著述編

明日の医術

B・C・Gの注射に就て

最近政府は、B・C・Gなる注射を、一般国民学校卒業後の少年に施行するといふことに決したといふことである。そうして同注射について、厚生省結核課、楠本正康技師の話によれば--『わが国の結核の発病状態をみると、未感染者の発病率は、既感染者に比べて...
明日の医術

学説と現実

昭和十八年三月十一日の朝日新聞、強兵健民欄に左の記事が掲載されてゐた。『医学と体育の問題』--強兵健民を目指してわが体育はあらゆる角度から再検討されてゐるが、体育問題を掘り下げれば下げる程医学との深い結びつけの必要さが痛感される。ここにおい...
明日の医術

第三篇発行に就て

最後に断はっておきたい事は、霊的事象を重に記載するつもりの第三篇は資料の蒐集等に時日を要する関係上今の所発行未定につき読者は右諒せられたいのである。(明日の医術 第二篇 昭和十七年九月二十八日)
明日の医術

政府へ建議する

現在日本が直面しつつある此重大時局-即ち大戦争に勝ち抜く為には、今後の時局に即応しない古い機構は一大英断を以て改革すべきである事は、最早論議の余地はあるまい。政府に於ても此所に見る所あるか、事変以来今迄に見られない程の革新的政策を次々行って...
明日の医術

附録

私は、附録として此際是非政府に於て実行されたいと思ふ希望を述べるのであるが、当局者及び専門家は固より大方の識者に於かれても、私の茲処に説く所の論旨に関心を払はれん事を冀ふものである。
明日の医術

結論

私は、現代医学に対し、凡ゆる面から解剖し、忌憚なきまでにその誤謬を指摘し批判を加へたつもりである。然し乍ら、帰する処その結論は左の如きものであらう。一、病気に対する医学の解釈が、浄化作用である事を知らなかった事。二、従而、病気を悪化作用と解...
明日の医術

此事実

私は、本医術が現在如何に国家に貢献しつつあるかといふ事を書いてみたいのである。勿論私は現在直接治療に従事してはゐないのであるが、各方面に於て、私が養成した処の多くの治療士及治療士以外の弟子達が治病報国に如何に専念努力しつつあるかといふ事であ...
明日の医術

風邪引運動と薬廃運動

私は、最も簡単な浄化作用として風邪引く事の如何に効果があり、感冒とは全く神が人類に与へた最大なる恩恵であるといふ事を述べた。又薬毒の如何に恐るべきかといふ事も読者は最早充分首肯されたであらう。故に此二大誤謬に目覚め、それを改善実行する事によ...
明日の医術

生産増加の根本条件

我日本が現在直面しつつある此難局に対し最大喫緊事である事は戦力の増強、即ち生産力拡充である事は今更言ふ迄もなく、官民共に努力の焦点としてゐる事によってみても明かであらう。そうして此問題に対し、現在行ひつつある方策なるものは、私は聊か的外れで...
明日の医術

哲学的に観たる本医術

今日迄、本療法によって偉効を奏した場合、之を批判するその観念が非常に誤ってゐる事である。それは何であるかといふと、薬剤も機械も使はないといふ治病方法であるから、現代人としては永い間唯物療法によらなければ病気は治らないと固く信じてゐる結果どう...