岡田茂吉

明日の医術

夜と昼

以上の如く、最近までは夜の世界であったから、凡ゆる文化は夜の文化であった。即ち月の文化、水の文化、体的文化、右の文化、緯の文化であった。それが漸次昼の文化となりつゝある事で、それは太陽の文化、火の文化、霊的文化、左の文化、経の文化となるので...
明日の医術

三国同盟の意義

私は、世界の大転換なる人類史上空前の問題の真相を説くに当って、全世界重なる国々の宿命と、夜昼転換に際会しての変化即ち興るもの、滅ぶるものゝ帰趨、即ち未来観をかくのである。日本神道に於ては、天地は合せ鏡であるといふのであるが、之は真理である。...
明日の医術

世界の大転換

私は、私の創成した日本医術なるものは、如何なる理由によって生れたかといふ事と、今日迄病気の原因が不明であると共に、既成療法なるものの殆んどが誤謬であって、それが発見されなかったといふ事に就て徹底的に説明してみよう。抑々、此大宇宙を観る時、そ...
明日の医術

或記事

次に今一つ附録として桜沢如一氏著、成史書院昭和十六年十月五日発行の、題名「日本を亡ぼすものはたれだ」の中に「西洋医学の現状」といふ項目があり、なかなか面白いと思ふから、爰に抜載する事にした。十八世紀に旭日昇天の勢を以て発達し、十九世紀末葉に...
明日の医術

医家の観たる医薬

左の記事は私の弟子が聴講した記録であるが、専門家が観た薬物の批判として面白いものとおもふ。一、時 日 昭和十八年六月十日 午後四時廿分より六時一、場 所 東京帝大法学部二十五番教室一、人 東京帝大医学部助教授(薬理学教室)医学博士 小 林 ...
明日の医術

医家より観たる医学

左の一文は昭和十八年三月二十日の大東亜公論発行日赤宇治山田病院長医博小川勇氏著「科学と信仰」中に掲載されてゐるものの中から抜萃したものであるが肺結核其他に対し、現代医学の観点に立ち、最も公正無私縦横に医学の功罪を批判したる点、国民に対し裨益...
明日の医術

霊気説

前項に述べた生気説に対し、本医術は霊気説である。そうして前項にある秦西の多くの学者の説の中にも傾聴すべき幾多の説のある事は認めない訳にはゆかないのである。私はその中より注目すべき数種の説を採り上げてみよう。先づ、ヘラクレイトスの唱へた「万物...
明日の医術

生気説

左の一文は石井常三氏著「生気法綱要」中に掲載されたるものより参考となるべき点を抜萃要約編輯(ヘンシュウ)したもので、同著者に感謝するものである。先づ、東洋哲学に於ては、五千年前支那に於て発見された一種の精気説であって、その解釈によれば、宇宙...
明日の医術

医学の神聖化

私は現代医学の構成に就て、常に不可解に思ってゐる事がある。それは何であるかといふと、医学に対し、専門家以外の者、即ち第三者をして一歩も容喙(ヨウカイ)せしめないやうになってゐる事である。臨床上に於て特に然りである。即ち病気や健康、衛生に関す...
明日の医術

見えざる力

本医術によって重難病を治癒されたものや本医術の修得を受けたるものが異状の感激に浸り、その効果を讃へ、空前の大医術である事を人々に説くと雖も容易に受入れる者は少いとの歎声をよく聞くのであるが、之は如何なる訳であるかといふ事を、私は説かうとする...