著述編

自観叢書

預言者マホメット

一 イスラム教と教祖マホメット最早誰でも知っているように、イスラム教はその中国名を回教と言い、また別にフイフイ教とも呼ばれている唯一神観に立つ宗教であって、所謂教祖マホメットの教えであることはここに改めて新しく言うまでもないことである。その...
自観叢書

パウロと神霊

一 パウロとユダヤ教歴史上にパウロほど興味深く、また感激的な人間は実に稀である。パウロはピリピ書の中で自分の生れた人種について誇らしげに書いておる。「我は八日めに割礼を受けたる者にして、イスラエルの血統、ベニヤミンの族、ヘブル人より出でたる...
自観叢書

イエス・キリストの神秘性

一 イエスの誕生とその背景イエス・キリストについての優れた研究は古来非常に多い。況してやイエス・キリストに関する書籍などそれこそ汗牛充棟もただならぬものがある。けれども、根本的にいって、イエスとキリストとを全然同一視する立場と、一応イエスと...
自観叢書

ソクラテスとダイモニオン(神霊)

一 哲人ソクラテスの思想略説一人の偉大なる人間の伝説が、単に疑問の余地のない事実の記録に終始するような事は非常に稀であり、特にその人が遼遠の昔に属している場合には殊更そうである。ソクラテスも決してその選に漏れるものではない。ソクラテスは西暦...
自観叢書

釈迦の霊能力

一 成道前の釈迦釈迦はインドのカピラ城の浄飯王の太子として生れ(西紀前六世紀)一七歳にして、容姿端正なる耶輸陀羅妃を迎えて妃となし、鸞鳳和鳴して新婚の夢こまやかに見えたのもほんのつかの間で、日が暮れて静かになると禅定に入って深き物思いに沈み...
自観叢書

一二 結論

人間は五感の感覚機関のはたらきを通じて外界を認識します。つまり知覚によって外界を認識し、そしてこれと交渉するのであります。そして先ず吾等のために有利であるか、はたまた有害であるかを判断して、有利なものはこれを取り入れ、また有害なものはこれを...
自観叢書

一一 観音教の死後の世界観

キリスト教においては、イエス・キリストを信仰すれば、イエスの血の償いによる救済の恵みに浴して、死後天国に入ることが出来、イエスを信仰しないものは、冥府に入らねばならないと説いております。また仏教においても、極楽と地獄の説があって、仏に縋るも...
自観叢書

一〇 岡田自観師の宗教

岡田自観師は宇宙を生命体とみております。そしてこの宇宙生命を宇宙精神と称し、更にこの宇宙精神に普遍愛を観じて、大愛心第一主義、つまり慈悲心第一主義を高調するのであります。師が観世音菩薩に絶対的な信仰を傾けておりますのも、こうした大慈大悲の観...
自観叢書

九 仏教思想の瞥見

仏教は有神論のようでもありますし、無神論のようにも思われます。また汎神論のようでもありますし、多神論のようにも見えます。諸経が説くところは極めて多岐でありまして、いずれに付いてよいのやら、迷わざるを得ないのであります。けれども、キリスト教が...
自観叢書

八 密教の興起以後

大乗仏教の発達が既に其の絶頂に達してしまい、そして早くも全盛期を通り越して稍々下り坂になった頃に、従来の全仏教を総括して、これに外界のバラモン教の信仰を考慮しながら新たに組織され、また提唱されるようになったものが即ちここに言う密教なのであり...