①取次者は上座から
部屋内においては、取次者は上座に位置します。床の間のある和室であれば床の間を背にし、それがない部屋であれば入口から遠いところを上座とします。御神体をご奉斎している家庭ではできるだけ、その部屋で取り次ぎます。(これらは状況によって、常識的に、柔軟に対処して下さい)
②距離について
『距離は大抵一尺位が適当ですね。場合によっては二、三尺でもいいですが、ただ近い方が悪いところに届きいいんです。余り離れるとどうしても届きにくいんですね。しかしこれは別に制限ありませんよ。普通は一尺、二尺ですね』(「浄霊法講座」より)
以上のように距離について明主様はおっしゃっておられますが、通常は五十センチメートル前後が適当です。
➂形式について
イ)腕の曲げ方について
『伸ばしたら力が入ります。少し曲げなければならないです。手も、あまり突張っては駄目です。軽くするのです』(「浄霊法講座」より)又、手は振らないようにします。
ロ)指のあり方について
『浄霊の時には指をつけた方が効果があります。というのは、こうすると(指をつける)霊がまとまってゆきます。開けると間が隙きますから、くっつけた方がいいのです。それから場所によっては、指だけで(掌でなく)浄霊する時に効果がありますから、指を開けないでつけるようにすると、ずっと効果があります』 (「浄霊法講座」より)
④力を抜いて霊を通す
『浄霊の一番の修行というのは、力を抜く修行です。そうして、力を抜いてその霊が向うに通らなければならない。(中略)通そうとすると力が入るのです。そうでなく力を抜いて霊を向うに通すのです。これでやると非常によく治る』(「浄霊法講座」より)
⑤時間について
三十分前後が適当です。しかし浄霊対象者の状況によっては長時間行うこともあり得ます。その場合には、途中適当な小休止をはさんで行います。
⑥浄霊の順序について
人間の身体を霊と体に分けた場合は、前部が体であり、背部は霊にあたりますので背部の浄霊に重点をおくようにします。前面に苦痛を感ずる場合でも、背面から浄霊を取り次ぐことによって解消するということもあります。漫然と手をかざすのではなく、急所をします。霊の曇りと毒素の固結は一致しています。それは神経を使う箇所にありますので、特に心して取り次ぎましょう。
浄霊の順序としては、
イ)前面は、前額部、首、耳下腺、肩、鎖骨、鳩尾、横隔膜、臍、鼠蹊部となります。臍は前額部を天とすれば、地に相当し、周辺にやはり固結があります。
ロ)背面は、まず頭部、ここが一番神経を使うところです。後頭部に毒素が溜まりやすいので徹底して下さい。特に延髄をよく浄霊します。耳下腺、肩、脊柱を中心に両側、背中、背筋、腎臓、腰、尾底骨となります。
ハ)左右を霊と体とに分ければ、左が霊、右が体となりますので、相手の左から行うようにします。例えば、前面の肩であれば左の肩から、また背面から腎臓部を狙う場合は左の腎臓からという順序になります。
ニ)通常は以上の順序が基本となります。但し、浄化の状況によっては、その浄化箇所を重点的に行う場合もあります。明主様も次のように説いておられます。『大抵な病人は、まず一番最初首を下げさせて頭の中心を浄霊するのがよいです。この奥の方です。ここが人間の一番の中心ですから、この真中が体全体に影響するのです。ここを浄めて、それから肩ですが、肩は前からそこを狙ってやり、それから後からそこを狙ってやるのです。(中略)ごく凝っている人は肩の上からやるのです。そうして肩を柔らかくすると頸の廻りの固まりもずっと溶けますし、又溶かしよくなります』 (「浄霊法講座」より)
ホ)祖先の霊的曇りは、脳天を通り、脊髄にたえず流れてきます。その物質化したものが膿汁となって、これが多くの病原となります。そうした意味で脳脊髄の浄霊も重要です。
⑦浄霊中は話をしない
『此浄霊は話しながらやってはいけない、按摩の如く体的療法になる。話しすると霊は入ってゐない。話さぬ事を原則としなくてはならぬ。必要以外の話しは浄霊がすんでからすべきである。話し乍らするのは一つの按摩になるので治り方がズッと違ふ』(「御講話」より)
⑧欠伸、ゲップについて
このことについて明主様は次のようにおっしゃっています。
『よく浄霊すると欠伸の出る人があるが、これは非常にいいのである。言霊上アクビとは悪霊であるから、毒素が溶ける場合、その霊だけ先へ出るのであるから至極結構である。又同じようにゲップの出る人もよくあるが、これも右と同様の理である』 (「栄光一九五号」より)
こうした欠伸、ゲップの意味あいを理解した上で、欠伸やゲップの出る人には、時代性、社会性を考慮しながら他人に迷惑をかけないように、また周囲に奇異な印象を与えないように、口にハンカチやタオルなどをあてていただくようにすることが大切であると言えましょう。