地上天国

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巻頭言

本教の発展は人も知る如くあまりに急速調で、息詰るような狭い島国日本の社会として何や彼や話題の中心にされるのである。全く毀誉褒貶(キヨホウヘン)の渦巻の中心に置かれてゐる現在であるのは又やむを得ない過渡期の現象であらう。喬木風多しの例えの通り...
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地上天国11~20号

■地上天国十一号 昭和二十四年十二月二十日・巻頭言・神の芸術・事実は雄弁なり・唯物主義と唯心主義の戦・転向者の悩みに応ふ■地上天国十二号 昭和二十五年一月二十日・巻頭言・最後の審判・結核ナンセンス・自観申す■地上天国十三号 昭和二十五年二月...
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医学談片集 変な話(五)

よく世間でいふ、お医者さんの子供が病気に罹ると、必ず自分がやらないで友達等に頼む、といふ事をよく聞くが、之程変な話はあるまい。お医者であり乍ら、自分の大事な子供の生命を他人に任せるといふ事は、どう考えても理屈が合はない。察する処、自分の子供...
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医学談片集 変な話(四)

斯ういふ事があった。或中年の婦人、頭の中に何かがゐて、始終しゃべってゐる。それがうるさくて時々気違いになりそうになる-という症状、で、其頃の帝大○内科に一年入院したが、少しも良くならない。其時博士曰く、「あなたの病気はもう治ってゐるから退院...
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医学談片集 変な話(三)

之も歯痛当時の話、某歯科医学士に、私の慢性歯痛を診て貰った。彼曰く、「必ず治るから二週間来て御覧なさい。」私はその通りした。少しも快くならないので訴えた処、彼は、「仮え痛みはあっても、歯の病の方は大分よくなってゐる。」といふので、私は変だと...
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医学談片集 変な話(二)

私は以前歯痛で悩んだ時、その前日薬の綿を詰めた為と思ったので、歯科医に、『それを除って貰いたい、そうすれば治ると思ふ。』と言ったら歯科医は-「そんな訳はない、明日まで待ってくれ。」といふから、翌日行った処、彼曰く、「昨晩ドイツの凡ゆる本を調...
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医学談片集 変な話(一)

以前聞いた話だが、或医師の息子が盲腸炎に罹り、早速手術した処死んで了った。そのお医者さん曰く、「実をいえば、医者の伜でなかったら助かったかもしれない。といふのは医学上あの場合手術をすべきが医師としての常識であるからで、手術をしない訳にはゆか...
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邪神と没落

キリストにサタン、釈迦に提婆は誰も知ってゐる処であるが、吾々と雖もサタンや提婆が常に根気よく狙ってゐる。面白い事には、時期の切迫につれ、彼等邪神は愈よ躍起となって、昨今は獅子奮迅の勢で活躍してゐる事で本紙にも近頃目立って掲載されてゐるから知...
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学理の魔術

現代人は学理の魔術に罹ってゐるといってもいい。それは学理とさえいえば、何でもかんでも無条件に信じて了ふ。全く絶対的ともいえる。処が学理が絶対でない事は、学理は常に変遷してゐる。例えば肺病は遺伝として長く信じてゐたのが、近来は遺伝ではないとい...
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巻頭言

抑々本教が出現したという意味を判り易くいへば斯ういふ事である。例えば大きな池があるとする。勿論、濁った水が満々と溢れてゐる。それへ向って明礬を投げ込む。そうすると明礬が溶けるに従って池の濁水は漸次澄んでゆく、それと同様である。吾等が常に言う...