまり嘘がないんだと思います。旧約聖書やギリシャ神話をおおむね当てにしていい。それで、ここ三千年の歴史については噓ばっかりで、普通の調査では真相に辿り着けないようになってるので、明主様は神智により近年に至るまでの三千年の経綸について特に重点を置いて御教えくださったのではないかと推察するんです。

そこで、大体のざっくりとした時系列を図でまとめてみました。

まずですね、神様にも新しい古いのといろいろあるんですよ。というのは分霊されたり、それが生まれ変わりされたりと色々ありますからね。国常立様もいろいろあって、造物主の仕事をされた大国常立様、龍神となって日本国土となられた国常立様、人間として出られた国常立様とある。伊弉諾様も正体は国常立様だし、伊都能売天皇も国常立様の子孫であり本体は国常立様なのです。なので、神様のことを御教えに求めながら整理する必要があるのですが、それはまた別の項目に譲ります。

9000年前、国常立の尊が天照大神から勅命を受けるのですが、これが第一の夜の時代のはじまりの頃です。この第一の夜の時代が6000年前のノアの洪水のところまで続きます。前回の夜の時代のクライマックスがノアの洪水であったということが分かります。

■天照大神の命により国常立尊が人類進化計画を開始する、国常立尊の経綸により人類が同時多発的に狩猟生活から農耕生活へと移行

まずはここですね。天照大神が国常立尊に何を御命じになったのか直接の言及はないんですけど人類の一大進化を任せられたのではないかというのは想像に難くないんですね。そもそもの神の計画としてはこの地上全土を神善美全き一大パラダイスにすることなんですけれども、原始人類の知能レベルだととてもじゃないけど科学文明を創れないんです。原始人類には真実があり、善良ではあったけれど物質的な美はつくりだせなかった。それで、神様は人間の知性を飛躍的に高める経綸をはじめられたことが分かります。

原始時代、人類は狩猟生活ばかりだったのですが、今から9000年前、突如として同時多発的に世界中で狩猟生活から農耕生活への切り替わりが起こるのです。そしてこの切り替わりが突如として起こったことは人類史上最大の謎とされており、未だに理由が分かってないのです。そして、農耕生活への変化が人類文明に飛躍的な進歩をもたらしたと言われており、農耕生活というベースがなければ、領土問題、貧富の格差、広域を支配する王の台頭などもありませんでした。人類文明の基礎の中の基礎が実は農耕にあるのです。

■年老いた蛇サタンの計略により西洋を中心に薬毒を用いるようになる、これにより人類の霊性の堕落がはじまる

御 教 え 集 第十三号
キリストが言つた「禁断の木の実」という事は薬なのです。禁断の木の実を食べると人間に悪が生まれる。悪が発生する。悪の発生源というのは薬なのです。薬を人間が使わなくなれば悪が無くなるのです。
(昭和二十七年八月十六日)

アダムとエバの楽園追放、失楽園の話ですね。旧約聖書ではサタンに唆されてエバが知恵の実を食べさせられたとあります。この神話では、女性であるエバが最初に邪神に騙されてそれから夫であるアダムも巻き添えしたという、ちょっと女性批判のような解釈があるのですが、私はちょっと違った見方をしています。どういうことかというと、東洋=経=男性、西洋=緯=女性という捉え方があって、知恵の実による人間の霊性の堕落は最初西洋ではじまってそれから東洋の方に広がっていったという見方です。

御 教 え 集 第十二号
其悪の内で一番深刻なのは薬です。処が何ういう訳で薬というものが出来、飲ます様になつたのかというと、此薬を飲ませたのは観音様です。観音様が薬師如来になつて薬を飲む様にしたのです。

(昭和二十七年七月二十七日)

キリスト教では邪悪な年老いた蛇サタンによってアダムとエバは騙されたとなっていますが、人間に薬を飲むようにそそのかした御神霊というのは結構いろんな方がいらっしゃるのです。中国の方では漢方の生みの親である神農という神様ですし、明主様の仰る通りに観音様が薬師如来となって人間に薬を奨めたのです。

それで、どうしてそういう毒でもって人間に悪を発生させたのかというと頭を鍛えて知恵を磨くためなんです。人間の知性を発達させる経綸として仕方がなかったことなんですよね。薬は経綸上必要であったという内容が以下の御論文や御講話に詳しく述べられているのでまとめておきます。

文明の創造⇒総篇 天国建設の順序と悪の追放

文明の創造⇒総篇 悪の発生と病

御 教 え 集 第十二号

御 教 え 集 第十八号

御 教 え 集 第三十二号

■農耕生活に移行した人類が領土をめぐって集団的に大規模な殺戮を開始、地上に怨嗟が満ちるようになる

狩猟生活の時代の人類というのは比較的人類同士での争いがなかったんですよ。ちょっと足手まといになるような人間は仲間内で殺されて間引かれてたみたいなんですけどね。でも人同士の争いってあまりなかったんです。人類が農耕生活に移行する、農作物のできる限られた土地を奪い合うようになるんですよ。今と比較して耕地面積に対する収穫量も大したことなかったというのも理由の一つです。だから、食べ物の奪い合いが起こるのです。すなわち戦争ですね。

■堕天した神々が人間に半神半人のネフィリム達を産ませる、ネフィリム達は地上の巨大な王となるが人間を苦しめる

ネフィリムというのは聖書に出てくるのでそのまま拝借したんですけど、こういう神霊が人間に再生したような有力者は時代の節目節目に出現されてもおかしなことではないのですよ。明主様もつど時代の節目に再生されてますからね。もっとも聖書でのネフィリムの解釈は様々で10メートルを越すような巨人のことであるというものもあるんですけど、わたしは神霊が人間に生まれたような王や豪族などの巨大な権力者であるという解釈です。

こういう半神半人で有名なのは古代バビロニアの王ギルガメッシュとかギリシャ神話のヘラクレス、メドゥーサを討ち取ったペルセウスなどホントに多いです。インド神話にも中国神話にも日本神話にも多くのうつそみの神がお出ましになられます。それで、やっぱり夜の時代ですから、こういう半神の方々は英雄としての側面ももつんですけど、討ち取られる側も膨大に発生するんですよ。善と悪なんて物語のどちら側に立って観るかの視点によって全然変わってきますからね。どうしても殺されたほうは恨みますよ。

■地上の怨嗟と薬毒により人間の霊性は極度に堕落、天上の神々は霊性の復帰は困難と判断し大洪水による浄化を決定

御 光 話 録 第十三号
【お伺い】旧約聖書の中にある「ノアの洪水」の物語は何かを暗示してゐる予言と解して宜しいでせうか。

【御垂示】「ノアの洪水」っていふのは紀元前の事で、ノアといふ兄弟があって、或時その兄貴の方が神懸りになってね、近い中に大洪水があるから多くの人に知らせろ、っていふ御神示を受けたんです。そこで盛んにそれを宣伝したけれどその言ふ事を信じたのは六人だけだったんです。で、その洪水に備へて箱舟っていふのを造ったんですが、之はぎんなんの実の形をして蓋がついてゐたんです。で、それを造って待ってゐた所が、その中に、百日間雨が降ったとか、四十日間雨が降り続いたとか二つの説がありますがね、それで大洪水になって皆逃げて山の上に登ったんです。然し、山へ登ったんですが、獣だとか蛇だとかも山の上に来たもんだから、みんなそれらのものに喰はれて死んでしまったんです。然し、箱舟には獣や蛇は入って来ないし、それに七十五日分の食糧を用意してたもんだから、結局、その八人だけが助かったんです。その八人が段々にふえて今の西洋民族になったんですね。

この「ノアの洪水」は日本にもあったんで、丁度伊邪那岐、伊邪那美の時代だったんです。この両神は高い山に上ったので助かったのです。だから、古事記に「シホヒス、シホミツ」って言ふ言葉がありますがね、ヒスは乾かす、ミツは満ちるですね。そして「二柱の神、天の浮橋に立たして、その沼矛(ヌボコ)を指し下して画(カ)きたまへば、塩こをろこをろと画き鳴らして」そして島や国が生れたって言ふんですが、これは、大水が引いて島や国が出来たって言ふ事だらうと思ふんですがね。実際に於て幾ら力があってもそんな魔術みたいな事は出来る訳がないですからね。

聖書には「ヨハネは火の洗礼をなし、キリストは水の洗礼をする」っていふのがありますが、水っていふのは体で、火は霊ですからね。だから本当の意味での火の洗礼、霊の洗礼はこの浄霊の事なんですよ。浄霊は火素でやるんだから火の洗礼ですよ。然し、この場合は火の洗礼といっても大きい意味ぢゃなくて、人間対人間の洗礼ですね。所が、これからは霊界が本当に昼間になりますから、火素が多くなって浄化が強くなり、強く浄められるんで、それこそ本当の「火の洗霊」になるんですよ。(地上天国第五号編輯後記参照)……(昭和二十四年七月二十三日)

というように、前々回の夜の時代の霊性の堕落によって人類はほとんど全滅したんです。生き残ったのは西洋ではノアの八人、中国では伏羲と女媧、日本ではイザナギ様とイザナギ様です。ちなみに、わたしの考察では伏羲と女媧はイザナギ様とイザナミ様のことではないのかなと思うのです。洪水型兄妹始祖神話とまとめられるほど共通点が多いのですよ。日本、琉球諸島、中国西南部、台湾、インドシナ半島、インドネシア、ポリネシア諸島などにも同様にこの神話が伝わっているのです。いずれの地域でも、洪水によって住民のほとんどが全滅した後、二人だけ生き残った兄と妹が、神意をはかって交会し、新たな住民の祖となるという内容なんですよ。なので、日本だけでなく東洋全体の祖先はイザナギ様とイザナミ様の御二人と言えないこともないんですよ。

昭和29年4月24日 側近奉仕者の記録
ノアの洪水についてお話された後、「あの時は8人が生き残ったが、今度来る大浄化は、残る人数こそ比率上多いが、あんなものではない。想像以上のものだ」

■天若彦のクーデターにより国常立尊が引退、国常立尊は幽界にて閻魔となり人類救済を開始

【お伺い】国常立命と天照皇大神の押し込められ給ふた事の相違は――

【御垂示】天照皇大神の事は割に近い。近いと云っても今から大分昔だが、所が国常立命のはそれよりずっと前で別個の事です。国常立命は天若彦命らにより艮に押し込められたが、天照皇大神は素盞嗚尊に攻められ御身が危くなって逃げられ、信州水上山へ御逃げになり、その地で御かくれになった。そして御髪の毛を切って御神体として方々へ御祀りしたんです。日枝神社なんかはそれです。

御 教 え 集 第三十一号

御教え集三十一号は国常立尊のことを多く述べられてる特集のような内容になっているんです。なので、詳細はこちらを読んでいただければ理解が深まるともいます。それで、御講話にもありますが国常立尊が引退された時期が今から3000年前なんですけど、伊都能売天皇が引退された時期よりもずっと前のことで別個のことであると述べられてます。

昭和29年3月初め 御講話
【お伺い】罪の元は薬であるという教えもあり、神を押し込めた事が、罪の根本だというお言葉もございます。この二つの教えの関係は、どういう事でしょうか。また、その押し込めた罪というのは、人類全部にそういう罪があるのでしょうか。

【御垂示】もちろん神を押し込めた事が罪の根本です。薬毒というものは、浄霊をすれば取れるものです。みんな神を押し込めた罪がある。教団も幹部ほどその罪は重い 。私を世に出して、その罪が消える。要するに私というものが、分かれば良い。しかし私は化けてるからな。

【お伺い】という事は明主様のご神格を分からせて、頂だくという事でしょうか。

【御垂示】そうではない、一人でも多く信者を作る事だ。

近年大和民族というのが日本人のアイデンティティとして大きく持ち上げられてるんですよ。これは、我々は日本人なんだ!中国人や韓国人とは違うんだ!っていう保守的な意味で使われてるんですけどね。大和民族は平和主義で大人しくて優しくて礼儀正しくて素晴らしんだってことで自分たちを鼓舞したいんですよ。ただ、この御講話を読ませていただくと大和民族も大罪を背負ってるわけでございまして、それが何かというと神様を裏切った罪なんですね。

■伊都能売大神の御隠退、インドで南海大師となられ釈迦に仏法を伝える

御 垂 示 録 (第六号)
【お伺い】国常立尊と伊都能売の神との御関係に就いてお伺い申し上げます

【御垂示】つまり、国常立尊様の子孫と言う訳ですね。そうして位から言うと、伊都能売の神が上なんです。(親と子の例をおあげになられ)そうして自分が監督するんです。国常立尊の息子だからね。大本教の教祖様は国常立尊が憑られたんですね。時代はあるんです。国常立尊と言う神様は造物主なんだからね。その時は大国常立尊と言い、森羅万象を造られた。その次に人間となつて、それが単に国常立尊と言う。
(昭和二十六年五月一日)

宗教篇 仏教の起源

宗教篇 伊都能売神

宗教篇 観世音菩薩

御 光 話 録
【お伺い】天孫民族と大和民族とは同一内容のものでせうか。

【御垂示】大和民族の方は相当古いんです。之は全く戦争を嫌ひ平和愛好民族なのです。所が素盞嗚尊が朝鮮からやって来て直に日本を征服したが、それが又神武天皇に征服されて了った。大和民族は此の二つの民族の下づみになって判らなくなって了った。日本を支配したのは朝鮮、支那の民族であって日本民族はずっと支配されて来た。朝鮮系は素盞嗚尊から三代を経て大国主命になったんですが、今迄の日本の歴史とは朝鮮系と支那系の天下の「とりっこ」であって日本人の行動は出てない。今迄人民の歴史がなく、特権階級の歴史だったのはそのためなのです。これから本当の人民の歴史が出来るんです。之は体的許りでなく霊的にもずっと連ってゐるのです。徳川家康は大国主命の系統であり、天皇は神武天皇系だったのです。神武天皇の次の綏靖天皇の后は大国主命の娘であり、南北朝の南朝は素盞嗚尊、北朝は瓊々杵尊と神武天皇の争ひです。

【お伺い】その事は大先生のみの御存じの事でせうか。

【御垂示】いや歴史にありますよ。出雲朝が日本を支配した事もはっきりしてゐて、天皇になった事も出てます。天理教にも「日本の真の柱は唐人だ」とあり、大本の霊界物語にも支那の磐古親王――之は日本の天照皇大神に当るんですが――が日本に来て天皇になったとある。だから之は私のみの意見ではない。私は別の事でも判ってゐた。それは以前「神憑り」によって詳しく知ることが出来た。瓊々杵尊から神武天皇に至る間にも神秘は沢山あります。大和民族には偉人も出てゐるが、多くは芸術家に優れたのが居ます。光明皇后、応神天皇や義経は大和民族です。義経にはいろいろ神秘がある。聖徳太子は代表的な大和民族です。
(昭和二十三年六月二十八日)

■房州鋸山にて『夜昼転換』の天啓が表れる

(解説略)

■メシヤが現界に降誕、地上の審判を開始

(解説略)

■大浄化により人類はクライマックスを迎える

(解説略)