著述編

東方の光

善言讃詞

敬しく惟(オモンミ)るに。世尊観世音菩薩此土に天降(アモ)らせ給ひ光明如来と現じ。応身弥勒と化し。大千三千世界の三毒を滅し。五濁(ゴジョク)を浄め。百千万億一切衆生の大念願。光明常楽(ジョウラク)永劫(エイゴウ)の。十方世界を成らし...
東方の光

縁日の植木屋

客、岡田某「此の追加木は幾何(イクラ)だね」植木屋鈴木某「ヘエーまあギリギリ決着一億八千万円で」客「フーン随分高いね、ウンと負けないか」客木屋「イヤ負かりません、実際お掛値は無いんで」客「冗談ぢゃない、余り高過ぎるよ。それに俺は今し方、随分...
東方の光

ノントー銀行

町田ノントー氏がイヤデモ応でも、総裁に祭り上げられた訳を内々でチョッピリ打ち明けてみよう。実はこうなんで御座る。若しか、此の六十七議会で解散ていふことにでもなれば、早速入用なのは佐渡のお土で、抜目のない若槻どんは、尻に帆をかけサッサと逃げた...
東方の光

公娼廃止すべからず

廃娼問題は、随分長い間の社会的問題であったが、最近愈々実行期に入(イ)らんとしてゐる。然し、之は非常に間違ってゐると思ふ。それに就いて以下私の観る所を述べさして貰ひたい。最近の警視庁保安部の調査に依ると、公娼七千九百人、芸者九千六百七十人、...
東方の光

全人類待望の炬光 大聖観音力の顕現 併而仏説の開扉

古来仏誕の国、印度に於いて面白い伝説がある。それは、三千年経つと憂曇華の花が咲き、其の時東方に転輪菩薩が現はれ、此の土をして極楽安養浄土に救はるると謂ふ事である。然るに、其の転輪菩薩とは如何なる御方であるかと申すと実は観世音菩薩の事であって...
東方の光

『観音運動に就て』

今日、口を開けば非常時と謂ふ。何を以て非常時と謂ふや。そは、あらゆる方面の行詰りである。政治に、経済に教育に思想に、医学に、宗教に、其の他あらゆる方面に渉って行詰りである。之に向って一大維新的打開是正を行ふに非ずんば国家の進展は固より、文化...
東方の光

政民聯繋

政党ちうものは、ほんに可笑しなもんで御座る。政友と民政と聯繋するとかせぬとかベンベンダラダラ半年以上も同じ様な事を繰返してをってゐるので御座る。之は五、一五などに脅かされたり松岡どんの政党解消等に尻を突つかれたりなどして、此政治非常時を何と...
東方の光

皇道ばやり

皇道の名を冠した団体が最近になって急に殖え出して七十幾つになったと言ふ事で御座る。物の流行といふものゝ迅いのには流石の阿呆も吃驚致したので御座る。皇道何々会にも真面目なのも少しはあるが如何はしいのが山程あるといふ事で御座る。此インチキ皇道の...
東方の光

非常時と宗教

今日誰しも言葉を吐けば非常時と言ふ。此非常時にも国際的と国内的との区別がある。今茲では国内的非常時に就て宗教との関係を少しく説いてみたいと思ふ。国内的非常時にも経済問題即ち農村及び中商工失業問題等多くあるがその根幹を成してゐるのは何と言って...
東方の光

観音力と吾等

滅法濁世(メッポウダクセイ)の今 日本国より一大救済力の既に出現せるを信ず観世音菩薩の力徳動いて万教は帰一され大光明世界の完成さるる事を信ず念被観音力に依って真の智慧證覚を与へらるる事を信ず観音心即ち菩提心たる事を信じ 是に因て愛善和楽...