岡田茂吉

明日の医術

肺結核

此病気の現在日本に於ける趨勢は右の如くであるにみて、如何に急迫せる状態にあるかといふ事である。読者よ、何故肺結核が斯の如く増加しつつあるかといふ事は、私の発見によれば其原因が全く現代医学の誤謬に在るといふ事である。それは、現代医学の結核防止...
明日の医術

結核問題とその趨勢

人口問題に対して最も重要なるものは結核問題であらう。結核に就ての状態は如何であらうか、各種の調査資料によって示してみよう。(時局の為か此数年間の調査発表なく以下の資料は昭和十一年頃までにて遺憾乍ら止むを得ないのである。)世界の主要文明国での...
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病気の真因

凡そ人間が此世の生を受けるや、遺伝毒素即ち最初に述べた天然痘毒素を主なるものとして種々の毒素を保有してゐる事は前項に述べた通りである。そうして之等の毒素の支障によって健康が完全に保持出来得ないから、体外に排泄せらるべく絶えず自然浄化作用が行...
明日の医術

人口増加率低減の問題

以上示した処の各国の統計によって現在日本及び世界の人口問題の趨勢は略諒解された事であらう。そうして要約してみると次の二点に帰するのである。一、ヨーロッパに於ては十九世紀中葉以後日本に於ては大正十年以後増加率低減が始まった。二、死亡率減少と増...
明日の医術

各国に於ける人口動態

今試みにフランスに於ける人口動態を示してみよう。此国と雖も十九世紀の初頭には出生率は相当高いのであった。即ち西暦一八○一~一○年には三二・四、一八一一~二○年には三一・八、一八二一~三○年には三一・○であった。然るに一八三一~四○年に三○・...
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人口問題

今日世界の文明国に於て、最も重要なる問題として関心を払はれつつあるものは何といっても人口問題であらう。それは民族興亡の根本をなすものであるからである。一国の富強はアダム・スミスの曰った「人口増殖力に関ってゐる」との言葉は全く至言である。又ム...
明日の医術

序論

此書を読む人の為に前以て断っておきたい事は如何なる読者と雖も、今迄読んだ処の書物否今日迄全世界で出版された凡ゆる書物と雖も、恐らく私の此著書位想像もつかない驚愕すべき説は無いであらうと思ふのである。或は異端邪説視する人もあるかも知れない。そ...
明日の医術

政府は西洋医学と民間療法との比較実験を、行って可なり 「附録」

近時西洋医学の治病能力が、余りにも薄弱であるが故に、患者は止むを得ず、他の種々の療法を求めんと焦慮する事は、寔に無理からぬのである。或者は灸治に、指圧に、或者は類似宗教に何々療法に趨るのであるが、それは実に、西洋医学よりも、何々療法の方が治...
明日の医術

西洋医学の大誤謬 結論

西洋医学の誤謬と、本療法の効果とは、大略述べた心算であるが、其帰結として、今少し、述べてみたいのである。西洋医学に於ける黴菌の研究及び、生理解剖、分析等は、確に、有用であるから、勿論、飽迄も、科学的に進歩発達せしむべきものである。唯私が一大...
明日の医術

西洋医学の大誤謬 医学に欺されてる、医師

西洋医学に依る、治病能力の疑問は再三述べた処であるが、多くの医師諸君の中には、之をハッキリ、認識出来得ない人もあらう。それは、薬剤や物理療法に依っての、苦痛の軽減を、治癒されると思う誤認である。病気軽快と治癒とは、全然異ふ事も、述べてある通...