一、浄霊力をいただくには

 浄霊の力はどうすれば強くなるかということは、常に、私達の大きな課題ですが、明主様が一番おっしゃりたい点は、神様のことが分かるということです。光の根源は明主様の腹中に宿られた最高神であり、そこから発しているということを深く求めていくことが大事です。そうすると明主様は奇蹟で応えられるのです。そして、救い主としての明主様の御力を充分に取り次がせていただける魂の持ち主にならねばなりません。そのために必要なことは霊的な向上です。

『それから、根本から言うと「覚り」っていう事もあるんです。信仰の深い事が判って来ると、霊力も従って強くなります。勿論、深いと言ってもどこまでも深いものなんですがね。丁度、ピラミッドの様なもんですよ。(御煙草二本で∧の形を御示し下さる)この辺が(∧)普通に活動している人の程度ですが、この辺(∧)になると霊的に位がついて来て、霊力がずっと違って来るんです。もう、この辺(∧)から上になると神秘が判るんで「見真実」となるんですが、一番上は主神で、ここになるともう判らぬものは何もないんです。御釈迦は、まあこの辺(∧)だったんですが、この一番上まで上った人は未だ誰も居ないんですよ』                 (「求道しるべ・浄霊」より)

 それには、夜昼転換の推移と共に一層浄化作用が強くなり、私達の身の回りには様様な事象が起きてくることと思いますが、そうしたことに対して明主様によって示された真理を判断の基準として対処していくことが必要でありましょう。信仰の深まりとはすなわち、明主様を少しでも深く覚り、分からせていただくということなのです。浄霊を通して救世主としての明主様を世に示そうという透徹した姿勢で、本当に明主様と一体となって翳す手と、明主様を見つめ求める心とがひとつになった浄霊の境地が拓ければ、それによって強力な神秘光線の発現となり奇蹟が生じるのです。

 以下に浄霊力をいただく上においてポイントとなる事柄を列挙しますと、

①救世の心
『一人でも多くの人を救う───という大慈悲心の旺盛な人ほど治る。(中略)世界人類を救う大きな心を持ってやると全然治り方が違う。その意力の強さと大きな広さである』                        (「求道のしるべ・浄霊」より)

②謙虚な心
『浄霊の場合には自分が治すのではないので、神様に治していただく、自分はその道具だから、そのつもりになって居ればよいわけです』      (「浄霊法講座」より)
『大いに神様の道具にならせていただいたという謙遜です』 (「浄霊法講座」より)

③気魄、気力のある人
『気魄と気力のつよい人はよく治るし急所がよく見える』
                            (地上天国誌八号より)

④多くの人に浄霊する
『 ────同じ様に御光を頂いてても、人によりその御力に格段の相違がある様に存じますが、之はどういう訳でしょうか。
 全くね、浄霊する人によって大変な違いがありますからね。──之は結局霊力の強さによるんですが、長く、そして数多くやってる人は強いんです。一、二年やってもどうにもならない病人を、私が二、三度やると治ってしまいますからね。それ位人によって違う───まあ、違うのが当り前ですがね。───(笑声)』
                        (「求道のしるべ・浄霊」より)

⑤5力を抜く
 明主様は浄霊をお取次ぎしても良くならないという報告をお聞きになった場合、よく「力を抜くように」と注意をなさいました。これは一生懸命のあまり力が入ってしまうということもありますが、同時に慢心が関係している場合もあります。
『私が常に注意する通り、力を抜く程いいとしているのは此点で、即ち力とは人間力であるから、人間力を抜く程いい訳である。此理によって慢心するとどうも人間力が加わりたがる』                   (神示の健康「慢心取り違い」より)
『それで一番肝腎な事は、ウンと固ければ固い程力を入れてはいけません。ところが、固いと固いほど溶かそうとするのに力を入れてしまうのです。だから溶けないのです。これは溶けないなと思う時は必ず力が入っているのです。だから力は、ほんのあるかなしかくらいで、入っているかいないか分らないくらいにフワフワとやるのです。そうして想念だけは強く通す気持ですればよいのです』          (「浄霊法講座」より)
⑥深く浸透するように
『手の力を出来るだけ抜く事と、患部に奥深く浸透するようにする。この矛盾のような方法であるから、熟練が肝腎である』            (「浄霊法講座」より)
『浄霊の一番の修行というのは、力を抜く修行です。そうして、力を抜いてその霊が向うに通らなければならない。(中略)通そうとすると力が入るのです。そうでなく力を抜いて霊を向うに通すのです。これでやると非常によく治る』
                            (「浄霊法講座」より)

⑦本当に救いを求める時は直接明主様にお願いする
 明主様は、切羽つまった場合、また火急の時、ご自分に頼むようにと教えておられます。
『絶体絶命の時は私に頼みなさい。そういふ場合は字や絵よりも生きてゐる私の方が力がある。つまり、私がその仕事の実行者だから』         (「御講話」より)

⑧霊線を通して霊光をまくばる
 各人の時所位、つながりに応じて霊線(数の多少、太い細いの差)が存在しています。従って、浄霊する相手の身になり、その人に霊線を通じてつながる人々へ光が通る想念で取り次ぐことが大切です。尚、霊線について詳しくは次章で採り上げます。

⑨浄霊する相手には、目に見えないお導き(先祖の願い)がある
 すべて霊界に源を発するわけで、偶然浄霊をいただくということはありません。むしろ、そういう時ほど目には見えませんが、霊界から目に見えない糸で導かれていることが多いのです。取り次ぐ側は、そうした背景を正しく受け止めて浄霊を取り次ぐことが大事です。

 このように浄霊力をいただくにはいただけるような取り組みが必要です。明主様の絶対力というのは素晴らしいものであり、一番深いところを究めようということで取り組んでいくと楽しいと思います。