「地上天国誌」第11号~第20号

【問】我と執着をとるための最も手近な具体的方法について。

【答】それをとらうと強く思つてゐれば自然にとれる。自らとるべきである。人間は我と執着によつて不幸をつくる。あらゆる事は神がなされてゐる事を意識すべきで、自分の力を頼らず神に縋るべきである。信仰雑話を幾度もよく読む事である。

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【問】首におかけしていましたお守様が時々なくなつたと言う事を聞きますが、如何なる訳でせうか。

【答】これは不注意である。そういふ事はないとは言えぬが、お守がなくなるとか汚すなどは心の置き所が徹底しないからである。尊いと言う信念が薄いという意味もある。良く反省してお詫びして心を入替えるやうすべきである。お守は火素の塊りのようなもので、消えない火であるから水に浸しても濡れないのは不思議である。

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【問】千手観音と乙姫との関係及び、過去現在将来に対する霊的な現象について。

【答】千手観音と乙姫とは伯父と姪ぐらいの関係になる。乙姫は素盞嗚尊の奥様だから義理の姪になるわけだから、相当関係はあるが血族関係はない。過去現在未来の関係は、乙姫が長い間世界の富を掌握してゐた。つまりその場合乙姫は千手観音の役をしたが、ミロクの世が近づき今迄自分が専有した富を観音様にお返しする。今迄は観音様は仏の御名によつて隠退されてゐた。その期間音姫の世を観てゐた。それが観世音の字義で音世観を逆さにしたのである。音が門構えの中に入ると闇になる。又日偏に音も暗である。音姫の世の間は夜の世界であつたからである。乙は蛇の首を上げた形である。

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【問】私の主人は昭和十八年、御光を頂き三ケ年程は熱心な信者でありましたが、その後気が変り全く信仰を捨ててしまひ最近まで私と子供は別居生活を致し布教に専心しておりました。今度縁者の勧めにより、再び一緒になるべく子供と共に夫の家に入ることになりました。処が現在夫の職業は手術台製造工場を経営致しおり、本教とは全く相反した仕事で私と致しては其矛盾に悩んでおります。又私が浄霊することを非常に嫌ひ、子供の浄霊をすることさえ拒みます。私は教導師としてお仕事を続けて行きたいと思ひますが、現在のところに居ては到底望みがありません。子供を夫に託し家を出やうと思つておりますが、如何致したならばよろしいでせうか。

【答】これは一緒に居てもどうする事も出来ぬ、別居した方がよからう。そして一生懸命信仰し、一切を神に任せて時期を待つのである。或時期へゆくと、御主人も判るようになる。祖霊が判らすようにする。

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【問】法隆寺五重塔下に秘されてゐた仏舎利が公にされるといふ事は、霊的に如何なる意味がありませうか。

【答】大して意味あるものでない。 今は仏滅の時であるから、こういふ事も相応してゐる。 真に仏の舎利かといふ事は疑問である。

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【問】歯と葉、目と芽、鼻と花、皮と川等の如く、同一発音のものは言霊的に、共通の意味を有つておりますか。

【答】言霊は共通してゐる。歯と葉は共通してゐる。歯は一種の骨、即ち骨の枝の先といふ意であるから、植物の葉と共通してゐる。木が枯れる場合先づ葉が枯れる。人間も年をとると先づ歯が抜ける。目と芽も共通してゐる。人間も赤ン坊の時目があくと見える様になる。木も種から芽が出るといふ事は、目があくために物が見える様になるに通じてる。女の事を「め」といふが、めは体の働きであり、水である。名前でもマミムメモの音がつけば女らしい所がある。眼は又日月である天理教では月日様といふが、之は陰陽が逆である。日月といふのが本当で、人間も右手を多く使うのは右は体になるからである。ハナは初めとか尖という事、人間の顔をかいても鼻を一番先にかく。顔を出しても鼻が先に出る。素盞嗚尊は鼻に当る。突先きとは開く事、花が咲いて初めて、木でも草でもそのものの存在価値が表はれる。又ハナは舟の舳にも当る。水を切つて進む意味だ。カワとかガワというのは、外側や外殻の事をというのである。又河は霊統を表はす事もある。その場合河ではない河は水の少ない乾いた意味で、右は川の字である。水の流れる意味である。血統が流れてゐるいふが右の理によるのである。

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【問】結核性痔瘻の原因。

【答】毒素が肛門から排出されんとして、肛門へ穿孔する。その際激痛を伴ふ、これが痔瘻である。故に痔瘻は放置しておけば、肛門が腫れるだけ腫れ、毒膿が出るだけ出れば完全に治癒する。然るに医療は手術穿孔するが之が間違つてゐる。膿は我儘なもので一度穿孔するや其個所へは集溜しなくなり、他部へ孔をあけて出ようとする。此様に度々手術する結果肛門は蜂の巣のやうになる。斯くの如くして重症となるのである。医学は痔瘻と肺結核と関係があるようにいふが、之は手術によつて痔瘻の膿の排泄を止めるので膿は出所を失ひ肺の方へゆくからである。

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【問】小爪と健康状態とは関係がありませうか。

【答】大いにある。健康の時ははつきり大きく出る。病気の時は白い処が淡くなるが、重症になると殆んど見へなくなる。

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【問】私の妹本月出産予定ですが、骨盤が小さいと心配致しおります。御浄霊により無事出産出来るでせうか。

【答】骨盤が小さくとも大丈夫出産する。出ない筈はない。姙娠するのは産むだけの力があるからで、もし姙娠する事が身体にわるいようなら姙娠はしない。神様はそんな不合理に人体を造られてゐない。

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【問】新産児の兎唇に就て。

【答】前生の動物時代の特性がまだ残つたまま転生したのである。勿論兎の霊である。口唇と前頭部が浄霊の急所である。

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【問】私は昭和二十一年に両親の反対を押切つて結婚、夫は姙娠中他に女が出来、生れた子供を虐待し、正式の届出もしてくれません。昨年暮に別れることに致しましたが、子供の認知をしてもらひたいと思ひますが、本人にその意志がありません。子供の認知と養育費のことにつき家事裁判所へ願ひ出る様親戚ですすめますが、如何致したらよろしいでせうか。

【答】之はどつちとも言えぬ。臨機応変である。人が苦しむといふ事は、すべて自分に罪穢があるのでその浄化作用である。行者など難行苦行をするのはそれによつて汚れをとる人為的浄化である。人事相談所へ願つても願はないでも結果は同様で、根本は自分の罪の浄化であるから、出来るだけ善徳をつんで浄める事が一番よい。

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【問】六十歳の女の信者、常に霊を感じ易い方で、近頃毎日の様に「吾は佐倉宗五郎であるぞよ」と胸に浮んで参り「荒れ果てゝ沼田になつてゐる土地を浄めてお観音様に救つて頂きたいわし達は苦しんでゐる」と、いう様に感じとてもとても悲しくて泣けて泣けて仕方がないそうですが、別に霊は浮いては参りません。佐倉宗五郎と因縁の人でせうか、又如何致したらよろしいでせうか。

【答】之はやはり佐倉宗五郎の霊である。本物の霊が憑ると感情そのままが映るものである。宗五郎も善い事はしたが、変死をしてゐるから、後の人がよほど徳を積まぬとはつきりと救はれる訳にはゆかぬ。此意味で古来立派な宗教家でも救はれてゐぬ霊も相当ある。宗五郎の霊が憑つたと思ふ時は祝詞を奏げてやるのが一番よいし、御讃歌や信仰雑話を読んで聞かすうち救はれてゆく。

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【問】七月二日に北条家伊達家の御位牌を祀つて欲しいとの霊が憑りましたので、お祀りしてある信者ですが、数日前又憑霊状態になり、北条家のお墓参りをして欲しいとのことですが、実行しなければいけないものでせうか。御位牌は家のお仏壇の中に一緒に「北条家先祖代々之霊位」と「伊達家先祖代々之霊位」を、お祀りさせて頂いております。此度受教致しましたら九月廿八日霊憑り状態になり、室中に蛇が見え、自分の身体にも蛇が巻きつき苦しかつたと平常に戻つてから申しておりました。北条家の霊と何か関係がありませうか。

【答】無論北条家伊達家の霊で、執着が強い為蛇になつたもので、助けてもらいたくて巻きついたのである。或は之が北条、伊達家の御本尊かも知れぬ。信仰で人助けをするうちに段々救はれる。

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【問】今年卅一歳の未入信の婦人ですが、六年前お嫁に行かうとした半月程前より急に手足が震ひ出し、震えが止つてから毎日頭が重く、寝てゐる時は波の上に乗つて川を押流されて居る様な状態です。本年八月初旬より御浄霊させて頂いておりますが、御浄霊致しますと霊動を起し親指の先位の大きさに身体中を痛みが歩き廻り、顔は引きつれます。身体全体が震へ喉を締めつけられるやうになり、時々小犬がなく様な声を発し、又大きなタメ息を致します。又御浄霊をさせて頂く人がきまつて睡くなり、笑ひ出したくなります。家の人が九年間に九人死亡しており、位牌も四基川へ流しております。如何なる原因でせうか、又如何致したらよろしいでせうか。

【答】此婦人は龍女である。龍女は結婚を嫌がる。故に種々な支障は、結婚の出来ぬようにされてゐるのである。此婦人の前生蛇の時代、殺されて川へ流されたもので、その状態が表はれたのである。而も拇指大の大きさに突かれた。それが身体中へ廻つたのが死因だつたのであらう。他の霊も憑いてゐる。或は四つ共龍神かもしれない。それが憑つて位牌も流して貰いたくなつたものかもしれない。信仰により、出来るだけ人助けして徳を積む事によつて救はれる外はない。

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【問】私は毎晩のやうに霊に悩まされて来ましたが如何なる訳でせうか。又次の霊は私に何か関係があるのでせうか。床に就て間もなく、短刀を持つた黒い人影が裏口から窓を開け寝てゐる所へ座つたと思うと、表の方からも同じ様な人影が来て、私を刺そうとしました。意識はあるのですが、頭が強力な電気に打たれた様になり、目をつむり体の自由は奪はれ少しも動かす事が出来ません。此状態が暫く続き、目が開けなくとも相手に組ついて戦つてゐるのが見えます。高い断崖の所まで連れて行かれ突き落さうとするのですが、私が組ついてゐて離れないので、空中に持ち上げられました。その時に対手は急に虎に変りました。私が咬みつくと、ギヤーと悲鳴をあげて逃げて行きました。龍神だと思ひますが来たと思ふと足の先からぐるぐると頭の先まで巻きついて来ます。

【答】邪霊がいじめに来る。前生の因縁もあり今生の因縁もあり怨みが霊になつてくる。霊の襲つた時祝詞を奏げてやるといい。すべて悪魔の霊は黒色である。

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【問】親子、兄弟等肉親の間で不倫の醜行為を敢えてするは如何なる霊でせうか。

【答】動物霊の本性を現はしてゐるのである。動物霊によつては親子兄弟等の見境へがないからである。

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【問】家畜、家禽に狐狸その他動物霊の憑依することがありませうか。

【答】憑依する事が沢山ある。又人間の霊が憑く事もある。又鳥に狐がついたり、犬に人霊がついたりする。無縁の霊などよく動物について食慾を満たし、そのうち動物にとけ込んで一つのものになるもので之が畜生道へ落ちるといふ事である。

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【問】霊は個性を持つて輪廻転生すると聞いてゐますが、現世の人々の大部分に自分の霊の歴史が全く分らないのは如何なる訳でせうか。

【答】判らぬ方がよい。判つてはいけない。判るとさわりになる。例えば人間が自分の寿命が判るとすれば働く気がなくなる。何時までも生きるつもりだから活動が出来るのである。又前生で自分の家来だつたものに現世に於てはその下に使はれてる様な場合馬鹿々々しくなる。故にその人の前生は判らぬ様神様が造られたのである。然し全然判らぬ事もない。特殊の使命をもつた人にして判るのである。前生に於る事が何かの形で現はれるものである。私は応神天皇光明皇后、聖徳太子、画家の光琳、源義経などに生れたのである。面白い事は右の因縁で最初麹町へ治療所を出した時は応神堂と名づけたし、以前小間物屋を始めた時は光琳堂と名付けた。右何れも其時は何にも知らなかつたが自然そういふ名が浮んだのである。

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【問】赤子より幼年に至る途中に於て、人によりハ行、サ行、カ行等特定の発音が上手に出来ぬ期間がありますが、霊的に如何なる意味がありませうか。又東北の人がサシスセソの使ひ分けが出来ぬのは如何なる訳でせうか。

【答】之は動物の転生せるもので、前世の特性が多少残つてゐる為である。動物は単音のみしか発音出来ない。言霊は人間が一番種類多く使えるのである。東北の人に訛が多いのは、人種的な関係である。東北には古代、アイヌ族が長い間住んでゐた。東北地方にはアイヌ名の地名が多いにみても分る。又東北人は概ね体が大きい。といふのはアイヌの先祖はコーカサス人で、古代に於て日本へ侵略して来たものであるからである。即ちソ聯の系統で、歴史にみる八十タケル、川上タケル長脛彦等の如きはそれで、神武天皇に征せられた匪族は此アイヌである。彼等が圧迫された怨みの系統が現代の共産党の熱心な主導者に生れてゐる。先祖の斯ういふ霊的の関係もあつて共産党は天皇に反感をもつてゐるのであるからなかなか深いものである。

(地天十一号  昭和二十四年十二月二十日)

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昭和二十五年一月号

【問】福寿海無量の大功徳の意義。

【答】これは形容語で、観音経にある言葉である。福は物、寿は寿命、無量は沢山といふ事で、それを綜合して大功徳といふのである。

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【問】観音に就て。

【答】観音とは、梵語でアホロキテシユバラ(avolokitesvora)といふ。それを支那の鳩摩羅什といふ学者が観世音と訳し、縮めて観音と言つたのである。又観世音の三字を解釈すると面白い。観は客観とか観察するという意、古い時代、龍宮の音姫様に押込められた其時から、音姫の支配する世を観てるといふのが本当の意味で、菩薩の本体である伊都能売の神は素盞嗚尊の為に危い目に遭はれたので、印度へ逃避された其後は、素盞嗚尊が日本を統治された。素盞嗚尊は、天照大神の弟神であるから、其妻神は弟の姫といふので弟姫といつた。それをつめて乙姫といい、又音米姫ともいつた。乙姫様は物質慾の強い神様で、物慾の執着の為龍神となられ、海底に長い間潜まれてゐた。印度の古代に大自在天が天下を支配したのも乙姫の援助による。其時代観世音の別名観自在の名がそれである。乙姫は朝鮮の或海岸に龍宮城を作つた。それで龍宮の乙姫といつたのである。龍宮城は女の家来許りであつた。それは素盞嗚尊が日本へ来て稚姫君という、第二の妻を有たれたからで、その御留守中乙姫は空閨に堪えかねて、日本の青年漁師で、朝鮮へ漂着した浦島太郎が美男だつたので、先づ今でいう若い燕としたのであらう。此時代の男女関係は割合乱れてゐたようである。

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【問】神は分霊致されますが、人霊並びに動物植物霊は分霊せぬものでせうか。

【答】動植物一切分霊はあるが高級である程、広さと量と数が多くなる。随而、大宇宙の主宰神は全般的に分霊されている。右の理によつて、神様になると分霊するのは当然である。単に霊といつても、人間以外の動物は、生霊と死霊である。人間の霊は精霊と言ふ。植物の霊は無機物と有機物の中間霊である。鉱物の霊は唯霊と言う。動物霊に限らず、凡ゆるものも一切死はある。石でも生石と死石あり、霊が抜けるとボロボロにかける。釈迦は一切空と言つた。これは霊を考えず物質だけで考えれば一切空になるので、生長の家などはそれを言つたもので、一切無であると説いてゐる。谷口氏は先に警察に呼ばれた時、一切無としたら、国家はどうかと訊かれて困惑したそうである

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【問】シユーマンとか、ヴアン・ゴツホの如き天才的芸術家と言はれる人々に、精神病の多いのは如何なる理由でせうか。

【答】天才的芸術家に、必ずしも精神病者が多い訳ではない。よく天才と精神病は紙一重といふが、天才は普通でも変つてゐるから、精神病的に見えるのである。本当に精神病的であるのは稀で、シユーマンとかゴツホの如き人は本当の精神病である。最近の文士にも精神病者的のものがあるが、之はヒロポンやアドルム飲用者で、人間の造つた精神病である。元来、芸術家は我侭なもので、何かインスピリエーシヨンが沸くと、すぐに飛出したり、一つ事を凝乎と見詰めてゐたり、そういふ行動が普通人から見ると精神病者的に思へるのである。然し大芸術家は、実に大常識家である。光琳などの物の観方は、実に常識的で彼の画は奔放大胆のやうに見えるが実に一部の破綻なく行届いてゐるには頭が下るのである。

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【問】耳の形状は、幸不幸にも関係すると言はれてゐますが、何か意味がありませうか。

【答】無論幸不幸に関係がある。耳だけではなく、口でも目でも鼻でもそうである。耳は特徴があるから一番形で判り易い。研究すると運命に関係がある事が判る。耳タボの大きいのは金持になると言はれてゐる。私は大きいので大いに金持になるといはれたが、随分貧乏と借金で苦しんだ。然し今は公的だが金に不自由はない。マア当つたんだろう。仏像なども耳輪をされてゐるが、耳朶の垂れてゐるのがいいからである。

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【問】人の個性と霊の個性との間には、どの程度の繋りがありませうか。

【答】霊体の個性には繋りも何もない。すべて霊の個性が一元であるが大体霊体は一致してるものである。人間には良心と悪心があつて、大抵の人は二重人格で、たゞそれが著しく表はれるのと、そうでないのとあるだけである。迷ふといふ事は副霊と本霊との意志が争ふ事で、心が曇つてると、魂はふさがれるから働きが出ない。普通は副守護の考えの方が多く出るがそれはみんな邪であるから、多くは失敗し後悔する。「人生は失敗の連続である。」といつた人があるのはそういう訳である。失敗した苦しみによつて曇りがとれるから、魂の働きが出る。そして魂の働きが出ると、正邪善悪の判断が正確になるから成功する。故に失敗は成功の母と言ふが、右の理である。

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【問】十五夜、十三夜のお月見の意味、又すゝき等をあげるのは何の意味でせうか。

【答】十五夜は、いふ迄もなく月が一番丸くなつた時をいふ。即ち月の最も水分も、光も、満ちてゐる時である。それが一番強いのは旧八月十五日である。十三夜とは、仏教の意である。十三の数は、仏教でいろんな意味によく使ふ。仏教では、十三仏や十三塔などという。又月を十三夜ともいい、二十六夜様などともいふ。之は月を祝ふのである。十五は満ち数で下り坂の一歩手前であるから、十三の数は最も好い訳である。又薬師如来の家来に十二神将がある。之も合せて十三になる。キリスト教では、十三を凶数として嫌ふ。といふのは十三日の金曜はキリストが受難の日であるからで、不思議な事には西洋の歴史でも、実際十三日には悪い事が多いようである。薄は、季節的に十五夜の頃が一番花が咲くのと、月との対照がよいので、之を使つたものであらう。

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【問】太陽、月、星、地球の相互関係。

【答】抑々、宇宙の中心は地球で、地球はその真中にある。地球の中に生物がある。地球以外の天体には生物は生存しない。一切は地球の為に否人間のためにある。地球にある人類を育て、進歩発展さすのが神の御目的である。その目的に対するいろいろのものとして、火、水、土の三つの力がある。日、月、地、星辰、悉くその意味である。太陽は火の塊り、月は水の塊り、即ち水が固形化した氷の塊りである。月からは始終太陽熱のため水気が出てゐる。月夜の晩特に水素が多いのはその為である。又何時の時代でも必ず日、月、星辰に相応した人間が表はれるものである。天地は合せ鏡になつており、天にあるもの悉く、地にうつつてゐるのである。  すべてのものには、中心がなくてはいけない。太陽の黒点はそれで、はその象形文字である。果実ならその種のやうなものである。月には中心がないが、之は日に従属したものだからで、つまり女の働きである。男女同権と言つても、霊的には男が主である。女の使命は子を産むのが一番大事で、次に夫を助けるにあつて、女はどこまでも補佐的である。星は非常に数が多く光星より暗星がズツと多いのである。暗星が硬化して光り出す。それが新星の発見と称するものである。星は分裂した場合流星となる。隕鉄とは流星即ち星のかけらである。星の数と人間の数は同じで、天地創造の頃は星はズツと少かつた。学者は宇宙線はどんな深い所にもあると言つてるが、霊線は地球の中心まで透つてゐるのである。

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【問】麻迩の玉とは。

【答】麻迩の玉は仏教では如意宝珠と言う。観音様の御働きの一つに、如意輪観音といふのがそれである。又神道で五百津美須摩琉の玉ともいふが、要するに観音様の身魂と言う事である。

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【問】『汝ら人に惑はされぬ様に心せよ。多くの者わが名を冒し来り、「われはキリストなり」と言ひ、「時は近づけり」と言はん。されど終りは直ちに来らず』「その時偽キリスト偽予言者おこりて大いなる徴(シルシ)と不思議とを現し、為し得べくば選民をも惑はさんとするなり」イエス問ひ給ふ「汝ら我を誰と言うか」ペテロ答えて言ふ「汝はキリストなり」イエス答えて言ひ給ふ「汝はさいわひなり」とあり宣教の際読解されますが如何でせう。

【答】これは全く其通りである。今迄に再臨のキリストなどと称する者は沢山に出たが、この言葉はそれを注意したものである。廿年位前に、印度にサンダーシングという三十位の男が現はれた。それで何百万もの信徒が出来た。水の上を渡つたりいろいろの奇蹟を表はしたので、一時は再臨のキリストと言つて騒がれたが、三十幾才で死んだ。然しこれは本当のものではない。この聖書の言葉は本教の方でも言いたい事である。日本に於ても今でも偽りはある。今天照大神の再生と称えるものが沢山ゐる。今迄沢山に偽キリストが出ているので本物が出たとしても最初は偽物と思はれるが、これは致し方ない。然し本物はいつかは知れるに決つてゐる。

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【問】観音力と神力に就て。

【答】観音力は仏の最高の力、神力はそれよりもずつと上である。

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【問】お産の後産を、土地によりそれぞれの個所に埋めますが、その埋めた上を、一番先に踏んで通つた動物と同じ種類の動物を、本人が非常に恐ろしがります。何か訳がありませうか。

【答】一時的のものである。後産の汚物はいくらか霊線が通じてゐるから、斯ういふこともあり得る。故に成可人の踏まぬ所へ埋めると昔から言はれてゐる。

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【問】長虫の霊と猫の霊との相互関係及肉体に現はれる症状について。

【答】長虫や猫の憑いてゐるのは沢山あるが、普通では一寸判らぬ。病気の時など異常を表はすので判る。蛇の霊と言つても祟つてる場合と蛇が生れ変つた場合と、蛇霊が憑いてる事もある。龍神の憑いてる時の特徴は喉が乾くので水を欲しがるのが特徴で、龍女の生れ変りは結婚を嫌ふ。其他顔でもよく判る。猫の霊は極く少い。大抵は女で、男には余りない。あつても酷い目にあわした猫霊の祟りなどである。病気で表はれる場合は、子供のジフテリヤに多く、鼻をクンクンしたり、喉がゼイゼイいふのでよく判る。ジフテリヤは猫霊が最も多い。病気でない場合、猫が憑いてゐると三味線ひくとか、躍る事を好む、喘息は猫と全然関係はなくはないが、単なる浄化作用で霊的関係は余りない。之は心臓喘息と気管支性喘息と二種ある。咳が出て息がつまるようなのが気管支性である。

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【問】三十一才の女、蓄膿症で四、五年前一度治りましたが、それ以来鼻の通りが悪く、鼻汁も出なくなり、今では臭ひも嗅ぐことが出来ません。浄霊により治りませうか。

【答】之は治る。右の如く治つたといつても本当に癒つたのではない。固まつたにすぎぬ、その為其様な症状があるのである。普通蓄膿症は鼻柱の両側に毒が溜る。そして此膿は延髄部の膿で、それが鼻から出るべく集溜するのであるから、延髄部を浄霊すると鼻が通り治る。小脳及び延髄部と鼻は非常に関係があるので、其証拠にはガス中毒は鼻からガスが入つて延髄部へ入り、小脳へ侵入すると眠くなり、人事不省となつて、甚だしいのは死んでしまう。無嗅覚も延髄を浄霊すると治る。

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【問】私の兄は喘息で、毎年秋から冬は咳と痰で殆んど起きられません。これは霊的に原因がありませうか。

【答】之は霊的喘息ではない。元来喘息は季節的に発るのが特徴である。冬に限つて発作するもの、夏に発るもの、或は年に一遍九月に必ず起るといふ人もある。こういふ規則的のものは軽い方で、年中不規則に発るのは重症である。

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【問】私方は家族数六名で、私と長男の嫁がお光を頂いております。商売はミシン屋で、毎日家中で一生懸命に働いておりますが、「貸倒れ」が、多くて商売がうまく行きません。如何致したらよろしいでせうか。

【答】一生懸命働くのは結構だが、焦ると無理が出るから、凡て神様にお任せして居ると、自然に旨くゆく、それが御守護である。そうすると神様から教へて下さる。客が来ても、貸して悪い場合、判るのである。

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【問】大光明の御守と、普通の御守とのお働きの相違。

【答】大がつくとそれ丈働きが大きくなる。これは文字が働くからである。文字は不思議なもので、私は其力を神様から与えられてゐるのであるが、人によつてはいくらかは文字が働くのである。私の腕から筆を通して、字から紙に光が浸透するのである。随而私は言霊、文字、想念の力で人類を救済しつつあるのである。

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【問】未入信の木樵の孫、(女児)四歳の時耳だれが出る様になつたら耳が聞えなくなり、医者へも行き、日蓮宗の信仰もして耳だれが止つて聞える様になり、六歳になつております。其妹三歳になりますが、本年四月より耳が聞えなくなり、片言も言はなくなりました。二十日程前より御浄霊をして頂きましたら、耳だれが出て少し聞えて参りました。右は木龍の祟りでせうか。職業で、大木を倒したのは如何に御祀りさして頂いたらよろしいでせうか。又右の木樵の別の孫、(七歳嫁に行つた娘の子)は生れつき喉仏が無く、のどの真中が上顎の真中頃まで裂けた様になつております。発音が明瞭に出来ず御飯はユツクリ頂けますが、吸ふ事は少しも出来ません。その家の祖父はひどい喘息で、十七年前、湯殿で縊死致しました。右は如何なる因縁でせうか。又御浄霊によつて少しは発音が良くなるものでせうか。

【答】前者は、木龍ではない。祖先の誰かが耳の罪を作つた祟である。後者は、前世に於て、真二つに切られたか、又は喉を何かで突き潰されたかして死に、霊界で治らぬうちに再生したものである。

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【問】骨折して骨接ぎに行き、重なつて着いてしまつたものはそのまゝ御浄霊で治るものでせうか。

【答】くつついたのは治らぬ。骨は直に固り易いものである。

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【問】或信者の家で、氏神様の御札が配られたので頂きました。如何致したらよろしいでせうか。

【答】それはたたんで、暫く光明如来様の前へ台の上にのせておいておけばよい。そして一ケ月か二ケ月位経つたら御礼を言つて焼けばよい。

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【問】信者さんの妹で四年前死亡し、母方の寺に土葬してありますが差支えはないでせうか。

【答】これは本当は嘘で、父方へ祀るべきであるが、三、四年も経つて何でもないのだから、それでよろしい。霊によつて満足しないのがある。何事もなければそれで霊も満足してゐる訳だ。

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【問】吃の原因。

【答】頭と舌の連絡筋に固結せる毒素が神経を邪魔してゐるのが原因である。頭の横から頬へかけて、熱のある部を浄霊すれば治る。

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【問】子供の手首の横すぢは大抵二本きれておりますが、稀に一本のものがあつて、俗に珠数掛けと申して、長野県の田舎では短命だと言はれてゐますが迷信でせうか。

【答】迷信である。何にも意味はない。

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【問】子供の時、眼と眼の間に青筋があると癇癪持と言つておりますが、如何なものでせうか。

【答】その通りである。見ただけで判る。普通の人でも癇癪を起すと青筋がたつ。嬉しい時は顔の皺が解けるといふ事と反対で本能的のもので別に意味はない。

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【問】仏説の十万億土とは如何なる所でせうか。

【答】極楽浄土の事で、阿彌陀様のおそばの事で、昔はすべて大げさに言つた。例えば五十六億七千万年の如きもそうで、大変遠いやうだがすぐ目の先に来てゐる。(地天十二号  昭和二十五年一月二十日)

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昭和二十五年二月号

【問】言霊は神なりの意味。

【答】言葉の働く世界を言霊界と言ふ。神は宇宙の大元霊といふ。言葉は非常な働きをするものである。人間の場合は言葉といひ、言霊は神の場合にいふ、聖書にはじめにコトバあり、万物之によつて造らると書いてあるにみて、言葉は如何に重要であるかが判る。一切万事は言葉でどうにもなる。善も悪も創造も破壊も天国も地獄も自由自在である。然し言葉で良い物を作らなくてはいけない、そうすれば言霊は神なりを如実に現はす事になる。

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【問】笑は天国と申しますが、霊界に於ける笑は、如何なる状態の時に起きるものでせうか。

【答】現界と同じ事である、神様もよく笑はれる。去年税問題の起つた時、私は神様にお伺ひしたらイキナリ笑はれた、そこで私は安心だと思つた。笑は天国の花としてある。大黒様などいつも笑つている。

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【問】迦陵頻伽とは何の様な鳥でせう。

【答】霊界の極楽の画などによくある、金色の尾の長いきれいな鳥で、いい声で啼くとされている、極楽の鴬といふ説もあるが、私の考へでは特殊の鳥であらう。

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【問】毎年九州は颱風の来襲が多く、殊に昨年は数回に及び甚大なる被害があつたのは、霊的に如何なる御浄化でせうか。

【答】九州は日本で一番先に文化の発達した地方である、神武以前、一番最初に文化の入つたのは薩摩である。歴史が長い程罪は多量に堆積せるものとみるべきで、従而浄化も多く行はれる訳である。

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【問】暑い時は土中が冷え、寒い時は土中が暖いのは何故でせうか。

【答】之は地下の温度は一定してゐるので、地上の温度の高い時は冷く感じ、寒い時は暖く感ずるのである。

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【問】県別又は国別に使用する言語の相違する理由。

【答】封建時代に隣国と交通しなかつたし、交通も不便であつたため、その土地だけの方言が出来たので、今のやうに交通が発達し、教育機関もあるから段々全国的に同一の言葉になる。

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【問】鳥は死ぬと忽ち霊化すると言ひますが、その他の動物は如何なものでせうか。又人間やその他の動物で、生きながら霊化することが出来るでせうか。

【答】鳥は殆んど霊化するが鳥に限らず、他の動物でも霊化するのが沢山ある。然し人間に飼はれると出来なくなる。所謂屍位の法則である。猫などかなり霊化する、熊や狼など殆んど死骸は見ない。物質が霊化するのであるが、之は人間でも生きながら霊化する事がある。先日亀井三郎と言う人が来て、自分でも霊化する事が出来ると言つてゐた。英国の俳優で舞台に行く時、壁を抜けて出ていく実例がある。亀井氏は繩抜きなどよくする。

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【問】お仏壇を整理して御屏風の御神体と御先祖様をお祭祀したいのですが、同一家族中に反対する人があり、思う様に出来ません。然し一日も早くお祀り致したい場合暫定的に別に小さなお仏壇を作り、お教の通りにお祀りしてよろしいでせうか。

【答】結構である、反対のある時祭ると反つて霊が邪魔するから別に暫定的にお祭りした方がよい。

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【問】固結したる毒素は、新旧により其溶解に遅速の差違がありませうか。

【答】勿論溶解に遅速はあるが、古い毒素ほどよけいに塊つてゐるともいえない。薬の性質によつて硬軟がある、固り易い薬と固り難い薬があり、重い薬と軽い薬がある。重い薬は足部へ軽い薬は背部、胸部等へ溜結する。又その人の体質にもよる。

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【問】発熱の場合額に出る事が非常に多い様ですが、何故でせうか。

【答】前額には、大抵の人は毒があるからである。短気の人など診ると必ず額に熱がある。犯罪者などは必ずこゝに熱がある。今一つは扁桃腺下の首の部に毒があり、浄化熱の出る場合前頭部に有熱する。

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【問】六十才の女、子宮が下るので困つております。御浄霊の方法をお教え願います。

【答】子宮を吊つている筋が弛むのである。其原因はいろいろあるが、多くは筋の附近に毒が溜つて筋の活動を鈍らせるのである。子供をたくさん生んだ人に多い。若い人だとじき治るが、老人は治るが長くかかる。一名「なす」とも言う。子宮の両側から上へかけてよく浄霊する。以前に農婦でこの病気のものを治した事があつたが、これは生霊のためであつた。生霊は男女関係に多い、特に美人に多くあつて、子宮卵巣等の部を犯すものである。

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【問】私は十年前卵巣膿腫を手術後喘息となり、毎年三回位悩まされておりました。五年前お守を頂くと、間もなく疥癬の御浄化を頂き、その間二年半喘息は、一度も起りませんでしたが、疥癬が済むと、又始り現在は七日位の間を置いて悩まされ通しです。昼間は楽ですが夜明けに一番苦しみます。霊的でせうか、御浄霊の個所はどこでせう。

【答】これは霊的ではない。喘息の真因は、毒素が痰になつて、咳嗽によつて排泄されようとする場合、肺膜の厚い人は、強い吸引力を要する。毒素も亦固い場合、肺は激しく吸い上げようとする、その為の苦しみが喘息である。その毒素は疥癬に同じ毒であるから疥癬がすむと喘息によつて、毒素が出ようとする為である。喘息の原因は、第一は横隔膜下部の毒結である。第二は脊柱両側腎臓部腹膜肩首の廻り、頭脳等である。浄霊の場合触ると熱い個所を浄霊すれば、原因である毒素は痰になつて排泄され、漸次減滅して治癒する。

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【問】「しらくも」は霊的なものでせうか、又浄霊により治るでせうか。

【答】霊的ではない、親の薬毒である、即ち昔は胎毒といひ、今は遺伝梅毒というが、その分泌物が多い場合固つて白雲になる。

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【問】私が浄霊している患者(五十六才の男子)二十三年一月発病医師の診断の結果「メヌエル」症状で、原因は神経梅毒で耳鳴し、耳下腺が曲つていると言はれ耳から水を取り、サルバルサンを十二本ばかりうちました。医者で治らず色々手をつくし信仰もあらゆるものをして結局今では神仏はないかの様に申しております。最近十回程浄霊さして頂きましたがあまりはつきり致しません。全治致すでせうか、又浄霊法を御教示お願ひ致します。

【答】治るには必ず治るが、最初から放置しておけば今頃すつかり治つてゐる。それを極力病気保存法と悪化法をやつていたもので、大体神経梅毒なんてものはない。寧ろ無神経梅毒ならあるかもしれぬ。何となれば、梅毒は決して苦痛を伴はないものである、故に耳鳴は梅毒ではない、又耳下腺が曲つてるなどといふ事はあり得べきではない。耳下腺に毒あり浄霊すれば治るが、薬毒が多いから手間どる。浄霊個所は、苦痛の所、耳鳴は大抵耳下腺か延髄である。問題は十二本のサルバルサン注射がどこへ表はれるかである。

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【問】当年二十一才の男子、生れつきの白子と言ひ、全身が真白にて頭の上などは特に白く、目だけは赤く、太陽の出てゐる時は非常に眩しくて、歩行困難であります。祖父が猟人でよく兎を取つた様ですが霊的でせうか、薬毒でせうか。

【答】白兎の霊の祟りである。兎は始終暗い所を好み明るい処を嫌ふ。又白子は白蛇の再生の場合もある。

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【問】近く再婚する会員ですが、先夫の位牌を嫁入先の仏壇におまつり致した場合、理解なき家人より反対されはしまいかと案じておりますが、如何致したらよろしいでせうか。

【答】嫁入先へ位牌は持つて行かない方がよい。たとえ理解があつても面白くない。

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【問】結婚後死亡した霊と、生き残つてゐる片方の霊とは、霊界に於てはやはり結婚してゐるのでせうか。又再婚した場合死んだ者の霊はどの様になるのでせうか。その霊は又他の霊と霊界に於て結婚するというようなことになるのでせうか。又霊界人のみの結婚ということはあるものでせうか。もし有るとすれば、いかなる形であるのでしようか。又結婚は生れる前から霊界に於てお互に結びついてゐるものでせうか或は生れた後に決めるものなのでせうか。

【答】再婚せず、一人でゐる場合は、結婚してゐてもゐなくても霊線が繋つてゐる。一方が愛し一方が嫌つてゐる場合は半分位、両方嫌つてゐれば極細く霊線は繋つており、両方が愛し合つてゐる場合は夫婦同様、極めて太くなつてゐる。再婚すると、切れたと同様細くなる。再婚する位だから死者に対し、執着はない訳であるから霊線は切れたも同様であり、新配偶者との太い霊線が出来る。霊界では八衢以下では結婚出来ない。天国では出来る、非常に愛し合つた同志が天国へ行けば、天国で結婚出来る。勿論天国で結婚するのも全然因縁がなくては出来ない、霊界でも生殖作用が行はれるが現界と余程違ふ。又生れる前から結ばれてゐる場合もあり、一旦切れてから又結びつく場合もある。

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【問】姙娠中に火事を見ると痣のある子供が生れると言はれておりますが、たんなる迷信でせうか。

【答】これは迷信である。

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【問】私の家では数年間を置いて、急性胃腸カタルで五人死にましたが、何か霊的原因があるでせうか。

【答】系統の為胃腸カタルによつて死ぬといふ事は先づあり得ない、多分龍神の祟りであらう。

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【問】ストレプトマイシンの薬毒は、如何なる状態に表はれませうか。又御浄霊によつて解決致しませうか。又何処を主に御浄霊致したらよろしいでせうか。

【答】その薬の作用が不明であるから、如何なる状態で表はれるか答へ難い、要するに、薬毒の集溜した個所を探し浄霊すればよい。

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【問】ヒロポンの中毒の御浄霊は何処を主としてしたらよろしいでせうか。

【答】服用をやめるのが一番可いが、浄霊は前頭部をすればよい。

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【問】大先生は「江戸ッ子」ではいけない「伊勢屋になれ」とよく仰せられる由承りましたが、此意味に就いて。

【答】そんな事を言つた事はない。伊勢屋式も感心出来ないが、江戸ッ子は浅薄で、する事にどうも持続性ない。事柄によつてはあつさりもいいが、あつさりし過ぎると成就せぬ事が多い。又江戸ッ子には、善人が多く消極的で、意気地がない傾向がある。要は臨機応変である。

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【問】最近病院より出張御浄霊の依頼を受けましたが、病院では効果が薄いと思ひますが如何でせうか。

【答】全く効果が薄い。なるべく避けた方がよい。万止むを得ない時はやつてもよいが、マー臨機応変にする事だ。

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【問】住居にお軸をお祀り申し上げると共に、その人所有船の船長室にも、何か御書体をおかけしてお祀り致して宜しいものでせうか。

【答】船に祀つてはいけない、船は必ず人間が甲板などで踏む事になるから御無礼になる。従つて船長がお守様を頂いてをればそれでよい。

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【問】入信させて頂きましてより丸五年になりますが、二年前より「光明」の御軸に毎朝観音様の御姿が拝せられます。それは朝の祝詞の終り頃瞑目しておりますと、先ず燦然たる光輪が現はれ、次に観音様の御像が、恰も光輪の逆光線を受けて浮彫の如く神々しく現じられます。此場合光輪の中心に、お顔の部分が拝せられます。次にお姿の右方より、左上に向つて半円を描きつゝ、七彩も鮮かに大きな虹がほのぼのと立昇ります。そして約十五六秒そのまゝの光景が続き、次で光輪お姿、虹という順序に、次第にぼんやりと消えてゆきます。かねがね霊感度の相違により御像や金色の御光を拝される方々があるやにお伺ひしますが、お姿と虹には如何なる関係が御座ゐませうか。因に毎朝拝される虹と、其後偶々本物の虹を目撃致しましたが、その配色の順序等全く同一である事を発見し、異常な驚愕に打たれました。尚お姿は最初半年位の間は、全身の立像(斜左向)で御座ゐましたが、その後半年位は斜右向の七分身像になり、最近一年位は巖頭の座像(斜左向の全身像)にお変りになつております。又最初の全身像の場合は、両方のお手で巻物の如き物をお持になり、次の七分身像の時は左手に蓮華を右手に玉を持たれ、只今の巖頭像の時は頭上に外国のキングに見るやうな王冠の如き冠を頂いておられ、左手に蓮華、右手に巻物をお持ちになつておられます。以上の如くお像は今日迄三回の御変化がありましたが光輪と虹及びその御出現の次第には変りは御座ゐません。

【答】之は私の書いた「光明」のお軸は単なる文字だけではない。観音様がおいでになる事をお知らせ下すつた意味もある。之を多勢の人が知ると、御神体に対する考えがちがふからである。虹は、火と水の強い場合、虹になるのであるが、観音様のお働きは火と水であるから、虹が見えるのは、自然現象の虹と同じ理由である。最初に光輪が見えお姿が見え、虹がみえるといふ順序も面白い。蓮華を持つておられるのは聖観音で、仏法の御働きを表はし、玉は如意宝珠の御働きで如意輪観音である。巻物は昔でいふ六韜三略の巻で、実は経綸を書かれてある。王冠を頂いておられるのは、観音様が人間として御表はれになつた時、王様の御位であつたからである。  以上は、今迄の変り方を示されたものであるが、今後まだまだいくらも変られる。(地天十三号  昭和二五年二月二十日)

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昭和二十五年三月号

【問】惟神霊幸倍坐世の意味。

【答】「惟神」は神のまにまに――即ち神の命に従ふ事。「霊幸倍座世」とは霊魂をふやして戴きたいといふ事。即ち霊衣を厚くする事である。

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【問】乙姫様と大黒様とには何か御関係がありませうか。

【答】少しは関係がある。第三親等位であらう。両方共東洋人で、乙姫様は朝鮮、大黒様は印度人である。乙姫様は世界の財宝を掌握したが、大黒様は財宝を運ぶ役であるから乙姫様の許可がなくては運べぬ訳である。乙姫は今は財宝を手放し、国常立尊様にお返しした筈である。それは乙姫様は改心して救世の為に宝を手放されたので、其一部は観音様が御使ひになるのである。千手観音様がそれである。

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【問】外国人であり乍ら特に日本の文化芸術を愛し之に心酔した、例えばフエノロサ、小泉八雲、ブルーノダウト、ウオーナー博士等の人々は日本と何か特別な霊的関係がある様に存じますが如何でせうか。

【答】勿論霊的関係はあるが、霊が向上すると、芸術的に或程度理解力が一致する。よく外人で日本の文化に憧れる人が多いが、日本の芸術は非常に高いからそうなるべきは当然である。判らぬのは霊性が低いからだ、之は日本人も西洋人も同じだ、狩野芳崖が、有名になつたのはフエノロサ氏に発見されたからで、フエノロサ氏が彼の画を買つてアメリカで展覧会を催し、それで有名になつた。フランスの博覧会で、芳崖は龍や鐘馗などかいて出品したが、これ等は架空的なものとして落選したにみて其頃の日本人は如何に理解がなかつたか判る。といふのは維新後一時混乱状態となつたりして日本文化を軽蔑したからでもある。日本で最も優れた美術の生れたのは東山時代から元禄頃迄であらう。特に桃山時代から元禄時代に最も素晴しいものが出来た。それに比較すると、現代は実に低いので、鑑賞眼が高くなると楽しめない。近来、アメリカ人なども、美術の鑑賞眼は余程高くなつて来た。先日も信実の六歌仙などもアメリカの人に判つて来たといふ事を聞いた。又フランス人で茶器のよく判る人もある。斯様にして日本の芸術品も段々に世界的になつて来たのは喜ぶべきである。宗教的に趣味を高めるのは最もよい事である。

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【問】四季その節により異つた感じを受けますがその様に季節によつて神様の愛にも差違があるものでせうか。

【答】神の愛は全然そんな事はない。気候も神様が造られたもので、春は浮き浮きし、秋は淋しくなるといふように種々変化があるので面白く楽しいのである。

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【問】水害でこわれた橋げたを材料として家を建てるとよくないと申しますが如何なものでせうか。

【答】すべて橋桁に限らず、下級なものに使つたもので人間の家を建てるのは間違つてゐる。そんな事をすると碌な事はない。橋桁に使つた資材でも、下のものにつかふのなら差支えはない。家は、人間が住まふのだからいはゞ人間の守護神のようなもので、一旦橋桁などに使つたものを使ふのは人間の地位に相応しないと言ふ訳である。故に家を建てるには出来るだけ道理を考へ正しくすべきである、といつて良すぎてもいけない。それは桧の如きは神宮等に使ふべきものであるから之を使用すると却つてよくない事になる。

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【問】或信者の宅で仏壇へ善言讃詞を奏げておりますと、何時でも半ば頃より御屏風観音様の腹部より紫色の光が出てお姿が見えなくなるそうです。一呼吸位の間みえませんが丁度呼吸をなさる様に見受けられるそうです。これは如何なる訳でせうか。

【答】その家の信仰を強める必要のある場合、光明如来様は、そういう奇蹟を見せて下さるのである。

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【問】光明如来様御奉斎の日は八の日の中の日が一番よろしいでせうか。

【答】十八日が一番よい。

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【問】睡眠中に無意識に御守様を脱して左手にしつかり握つてゐる事が夜中に目覚めて気が付きました。驚いてお詫び申上げましたが何か意味のあるものでせうか。

【答】これは御守をかけてると、副霊が苦しいので外したい為にした事だ。然し右は手からお守を放さなかつたのは正守護神が放させぬようにされたからである。こんな事はよくある。

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【問】教導所にラヂオを置いても差支えないでせうか。

【答】結構である。教師は特に新知識を怠つてはいけない。これからの宗教人は新人でなくてはいけない。

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【問】従来、稲、麦等の種子を発芽促進の目的を以て浸水(冷水、温水)さしておりますが、こうした処理がその後の作物の生育にどんな影響がありませうか。

【答】普通はしなくともよいが只寒い土地や乾燥した処はそうすると発芽が速くなる訳である。

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【問】土素中に含まれてゐる窒素、燐酸加里中、窒素は空気中にも含まれてゐると承りましたが燐酸加里も土中のみでなく空気中に存在しておりませうか、又どこから発生するものでせうか。

【答】窒素は土の精霊であるから一番多い。燐酸加里のみでなく一切含まれてゐる。又燐酸加里は植物の精分が雨によつて、地下浸透して出来たもので化石もする。

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【問】博多東中洲でバーを経営してゐる新しい信者、或日店の中にスツポンが入つて来、その時居合はした数人の客が之を補えて食べてしまひました。スツポンは沢山の卵を持つてゐたそうで、其頃までは客も相当に多く繁昌してゐたのが、其事あつて以来客の喧嘩が絶間なくて困つてゐます。之は何かスツポンと関係がありませうか。

【答】これは「すつぽん」が怒つたのである。「すつぽん」とか亀とか鰻やなまずなどの多く淡水魚のようなものは、霊的動物でよくそういふ事があるから気をつけなくてはいけない。大事にしてやるとその霊が働いて好い事がある。

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【問】特に煎茶を呑む時だけ吐く人があります。如何なる訳でせうか。

【答】特殊の食物で中毒症状を起す人はよくあるが、浄霊によつて治る原因は霊的で、煎茶の嫌いな人とか、煎茶に毒を盛られて死んだ人とかあつて、その霊の再生又は憑依によるのである。霊の性格は一本調子であつて、滲み着いた想念はなかなかとれぬものである。

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【問】世間では行者等がよく「あなたには何々の霊が憑いてゐる」等と申しますが、そんなに簡単に霊が見えるものでせうか。

【答】行者で霊の見えるようになるには相当修業を要する。普通は、狐が憑ると見える。狐には霊視能力があるから精神病は最も霊が見えるから霊が見へるのは、余り感心出来ない。

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【問】二十七歳の男(未入信)結核症状で一ケ月程御浄霊を続けました処、激しい発汗と咳痰の浄化の後苦痛は殆んどなくなりましたが、衰弱の為食慾は毎食軽く一杯程度となり体は漸く寝返りを打つてる程度で足の甲にも幾分浮腫が来ておりますが、本人は至つて元気にて親類の人々に対し、「病気はもう癒つたが、あと力が出れば元気になれるんだ」と話しております。尚本人はストレプトマイシン四本及ザルブロ数十本注射しておりますがお救ひ頂けませうか。

【答】結核の再浄化であるが、問題は衰弱であり、食慾である。熱と咳嗽が少なければ見込はある。此のままで出来るだけ食慾の増すように心掛ければ治る。

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【問】五十二歳の男(信者)生れつき嗅覚がないそうですが霊的の原因でせうか。

【答】霊的と体的と、二種ある。霊的の場合は、鳥の霊の憑依で、之は治癒に長くかかる。浄霊は鼻柱を中心に前頭部である。体的原因としては、後方首筋の両側特に延髄付近に毒結ある場合と、中には鼻柱両側に蓄膿のある為とである。

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【問】或信者四歳の児を養女にやり五歳の時死亡致しました。母が非常に不憫がつておるうちに姙娠し女児を産みました。此子は今年四歳ですが、誕生頃よりひきつけを起す様になり、ひきつけのあとすぐ続いて寒気をし目を開いたまゝ痙攣を起し、始終ピクピクしております。之は霊的でせうか、又痙攣の時の御浄霊個所をお教へ下さい。

【答】死亡した児の霊が憑依するのだ。母親がその児に対する執着の為、子の霊は引つけられて行く所へ行けず、母によばれる為、憑依するのである。ひきつけは、一種の癲癇である。その際前頭部を浄霊して祝詞を奏げてやればよい。光明如来様をお祀りしてよく御願ひすれば必ず治癒する。

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【問】三歳の男児が顔や手は普通ですが、腹部が大きく足は細くその足で食物を挟んで食べたりし歩行は全然出来ず、先日肛門より腸が跳出し医師の手で押込み常態に帰つたそうですが、これは何か霊的作用でせうか、子供の両親は従兄妹同志の結婚で現在は別れております。

【答】従兄弟同志の結婚には関係ない。ドやしつけられて動けなくなつて死んだ動物霊の再生である。勿論蛙で蛙は腸を出して水で洗ふといふ事になつてゐる。入信し浄霊を続けるうち少しづつ良くなる。

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【問】御浄霊により死亡した場合には死後硬直せず死体が軟かく温か味があるとお聞き致しておりますが、稀には死亡後硬直する者があるのは如何なる意味でせうか。

【答】霊の罪が多いからである。又浄霊者の力が足らず曇りがやり切れなかつた為である。祝詞や御讃歌を幾度も奏げて除ると、大抵は柔くなる。

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【問】私の家では仏壇を階下(位置は丁度二階の子供部屋の押入れの下)にお祀りしてゐます。二階は子供部屋と御神体をお祭りし、現在集会所となつておる二間きりにて二階にお祀りしにくい状態でございます。最近先祖代々の位牌を作りました処、その日より長男に寒気頭痛があり翌日祝詞を奏げました処、手に少し霊動が参りましたが頭痛寒気は直ちにとれ、今は何とも御座ゐません。仏壇はそのまゝ階下にお祭りさせて頂いても宜敷いでせうか。

【答】これは祖先が下になるので、絶対にいけない。光明如来様を御祭りした部屋でよいから、早速そこへ仏壇を移すべきである。

(地天十四号  昭和二十五年三月二十日)

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昭和二十五年四月号

【問】ある信者長男ですが結婚し両親と別居約三丁程離れた処に住まつております。両親は信仰心なく先祖のお祀りをせず仏壇にお供物もしませんので、両親の家の仏壇を長男の家で貰ひ受けてお祀り致して差支えないでせうか。

【答】差支えない処か一日も早くそうした方がよい。

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【問】身寄りの人や知人が死亡しそのあとを見てくれる人がない場合、その遺骨を自分の墓所へ自分の先祖のと一緒に埋葬してよろしいでせうか。

【答】埋葬しても構はぬが、すべて縁の薄い程下位にすべきである。

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【問】今年は五黄の寅年で建築、結婚は良くないと言はれておりますが如何でせうか。

【答】之は迷信であるから、どしどしやるべしだ。悪いと思ふと霊が弱くなり、その隙に悪魔にやられるのである。

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【問】年頭のお言葉で霊界は昼の世界に入る事になつたとのお言葉でしたが、本年より霊界は神界のみになつて仏界は全くなくなつてしまつたのでせうか、それとも依然として仏界は各宗旨毎にあるものでせうか。

【答】一挙に変るものではない。やはり段々に変るので、仏界は漸次神界に転移しつつあるのである。たゞ特筆すべきは、霊界で、最高天国が出来る事と、無間地獄とか煉獄とかいふ最低地獄がなくなりつつある事である。

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【問】睡眠不足で気力減退の状態で御浄霊をさせて頂いた時、又飲酒して御浄霊をさせて頂いた場合効果はあるものでせうか、又神に対し失礼ではないでせうか。

【答】睡眠不足は不衛生と医学ではいふが、之は誤りである事は屡々述べた。私など不足は何とも思はない。余り寝過ぎると反つて頭の働きが悪い位だ。日本女性で花柳界の人など中々頭がよいが、最も睡眠不足の階級である。従つて事実之は神経作用による方が多い。飲酒も絶対いけない事もない。臨機応変である。信者であり乍ら度を越しヘベレケに酔ふのは勿論悪い、本当の信仰に入つてゐない証拠であるから浄霊の利きも悪い事となる。無信仰者なら酔つてゐても浄霊してやるのは差支えない。

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【問】お道の偉大さを知り大浄化を信じられる私等にとつて結婚はお道の方を希望致しますが、不幸にもお道を信じられず大浄化も信じられない人と恋愛結婚に気持が進みました場合は仮の結婚と思うべきでせうか、どうしても大浄化を信じられない人特に医者学校の先生等と結婚した場合は二人は大浄化にどの様な浄化を頂くでせうか、又その場合どの様に処すべきでせうか。

【答】こんな事は気にしなくてもよい。恋愛し合つたら結婚してもよい。又今信じない人でも何れ信ずる様になる。愛すると言ふ事は神様が結婚せよと言ふ思召と解すべきである。

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【問】或医師の話によれば「子宮外筋腫」を切開すると筋腫の大きさは三ケ月位の子供の大きさ位で、それを割ると中から産毛と牙の様なものが出るそうですが霊的に如何なる意味がありませうか。

【答】これはあり得る事だ。子宮外姙娠であるが、人間の子供ではなく、犬とか猫とか、そういふ小さい動物の生れ代りである。之は前世の時右のやうな動物を我子の如く愛した其因縁で生れ更つたので、正常な姙娠が出来ない訳だ。人間の子供なら牙や産毛などある筈はない。

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【問】四十六歳の女(昨年八月入信)四年前主人が舌癌で死亡しその後一人で働いておりましたが、昨年六月頃よりだるさを感じ、舌、唇手足の指先が痺れて仕事が出来ません。一ケ月前より御浄霊をうけだるさは多少楽になりましたが、痺れは以前と変りません(御屏風観音様を奉斎しをり)夫の霊と関係がありませうか。

【答】亡夫の霊の憑依である。出来るだけ祝詞を奏げたり、神書を読んで聞かすとよい。段々に快くなる。必ず治るが長くかかる。

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【問】今から十三年程以前兄は神経衰弱で突然行方不明となり行者に見て貰ひますと水死してゐるとの事です。兄が行方不明となつてから四年目に姉(次女当時廿一歳)が発狂し同時に私が左半身特に頭部の神経痛となり、私が廿二歳の時日蓮宗を信仰致しました処、幾分小康を得同時に姉も幾分よくなりました。約一年後又私が再度悪くなりましたので、信仰が足りぬと思ひ、成田山で二十一日の断食をしてお願ひしました処、却つて悪くなり今度は私が神経衰弱の様な具合になり、昨年十月入信させて頂き段々快方に向ひました。尚五十年前本宅の井戸へ過つて使用人が落ち死亡した事があり、又母の実家で母の叔父にあたる人が肺病になり、脳味噌を喰べれば良くなると言うので喰べましたが結局死亡したと言う事などがあります。如何にすれば私達は救はれますでせうか。

【答】一家によほど罪が多いのである。断食などは決してしてはいけない。神様からいえば一種の罪悪である。又脳味噌などは人間が食べるべきものではないから決して良くなる訳はない。正しい信仰によつて大いに徳を積む事でそれ以外に救はれる道はない。

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【問】産後「おりもの」の絶えない婦人の子供(男二歳)二週間発熱と下痢の連続ですがこれは母乳と何か関係がありませうか。

【答】此人は毒が多いからである。おりものは結構で出るだけ出れば治る。子供の下痢も浄化の為で大いに結構である。

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【問】二十七歳の女子一年前に下腹部に「しこり」が出来、卵巣と「しこり」を手術除去しましたが、未だに傷が癒えず胸部に圧迫を感ずる様になり夜も休めぬ場合もありましたが、御浄霊により大分気分もよく夜も休める様になりました。医師は神経病と申すそうですが、如何なる訳でせうか。又如何様に御浄霊すべきでせうか。

【答】神経病などと思ふのは大間違いである。入信してからそんな事を思ふのは光明如来様に勿体ない。浄霊は患部と背面腎臓部でよい。

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【問】某信者宅にお祀りしてある光明如来様の御神体は真直にお掛けした筈なのに普通に向つて左の縁側をお向きになつておられます。御礼拝の時に祝詞や善言讃詞を奏上致しますと御神体は微かに動きつゝ平常と正反対の右向になられ、御礼拝が終れば又微かに動いて元の通りに左向きになられるそうでござゐます。こんな現象は何によつて起るものでござゐませうか。

【答】これも奇蹟を見せて下さるので、外に大した意味はない。

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【問】大将軍に就て。

【答】国常立尊様の息子様で、神代時代罪を造つた事がある。其贖罪の意味で最初天理教祖中山ミキ子刀自に憑られお筆先をかかれた。

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【問】「法華は一代だけで二代以上は宗旨を替えてよい」との御教を頂きましたが。

(イ)菩提寺が日蓮宗の寺であり唯単にその檀家として二代以上続いております  場合は如何致すべきでござゐませうか。

(ロ)若し宗旨を替えます場合当然位牌や仏壇の様式をかえたりお墓を移したり  致すべきかと存じますが如何でせうか。

(ハ)お道に入らせて頂いております場合は如何でせうか。

【答】このままでよい。本教入信者でも今の所そのままでよい。昔から一代法華といふ言葉があるが、法華信仰は仏教の中で花に相応するものであるから、一時パツと花が咲くが、必ず散る時が来るから長く栄えぬといふ訳である。

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【問】葬式の時神棚に紙を貼る習慣がありますが神仏同根の見地から必要ないと存じますが如何でせうか。又紙を貼るのはどういふわけでせうか。

【答】今迄の神様ならそれでよろしい。よく葬式で汚れると言うが之は変な話で神様とても死んだ経験はある筈だ。神様に近ければお光を頂いて浄められる訳で隠す方が間違つてゐ。

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【問】未申の方向へ池の代りに甕を置き水を入れさせておりますが金魚を甕の中へ入れていけませんでせうか。

【答】金魚は入れても結構である。蚊が湧かない利益もある。

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【問】私の家ではお盆の時精霊柵と言つて別に木造の組立仏壇を新しく造つて三日間だけお位牌を移してお祀りする慣例になつておりますが、之は如何なものでせうか。

【答】これは祖先の一人が行者か何かに言はれ斯んな事をした。それが慣例となつたものであらうが、こんな事をする必要はない。

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【問】私の先祖は代々浄土宗で葬つてありますが兄だけは禅宗で葬つてあり、戒名も禅宗ですから浄土宗に改めたいと思ひますが寺が遠くにありますので近くの浄土宗の寺で戒名を改めたいと思ひますが、此様な事も出来ますでせうか。

【答】仏教では各宗派大差はないが、禅宗が最高であるから戒名もそのままでよい。その中祖先も全部救世教へ入る事になる。

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【問】葬式後何年間も経済的な理由から墓標だけにして石碑を建てられない方もありますが、之は如何でござゐませうか。

【答】之はよくない。経済的理由などといふ馬鹿な事はない。祖霊は必ず石碑を建てる位の金は入るようにしてくれる。墓標は焼いてよろしい。

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【問】あくびの原因と伝染性。

【答】あくびは、悪霊(アクビ)である。凝ると、自然浄化で、毒素の霊だけが出る。それで物質的の毒は軽くなる訳である。一人が欠伸すると、それをみて、連られて出るので伝染ではない。

(地天十五号  昭和二十五年四月二十日)

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昭和二十五年八月号

【問】庭にいも穴を掘つた時人骨らしきものが出てきました。気味わるいので内緒でそれを他の場所に埋めました。まだ掘ればそこに骨があると思ひます。如何致したらよろしいでせうか。

【答】已に掘つた骨は清い所へ埋め、垣根でも作つて人の踏まぬようにし、祝詞を奏げ幽世の大神様によくお願いしてやるとよい、大きな功徳になる。

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【問】浄のお守様の「ゝ」の意味に就て。

【答】天から最高の神霊が下つた姿が「ゝ」である。大本教では一輪の霊といつてゐる。

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【問】芸術などする人の人格が高級でない場合が多いのはどういう訳でせうか。

【答】全くである。芸術家で、人格の低い者が割合多い。然し深く考えると無理のない点がある。昔の方がズーツと立派な人が多かつたのに引返へ今日はそうでないのは一番の原因は経済問題で、生活に追はれると、思うように練つて作る事が出来ない。それが芸術の堕落となる。まだ戦争前は、財閥富豪等が芸術家を擁護したもので、その頃は優れた芸術家が出たのである。

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【問】行為は人格の現はれと考えられる時と其反対に考えられる時とありますがどちらが本当でせうか。

【答】人格の表はれが本当である。反対に考えられるのは、人格と逆であるからで、これは本当ではない。然し世の中には、人格を高潔に見せようと努むる者が沢山あり、之が反つて偉い人に思はれる場合もあるが之は長くは続かない。一番肝腎な事は、小乗と大乗を弁える事である。小乗的に偉くみえるのは本当でない。本当の人格者は、全人類の幸福を念願する。世界主義的の人である。

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【問】霊子と原子に就て、

(イ)原子記号で酸素は8、水素は1、窒素は7でありますが、酸素、水素、窒  素を火水土として考へる時、五六七の数字と原子記号の817の数字とに何か  関係がありませうか。

(ロ)霊子が化学者の手によつて発見実証されるとすれば、それは神霊放射能中  と存じますが原子核中よりも発見されませうか。

(ハ)原子界の霊の部面が想念界になるとの御説から推理致しまして「電子の霊  ━無線」の活用の如く原子の霊の活用により全世界人類が想念による通信が出  来る様になる時が参りませうか。

【答】(イ)関係はあるが、原子記号は絶対のものではない。 今後未だ未だ変る。未発見の原子も沢山ある。

(ロ)原子核は物質の方である。物質の精子はまだ荒い。原子核の発見はもつと分裂する。原子核の中からも霊子を発見する。又霊子核の中からも極霊子を発見する。

(ハ)今に想念の無線電波時代が来る。例えば、空中に字を書くとか話するとかすると何千里先までも通じたり感じたりする。これは今でも或程度はある。人心の機微をつかむなどといふのはそうで、政治家なども、此人心の機微をつかむ事が重要である。

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【問】御浄霊を施療でやつてあげるのは如何にも美しい行為のように思へますが、これは夜の世界に於ける慈悲の考え方であつて、正しい意味の救ひにはならないものでせうか。

【答】浄霊をして、御礼を貰はぬという事は本当ではない。然し特別の理由があれば止むを得ないが、その人の身分相応で少しでも余裕があればお礼を上げるのが本当である。浄霊する教師とても無論人間である以上生活しなければならないから貰ふべきである。曾つて私が浄霊に従事した頃、此事を聞かれた時、私は答えた。浄霊により生命が助けられたのだから、本来ならば全財産の半分位上げてもいい訳である。此意味で私は手数料しか貰つてゐない。浄霊に対する御礼は未だもらつた事はないと、又先に弟子で一回一円の料金で浄霊してゐた頃、五円貰つたので規定より多いからといつてわざわざ返しに行つた者がゐた。之は実に神様を侮辱した行為だと大いに注意した事があつた。

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【問】私は今年五月二十六日入信させて頂きました。末の弟が入隊して間もない昭和十九年十一月突然喀血し医者の療養五年、病は一進一退の所を此御道によりお救い頂き御守護の有難さに感謝の外御座いません。その様な御利益を頂き乍ら父が心臓弁膜症と腎臓萎縮で昭和二十一年七月死去致しました為か、兄が感謝がないのみか却つて反対であります。浄霊は勿論一度も頂きませんしお話を伺はうとも致しません。永い間家を離れて暮した為か、親弟妹とも溶け合つて親しく話す事が出来ず何となく心の底に溝がある様に感じられます。如何に致したら此お道の事を解つて頂けませうか、無理にもお守を頂く様にしたなれば宜敷いでせうか、それとも黙つて時期を待つ方が宜敷う御座いませうか。

【答】無論時期を待つのがよい。決して無理に判らそうとしたり、本人の自由意志を押えつけたりしてはいけない。信仰は或程度霊の曇が除れぬと入れぬものである。  浄霊は、特に先方から頼まぬ以上決してすべきではない。

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【問】私は去る十二日より御書体から無数の光の文字が出るのを判然と見させて頂く様になりました。その御書体の中で真善美のお額が一番お光がつよく見えますが、此お額は五年前或信者が頂いて表装も出来、お祭りする様に迄なつて死んでしまいました。それを又或教導師が頂きお祭りする直前死んでしまいましたのでそれを私が頂きお祭りしてゐるのです。矢張り御書体を頂いてお祭りするには或程度浄化された者でなければいけないでせうか。

【答】書体の字の意味によつて種々になるのである。以前或弟子に如意の字の書を与へた処、落して無くして了つた。この字は普通の人には良すぎる為にそうなつたので、それ以来、如意といふ書は与へない事にした。「真善美」の書は誰が頂いても差支えない。これを頂いた為に死んだのではないので、死ぬべき運命になつてゐたのが、それを頂いて霊的に救はれたものと解すべきである。

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【問】先夜家中揃つて光明如来様御礼拝の際に御神前の恵比須様の方だけが横に首をふつて居るのを二度はつきり拝んだのです。如何なる訳でせうか。(一度目は首を長くのばし二度目は普通でした)

【答】大黒様は向つて右、即ち光明如来様の左へ置くのが本当であるからその位置に直してもらいたい為に、見せたものであらう。

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【問】人類に最も近似すると謂はれる猿猴類の憑霊はありませうか。

【答】あるにはあるが極少い。猿猴類の生れ更りもあるし、憑依もある。私が大本を信仰してゐる当時、そういふ人があつた。当時相当有名であつた来馬琢道という仏教学者があつたが、此人の講演中、アメリカなどで大木が切られ倒れるのをみてゐると自分は悲しくなつて仕方がないといつてゐたので私は此人は猿の生れ更りだなと思つた事がある。天狗の憑霊は男に多く、狐のそれは女に多い。

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【問】山口県及び九州地方の人は兎角自分の入信を他人にかくす傾向が非常に多う御座いますが、之は人間性の問題でせうか、それとも未だ発展の時期になつてゐない為でせうか。

【答】両地方に限らず、何処でもそうで、之は新聞雑誌等で悪く書いたりするから誤解者が多いので、そういふ傾向も或る時期までは止むを得ないであらう。然し何れは反対に信仰するのが、名誉となるやうになるからそれ迄待つ事である。

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【問】主婦之友新年号の本教の記事は我々の知つてゐる本当の事をかいてあるので嬉しく思ひました。霊主体従の意味からなぜ男子の読む雑誌がわからず女子の読む雑誌が早く分つたのでせう。

【答】婦人雑誌社としては、宗教の事は女の方がより読みたがるといふ商業主義的考えからであらう。男は唯物思想の方が多く宗教を迷信的に観たがる癖がある。

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【問】落綿加工をする際、綿の種等の屑が多量に出ますがこれを堆肥として耕作するのはよろしいでせうか。

【答】不可である。堆肥は自然のいろいろの枯葉がよい。

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【問】食糧と健康について、明主様は御朝食後甘藷を、御就寝前にお茶漬かおしるこをお召上りの由承りましたが、之にはどの様な効果がありませうか、又病人が野菜を多食致します時どういふ野菜が一番よろしいでせうか。

【答】之は、栄養が多過ぎるのを調節する為である。今の人は栄養過量の為病気になる人の方がズツト多い。副食物の中、野菜は霊気が強く肉や魚は、体的栄養である。  果物がいけないのは下痢してゐる時だけである。栄養の根本は、好きなものを食うのが一番よいのである。野菜は日本人には日本の野菜がよい。

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【問】六十三歳、男、ふだんより頭重く他人に会ふのを嫌ひ背中に常に悪寒を感じます。御浄霊四回にて背中は少々温みを感ずるようになりましたが頭の重圧感はとれません。此家は以前より真言宗でしたが先代より日蓮宗に替え日々の礼拝は日蓮宗、法事等は真言宗で行つております。何か祖霊の警告でせうか。

【答】祖霊の警告もあるし、浄化もある。日蓮宗と真言宗とまぜこぜにすると、祖霊としては両方へ行かなくてはならぬし、中には日蓮宗を嫌がる霊もあるから真言宗一つにした方がよい。日蓮宗は一代法華といはれ、一代限りでやめてもよいのである。

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【問】私は十年以前入院ひどく尿道が痛み人事不省となつた事もあり、終戦後も屡々悩みつゝおりました処、最近は御浄霊を頂き心持が追々よくなりますので一昨年十月入信引続き家族四人共入信致し、光明如来様をお迎え致し家内一同で御守護をお願ひを致しました処、昨年夏頃から大変楽になり少しは歩ける様になり喜んでおりました。本年七月末頃から又浄化を頂き追々尿道の痛みを増し堪えきれない位になりました。毎日浄霊はかゝさず主人(教導師)には二、三日毎に教導所の先生にもお願ひして浄霊を頂いておりますが、浄化が烈しく毎日泣かんばかりでおります。何か霊的の関係で御座いませうか。快癒致しませうか。

【答】霊的ではない。元は淋病で、前に使用した薬毒が滲み込んでゐて、毒素に変化し少しづつ出て来る。それが尿道粘膜を破つて出るのでそこへ尿が滲みて痛むのである。再浄化は何遍も起るが、その度に前より良くなり、段々治るので今少し辛抱すれば必ず治る。

(地天十六号  昭和二十五年八月十五日)

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昭和二十五年十月号

【お伺】天津神、国津神の区別に就てお教へ願ひます。

【御垂示】天津神とは天系であり、国津神は地系である。勿論文字通り上下の位である。然し之を詳しくいふ事は今は出来ない。神秘があるからである。

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【お伺】正守護神は専ら子孫の守護に任じ外の業務はないものでせうか。

【御垂示】正守護神とは、人間を守護する場合をいふのである。霊界で、外の御役になればその役目の名前がつくのである。

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【お伺】神様は正しいから邪悪に対しては闘うべしとの御教と、又邪悪も主神の御経綸にして、善悪不二なれば大乗的に之を甘受すべしとの御教がありましたが、此闘うべき邪悪と甘受すべき邪悪との区別に就て御教を御願ひ申上げます。

【御垂示】それは、事情によるのである。どつちにも決める事は出来ない。その適確の判断が、叡智の力である。叡智とは、或程度信仰が進み誠の心の持主になれば、自から判断がつくものである。

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【お伺】善悪と時節につきましてお伺ひ申し上げます。時を待てといふ御論文の中に「神も時節に叶はぬぞよ」と御座いますが、御布教の上におきまして私共が常識的に考えまして正しい事でも時節に合はぬ為失敗し、間違つた事でも神様の御都合上当分順調に行く場合がある様に考えられます。此点信者として余程深く考へて現象を判断して行動せぬと、嘗ての日本政府に対する国民の如き悲哀を味はされる事もあるやと思はれますが如何なもので御座いませうか、又例えば集会所の発展せぬ場合など何か自分に間違ひがあるからではないかと反省し、間違ひを発見して行詰りが打開される場合も御座いますし、有耶無耶の中に打開される場合如何なる態度で之に臨むべきかお教へをお願ひ申し上げます。

【御垂示】之は大乗と小乗の相違である。一言にしていえば、小乗の善は大乗の悪であり、小乗の悪は大乗の善である。従而、凡て大乗の考えで進めば必ず発展向上する。大乗小乗に就ては信仰雑話に出てゐるから、よく読みなさい。

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【お伺】私の家族一同それぞれどこかに大きな「ほくろ」がござゐますが、これは霊的に何か因縁がござゐませうか、又ほくろとは一体何でございませうか。

【御垂示】ほくろは場所によつて、よい意味と悪い意味とあるから場所を知らせなさい。又ほくろはその人の幸不幸の前世の因縁による現世への印であるから無意味なものではない。

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【お伺】お守の「浄力」を授かりました場合、今迄頂いておりましたお光様は、どの様に致しましたら宜しいでせうか。

【御垂示】御光のお守は額になるやうになつておるのだから額にするのが一番よい。

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【お伺】廿一歳の女(信者)医師は結核性腎臓炎と診断、腎臓摘出手術を行はねばならないと申しますが、右は如何なる原因によるものでせうか、全快致しますでせうか、御浄霊は腎臓だけでよろしいでせうか、又腎臓は腐敗するものでせうか。

【御垂示】結核性腎臓炎は浄霊によつて、必ず治るから手術の必要はない。此病気は腎臓の外部に毒素が固結し、それが溶解される為の発熱であつて溶解されただけが液体化し、腎臓内へ滲透し、尿と共に排泄されるもので、医学はそれを称して蛋白が出るといふのである。従而、蛋白が出るのは治癒作用だから結構である。もし痛みがあれば、それは毒結溶解作用だから少しも心配はない。浄霊は腎臓部だけでよろしい。但し相当長くかかるが、必ず治るから心配はない。又食物は何でもよろしく、成可運動する方が早く治る。

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【お伺】満十七歳の娘、昨年春から掌が指の方から赤くヒビ割れて来まして洗濯や漬物等に大変痛くしみます。昨年秋御浄霊により御守護頂いたのでしたが、最近又激しくなつて参りました。医者には原因不明と言はれた事があるそうです。本人は小肥りで薬は殆んど用ひたことがないと申します。何か霊的のものでせうか。御浄霊の急所と御守護頂きます様に致させますには如何致しましたらよろしうございませうか。

【御垂示】之は霊的ではない。赤子の時の薬毒か又はその他の異物であるから、生れた時からの事をよく調べてみれば、必ず思ひ当る事がある。患部は掌でも元は頚部から肩、腕にある。調べてみれば、固まりがあるからそこを浄霊すれば必ず治る。

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【お伺】廿八歳の人妻、骨盤狭小と医師に診断され二回迄人工流産を受けた者でござゐますが、只今、六ケ月の再姙を見ましたので、何とかして子供を授かりたいと申し、御浄霊を頂いております。御浄霊の重点をお伺ひ申し上げます。

【御垂示】浄霊は腎臓部及び腹部胎児の位置でよろしい。姙娠するといふ事は、生む資格があるからであるから、心配せず神様にお願ひすれば、必ず生めるが、只二回の人工流産の不自然的人為方法が災ひしなければよいと懸念される点があるから、出来るだけ浄霊をするやうにしなさい。

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【お伺】卅歳の男(信者)以前に肋膜炎を患ひ、盲腸手術も行つたことがありますが、昨年十一月脊髄カリエスにて御浄霊を始めましてから腰部が腫脹排膿し、今年一月と四月には右大腿部が腫れ、玉子大の潰瘍が出来て排膿致しました。最近は腰部穿孔部の少し上腎臓部の処が腫脹し、又脇の下の淋巴腺が腫れてグリグリを生じそこが痛みます。御浄霊はどこを主にやらせて頂いたらよろしいでせうか。

【御垂示】あなたのように、方々腫れて膿が出るのは非常に結構だ。これで治つて行くのだから、身体にあるだけの膿が出切れば、素晴しい健康になるのだから、それを楽しみにして、相当長くかかるだらうが、辛抱が肝腎である。浄霊は痛む所だけでよい。

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【お伺】本年廿一歳になります女の信者で御座いますが、幼年の頃より目が悪く医師の診断を受けました処、貧目と言はれ十八年間種々の治療を致しましたが遂に治らず、廿三年十二月入信致し廿四年四月御屏風観音様をお祀りさせて頂きましたが、家族の者が解らず兄は昨年末から肋膜にて床に就いておりますが御浄霊を頂く気も御座ゐません、本人の目は平常は近眼で黒眼に雲がかゝり、物が二つに見える事もあります。時々目星の様なものが出来たり曇がひどくかかつて見へなくなつたり致します。此様な時には目脂が多量に出て堪へ難い程の痛みが御座います。入信後一ケ年半程御浄霊を頂いておりますが同じ状態を続けております。下腹部に固まりのやうなものがうねる様な気が致し、それがおさまると押へられる様な感じがするそうで御座います。四代前のお婆さんは盲で死んでおり、尚本年四月頃本人が寝ておりますと急にお腹が痛くなり同時に障子の間がガサガサ音が致しますので、見ますと蛇の尾が一尺程見え驚いて早速弟を起しますと弟も驚き『蛇だ』と叫びました。蛇は間もなく縁の下へ行きました。目の御浄化と蛇と何か関係がある様に思はれますが、如何なるものでござゐませうか。又蛇と関係が御座いましたら如何致しますればよろしうござゐませうかお伺ひ申し上げます。尚本人は光明如来をお祀りさせて頂きたいと申しておりますが家族が判らない為お迎へ出来ず現在に至つております。

【御垂示】此の目と蛇とは関係はない。此目は頭脳内及び首肩の毒素が浄化作用によつて、目に集中するのであるから、頭脳を第一に浄霊すれば必ず治る。目脂及び痛みがあるのは治る作用である。但し薬毒を沢山入れてあるから相当長くかかる。目脂、涙、痛み等は全部薬毒の排泄の為である。

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【お伺】昭和廿二年八月入信させて頂きました豊田サダ子(二十七歳)と申す信者、昨年十一月より結核の御浄化を頂き毎日御浄霊を頂いております。御浄霊を頂きますと楽になり痰も沢山出ます。特に腹膜から沢山出ます。本人は心から感謝致しておりますが一進一退で次第に衰弱し現在では身体全部特に足部に浮腫が出ております。又時々頭がボーツとしてぬけた様になります。父親は十五年前結核で亡くなり、主人の母親も九年前やはり結核と腹膜で亡くなつております。御神体は未だお祀りしてございません。御屏風観音様は本年一月お祀りさせて頂きました。主人も親戚の者も姉一人を除きまして全部お道がわからず反対で御座います。今後如何なる方針で進ませて頂きますれば宜しう御座いませうか。

【御垂示】之は反対者の生霊が邪魔してゐるのだから請合ふ事は出来ない。原因は頭脳を第一とし首筋、肩に毒素があるから、その部を浄霊すればよい。

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【お伺】最近精神病で死亡致しました六十歳の男の信者の死体の腰の部分の脊骨の両側にそつて箸で突いた跡の様な穴が十ケ所位穿いておりました。俗に動物霊のぬけた穴だと申しておりますが、これは如何なるもので御座いませうか。動物霊は肛門や足以外から此様な穴をあけて離脱する事もあるので御座いませうかお伺ひ申し上げます。

【御垂示】此の穴は、霊の抜けた穴ではない。多分灸の跡ではないかと思ふが、死ぬ迄の療法や薬剤の事を聞かなければ解らない。

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【お伺】三年程前に入信致しました信者で一家入信し御神体もお祀り致しております家で御座いますが、入信当時それまでお祀りしておりましたお稲荷さんの祠を調べました処、お札が何時の間にか紛失しておりました。近所の子供が取り出して捨てたものらしくその後へ玩具様のものが入つてゐたそうで御座います。そのままにして現在祀つてないので御座ゐますが、その後家の中が中々まるく治まらず特に現在は入信致しました父がひどく此お道の反対を申し、娘さんが人の御浄霊を致します事さへ許しません。他にも色々と曇りの多い家で御座いますが、此父の反対は捨てられたお稲荷さんと関係が御座いませうか、お稲荷さんの名前が分らなくなつてゐるそうで御座いますが、改めて祭ると致しますとどの様にしてお祀り致しますれば宜しう御座いませうか、御教へを賜はりたくお願ひ申し上げます。

【御垂示】多分稲荷の霊だと思ふが名前も判らずお祭りをする程の事もないから、そのままでよろしい。父親が反対し、家族の者が苦しむとしたら、家族の人達も罪穢があるのだから、人助けをするのがよいが、それも反対されるとしたら、出来るだけ御神書を読むようにする事である。それによつて身魂が磨けるから、父親の反対も段々薄らぎ、再び信仰を取戻す事になる。焦らず時節を待つべきだ。

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【お伺】昭和廿三年入信致しました八道弘子(二十七歳)廿三年二月頃より腰椎カリエスにて四月より御浄霊を頂き、廿四年二月より膿が出始め現在迄続いております。夏頃一時結核症状で衰弱致しましたが御浄霊により元気を取戻しております。主人正治も昨年七月入信致し御神体もお迎へさせて頂いております。四歳になる子供がありますが本年一月頃より大人も及ばぬ様な大鼾をかいて寝る様になり、その頃から食欲が減り遊ばなくなり、次第に衰弱が増すので集会所に御浄霊に通つておりましたが、一度迷ひまして三月十七日より一週間医者に行きました処、急に痩せ衰へましたので、直ぐやめその後は真剣に御浄霊を頂く様になりましたが、一進一退で段々衰弱し只今では文字通り骨と皮でござゐます。食物は非常にかたより鯖の頭、小豆、チヨコレート等で野菜類は全然頂きません。先日政治さんが夢を見まして硫黄島で戦死致しました主人の弟が子供を連れて行こうとする処を危く止めたそうです。又弘子さんの父は現在の妻(主人の母)で三度目であります。その間に出来た三人の子供は生存致しております。一度目の妻は二子を残して死亡、二度目の妻は一子を残して死亡しております。弘子さんは二度目の妻の子であります。一度目の妻の長子が十年ルイレキでなくなり、その弟が十七年結核でなくなり二十年に主人の弟が硫黄島で戦死し、その弟が廿一年満州より復員後腰椎カリエスで十ケ月の患ひで死亡致しました。三度目の妻の祖母は老衰にて十二年に死亡、母は二十四年同じく老衰にて死亡し、現在の家に移りまして十五年になりますが六人死んでおります。弘子さんの父と三度目の妻との間の三人の子供の中、二番目の子供が(十九歳)五年前より癲癇になり一日に二、三回軽い発作が起ります。二年前より入信し集会所で御奉仕させて頂き熱心に信仰し元気になり感謝致しておりますが、発作は変りません。此病人の祖父は縊死しております。又教導師の人が泊りました晩何かに胸を抑へつけられたそうです。右の事と子供の病気癲癇と如何なる関係がありませうか。

【御垂示】此一家は霊的に非常に罪穢が溜つてゐる。従而、此家の主人公が余程熱心に信仰して人助けをし、徳を施し、罪穢を軽減しなければ救はれない。且御夫婦共御神書を出来るだけ読む事である。信仰雑話中の夫婦の道といふ処をよく読むとよい。

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【お伺】三重県阿田和町の信者尾宇江平之さん(夫婦共入信)の本年一歳の長男は生れつき頭髪及身体全体が真白で目は兎の目の様に真赤で御座いますが、実は廿四年一月母親が姙娠六ケ月の時他家より白兎の料理したのを貰ひスキ焼にして食べたそうでござゐますがその兎と何か霊的な関係が御座いませうか。外に思ひ当る事も御座いませんが、如何致しましたらよろしう御座いませうか。

【御垂示】無論、兎の霊の憑依である。然しそうなるのは、親の罪穢の為であるから、両親共熱心に信仰をし一人でも多く人を助けて徳を積めば、育つに従つて普通の人間のやうになるものである。

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【お伺】昭和十九年に入信させて頂きました四十八歳の男子、半年程前に頭部左側に二銭銅貨位の丸い禿が出来まして御浄霊を頂いております中に、其処に白髪まじりで御座いますが元の様に段々と毛が生えて参りましたが其大きさの禿が移動し後頭部を廻つて只今は右側に移りました。移つた後は初めと同様白髪まじりの毛が生えて来ております。此様に禿が移動して行くのは霊的に何か意味がございませうか。

【御垂示】之は無論霊的であつて、人間の霊ではない。鳥か虫の霊である。気長に浄霊すれば必ず治る。

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【お伺】三年前に入信致しました三十六歳の女、去年の秋頃より左乳に瘤が出来まして、その瘤が移動したり無くなつたり致します。瘤が出来ました時は大変苦しみます。之は霊的に如何なる関係がありませうか。

【御垂示】之は龍神の霊である。固まりの出来た時、その部を浄霊し、移動しても何処迄も根気よく浄霊すれば、段々小さくなり治つて了ふものである。

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【お伺】一家四人入信し御神体を奉斎致しましてから三年になる、熱心な信者で御座いますが、入信前より主人は右足の膝が腫れ最近は一寸した拍子にもギクンとひどく痛み足の裏がつけない様に辛く腰が痛んだりポツポツと熱くなり、入信前より辛くなつて来ております。主人の父親は今より五十年前屋敷を買ひそこに古い稲荷があつたのを其家主が稲荷の御神体を持つて行きましたので、残つてをりました榊の木を切つて了ひました。其後二月が来ると水子が次々に亡くなりあまり不幸が続きますので、或人に見て貰ひました処、稲荷が祟つてゐるからと言はれて、又側に祭りその後引越しまして稲荷の祭が出来ないからと床の間に祭りました処、今度は年上の子供から亡くなります。人の勧めによりまして日蓮宗を信仰致しましたが一向よくならず、その後一家四人お道に入信致し、御神体をお祀りすると同時に、不要の物は全部処分して頂きました。昨年夏頃妻に霊が浮き、初代の先祖だと称し主人のお婆さんが自分は大変苦しみ(主人の父親が兵隊逃れにお婆さんの家へ貰はれてゆき、そのお婆さんは生前足腰が長年悪かつたそうで御座ゐます)仲々救つて貰へなかつた為に何人も殺した事をわび、お観音様によつてやつと救はれそうだといつて喜び、尚信仰を続ける様に、又家を守護する事等を述べました。その数日後稲荷が浮き家がないので帰れない。ここにはお光がつよくとても居られない。どうか帰れる様にして欲しいと申しますので、昔の地所に家を建てゝやり希望通り正一位稲荷明神として祭り、そこに住んでゐる人に話してお詣りして頂いておりますが、その後も体の状態が変りませんので光明如来様にお念じ致しておりました処、最近又稲荷が浮き浄まつてお経を沢山聞かねば帰られない。正一位稲荷でなくて権兵衛稲荷として祭つて欲しいと申しますので、希望通りに致しました。尚お婆さんと一緒に家の中を荒した事などをわびまして、今度こそ帰りますと申します。浮く毎にその通りにしてやりますが一向よくなりません。如何様に致しますればよろしいでせうか。

【御垂示】足の腫物は薬毒がそこから出るのだから結構である。膝裏から腎臓部、右股の付根を押すと痛い固まりがあるから、そこを浄霊すれば治る。又稲荷へは天津祝詞を奏げて言葉を以て、此家へおいて貰ひたければ温味しくしなさい。災ひをするなら、速かに帰りなさいと言つてやればそれでよろしい。後、何か要求しても言ふ事を聞いてはいけない。唯、差支えない願ひなら聞いてやつてもいいが、無理な願ひならよく道理を説いて、たしなめてやればそれでいい。余り狐霊のいふ事をきくと、段々図に乗るから限度を決めて、それ以上応じなければ、狐霊は諦めて了ふものである。

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【お伺】田舎では土葬の際昔葬つた処を掘り返して又新しく亡くなつた人を葬るそうで御座いますが、斯様に致しますと、昔の骸骨が出て来たりする事もあるそうで御座います。此様な事は致しても宜しいもので御座いませうか。又土葬の際お守様は如何致しましたら宜しう御座いませうか。お伺ひ申上げます。

【御垂示】これは事情によるものである。墓所が狭くて、他へ埋める事が出来ない場合は、霊も承知するから差支えない。御守様は焼くのが本当であるが、本人の希望なれば、そのまま掛けても差支えない。

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従来本欄を、「妙智の光」と題して別院で明主様から、御即答戴いた御垂示の無数の筆写中より抽出掲載したのであるが、八月一日以降の御伺い事項は本誌上にて御解答戴ける事となつたので本号から、之を実施し、本欄をそれに充当した訳である。右念の為。  井  上  生

(地天十七号  昭和二十五年十月十五日)

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昭和二十五年十一月号

【お伺】現在、アメリカで新興宗教として盛んに伝道されているときいております「バハイ教」は、光明世界建設の神様の御経綸と如何なる関係があるのでございましようか御伺い申し上げます。

【御垂示】之は新しい宗教で、或程度は本教に似ている。今春本教信者で渡米した際、本教の刊行物と、バハイ教のそれと交換した事がある。それを読んでみると立派な宗教ではあるが、世界的になる大宗教の素質はない。之は一世紀位前から興つたもので、教祖は兄弟であつたが、どちらも数十年前他界して、今はその後継者が経営してゐるが、近来相当認められるようになつたのである。

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【お伺】一、星が地球を支えているという事は、所謂宇宙線の働きによるものでしようか。

二、天体の縮図は一原子に於ける内部構造に似ていると現代科学者が唱えつゝありますが、これは信じられるものでしようか。信じられるとすれば、原子の構造を究明する事により宇宙の構造も判明する事になりましようか。

【御垂示】一、之は信仰雑話に詳しくかいてあるからよみなさい。

二、勿論そうである。原子核ばかりではない。大・中・小・一切がそうなつている。その中で特によく表はれているのは人間である。昔から人間を小宇宙というが全くその通りである。一切は無限大であり、無限小である事を知るべきである。

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【お伺】御論文に観音信仰は大乗宗教なりと御座います。「光明世界とは善人が栄え悪人の亡びる世界である」とも御教え頂いております。大乗に則つて信仰致しますと悪にそまりやすい凡人の常として審判の時を乗り越えさせて頂くべく御布教の面と日常生活の両面におきまして、何を基準に善悪を判断致すべきで御座いましようか。御教をお願い申し上げます。

【御垂示】大乗には悪は決してない。小乗には往々悪があるから注意すべきだ。只大乗は一時的悪に見られ易いだけであるが、結局は善になる。大乗小乗に就ては、私の著書に随所にあるから、注意してよく見れば会得出来る筈である。

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【お伺】以前「他に大乗であると同時に、自らにも大乗であらねばならぬ。自らに小乗的であると拘束されて働きが狭まり力が出ぬ」と御教えいたゞきましたが、自らに大乗といふ事につき、くわしく御おしえいたゞき度うございます。

【御垂示】大乗に偏つてもいけないと共に、小乗に偏つてもいけない。小乗は経で、大乗は緯であるから、十字に結ばれれば宜しいので、時所位に応じ、千変万化する事である。之が伊都能売の働きである。之は私の著書に色々かいてあるから、よく見れば判る筈である。

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【お伺】昔から「神は愛也」と言いますが、我々が日常生活に於て感じる愛に、親子、兄弟の愛から、友人愛、隣人愛或いは異性を対象とする愛、自然界の些細な事象に迄及ぼす愛等種々あると思いますが、人間の愛には限りがあり、一つの愛を尊重しすぎると他の愛をうとんじ、或いは反対の結果に迄なる事があります、又二の愛の板ばさみになつて苦しむ事もありますが、神の愛はこれらのものに対し、如何なものでございましようか、又人間の愛の正しい在り方について御教示下さい。

【御垂示】此事に関しては、本教刊行物の随所に詳しく出ているから、それを読めばよく判る筈である。

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【お伺】一、お道にある人で、治病力が素晴らしいのですが、どうしたことか、人格的にも、常識的にも優れていないと見受けられる節がよくあります。治病力が強いということは、その人の魂が清まつている証左であるとすれば、必ず人格的にも豊であるはずです。この様な場合、治病率は人格のバロメーターとなり得るでしようか。不遜ながらお伺い致します。

二、私共は、始め善いと思つて行動したことが結果に於て悪を招いて仕舞うことが屡々あります。私共の行動判断の規準は何に求むべきでしようか。

【御垂示】一、之は難しい問題で、一口にはいえない。古い人と新しい人では、治病力が違う。又うわ面ではよい人に見えるが、心が悪い人もある。上面は善く見えなくても、心に誠のつよい人もある。又治病力の多かつた人でも慢心したり、取違いしたりして薄くなる人もある。又その人の手柄によつて神様から御陰を頂く人もあり、よく見える人でも手柄のない人は御守護が薄い。要するに、結果からみて、功績のある人は神様から力を与えられるが、立派に見えても功績のない人はその反対である。結局、人間の目で見ては判らない。心の底は神様より外に判る筈はないと思う人は、神様が判つた人である。

二、それは小乗の善だからである。どうしても大乗の善でなくては、結果はよくない、此大乗小乗の意味は、御神書の随所にかいてあるから充分よみなさい。

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【お伺】颱風の発生地と被害地とは異りますが、霊主体従の法則により、霊界に先に起ると御教え頂いておりますが、発生地と被害地との関係につき御伺い申し上げます。

【御垂示】颱風は移動するものであり、而も発祥地は殆んど海であるから、上陸してその通路にあたる所は、被害を蒙る。之は霊界の曇つた所を、龍神が掃除するのである。従つて颱風は霊であるから、霊主体従とはいえない。

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【お伺】一、本年に入つて印度に二度目の大地震が起りましたが、彼地は仏教の発祥地でもあり、何か霊的に意味があるのではないでせうか。

二、昔から頭の禿げた人間に悪人は無いと云い伝えられて居ますが、その理由に就いて具体的な御説明を御願いします。

三、九州から毎月御面会に上京した際、その前日或は当日必ず雨に見舞われるのです。これは霊的に意味があるのでしようか。

【御垂示】一、別段霊的に意味はないが、強いて言えば、神様が余り大きな地震だと、人口緻密の所では被害が大きいからああいう人間の居ない処を選ばれたものと察せられる。

二、そんな事はない、之は迷信である。

三、こういう人はよくあるが、之は守護神が龍神であつて、その人を守護するために働く場合、水気がないと思うように働けないから雨を降らすのである。

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【お伺】或信者でございますが医者には小心恐怖症と言はれ、人に合う事を非常に嫌いますが、此様な状態は霊的に如何なる訳があるので御座いましようか。

【御垂示】之は、前生の死に再会した当時の事情がしみついていて、とり切れないまゝ生れて来たものである。又現実的に言えば霊の力が弱いので外界の事象が強く影響するのである。こういう人こそ本教の信仰を続ければ、必ず治るのである。こういうのは今迄にも沢山治つた例があるから、心配の必要はない。

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【お伺】一、堀信夫(三十三)は八年前中国に出征中、糧秣運びに使つた中国人に酒を飲ませた処、言う事を聞かなくなり、激昂の余り左胸を銃剣で貫き、死体を池に蹴込みました。それより左肺の痛を覚え、内地に送還され、左右肺結核及喉頭結核になり、苦しんで居りました処、このお道を聞き、二十四年三月入信しましてからは声も出易くなり働いて居りましたが、最近、又左肺の痛みに苦しんで居ります。殺した中国人の姓名も、殺した日も場所も覚えて居ないそうですが、この様な人の供養は如何すればよいのでしようか、お教え下さいませ。

二、仏様の御線香は、どうして二本立てるのでございましようか。

三、十五年以前より咳をすると、三十分位い止らない程の喘息で苦しんで居た老母、本年八月より御浄霊を受けて居りますが、今では五分位で咳が止る様になりました。本人は生れつき、寺詣りと、仏様を拝むのが、嫌いでしたが、浄霊を受ける様になつてからは、仏壇に線香を立てる様になりましたが、その匂いだけではたまらなくなり、一日三本以上喰べないと気がすまないそうです。線香はもんで屑にして喰べて居りますが、如何なる訳でございましようか。

四、四十八歳の男、子供の頃から神仏に御参りするとアクビが出ます。二十三年入信以後、大光明如来様を御奉斎させて頂き、熱心に御手伝いして居りますが、今でも神仏に、祝詞、善言讃詞、御讃歌を御上げすると、アクビが出て、満足に御勤め出来ません。如何なる因縁でございましようか。

【御垂示】一、供養しなくてもよろしい。出来る丈御神書を拝読し浄霊を続ければ治る筈である。

二、線香は別に二本とは限らない、一人一本宛立てればよろしい。

三、之は副守護神が好むからで、よく子供に多い癖である。之も信仰が深くなれば自然と治るものである。

四、元来欠伸とは霊的浄化で、欠伸即ち、悪霊で霊の曇りがアクビによつて発散するのである。祖霊の内に力のあるものがいて、浄化をしてくれるのであろう。結構である。しかし之は、年限が経つと自然に治る。

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【お伺】私共は、昨年九月以来、生活の為喫茶店を経営致しましたが、開店と同時に余り丈夫でなかつた主人が寝ついてしまい、十一月入院しましてから八ケ月間、病状は悪化するばかりで、医者にも頼りきれ無くなつて居りました処、運良くこのお道を知り、退院しましてからは次第に回復に向つて居ります。処が今度家を増築致します時、水道を引く迄使用して居りました井戸の上に食堂を作りまして、冬になると、鍋物料理の部屋に改造する事になつて居ります、申し遅れましたが、其の井戸は、先生方の御指導もあつて、水神様の供養もして戴いて居り、それ以来店の方もうまく行つて居ります。家族の者はこの様な事を話しましてもわかつて戴けませんし、それと言つて、井戸をその様に取り扱うと折角良く成つて参りました主人が、又悪くなる様な気がしてなりません。如何取計えば宜敷いでしようか御伺い致します。

【御垂示】それは井戸の代りとして庭か空地の隅の清い所へ、甕をいけるか、小さな池を作つて移転の御祭りをすればいい。

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【お伺】戦時中、強制疎開により、家を取りこわしました際井戸を埋めましたが、その後同じ場所に家を建てました処便所が丁度その井戸を埋めました上に位置するやうになりました。入信後、色々と気になりますので、正しく処理いたしたく存じますが、如何いたしましたら宜しうございましようか。御教えを賜はりたく御願い申し上げます。井戸は埋める時、神官のお祓いをいたしました。

【御垂示】之は井戸を埋める時、龍神が離れて了えば差支えないが、中には執着のあるのもあるが、もしそうとすれば何か災ひで知らせるから、その時、庭でも空地でも井戸の代用として甕をいけるか、小さい池のやうなものを作ればよろしい。そうして龍神の移動鎮祭すればいい。

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【お伺】一、私宅の食事場の床下に井戸が有りますが、其の上に押入が有り、何時も人が通つて居ります。井戸には蓋がして有り、息抜も明けてありますがこれはうめた方が宜敷いでしようか。現在は其の井戸から鉄管を引いて水を使用致して居りますが、如何致したら良いでしようか、御教示願います。

二、屋敷内にイチヾクの木があります。世間では縁起が悪いと言いますが、迷信でしようか。

【御垂示】一、井戸はそのままでよろしい。その処置は前項を参照されたい。

二、勿論迷信である。何故なれば神様は人間に食べさせん為に、美味しい果物を与へて下すつたのであるから、それをいけないなどというのは神様に対し勿体ない訳である。

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【お伺】一家全部入信、御神体を御奉斎させて頂いております青物商の信者でございますが、私の家と隣の家と一つの地所内に井戸があり、その井戸は隣の家の台所の下で、その上を人が歩いております。現在、その井戸から鉄管をひいて、五・六戸で共同使用致しておりますが、その侭でよろしいものでございませうか。商売の方は次第に悪くなり、最近は非常に逼迫しておりますが、右と関係がございましようか。

【御垂示】大した関係はないから、気にしない方が宜敷い。商売がうまくゆかないのは信仰が間違つている点と、勉強が足りないからとである。此事に就て、参考になる事がある。それは新潟の或八百屋さん自然農法で野菜を作つており、それを店で売ると非常によく売れる。何しろ、味がよいので遠くから買いに来るそうだ。それで他の八百屋は晩迄商売しているが、此八百屋さんは、明るい内に売切れて了う。お客さんがいうには斯んな美味しい野菜は他にないから、いくら高くてもいいからとつておいて貰いたいというそうである。

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【お伺】最近の豪雨の為に、主人の亡兄の墓が崩れ流され跡形も全く無くなりました。掘つても墓石は出ないし、探しても見当らず、一体どうしたらよいのかと思案しています。命日には御寺から毎月御坊さんをよんで、仏壇に御経を上げて頂いてゐますが、何だか気になりますので、御伺い致します。

【御垂示】何れは本教に於ても、葬儀や墓所に関しても、独特の形式を作るつもりであるから、それ迄の間、仮に作つておけばいい。全然作らないのはいけない。

(地天十八号  昭和二十五年十一月二十五日)

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昭和二十五年十二月号

【お伺】芸術観の真諦につき御開示を御願ひ申上げます。

【御垂示】之は今年の春の光新聞か地上天国に詳しくかいてあるから見れば判る。要するに芸術家の使命は、芸術によつて人の品性を向上させ、よりよき社会たらしむる事である。

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【お伺】出世観音様につき御教へを御願ひ申上げます。

【御垂示】之は出世光明如来の間違ひであらう。何となれば、観音の御名は化身仏となつて蔭で救ひをなされた時の期間であつて、一歩世の中にお出になつた最初の御名は、光明如来と申し上げるのである。

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【お伺】古いお寺の由来記等によりますと、時々観世音菩薩の御尊像が、仏教渡来以前に於て既に祀られてゐる様な事がありますが、日本に於て仏教とは独立して古代に観音信仰があつたので御座いませうか。それとも観音信仰はあくまでも印度、中国に於ける仏教の信仰と共にではあつたが、日本へは仏教渡来以前に観音様の御尊像だけが招来され、宗教としての形式と迄はゆかないまでも、単なる土俗の信仰対象であつたのが、仏教渡来と同時にそれに包含されたものと解すべきでありませうか。御伺ひ申上げます。

【御垂示】勿論仏教の渡来した欽明天皇より数百年以前に渡来したものであるが、それは只仏像だけであつたのが、右の欽明天皇の御代に沢山の経文と共に、公式に渡来したものである。日本にある最も古い観音像は、印度で出来た金銅仏であつて、次はビルマ、支那、朝鮮といふ順序で製作されたものである。処が之を見分るのに、簡単な見方がある。それは印度のはお顔の割合が頗る大きいが、時代の下るに従つて段々小さくなり、朝鮮製になるとお顔が小さく長身である。その代表作としては彼の法隆寺にある百済観音である。又御顔の大きいのは童子の如く、日本で一番古い推古仏の如きは最もよく表はれてゐる。そうして右は彫像の事であるが、絵画の方は余程違ふやうである。

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【お伺】九州の炭坑は日本の諸工業の原動力となつて居り、又外来文明は九州から輸入されたと聞いて居り、更に神代とされてゐる時代の事を考えます時、九州開発はどの様な意義を持つものでしようか。

【御垂示】九州とは一名筑紫の島といひ、古い時代は一番文化の発達した所である。筑紫とは数なら九に相当する、即ち七で成り、八で八方に拡がり、数が増へ九に到つて発達の極に達する意味である。又一番最初拓け初めたのは薩摩の国で、薩摩から九州が拓け、九州から日本が拓けたのである。薩摩の島津の (マルジュウ)の紋所も、日の丸の国旗が、初めて出来たのも、深い神秘があるのである。

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【お伺】今迄頂戴致しました御教への中にはスポーツに関した事は殆んど御座いませんが、今日の生活に於てはスポーツは無視する事は不可能でありますが、右に関して本教信徒としての心構え等に付き御教へを御願ひ申上げます。

【御垂示】以前私のかいたものの何処かに、スポーツに就て詳しくかいてあるから見れば判るから、茲では簡単にかくが、人間には競争意識と、闘争意識がある以上、悪に向へば戦争となるので、之を善に向はしむる為にスポーツは非常に必要なものである。之はいふ迄もなく、大衆が楽しみ乍ら決して被害者は出ないからである。従而、ミロクの世になれば、今よりもズツと旺んになるのは当然である。

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【お伺】毎朝、御神前に御神饌の膳部を御供へする時、ちようど神様が召上るように、神様の方に向けて御供へするものでせうか。それとも人間の方に向けて御供へするものでせうか。

【御垂示】之は本当からいへば、貴男の言ふ通りだが、実は人間の考へとは違う。それは饌供の食物は神様が召上るのではない。神様が霊気を入れて下さるのである。だから人間が差上げる想念は、神様に御霊気を入れて頂きたいといふ意味である。然し神様によっては召上る場合もあるがそれは神様の階級によるので、その場合でも極く少々召上るだけで、大部分は霊気を入れて下さるのである。故にお下りの品物は、一人でも多く頂戴すれば、霊が浄まるのである。

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【お伺】人の性質と、運命との間には関連がある様に思われますが、先天的、後天的に亘つて性質のよつて来る処を御教示下さい。

【御垂示】之は簡単には話せない。何故なれば、色々の原因が綜合されて一つの性格を形づくるからである。例へば前世の因縁、環境、血統等であるが、其中の前世の因縁は信仰雑話に詳しくかいてあるから読めば判るが、環境の善し悪しも右の原因が大いにある。又血統は祖先以来上中下に宿命的に決つてゐるもので、それが性格にも影響するといふ訳で、細かに話せばきりがないのである。

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【お伺】御屏風観音様を仏壇に御奉斎致しました場合、今迄の阿彌陀様はどう処置致しましたら宜敷いでしようか。

【御垂示】阿彌陀様は御軸か御像かで違うから、それを今一度かいて出しなさい。

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【お伺】砂、粘土、腐蝕三種の割合に依りまして、土地に種類が御座いますが、之が非常に偏つて居ります場合、之を客土等により改良すべきで御座いませうか。

【御垂示】之は一寸判らない点がある。腐蝕といふのは可笑しい。土が腐蝕などする筈がないからである。多分堆肥の事であると思うが、そうとして客土など入れる必要はない。入念に耕せばよろしい。特に粘土と砂と混ぜると結構である。

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【お伺】酸性土壌は肥料過剰の為と思つて居りますが、開拓当初より酸性土壌となつてゐる場合が御座ゐますが、其原因は如何で御座いませうか。

【御垂示】そんな筈はない。何かの間違ひであらう。只山間などで鉱物が雨水等の為に流れて土へ浸み込む場合がある。その為であらう。

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【お伺】自然農法に於て、田の裏作に麦を作ります時、稲と違ひ余程困難を感じますが、如何なる理由で御座いませうか。

【御垂示】困難とはどういふ困難であるか、詳しくかいて出しなさい。

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【お伺】幽世大神は国常立尊で、数十年前に幽世の主宰を大国主尊に委ねられたと「地上天国」で拝読致したのですが、国常立尊と大国主命との関係を御教え下さい。

【御垂示】之は御神書の古いのに出てゐるから、よく読みなさい。

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【お伺】過般一般新聞の「科学の声」の欄に肺癌は長らくの愛煙家に多いとの記事がありましたが、これは煙草の「ニコチン」の影響が多いのでしようか。

【御垂示】之は誤りである。煙草に関係はない。真症は霊的と、肉食の毒素の為、疑似癌は薬毒と尿毒の為である。

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【お伺】九月十三日頃から約一ケ月に亘り妻が産褥の大浄化を致し苦しみましたが、「妻の実家の祖霊の供養をすれば良い」との御教示を実行致しました処忽ち快方にむかい、最後の日の御祭りがすむと嘘の様に良くなりました。此を機会に今迄この教の良い事を充分識つて居ながら、世評を気にして入信しなかつた実家の人々を入信させたいと思いますが、未だ時機が早いでしようか。又此の様な状態にある親戚が沢山あるのですが、今後この様に親戚の諸霊に頼られた場合一々祀つてやるべきでしようか。又霊界と現界の救いの順序を如何にしたらよいか御教示願います。

【御垂示】親戚知人へ対して出来る丈、御神書や、新聞雑誌を読ませるやうにし、時節を待てば、必ず次々救はれるものである。といふのは救はれた霊が、霊界で働くのは勿論、救はれた霊を親戚の祖霊は知つて、早く自分は救はれたいと子孫に働きかけるから、どうしても入信する事となる。之が根本で、本教の発展するのもそういふ訳である。

(地天十九号  昭和二十五年十二月二十五日)

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昭和二十六年一月号

【お伺】去る十二月八日附毎日新聞朝刊紙上に「宇宙線が異常増加(太陽電波と関連?)」の見出しのものに名大理学部では科学研究所と協力去る九月以来、乗鞍の宇宙線観測所で約一カ年間宇宙線の観測を行つていたが東京天文台の「九月二十日午後零時六分太陽電波の爆発的増加が認められた」との報告により観測記録を整理した結果、同十二分頃から宇宙線が異常増加している事を発見した云々と言う記事が御座いましたが、左の事柄に就き御教え賜り度く御願い申上げます。以下四問。

一、宇宙線が異常増加すると言う事はあり得るもので御座いましようか。若しあ  るとすれば、霊的に如何なる意味が御座いましようか。

二、太陽電波と宇宙線は霊的及び体的にどんな関係が御座いましようか。

三、宇宙線の異常増加は宇宙間及び地上の動植物にも大きな影響が御座いましよ  うか。

四、太陽電波の増加と火素の増量と言う事とは何か関係が御座いましようか。

【御垂示】右四問を総括して教えるが、私が言う昼の世界になるに従つて、火素が増えるという事は太陽の威力が漸次増すのであるから今後も凡ゆる物象に表われるのである。まだ色々な異変があり、何れは学者が面食らつて、何が何だか分らない事が出て来るのである。

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【お伺】フランスの細菌の泰斗パスツールの細菌発見の実験に就きまして御神書に、「抑々森羅万象の構成は火素水素土素であり、霊気は火素を主とし、空気は水素を主とし、土壌は土素を主とする。又霊気(火素)は経に上下動し、空気(水素)は緯に流動する。そうして微生物の発生は、熱即ち火素に因るのであるから、口の曲れる瓶は経に昇降する火素をガラスが遮断する為である」と、御開明戴いて居りますがガラスが霊的(火素)を遮断する原理に就いて御伺い申上げます。

【御垂示】全部を遮断する事は出来ないが、或程度出来るものである。此原理を簡単に言えば、室内の温度を唐紙一枚でも遮断されるではないか。之は原理ではなく現実である。

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【お伺】「道」という字は「ミチ」で「体霊」であると伺つて居りますが、こういう大切な字であるに拘らず、体が霊より上にあるのは何か意味がございましようか。御教示下さいませ。

【御垂示】之は現界の事の働きであるから、体が上になるのである。

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【お伺】言霊学の起源に就て。

【御垂示】此学問は二千数百年以前からあつた。天津祝詞の出来た頃である。その後断絶したのを、彼の有名な本居宣長翁が再興して、七十五声の言霊を解剖し、一々の活力を解説したのである。其後静岡県清水市美保神社の宮司長澤雄楯師が宣長師の言霊学を基本として、一層深いものとしたのを、大本教々主出口王仁三郎師が弟子となつて学ぶと共に、より高いものとしたのである。処がそれを私は出口先生から教えられると共に、私独自の言霊学を樹立したのである。何れ余暇が出来たら言霊の何たるかを解くつもりである。

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【お伺】外国語を言霊学にて解釈致します場合に、固有名詞以外も発音其侭を語源五十音に当嵌めるべきでありますか。或は日本語に飜訳して解釈致すべきでありますか、御垂示御願い申上げます。

【御垂示】飜訳してはいけない。外国語そのままを用いるのが本当である。此一例として少しばかりかいてみるが、今後起る処の米ソの対戦も、前大戦も、実は霊的に言えば龍神同志の戦なのである。言霊学上龍神憑依者は必ずラリルレロの音がある。マルクス、エンゲルス、レーニン、スターリン、トルーマン、アットリー、ヒットラー、ムッソリーニ等々をみても判るであろう。

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【お伺】或る信者さんでございますが、昨年七月ふのりを貼るため浜辺の石を海に入れるとき、その中の一つに直径約一尺三寸位の不思議な石(丸い形の石がその中に更に玉の様な石を包むようにして出来て居り、その外側の一部分が欠けて居るため中の丸い石がよく見えて居ります)を見つけ、それをその土地の石神様といわれる所(色々な石が祀つてある場所)に預けて居りました所、其の後この人の従妹が病弱の為、現在住んでいる函館の「とちのきさん」と云う行者風の老婆に見て貰いました際「貴方の親戚の人が海辺で非常に不思議な石を見つけ、それを何処かに祀つている筈だが、その石はその人と因縁があり、金毘羅さんが憑つていて、以前この人が遭難した時に力を振つて助けたことがあるから、家に祀り変えをして毎日お水を上げるように」と申したそうでございます。事実今から約二十年前、沖にて小舟に乗り漁の最中、大波風に襲われて危険になりました時、救助船に助けられて港まで曳航して貰い、その際波しぶき一つ入らずに救われたという記憶があり、これ等のことを考え合せまして、早速家にその石を持ち帰り、御神前の左隅にお祀りして居りますが、これはどの様にさせて頂きましたらよろしいのでございましよか、お伺い申上げます。

【御垂示】此石は、子持石と言つてよくあるもので、事実石が子を生むものである。こういう石には神霊がよく憑るもので、此人の祖先が金毘羅様を信仰していたその功徳によつて、御守護を賜つたものである。然し床の間の隅ではいけないから、御神体と隅との間位、無論御神体に向つて右の方に祀ればいいのである。月並祭の後御祭りしてあげるとお喜びになり、益々御守護下さるものである。

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【お伺】過般、私の家の菩提寺から通知があり、頼みもしないのに、私の祖父母(祖父は四十年前死亡、祖母は存命)の戒名の位を上げたと称し、御礼をとつて、今迄の戒名とは全然違つた戒名を知らせてきましたが、斯いう場合これに従つて位牌や墓まで新らしい戒名に直すべきものでしようか、若し直す場合には従来の位牌を、祖父母の位牌のない親戚に譲つても宜しいものでしようか。御教示御願い致します。

【御垂示】戒名は決して変えてはいけないものである。その様な事を寺から言つて来たのは、懐勘定からであろう。

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【お伺】伊豆大島の様に土質が火山灰の場合、野菜の自然農耕を致しますに、大根は成績が良好ですが、白菜類やホーレン草等、菜類が成績悪く、耕作方法が悪いのではないかと存じ、堆肥を深い浅いのなき様注意して試作致しました。尚土地は三カ年無肥料耕作の肥毒無しの土地に於てです。砂土の為、降雨の際に砂をはね上げ、菜の葉に附着する為ではないかと存じまして、播種後その上にワラを薄く置いてみましたが、幾らか成績は宜敷き様ですが、有肥耕作とは比較になりません。菜種は買種(有肥)の為ではないかと存ぜられますので、畠へ出る度に御浄霊をやらせて頂いて居ります。如何に農耕致しますれば宜敷う御座いましようか、御教示御願い申上ます。  陸稲の出来は自然農耕に於て成績も非常によく、質味の点に於ても一段勝つて居ります。有難く御礼申上ます。

【御垂示】火山灰は相当年限が経たないと、有毒が全然抜けきれないものである。だから適当する種類を作るより外に方法はない。此例として彼の栃木県那須ノ原は数百年に渉つて栽培不可能であつたが、今から二三十年以前からボツボツ栽培出来るようになつたにみて肯れるであろう。只堆肥を充分腐蝕して混入すれば確かに効果はある。

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【お伺】昭和二十三年五月入信、現在四十七歳ですが、子供がない為他から出生後間もない女子を貰いました処、十カ月にて一週間後病にて死亡、次に男の子供を貰い、出生後二年にてジフテリヤにて死亡、三度目にも男の子を貰い四年目腸炎にて二十七時間にて死亡、四度目は親無し子を育てましたが盗癖がありましたので里方に帰し、五度目は十九歳の娘を貰い、優しい良い子でしたが、私が入信と同時に自分から里方に帰り、現在は五十七歳の良人と二人暮しですが、主人が子供がなくては家が絶えると心配致すのですが私は子供にはこりごり致して居ります。子供の無いため家庭も淋しく、主人も他に女性を作つて居ります。私は後妻ですが、先妻は色情関係にて自殺致して居ります。此の上は只神の道へと、大光明如来様を奉斎し、信仰を続けて居りますが、今後子供を貰つても不幸は続きましようか、亦子供の死は如何なる原因でしようか御伺い致します。

【御垂示】之は信仰雑話の夫婦の道の項を読めば詳しくかいてある。

(地天二十号  昭和二十六年一月二十五日)