著述一覧(未発表)

未発表御論文

日本観音教団発会式祝辞

日本観音教団発会に当って一言申述べます。顧みれば昭和九年十月私は大日本観音会なる名称の下に、観音運動を始め、その目的は病貧争絶無の世界をつくるといふにある。然るに其頃の当局の方針としては、類似宗教を無差別的に弾圧の方針であったから、当大日本...
未発表御論文

既成宗教を論ず

近頃喧しく謂はれるものに既成宗教の問題がある。人も知る如く終戦後国民全般に亘って其帰趨を失ひ、世を挙げて混沌たる裡に低迷してゐる事実で、特に青年層に於て然りである。彼等がそれまで絶対信念として、貴重なる生命をまで犠牲に供した処の忠君愛国思想...
未発表御論文

奉仕者型と利用者型

本教に接近する人に二つの種類がある。一つは利用型、今一つは奉仕型である。前者は勿論未信者であって、接近する目的は近頃出来たメシヤ観音教は、馬鹿に景気が好い。新聞雑誌や人の噂によると大分デカイ収入があるらしい。何とかして教主に近づいて巧く利用...
未発表御論文

天降説

キリストの再臨と云ひ、メシヤの降臨と云うが、これは肉体そのままを以て天から降るのではない。それは特殊の神霊が天から降下し、選ばれた人間の肉体に宿るのである。彌勒下生と云うも彌勒の御魂が下生、つまり下層社会に生れると云う訳である。又胎蔵彌勒と...
未発表御論文

救世主は誰だ

此標題は随分変ってゐると思ふ。無論読者もそう思ふであらう。此問題に就て、以下私といふものの心裡描写をかいてみようと思ふのである。茲で前以て断っておきたい事は、私自身の内面的心の動きを客観的にみ、些かの虚構のない事を主眼としたのであるから、読...
未発表御論文

※地上天国

今回日本観音教団大成会で機関雑誌を発行する事となり、私に原稿を記いて貰ひたいとの事で少々ばかりかきます。観音教団の主なる目的が地上天国建設といふドエライ宣言で、気が小さい人は吃驚なさる事と思ひます。然し決して法螺でない事は請合ひます。此世知...
未発表御論文

時代と宗教

私は宗教なるものも時代と密接な関係のある事を知るのである。彼のマルチン・ルーテルが宗教改革を行った理由として、当時のキリスト教があまりにも形式に流れ、封建的色彩が濃厚であった事にもその原因があるであらふ。私は今日の凡有る宗教を検討する時、そ...
未発表御論文

※恐怖時代

前項に述べた如く、世界が夜から昼に転換する結果として、人類に対し如何なる変化が起るかといふ事である。それは現界の昼夜と等しく「暗黒は全く消滅し、明々白々たる世界となるのである」-といふ事は、霊界に於ける火素の大増量である。それは人間霊体に対...
未発表御論文

資本主義と共産主義

抑々、資本主義の発生は何に因るものであらうかといふ事から検討してみよう。即ち資本主義の根本観念は、限りなき利己からである。ただ儲かりさえすればいい、従業員や労働者の幸福などはあまり考えない。唯だ生活出来るだけの報酬さえ与えればいいといふ、洵...
未発表御論文

ヒトミを入れる

私は前項の如く、世界画に就て概略述べてみたが、今度は彫像に例えて説いてみようと思ふのである。それは長い年月を費して出来上った現在の文化を深く検討する時、そこに何等統一がないのである。見よ凡ての国家も凡ゆる思想も、千差万別でその目標とする処は...