御 教 え 集 第十九号

昭和二十八年二月御教え

二月五日(立春祭御教え) 

本当は昨日が立春なのですが、フラフラとして一日延びてしまったのです。そうしてみると、昨日のお天気は非常に変なお天気で、今日の方がずっとお天気が良いのですが、やはり神様が延ばしてあるのだと思います。べつに意味もなく、去年も五日だったものですから、今年もそういう様に決まった様な気持になったのです。この立春祭について、神様はお祝をされるために、多賀さんの奥さんに憑って言われた言葉を、一々記録したのがありますから、今読ませます。

(御報告書〔神々の立春祭の御祝辞〕)

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これはお米の事ですが、毎年朝日新聞社で、米の多作の日本一を決めるのですが、一日の朝日新聞に発表がありました。今年の一番の人は香川県の大川義則という人で、六石一斗三升二合というのです。俵にすると、十五俵一斗三升二合になります。ところが、昨日自然栽培の報告が来ましたが、これは岐阜県の伊野という人で、約十八俵くらい穫ったというのです。これは座談会の形式で報告が来てますが、はっきりと調べてなかったのは残念です。来年は是非朝日に出品する様に言いましたが、とに角断然素晴しいものではあります。私は「五カ年で五割増産」という事を書きましたが、これはごく内輪(ウチワ)に書いたのです。本当言うともっと増産できるのです。今の倍は確かです。しかしあんまりそういう事を言うと、かえって信じないですから、信じそうな程度に五割としたのです。ですから本当に肥毒が無くなると倍は穫れます。というのは、肥毒が無くなると稲に枝が出るのです。今度もそういう報告が大分ある様です。まあ、穂に穂が出るのです。だから枝が出るとすると、幾らでも増えるわけですから大変な成績になります。

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病貧争絶無の世界ですからして、病気は浄霊で必ずなおりますし、貧乏の一番の因(モト)は農民ですから、農民は肥料代がいらなくなって、沢山出来れば、いやでも貧乏は無くなります。それから争いですが、これは達者になって懐があたたかになれば、家庭の争いは無くなります。家庭の争いが無くなれば、社会の争いも無くなります。しかし国と国との戦争はまだ容易に無くなりません。そこで戦争が無くなるという事は、これは昔の世界と違って、今はソ連とアメリカとの二大陣営の対立です。だからソ連とアメリカの対立が無くなってしまえば世界の戦争の心配は無くなってしまいます。今の世界の情勢というのは、相撲なら横綱同志の取組みです。それが済めば戦争はおしまいです。今はそこに来てます。そこで米・ソの戦いが第三次戦争です。一日一日それに近寄っているのです。新年号に「⇒世界夢物語」を出しましたが、大体あの線に乗って動きつつあるわけです。アイゼンハウアーが大統領になってからいろんな手を打ち始めましたが、大体あの「⇒世界夢物語」に書いたとおりの線にだんだん乗りつつあります。それについて、最近フランスに二年滞在していた洋画家の佐野繁次郎という人で、この人はパッとはしないが、なかなか実力を持っている人です。その人が十日ばかり前に帰朝して来て、私とは懇意にしているので二、三日前に来たのです。それでいろいろ話を聞いてみると、やはり大体私が想像していたのと同じ様ですが、その外にちょっと変った面白い話があるので、それを話します。一番意外に思った事は、フランスもイギリスも、国家意識というものが非常に無くなってしまったのです。それで将来何処の国の支配になるか分らない……という事はソ連ですが、そうなるかも知れないから、その時の用意をしなければならないというので、国民はその準備をしているのだそうです。それは何かというと、金(キン)を貯蔵するのです。英・仏の国民は今盛んに金を貯蔵しているのだそうです。それでその貯蔵するのに、金の針金にしているそうです。金塊では分けるのに手数がかかるから、針金だとわけはないから、細いのや太いのといろいろあるそうです。お金が一寸でもたまると金の針金を買ってとっておくのだそうです。ですからソ連の属国になるかも分らないという予想はしているのです。だからどこまでも刃向って国を守るという意識は非常に薄くなっているのです。だからアメリカの方で、軍備を大いに充実しなければならないと言って、金(カネ)を貸したりして騒いでも、さっぱり気がのらないのです。それで今ダレス国務長官がフランスに行ってますが、これはうんとあおって、大いに軍備を充実させ様というわけですが、なにしろ、国民がそういう様で、何と言うか、とに角弱ってしまっているのです。そういう状態で、イギリスなども非常に食物が足りないと、新聞などによく出ているから知っているでしょうが、卵でも、一週間に何箇と決められているくらいです。それで私は聞いてみたのです。とに角イギリスはあれだけの土地があるのだから、一寸でも空地(アキチ)があるだろうから、どんどん畑にして作ったらいいだろうと言うと、それが不思議だと言うのです。イギリスの国民は長い間食料を輸入していたので、自分で作るという事は全然しないのだそうです。だから日本人なら、それこそ戦時中の様にネコの額の様な所に種をまいて作りますが、そういう事はしないそうです。というのは、これは私の説にあるとおり弱ってしまっているのです。それは何故弱ったかというと、根本は種痘です。種痘のためにだんだん弱って来たのです。その外には、勿論医学で薬をのませるために弱ったのです。だから種痘が遅かった国だけはどうやら活気があるのです。そこでソ連とアメリカは種痘が遅かったので割に活気があるわけです。それでアメリカもこれから進んでいくと、英・仏の様になるから、そうなったら大変です。そこで世界制覇を目的とする邪神の赤龍黒龍という連中は、世界に勢力を張っている民族をできるだけ弱らせて、最後に武力をもってやっつけてしまい、世界を自分のものにするという事を、二千数百年前から計画を立てているのです。そしてそのとおりになって来つつあります。英・仏が駄目になり、米国もおそらく一世紀たたないうちに弱るでしょう。そうして共産主義の方の国民は労働をうんとやって、労働によって体を鍛えて、それに武器をあてがってやればいいのです。その一歩手前に来ているわけです。それで私が「⇒アメリカを救う」という本を出した根本はそこにあります。そこでその手段というのが薬をのませる事です。薬でなく毒をのませて弱らせているのです。それで“薬は非常に効き、病気をなおすものだ”という様に巧妙に瞞ましたのです。注射とか、手術というのは、みんな邪神の巧妙な計画なのです。日本もそのお相伴(シヨウバン)をして、今盛んに弱らせられている現状です。これが九分九厘です。九分九厘まで文化民族を瞞ましてしまったのです。それで私が医学の革命という事を始めたのは一厘の仕組です。この九分九厘と一厘という言葉は、それが根本なのです。そうして目覚めさせるというわけです。今私が書いているのは「⇒医学革命の書」というのです。これは微に入り細に亘って徹底して書きます。病気、健康、医学という事について、どうしても分らなければならないという様に書いてあります。これを読んだら、おそらくどんな人でも分らないわけにはいかないと思います。これも英文にしてアメリカやヨーロッパに全部配るつもりです。これは人類から病が無くなるまでの聖書の様なものになるわけです。そういうわけで医学革命というものは、そういう様に非常に深い意味があるのです。

もう一つ佐野さんの話で、これは私は知らなかったのですが、カトリックの勢力は大変なものだそうです。今スターリンが一番弱っているのはカトリックなのです。どういう事で弱っているかというと、各国の芸術家の偉いのが居ります。音楽家の偉いのとか、画家の偉いのとか、文学者の偉いのをスターリンが引張ろうとするのです。それで随分高い金を払うのですが、カトリックの方はローマのヴァチカン宮殿に居るピオ十二世の方で、そういう偉い芸術家を自分の方にとるのです。ところがピオ十二世の方では大変な金を出すので、到底スターリンの方はかなわないのです。そうかと言って、共産主義の方で宗教をやっつけるという事はできないのです。宗教ぐらい根強いものはないという事は知っているのです。それはそうでしょう。ソ連邦が出来た時に、最初はキリスト教などを弾圧して、戸を閉めてはいらない様にしたのです。ところがクリスチャンがどこからともなくはいって集まってしまうのです。どんな事をしてもとても追付かないので、何年かたってからキリスト教を許しましたが、さすがのスターリンも宗教にはかなわないのです。カトリックの勢力というものは、聞いてみると大変なものなのです。ヨーロッパの何の国の国民にも実にしみ込んでいるそうです。それでアメリカなどの金持でも、やはりカトリックが非常に多いそうです。ですから世界のキリスト教信者があげる金というものは何億くらいあるか分らないそうです。だからその金が使い切れなくて弱っているくらいだそうです。そこでアジアなども、中国の北方でなく南の方にはカトリックがなかなかしみ込んでいます。それからアフリカ方面もカトリックは随分しみ込んでいるそうです。だから私の方で今度アメリカに樋口さんが行かれる事になってますが、結局妨害するとすれば、やはりカトリックです。宗教ですから戦うわけにはいかないが、そこで神様がうまくやられます。カトリックの信者が救世教の信者になるという様な事になるわけですが、そんな事をしていてはとても年限がかかって、世界人類を救うというのに間に合いませんから、そこで神様はうまい手を打つのです。それで大体キリスト教の方では、将来贋キリストが出るから注意しなければならないという事を、聖書にも書いてありますし、あっちの牧師というのはそれを一番注意してます。しかし贋キリストの注意をしているかわりに、再臨のキリストという事も言っているのです。だから贋キリストが出る代りに本物のキリストが出るという事も言われてます。そこでだんだんやっているうちに、これは本物のキリストだという事になれば、カトリックでも一ぺんにみんなこっちに来てしまいます。神様の方にはそういう仕組があります。まあ時期の問題です。その先の事も分ってますが、まだ言うわけにはいきません。とに角今言った様にヨーロッパが非常に弱ってますから、ソ連がうんとやればヨーロッパを占領するのは朝メシ前です。全然正義はないのです。そのためにいくらアメリカで尻を叩いてもなかなか動かないのです。それでアメリカはそれに一番弱っているのです。そこで今度の台湾の解放なども、イギリスは非常に反対してますが、これはアジアだけで戦争をさせておいて、ヨーロッパに戦争を及ぼさない様にというので、どこまでも安きを望んでいるわけです。それがそういう様に何時までもいくかというと、そういう様にイギリスがヘッピリ腰のために、ソ連にヨシと狙われるわけです。ですからスターリンの肚というのは、或る時期が来たら一挙にヨーロッパをやっつけてしまおうという準備をしているに違いないのです。それで狙い所は、何と言ってもイギリスです。イギリスを占領する事を目標にしているのです。ですからどういう事になるかというと、これからアイゼンハウアーが朝鮮問題を解決しますが、そこで又面白いのは、朝鮮問題を解決するにも、戦線を拡げない主義でやるという事がナンセンスです。つまり北鮮をやっつけるという事は中共をやっつけなければならないので、北鮮だけという事は駄目です。そこで中共をやっつけるという事は支那全土を攻撃しなければならないのです。そうすると戦線を拡げないで中共をやっつけるという事とは両立しません。ですからこれに対して、イギリスなどが戦線を拡げない様にとアメリカに泣きついてますが、その意気地がないと言うか、先が見えないと言うか、あれだけのイギリスが実に情ないくらいです。そこで中共をすっかりやっつけるまではアメリカも大変な消耗をしますから、さすがのアメリカも一時は力が余程弱るという事になりますが、スターリンはそこを狙っているのです。そうしてヨーロッパにかかると、アメリカはそれを助け様と思っても力が足りないから、どうしてもヨーロッパはやられてしまうという事になります。スターリンの肚というのはそこを狙っているのです。そうかと言って中共に、今までのトルーマンの様な封じ込み戦術をやっていては、ソ連の方は、人的資源は中共にうんとあるから、ほとんど一兵も損じないで、ただ武器だけをやっていればいいのです。そこで気長にやられると、アメリカの方はどんどん消耗しますから、何時までやっていても片が付かないし、それではアメリカの方が損ですから、そこでどうしても一ぺんに解決しなければならないというのがアイゼンハウアーの真の目的です。だからどうしてもアイゼンハウアー式でやらなければならないのです。今までのトルーマン式では仕様がありません。それでアメリカの国民もしびれを切らして、一つうんとやっつけて貰おうというわけです。そこでうんとやっつければヨーロッパの方がお留守になりますから、そこをソ連は狙いますから、アメリカとしても大変な局面にぶつかっていくわけです。今のは普通の解釈ですが、神様の方ではどうだというと、これは何時も言うとおり、いよいよ地上天国をつくるについて、世界の穢れた所はできるだけ掃除をしなければならないというために、まず米・ソを戦わして大掃除をしなければならないのです。その大掃除の始まりが今年からなのです。だから大変な時代になるわけです。大掃除というのはぶち壊しですから、そこで世界はとに角破壊作業が始まるというわけです。それから救世教の方は建設が始まるのです。ですから、メシヤ会館がこれから出来るということは建設の第一歩です。何時も言うとおり、箱根は霊界ですから、現界への響きはあんまりないのです。熱海は現界の型になりますから、メシヤ会館が出来るという事は、破壊と創造の、創造の方がこれから出来ていくわけです。そうすると世界の方は破壊が始まるというわけです。破壊と創造が同時に行われるという事を、私は前から言ってますが、そういうわけです。それで今言った様に考えると、要するに神様の方の経綸から言うと、これから随分大きな戦争になって、苦しむ国民や悲惨な場面があるでしょうが、これもやむを得ません。

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今の話は戦争の方ですが、今度は病気の方もだんだん浄化が強くなります。今度の栄光に「大恐怖時代来らん」という論文を出しましたが、そういう場面が出て来ます。だからこの方は又別で、だんだん浄化が強くなるという事と、だんだんなおりが良くなる、つまり浄霊がだんだん強く効くという事になりますから、そこで医学の方の固め療法はだんだん固まらなくなるという事になります。二、三日前の新聞にペニシリンは効かなくなったという事が出てましたが、この事については今度の栄光に出します。しかしこれもおかしいのです。若し効くものなら、十年前に効いたものなら今でも同じに効かなければならないのです。それが効かなくなったのです。その医学的解釈の方はどう書いてあるかというと“黴菌が非常に強くなった”と書いてあります。前には死んだものが、なかなか死ななくなった、強力になったというのです。これがおかしいのです。黴菌が五年や十年で強くなるという事は、どういう事かと言いたくなります。ですから浄化が強くなったという事は知らないのです。ペニシリンがそういう様ですが、今度はオーレオマイシン、テラマイシン、パスとかいうものが効かなくなります。効かなくなるという事は、固まらなくなるのです。固める力が弱くなるのです。だから薬ではもう固まらないという事です。というのは霊界の火素がだんだん増えて、溶かす力の方が強くなったから固まらなくなったというわけです。そこで固めるのは毒ですから、ますます毒を強くするというわけです。そうすると今度は、お医者の方で薬や注射をやるとコロッと死んでしまうという事になります。これは固める方が溶かす方より強くなるからです。この問題も大変なものです。これは日本が一番先です。というのは東方の光は日本から出るから、火素は日本が先に強くなるから、そういう浄化力は日本が一番強いのです。そうなると浄霊はもっと効く様になります。それはあなた方はよく分っているでしょうが、去年よりも今年、先月よりも今月と、ずっとなおる様になってます。だからもう一息すると、それこそお医者は、これはもう駄目だとサジを投げます。だから今本を出したりいろいろしているのはその準備の様なものです。“本当はこれだ”という事を言っても、今のうちは“何言ってやがる、変な事を言う”と言うくらいですが、いよいよお医者さんがやってみてもうまくいかないで逆になって来るから、“これはやっぱり救世教の変な説が本当だ”という事になります。ですからさっきお話した「⇒医学革命の書」という事は、丁度それに当嵌まるわけです。その外の本としては、この次は「結核信仰療法」を出すつもりです。これは結核を徹底的に書いてあります。結核で困っている人は一番多いですから、これは一番いいと思います。その次は「救世教奇蹟集」というのを書いてますが、これは論文は大していりません。今まで出た非常に顕著な奇蹟を百集めます。これは病気ばかりでなく、その外の著しい奇蹟も集めます。とに角驚く様な奇蹟をもって発行するつもりです。そうしていろいろと、世界の変る事、それを分らせるべく本を出します。今度アメリカに支部が出来たら、あっちにも栄光の様な新聞的なものを発行しようと思ってます。その時に世界の動き……大体は戦争ですが、そういう様な事を、これからこうなるという事を出してアメリカ人に警告するつもりです。ですからこっちで、指図をするというわけにはいきませんが、ヒントを与えるというわけです。そういう様にヒントを与えるという事で、救世教は大変だという事になります。そういう様な計画があります。今いろんな話をしましたが、一口に言うと、いよいよ面白くなったと言いますか、いよいよ神様の経綸が表面的になって来るのです。今までは蔭からなのです。蔭という事は霊界の方のいろいろな動きです。今度はいよいよ現界の方の動きになりますから、目に見えていろいろな変化が見えて来ます。という事は非常に面白くもあるし、張合いもあります。今年にはなっても、まだやっと一月を過ぎたばかりですから大した事はないが、だんだん時期が進むに従って、いよいよ忙しくなるし、手に汗握るという事もあります。しかし今度は悪い方のではなくて、良い方ですから、その点は大いに期待していいわけです。

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二月六日

毎年朝日新聞で米の成績を募集してますが、今年の一番は一日の新聞に出てましたが、香川県の大川義則という人で、反当六石一斗三升二合というのです。これは俵にすれば十五俵一斗三升二合になります。ところが救世教の方の今までの報告で一番多いのは、細かい数字は出ていませんが、約十八俵くらいだろうというのです。そうすると断然日本一です。無論来年は朝日新聞に出す様に言いました。なにしろそんなに穫れるという事は予想しなかったから、こういう所に出すという事にならなかったわけです。そういう様な工合で自然栽培は、最初から私の言うとおりにした人は素晴しい成績をあげているのです。昨夜来ただけの報告はみんな見ましたが、なにしろ薬迷信と同じ様に肥料迷信がしみ付いているので、私の言うとおりに思いきってしない人が非常に多いのです。最初はオッカナビックリ廐肥を混ぜてみたり、外の物を混ぜてみたりして、思いきってできないのです。それで年々減らしていって四年目にようやく全然無肥料にしたという人もあります。それも無理はありませんが、つまりそういう不徹底さでは本当の成績はあがらないのです。やっぱり大変な迷信にかかっているわけです。しかしだんだん方々の成績を見て、最初から信ずるという人も大分出てきた様です。それでもう二、三年たてば、これは大変な問題になります。それからつまり指導者の人などで、まだ徹底してない人が大分ある様です。説明の仕方がまだ弱いのです。これは断乎として、土を清浄にしなければいかんという事を根本にして言わなければならないのです。しかし地方によっては、信者以外の人で自然栽培に切替えるという農民なども大分出てきた様ですから年々拡がって行きますが、要するに時の問題です。ですから最初は随分笑われたり非難されたりしたその苦しみをこらえるのがなかなか大変な様な話です。随分涙ぐましい様な事を書いてありますが、それも大して長い事はないのです。一時的のものですから、そこで迷わず屈せず、たて貫ぬくという、しっかりした決心を腹に固めなければいけないのです。それで私は前に五割増産という事を書きましたが、あれは余程加減して書いたのです。本当は現在でも倍くらいは大丈夫です。反十俵くらいの増収は何でもありません。最初にあんまり思いきって書くと、かえって信じないのです。これで加減して、信ずる程度として五割としたのです。ですからそのつもりでやるといいです。そうして近頃はだんだん肥料の毒、つまり肥料によって虫がわくとか、根張りが悪い、という事がだんだんはっきりして来ました。これはやっぱり霊界の火素が増えるという事が大変に関係があるのです。つまり火素が増えると土自体の力が増すのです。そこで自然栽培なら良く出来るという事になるのです。そこで肥料は土自体の力を弱らせるから余計駄目だという事になります。米の問題はそのくらいにしておきます。

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四、五日前に洋画家の佐野繁次郎という人で、そう派手ではないからあんまり有名にはなってませんが、あの社会では相当嘱目されてます。この人がフランスに二年行って帰って来て、四、五日前に来たのです。私は絵が好きな関係上、フランスに行く二、三年前からちょいちょい会って始終議論を戦わしていたのです。それで今度も、とに角フランスを中心にヨーロッパの事情をいろいろ聞いてみたのです。その中の珍らしい話が二、三ありますから、それを話してみようと思います。宗教は無論キリスト教ですが、その中でもカトリックが大変な勢力だそうです。ヨーロッパはほとんどカトリックで押さえている様なものだそうです。貧民はそうでもありませんが、中流以上の家は、食事をする時廻りに椅子を並べますが、その中に立派な椅子を一つおいてあるのです。その椅子というのは、カトリックの坊さんで、長老とか神父とか言いますが、懺悔僧と言って、その一家族の懺悔(ザンゲ)を聞く人だそうです。自分が悪いと思う事は何でも、翌日懺悔するのだそうです。“昨日は何処に行ってこういう間違った事をした”或いは妻ある人が“こういう外の婦人とこういう事をした”という様に残らず懺悔をするのです。ですから夫婦同志で、夫や妻に言わない事でも懺悔僧には言うのだそうです。そういう癖がついているので、溜めておくと気持が悪くて仕様がないので、懺悔をするとさっぱりするのだそうです。ですから一家の秘密のどんな事でも知っているわけです。カトリックの坊さんは、丁度一軒の家の支配者です。大部分がそういう家ばかりだそうです。丁度カトリックで支配されている、つまり精神的に握っているという事になるのです。実に大したものです。アメリカなどはそれほどでなくても、やはり非常に勢力を持っているのです。そのために各地からあがって来るお賽銭がローマの法王(ピオ十二世)にはいって来るのは大変な額で何億になるか分らないそうです。そこで芸術家……偉い音楽家とか学者、画家というのを非常にかかえて、各地で演奏会をするという様な事は、ほとんどローマ法王がやっているのだそうです。それに対してスターリンが負けずになって引張るのだそうですが、ローマ法王にはとてもかなわないそうです。というのはローマ法王の方は幾らでも金を出すのだそうです。そこであっちの油絵などは随分高くなったそうです。今一番高いのは、日本の金にして一枚三千万円から四千万円だそうです。ところがスターリンがそれを買いたくても、金ではとてもかなわないのだそうです。それで今スターリンの目標というのはカトリック征服だそうです。外のものは、いざとなればどうにでもなるという考えですが、カトリックだけはどうしても共産主義はかなわないという事になっているそうです。これは前にスターリンが政権を握った最初のうちは、各教会をつぶしてキリスト教を全然追放してしまうという政策をとりましたが、教会堂を閉めさせても、どんな事をしてもお参りに来る人が集まって来てどうにもしようがないので、とうとう許すという事にしましたが、そのくらい信仰というものには共産主義もかなわないという事になっているのです。ですからドイツだとかイタリアとか、フランスもそうですが、キリスト教民主主義とか、キリスト教社会党とか、いろいろありますが、それが非常に勢力があるのです。票数は一番多い事があります。あれはやはりカトリックなのです。それで坊さんが“こうこういう人に投票しろ”と言うと絶対だそうです。だからヨーロッパの全権はほとんどキリスト教が握っているという事になります。それがスターリンの大敵になっているのです。これは非常に面白いと思います。それではアメリカはどうかというと、アメリカもほとんどは支配的です。そこでそのために新宗教を非常に嫌うのです。新宗教というのは外国のです。ですから私の方で今度アメリカの方に樋口さんが行くについても、なかなか困難だったのです。ところがこっちの神様……と言うと変ですが、まあカトリックの親分みたいな神様ですから、やはり奇蹟的にちゃんと行ける様になったのです。だから結局カトリックが救世教になれば世界はそれで万教帰一で、帰一されてしまいます。しかしそれほどの勢力をこっちに入れるという事はなかなかむづかしそうですが、これは訳はありません。時期が来ると簡単にさっといきます。それはカトリックを支配しているのはやはり救世教の神様ですから、時期が来れば一寸ねじを巻けばそれでいいのです。しかし今はこっちに準備ができていないから、今はそうされても困りますが、それは神様がちゃんとやられます。

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話はいろんな事になりますが、近頃は浄化が強くなって来るに従って、いろんな変化がありますが、二、三日前の新聞にペニシリンはもう効かないという事が出てましたが、これに関しては今度の「栄光」に出します。ペニシリンはもう確実でないという事は分ったのです。ですからもう駄目になったのです。それで最初からいけない物なら、今日の様に流行るわけはないのですが、最初は効いたのです。そこで、医学の方で言う効いたという事は固まったのです。固める力はあったのです。まあ固まっただけは効いたのです。ところが十年前に効いたのが今日効かなくなるという事はおかしいのです。人間は十年前と変ったわけではないので同じです。ただ薬の効き方が変ったのです。それでいろんな医者の弁明がありましたが、苦しまぎれにこじつけの様な事を言ってました。それは、前より黴菌が強くなったというのです。というのはつまりペニシリンをのんで黴菌を弱らすという作用が、今度は黴菌の方が抗毒性になったというので、つまり反抗の力が強くなったから効かなくなったという事を書いてます。ところが昨日聞いた話ですが、ペニシリンを始終のんでいる人なら確かにそうかも知れませんが、そうでなくて一回ものんだ事がない人にのましても同じで、全然効かないそうです。そうしてみると今の理窟は合いません。だから医学では分らないので、何かしら理窟を付けなければ、自分の権威に関わるとか、或いは学問の信用に関わるという様な工合で、何かしらひねり出すのです。そういう様な事を新聞やラジオなどでよく聞きますが、つまり医学を信じなければならない様に理窟を付けるわけなのですが、われわれからみると、見えすいています。それでも世の中の人は本当の事を知らないから瞞まされているわけです。ですから結局瞞まし瞞ましやっているわけです。ところが今はペニシリンだけですが、ストレプトマイシンが怪しくなって来ました。ですからこれももうじき駄目だという事になります。そうすると今度はオーレオマイシンとかテラマイシン、パスという物もやっぱり駄目という事になって来ます。昨日或る人が、最後はテラマイシン(寺邁進)だというのです。なるほど確かにそうだろうという訳です。そうすると今度は又肺病だとか、そういういろんな薬が無くなつてしまうのです。それでだんだん医学では病気はなおす事ができない、駄目だというところまで行きますから、それからがいよいよこっちの役目という事になりますが、もう長い事はないので、わりに早くなって来てます。

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医学の方はそのくらいにして、戦争の方ですが、これも重大問題ですからお話します。台湾の封鎖を解くとか、中国の沿岸封鎖とか、いろいろな事が出て来ましたが、やっぱり新年号に出した「世界夢物語」のとおりに出て来たわけです。それでこれからいよいよ面白くなって来ます。と言っては、甚だどうもおもしろくない様に聞こえますが、ところがどうせ破壊と建設ですから、戦争の方は破壊でこっちの方は建設ですから、建設の方から破壊を見ると、いよいよこっちの方の仕事が予定どおりに進んで来たと言えます。それは何時も言うとおり、箱根は霊で熱海は体ですから、メシヤ会館が出来るに従って、世界の方は破壊作用が起って来るのです。それは東から始まるのです。ですから東の方から掃除をされて行くわけです。これは何時も言うとおり東方の光ですから、昔は西が先だったのですが、今度の地上天国は東が先ですから、どうしても朝鮮問題から中国、それから中央アジアからヨーロッパ方面に行くわけです。それで栄光の「世界夢物語」は東洋の方を書いて、ヨーロッパの方は書いてありませんが、今度はヨーロッパの方を書いてみたのです。これは時局に応じて時々書いて行こうと思いますが、これは第二として書いたのです。それを今読ませます。 

御論文〔⇒世界夢物語(二)〕【註  地上天国四十五号】

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それから今「医学革命の書」を書いてますが、この前の次のを読ませます。これはなかなか面白く書いてあります。

御論文  医学革命の書〔四、⇒固め方法と溶かす方法〕

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二月七日

だんだん浄化が強くなって来てますが、この頃の浄化は飲薬のが多いです。胃が重いとか食欲がないとか、嘔吐をするとかです。つまり、飲薬の浄化が非常に多いのです。特に漢方薬が多いのです。なにしろ漢方薬は量が多いですから、土瓶に一ぱいでも大変な毒なのです。それが胃の廻りに溜まってだんだんしみ込んで固まったのです。それが、浄化が強くなったために胃に戻って来るのです。そこで胃に溜まるのです。それで胃が重くなったり食欲が無くなったりするのです。ですからそういう人は必ず背中に固まりがあります。左か右か、或いは両方にあります。それから脊骨の辺に固まっているのがあります。ですから背中の固まりをとると、ずっと良くなります。酷いのになると、食欲が無くなって衰弱するのがある様ですから、そのつもりで背中の固まりを溶かす様にするのです。

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それから今度のお蔭話の報告に、岐阜県の方の人で反当り約十八俵穫ったという人があります。しかし細かく何斗何升という事を調べてなかったのは残念でした。ところが朝日新聞で毎年日本一の米作りを募集してますが、四、五日前の新聞に今年の成績が出てましたが、一等が十五俵一斗三升二合なのです。それが日本一です。これは今までにもないくらいの様に書いてあったと思います。来年は朝日新聞に出す様に言っておきました。こういう事が日本一になると、自然栽培の効果というものが一ぺんに知れますから、非常にいいです。まだいろいろあった様ですが、これは今度の農業特集号に出しますから、それを読めば分ります。それでお蔭話を見ると、やっぱりいろいろ迷ったり、中途半端な人は、やはりそれだけの結果しか得られないのです。私の言うとおりに断乎としてやった人は皆成績が良いのです。これは、はっきりしてます。それで、一番肝腎な点は、肥料迷信は無論ですが、土を清浄にするという事です。これがどうも分らないらしいのです。だから無肥料にしたとは言いながら、廐肥は差し支えないだろうと思って入れたり、外の変な物を入れるのですが、それが大変な災をして成績が悪いのです。それから、まだ迷信が抜けきれないので、藁を沢山入れたり枯草を入れたりしてますが、これがかえって邪魔するのです。本当言うと土ばかりが一番いいのです。混ぜただけいけないのです。では何故堆肥をやるかというと、土地によって固まりやすい土があるのです。これは赤土系統が多いのです。それで土が固まるのがいけないので固まらせない様にするためと、稲などは温かい所はそうでもないが、東北の様な寒冷地の所は、土を温めるほど良いから、そのために藁を切ってやるのです。ところが私は随分書いているのですが、粗く切り過ぎていけないのです。五分や一寸くらいに切っては粗過ぎていけないのです。それに稲の根伸びの時に妨害になりますから、一分か二分に切る方がいいのです。ただしこれも、その土地によっては、非常に水が氾濫したりするのは浮いて流れるから、これも困るのです。そういうのは三分か五分にしてもいいです。それから、土に混ぜてなるべく浮かない様にしなければならないのです。上っ側の方でなく、芯の方に深く藁を混ぜた方がいいです。それからもう一つは、土地によって、気候の関係もあるし、水の多い少いがあるし、それから水でも、高い山から流れて来るのと、低い山から流れて来るのは、まるで水の温度が違います。それから日当りの良い所と、山陰の所といろいろありますから、その状態によってそれに合う様に工夫していくという事が肝腎なのです。それで根本は土を穢さないという事です。そうすればまず今までよりか倍は穫れます。普通反収五俵として、大抵な所で十俵は穫れる様になります。余程条件の悪い所でない限り十俵は穫れます。これを頭に入れておくといいです。それから種が非常に肝腎です。無肥の種と有肥の種とでは大変な違いです。今度の報告では、無肥の種ですと初年度から増収になってます。それからこの頃は良く分ったでしょうが、最初のうちは黄色い穂が出るのです。有肥の方は青いのが出るのに、こっちは黄色い、細いのが出るというのですが、これは肥毒のためなのです。ですから、肥毒が抜けてしまえば、黄色いのも細いのも出なくなります。それで二年も三年もやっていてそういうのが出るというのは、種と土地にまだ肥毒が残っているのです。ですから少しでも黄色くなるうちは、うんと増収にはなりません。最初から青い穂が出る様なら、これは肥毒が抜けているのですから増収になります。それで肥毒が全く抜けると枝が出るのです。穂が出るのです。ですから幾らでも増えるのです。この穂に穂が出る様にならなければならないのです。これは肥毒が抜ければ、余程の寒冷地でない限りはそうなります。それを心得てやれば、素晴しい成績が上がります。それから二毛作、特に麦と交代でやりますが、これが非常に悪いという事が今度実験によって分りました。ごく暖かい所なら二毛作で良いのですが、それは余程条件がいい所でなければ二毛作は考えものです。ですから今度も二毛作より一毛作の方がかえって余計出来ている所があります。麦と交代でするという事も、いけない理由がまだ分らない人が大分ある様です。それから連作です。この農民の考え方が、土というものをどうも疎(オロ)そかにするのです。だからして連作が良いという事は、例えて言えば、茄子なら茄子で言うと、土というものは茄子が良く育つ様に変化して行くのです。ですから連作にすると、その物に対する土の働きがだんだん強くなって行くのです。だから連作がいいのです。そこで麦と混ぜると、土の性分は米が良く育つ様になりつつあるところに麦を入れると、今度は麦の方の性分に変って行きますから、それをチャンポンにやれば、土の性能は両方とも充分発達しないのです。発達しかけたものが、パッと変ってしまうのです。ですから連作もやはりそういう理窟なのです。連作するほど良くなるのです。こういう事は今までの考え方とあべこべです。今までは百姓は連作を非常に嫌いましたが、あれは肥料のためにああいう様になったのです。そういう訳で、私の書いたものを見て、そのとおりにやる事です。外の事を一寸でもしてはいけないのです。ところがどうも今までの習慣や言い伝えに捉われ勝ちなのです。だからよく書いてありますが“病気は浄霊でなおるが、なるほどそうだ。しかし作物の方は違う”という様に考えているのですが、これは同じ事なのです。その事も今度書きますが、今気が付いたから話したのです。

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それから新年号に「世界夢物語」というのを書きましたが、あれはヨーロッパの事は書いてなかったのです。朝鮮戦争の事だけを主にして書きましたから、今度はヨーロッパの事を少し書いてみましたから、それを読ませます。

御論文〔⇒世界夢物語(二)〕【註  地上天国四十五号】

今読んだ様な訳で、アジアよりヨーロッパの方が危ぶないのです。とに角今の情勢はソ連の思うとおりに行っているわけです。というのは今度アイゼンハウアー大統領が大々的に中共をやっつけるという準備を今やってますが、それでこの準備も、私が新年号に書いたとおり半年や一年はかかるのです。それで今着々と固めているわけなのです。今は台湾の封鎖解除とか、沿岸封鎖とか、アジアの各地に飛行機を非常に配付している様です。或いは原子爆弾を使うかも知れません。しかしこれは威嚇程度でしょう。そうして、何としても中共をやっつけて取るというのです。しかし中共も、とに角トルーマン大統領が延ばしてくれたので、戦備はうんと充実して、原爆に対する地下の防備等も大分出来ている様です。全くスターリンはトルーマンにお辞儀をしてもいいわけです。それに、マッカーサーがあの勢いでやっつけてしまおうというのを、トルーマンが止めてグズグズしておいて時を稼がせたのです。トルーマンという人も悪気でしたのではないでしょうが、ただ第三次戦争にでもなったら大変だという引込み思案で、無事太平を願ってやったので、これは惜しい事をしたのです。それで今度やる事になるとアメリカもなかなか骨が折れます。とに角中共の方の労働力というのは素晴しいものです。それから毛沢東にしても周恩来にしてもなかなか頭が働きますから……。けれどもこのままグズグズしておいたら、だんだんソ連の方は充実して来て、アメリカの方は、丁度結核の様に少しずつ消耗してしまいますから、早く思いきってやるより仕様がないというので、アイゼンハウアーの計画もこれより外に仕様がないのです。そうしてやっと中共をやっつけて、再び蒋介石の手に戻したとすれば、アメリカは非常に勝ったわけですから良い様なものですが、アメリカの戦力はそのために非常に消耗しますから、そこを付け込んでソ連はヨーロッパに大攻撃をやるわけです。ところが肝腎の英・仏が今言った様にまるっきり戦力がないから、割合簡単にやっつけられてしまうと思います。ほとんど抵抗するだけの力もないでしょう。なにしろ、今もって、アメリカがいくら尻を叩いても、なんだかんだと言って反対するのです。特に英国のあのざまというのはありません。チャーチルでも、イーデンでも、アメリカの今度の台湾封鎖解除に反対してますが、それはただ無事太平を望んでいて、国家の権威も世界に対する正義感も全然起せないのです。それほど弱りきっているのです。では何故そんなに弱ったかというと、これは邪神が約二千年くらい前から世界を自分の手に握ろうとして計画したのです。その計画というのは、その時分から一番開けていた文化民族の体を弱らせて、最後に武力をもってやっつけ様というのです。それで弱らせるために、医学をつくったのです。ですから毒を薬の様にうまく瞞まして、うんとのまして弱らせて来たのです。そのうちで一番の手柄(テガラ)をしたのは種痘です。これが体を弱らせるのに一番効果があるのです。そこで種痘を一番最初に始めたのは英・仏ですから、これが一番弱っているのです。それにこの数世紀に亘って割合に順調に行きました。それでドイツの様に苦労するとあんまりやってないから丁度良かったのです。それからソ連とアメリカだけは種痘を始めたのが遅いのです。それで今アメリカを弱らせ様と思って薬で一生懸命にやってますが、新薬が出来るという事は、邪神がアメリカを早く弱らせなければならないというのでやっているのです。そしてソ連の方では労働階級にうんと体力がつく様に、どんな者でも労働しなければならない様にやっているわけです。一方に弱らせた民族をつくっておいて、一方に労働で体力を持った民族をつくらして、一挙に武力をもってやるというわけです。それを私は前から見破ってますから、第一にアメリカを救わなければならないのです。それにはまず薬の毒を知らせなければならないから、今度の「⇒アメリカを救う」という本はそれが根本の意味なのです。そこで二千年前につくったというのはマッソン秘密結社です。それから分れたのがフリーメーソンです。根本はマッソン秘密結社です。これは最初秘密団体をつくったのです。そうして事務所を石屋組合の事務所においたのです。ですからマッソンの事を一名石屋と言います。それから“石屋”と“医者”は言霊は相通じるのです。ですから医者という事は石屋で、石屋というのはマッソン秘密結社の陰謀です。私が今書いているのは「⇒医学革命の書」というのですが、つまり医者を革命するのです。それで世界は邪神に掌握されますから、そうなると、これまで来たのがまるでぶち壊しになってしまいますから大変なのです。だから表面から見ただけではなかなか見破れないのです。それで医者の方はアメリカを弱らせ様とするし、又一方の手はソ連の軍備を大いに充実してやっつける準備をするというわけで、世界はほとんど九分九厘まで、彼の計画が成功して来たのです。それで九分九厘と一厘という事になりますが、私は一厘の仕事をして引繰り返してしまうというわけです。これは私がやっているのではないので、神様同志がやっているのですが、大変なものです。それでマッソンの方の親玉は黒龍と赤龍なのですが、これが又大変なのです。それで私は今まで黒龍と戦って来たのです。それで近頃は黒龍は大分弱って来たのです。大分悔い改めるに近くなって来ました。だからそれだけずつ救世教は発展して行くわけです。しかしなにしろ共産党の根本というものは学者と労働者です。根本と言うがマッソンです。根本の趣旨はそこにあるのです。学者と労働者を手にしなければ世界革命はできないという、なかなかうまいところを狙っています。そこでわれわれがやっている事をインテリが一番嫌うのです。ですから共産党の運動などもやはり学者がやっているのです。学生が火炎瓶を投げたりして踊りましたが、去年法務総裁をやっていた木村さんが(今保安庁長官になってます)箱根の美術館に来た時に一時間か二時間話をしましたが、あの人は大の共産党嫌いで、何としても共産党をやっつけなければならないというので、それを吉田首相に買われて保安庁長官になったのです。保安隊というのは共産党をやっつけるためのものなのです。それで私は木村さんに言ったのです。“政府は一番肝腎なところに手を打たない、それが私には分らない。一番は大学の教授だ。これから共産思想を抜く事だ。第二は大新聞社から共産思想を抜く事だ。これで日本は共産党は怖くない様になる”と言ったのです。日本では学者と大新聞社です。大新聞社のうちでも朝日です。これが大変な共産思想です。二、三日前に今度のメーデー問題の公判の事を書いてましたが、その書き方が朝日のは“傍聴者大喝采”などと大きな事を書いてます。まるで肩をもっている様な書き方です。外の新聞はそうではありません。それで私の方の事でも、始終反対の態度をとってます。だから今度の「アメリカを救う」でも、朝日だけは広告を出さないのです。これは何故というと、共産党は新宗教が一番嫌いなのです。既成宗教はそうでもないが、新宗教は力があるからです。特に救世教は共産党にとっては危ぶないのです。だから日本の共産思想を無くするというのは訳はないのです。学者と新聞社です。新聞は、共産党の記事は小さく書けばいいのです。今までは共産党の働き手は英雄化して書いているのです。ですから一番シャクに障る事は、以前のことですが「岡田茂吉」と呼捨てに書いて、「徳田球一氏」と書いているのです。こういう新聞社の頭では仕様がありません。ですから私はこの二つをやれば何でもないと言ったのです。“なるほどね”と言ってましたが、ところがその手を打つだけの事もなかなかできないのです。というのは察するに、大学の教授から共産的思想の無い者だけを選べば幾らも居ないでしょう。しかし大体はそうなのです。大体生徒がああいう事をやると言っても、それは教授が教育するからです。教授がグッと押さえたらあんな事はありません。生徒は可哀想なものです。ですからそれを全然閑却しているのです。それから大新聞社が共産党の党首を英雄扱いしない事です。それから共産党の記事は小さくする事と、それでいいのです。それから今の左派は共産党の化物です。鈴木茂三郎などがしきりにやってますが、共産党は頭がいいですから、なお放送局の中にもやっているのです。中には共産党のすごいのが居る様です。ですから放送部長が婦人の時間にか、鈴木茂三郎が何とか言ってましたが、鈴木茂三郎というのは、共産党が社会党の面を被ってやっている様なものです。それで再軍備反対をやってますが、これは再軍備反対の親玉です。そういう様に朝日新聞とNHKをギュッとやっているのですから、なかなか頭は働いてます。しかしとに角共産党は幾ら頭が働くと言っても、根本が悪ですから成功するわけはありません。だからそう怖がる事はありません。いくらマッソンがうまい事をやっても、悪ですから悪は九分九厘の力しかないのです。神様は一厘だから、一厘だけ欠けているから駄目です。話はそのくらいにしておいて、一寸面白い論文を読ませます。

御論文〔⇒若しもこの世界から悪が無くなったら〕【註  栄光一九七号】

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二月十五日

今朝のラジオニュースによると、アメリカが急に朝鮮の大攻撃をやるとか言ってましたが、アイゼンハウアーは大分急ぐ様です。この間のうちは、台湾の中立解除をして国民軍を出そうとしましたが、神様の方から言うとそれは嘘なのです。やはり朝鮮を先にやらなければならないのです。それが順序なのです。それで今朝のラジオの放送によると朝鮮を先にやる様ですが、これは非常に良いと思います。それで朝鮮を片付けて、それから中国に行くというのが順序なのです。そして「世界夢物語」に出したとおりのああいう順序で行くわけです。しかし日本は今度は割合に恵まれるのです。これからは非常に金がはいる様になります。まあ景気が良くなるわけです。これは先の事ですが、日本には使いきれないほど金がはいって来る事になっているのです。それで世界の大変化がこれから始まって行くわけです。それから中国と、今度の京都の嵯峨とは非常に関係があります。私は四月に嵯峨に行こうと思ってます。そうしてごく最初の敷地の形だけをこしらえ様と思ってます。非常に仏教に関係があるので、いろいろと事情を考えた結果四月八日が丁度良い事になるので、四月八日に行く事にしました。それに四月八日はお釈迦さんの誕生日ですから意味があります。

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「若しもこの世界から悪が無くなったら」という論文を書きましたが、ちょっと面白いですから読ませます。

御論文〔⇒若しもこの世界から悪が無くなったら〕【註栄光一九七号】

つまりこれがミロクの世の姿なのです。夢の様な話ですが、世界の大掃除が済むと、こういう世の中の建設になるわけですから、今生まれた人は……ただ生まれただけでは仕様がないが……救世教信者になった人は、仕合せも仕合せですが、面白いです。この大きな変化を安心して見物できるわけです。しかし見物と言っても、じっとしている見物ではないので、大いに仕事を与えられながら見られるのですから、どんなに愉快か分りません。

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今度「救世教奇蹟集」という本を出すつもりで、その序文だけ書きました。そして今まで発表しただけの奇蹟の素晴しいものを出します。それで結局宗教の価値という事ですが、つまり宗教では大した奇蹟はないので、宗教以上のものでなければならないのです。宗教以上と言うと救世教より他にはありません。そこで救世教では他の宗教にない奇蹟が現われるわけです。今までの宗教でも奇蹟があるにはあったがごく少ないのです。もっとも日蓮上人の様な傑物になると顕著な奇蹟はあるが、一般信者にまではそれほど大きな奇蹟はありません。しかし救世教では、私の弟子がキリストがやった様な奇蹟も行うし、他の宗教の教祖がやる様な事は、信者さんでも充分現わせるのですから、そこに違いさがあります。だから奇蹟の顕著な事と多い事が宗教の値打です。ところが既成宗教はそういう事がないので、だんだん理窟の宗教になっていったのです。一般に対してはお説教宗教です。大体お説教というものは宗教ではないのです。それは道徳です。“人間はこういう気持をもて”とか“こういう行いをしなければいけない”と言うが、そういう道理を説いて心を良くするという事であっては、本当は宗教より下のものです。つまり道徳です。ところが奇蹟を現わす事ができないから、そういうやり方でお茶を濁していたのです。黙っていて立派な人間にするというのが本当の宗教です。だから私の方では、あんまりお説教はやりません。しかしそれも少しは結構です。ところが今までの宗教はお説教専門なのです。又、“こういう様に養生しなければならない”“こういう物を食って、こういうやり方でなければ、人間は病気がなおって健康にはならない”というのでは本当のやり方ではないのです。そういうのでは仕様がありません。黙っていても、疑っていても健康になる、というのが本当のものです。というのは、やはり宗教が持つ力です。その力を現わしたものが奇蹟となるのです。それで奇蹟は科学的にも説けるのです。だから本当は奇蹟ではないのです。よく奇蹟が現われると言うが、それはどうしても理窟がつかないので“ただ不思議だ”と言うだけです。けれども本当は理窟がつくのです。

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それで“いろんな不思議な事があって命が助かる”という事は、正守護神がやるのです。正守護神でも、信仰と霊的因縁によって力の強いのと弱いのがあります。それから又正守護神は一人々々人間を護っているが、その人間が徳を施し良いことを沢山すると、その恵みが正守護神にも授けられます。その人が良い事をするのは正守護神が蔭で手伝うからですから、正守護神もそれだけ御神徳を受けるわけです。そうすると力を増すから、力が増すと、思う様に助ける事ができるのです。ですから奇蹟も沢山現われるという事になります。だからこれは正守護神がやるのです。ところが中には、正守護神で神格を得ているのがあります。神格というのは、神様の位を貰った正守護神なのです。そういうのはすばらしい力があります。それから又その人の系統によって、祖先が古くから産土神様に祀られている人は、その産土神様の力を分けてくれますから、そこでその人の働きも大きくなれば、又奇蹟も大きくなります。だからその関係が分れば、奇蹟というのは不思議ではありません。ただ目に見えないから奇蹟だと思うのです。きわどいところで、死ぬと思ったものが助かるという事がありますが、それは正守護神がやっているのですから、別に不思議はありません。奇蹟集の序文だけを今読ませます。

御論文⇒救世教奇蹟集〔序文〕【註  栄光一九六号】

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それから知っておかなくてはならない事は、漢方薬というものを一般人は割合に軽く見ているのです。あなた方もそうですが、病人に“あなたのは薬毒だ、薬は随分のんだでしょう”と言うと、“いやそんなにのみません”という事がよくありますが、答える人は漢方薬を薬の様に思っていないのです。それでだんだん問いつめていくと、“若い時に煎じ薬を少しのみました”と答えるが、漢方薬というのは一回のんでも大変なものです。土瓶一ぱいでも大変なものです。それで今浄化する人をみると漢方薬が非常に多いのです。西洋の薬よりも漢方薬の方が余計害を与える様です。前にも言ったとおり、漢方薬のうちでも非常に毒の多い少いがありますが、一番毒の強いのはげんのしょうこです。げんのしょうこを少し余計のんだ人は請合(ウケア)ってはいけないと言った事がありますが、それはそういうわけです。その次はどくだみが非常に悪いのです。それから顔色の悪い人はまず漢方薬中毒と思っても大抵間違いありません。それで中国人は顔色が悪くて黄色い顔色をしてますが、それはやはり漢方薬です。だから顔色の悪い人に聞いてみると、必ず漢方薬を沢山のんでます。それで漢方薬中毒が人間の寿命を一番縮めるのです。近頃日本人の寿命が延びたとか言ってますが、これは漢方薬をやめて西洋の薬をのむ様になったので、それが一番の原因です。そのくらい漢方薬というのは恐ろしいのです。ですから、よく田舎の人などは一々お医者に行くのは不便だというために、草根木皮を持薬と言ってのむ癖がありますが、そこで田舎の人は割合に顔色が悪く、黄色い顔色をしている人が多いのです。これは大抵漢方薬中毒です。それを今書いてます。これをよく心得ておいて、これからはその点をよく注意する事です。なにしろ量が多いのですから、浄霊して溶け出すにも長くかかります。そこにいくと西洋の薬は量が少ないから割合に早く済みます。だから比べると、むしろ漢方薬の方が長くかかりますから始末が悪いのです。漢方薬中毒を大いに注意しなければいけません。それで漢方薬にもいろいろありますが、私の父というのは、五十六才で死にました。割合に早死にでしたが、やはり漢方薬中毒です。というのは若い時分から便秘症なので、大黄という薬を約三十年くらいのんだでしょうが、今考えてみますとその中毒で死んだのです。そういう様で漢方薬の下剤なども非常に怖いのです。それから花柳界の人などはどくだみを沢山のんでます。だからそういう人はとても長くかかります。いくら溶かしても溶かしても、薬毒がほとんどきれないほどありますが、それはほとんど漢方薬です。それだけを心得てやればいいのです。

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二月十六日

世の中に悪というものが無くなったら、どういう様になるか、という事をざっと書いてみました。

御論文〔⇒若しもこの世界から悪が無くなったら〕【註栄光一九七号】

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それから時局について少し話してみます。朝鮮問題も、アイク大統領就任によって、よく世間ではトルーマンの時と大して変らないと、新聞などでも言ってます。だから吉田首相なども、このままで行くと、日本もそう変らないと言ってますが、これを聞くと吉田さんも少し年のせいではないかと思えます。アメリカの変り方というものは、まるで手の平を返した様です。大統領がいろいろな案を次々と出してますが、これによってみても分る様に、実に積極的にいろいろな手を打とうとしてます。従って日本も大いに変ります。その影響によって変らなければならない様になります。というのは、なんとしてもアメリカが主になって大攻撃を始めますから、それは新年号の「世界夢物語」に書いてますが、あのとおりになりつつあります。それで台湾の中立化解除も非常に結構です。そして国民政府が割合に早く出る様な塩梅(アンバイ)でしたが、やはり準備にどうしても一年はかかるという事を言ってます。それに、戦線を拡げるのを英・仏などは非常に嫌(キラ)っているので、ごく最近になって戦線を拡げないで北鮮軍を一ぺんに攻撃する様な作戦になって来ました。それで、平壌、元山の四十度線の附近までやってしまおうというのです。私は、現在の二百二十キロの戦線を一番狭い百キロの線まで押して行くという事を書きましたが、丁度あのとおりになって来ました。それで神様の方から言うと、やはり朝鮮の南北を合併させて、それから中共に当るというのが順序なのです。だからこの間のうちは、台湾の国民軍を出す様にしたり、沿岸封鎖、満洲爆撃という様な事を企てて、非常に言われてましたが、それではどうしても順序が違うのです。それで今度朝鮮を一ぺんにやるという事は、順序から言っても非常にいいのです。そういう様で、最初は小手調べをやって、それによって大々的にやるでしょうが、やはりアイゼンハウアーはあせってますが、なかなかそう簡単にはいきません。とに角中共の方も余程準備はしている様ですから、随分苦戦な場面が出るだろうと思います。しかし無論アメリカの方が勝つには勝ちますから結局は大丈夫ですが、かなり激戦があるだろうと思います。それで中共がやられるまで、ソ連はそう深入りして来ないという事も書いておきましたが、やはりそういう様な説もちょいちょいある様です。ソ連関係は大して悪化する気遣(キヅカ)いはないと思います。今度も「スターリンの肚」という事を書きましたが、スターリンの肚というのはヨーロッパにあるのです。それでアメリカも薄々はそれが分ってますから、この間もダレス氏がヨーロッパに行って英・仏の尻を叩きましたが、とに角英国人、仏国人などは、もう弱りきっていて元気がないのです。だからともすれば尻込みして、戦争を嫌(イヤ)がっているのです。なるほど戦争を嫌(イヤ)がるのも良いですが、それで落着けばいいが、いずれはソ連から大々的にやられて占領されてしまうのです。スターリンの肚の中は、ヨーロッパを全部占領する目的ですから、その時になってベソをかいても遅いのです。だから将来ヨーロッパのほとんどの国が苦境に陥るに決まってます。それで私にはスターリンの考えている事が分るのです。まあ、霊的通信によってです。しかしスターリンという人は、やはり無神論者ですから、その考えたるや唯物的には確かに良いのですが、結局成功はしません。まあ、最後はヒットラー以上に悲惨かも知れません。しかしそれもこれも、やはり神様の経綸なのです。何時も言うとおり、壊し屋の親方なのですから、これが大いに働かなければいけないわけなのです。そこで結局メシヤ会館は大体今年一ぱいで出来る予定ですが、やはり春にかかるでしょう。それからが大いに今の大波乱が本当に目立って来るわけです。それこそ龍虎相争うという様な場面になって来るわけです。そうして神様の方は、南北朝鮮をすっかり掃除して合併させて、それから中国全土をすっかり掃除をしてきれいにして、そうして日本と朝鮮と中国の三つは固く手を握る、という事になるのです。日本は五で朝鮮は六で中国は七ですから、これはミロクです。それが本当にそうなるまでにはなかなか時日がかかりますが、それがあらかたそうなってから、ヨーロッパの掃除が始まるのです。そういう幕が次々に出て来ますから、それを大体知ってみると、とても面白いのです。それこそ開闢(カイビヤク)以来ない大芝居で、世界的チャンバラ劇です。大本教のお筆先にこういうのがあります。「早くから神に縋りて居た人間は、いよいよとなりたら高見の見物をさせてやるぞよ」というのがありますが、お筆先は簡単にうまく言ってあります。そういう様に、ちょいちょい時局に対しての論文を出してますが、今度の地上天国にも出してあります。これもちょっと面白く書いてあります。

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「⇒アメリカを救う」の本も大分よく売れる様で、今三版を印刷してます。ずっと先になるでしょうが、次に出る本は「医学革命の書」ですが、この前の次の一項目を読ませます。

御論文  医学革命の書〔五、⇒手術に就いて〕

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それから心得ておくべき事は、漢方薬です。薬毒の事を言っても、漢方薬はどうも薬毒とは思わない人が多いのです。よく“あなたの病気は薬毒だから、随分薬をのんだでしょう”と言うと、“あんまりのみません”“そんな事はない”と言うと、“子供の時に煎じ薬をちょっとのんだ。それもほんの土瓶に二杯か三杯のんだだけです”と言うから、“それなんだ”と言うと、“ヘエー”と言ってます。ところが二杯か三杯でも漢方薬の毒というものは大変なものです。それで日本人の寿命が短かくなったのは漢方薬のためなのです。だから歴史をみても、千年くらいまでの間はみんな百才以上生きたのです。ところが千四、五百年くらいたってから非常に短かくなって来たのです。漢方薬が渡来したのは丁度千年過ぎた頃からです。欽明天皇の時に疫病が流行しましたが、疫病というのは天然痘ですが、それまでは日本人には天然痘は無かったのです。そういう様で漢方薬が一番寿命を縮めるのです。それで近頃寿命が延びたというのは漢方薬をのまないからです。その点において西洋の薬の方が、割合に害は少ないのです。しかしこの頃ペニシリンとかヒドラジットとか出てますが、これは毒が強いですから、これを続けていると恐ろしい事になるに違いありません。ところで漢方薬中毒が一番分るのは顔色です。黄色いのや青黒いのがありますが、これはみんな漢方薬中毒ですから、よく調べれば分ります。又青ぶくれた人が多いのです。又女の人が多いです。漢方薬は男より女の方が多くのんでます。それで漢方薬で一番恐ろしいのは、何時も言うとおり、げんのしょうこです。これをのんだ人はまず助からないとみていいです。その次はどくだみです。それからまだいろいろあります。私の父は五十六才で死にましたが、非常に早死にだったのです。なんでも便秘をなおすために二、三十年間大黄という薬を毎日一日も欠かさずのんでいたのです。のまないと便秘をして気持が悪いので続けていたのです。それで死ぬ前に心臓病になって、医者にみせたら、半年くらいしかもたないと言われて、やはりそれから数カ月たってから死にました。死ぬ時に睾丸の皮が破れて、それはとても臭い汁が出ました。その時には私はまだ若年でしたから分らなかったが、今日考えてみると、それは大黄の中毒だったのです。それで、一番分るのは顔色です。だから中国人には黄色い顔色をした人が多いのです。赤い顔はあんまりありません。それは漢方薬中毒のためです。もっとも日本よりあっちが本場ですから、よくのんでます。そういう様で薬毒の場合には漢方薬を考えてみると間違いありません。それから田舎の農夫などはどうも黄色い顔が多いのです。都会人の方は白い顔か青い顔をしてますが、農村の人は黄色いのが多いです。これは、まずい物を食っているからと言うが、そうではないので、漢方薬を煎じてのむからです。ですから農村の人でも、いくらまずい物を食っていても、漢方薬をのまなければ赤い顔になります。それを一番感じたのは、去年の春に薬師寺の管長の橋本凝胤氏が私の所に来たので、半日話をしましたが、それは実に赤い顔をして、模範的と言ってもいいくらいに良い顔色です。それで相当太っていて、実に頑健なものです。そうなると男性美と言うか、一種の美しさを感じます。顔を見ていて実に惚れ惚れとします。五十六才だそうですが、聞いてみると絶対菜食だそうです。だから私の所で晩の御馳走をしてあげるのに、鰹節も入れずに、本当の菜食にしてあげました。だから栄養学から言うと、栄養不良で青い顔をして居なければならないのが、全然反対です。そうしてみると、漢方薬中毒というものは恐ろしいという事を大いに話してやった方がいいでしょう。それからそのつもりで浄霊してやるといいです。それで浄霊してもしても、あとから溜まって来ますが、それは大抵漢方薬です。又これは量が多いのです。何年も続けて持薬と言ってのみますから、そのために顔色が悪かったり、女の人などは美しくないというのが随分あります。

それからもう一つは、女の人の話のついでですから話しておきますが、化粧品中毒が大変なものです。よく、のぼせ症と言って、のぼせるのがありますが、これは男には少なく女に多いのですが、これは化粧品中毒です。昔はおしろいだけですが、おしろいには鉛がはいっているので、この鉛毒だけだったのです。ところが今日では薬を入れてます。特に舶来のおしろいには薬を入れてあります。だから今のアメリカの婦人と言ったら、皮膚はザラザラで見られたものではないそうです。今化粧品でおしろいをつける人は、それを隠すために濃厚になって来ました。それから唇の色が悪いので口紅をつけるのです。昔はそういう物は無かったのです。それは唇の色が良いから、塗る必要がなかったのです。ちょっと紅をつけるくらいでした。だから婦人で汚たないのはみんな薬毒のためです。だんだん薬毒が無くなったら、それはきれいになります。ですからごく薄化粧くらいでいいのです。全然薬毒が無くなったら、化粧はしなくてもよくなります。この事を知っていればいいですが、さもなければこれからは美人というのはだんだん無くなります。だから私は、小野小町というのは確かに美人だっただろうと思います。それはあの時分は薬毒と言っても知れたものですから……。だから今の女の人は化粧という人工美で手数をかけて、高い化粧品を買って、懐にしても女の人の支出では化粧品がほとんど一番多いでしょう。化粧品だけでも金が出なかったら、女の懐は余程楽になるに違いありません。だから信者になった女の人はだんだんきれいになりますが、それは薬毒が無くなるためです。そこでそれに準じてやはり化粧品もだんだん少なくする様に調節すると良いです。戦争の話から化粧品の話になってしまいましたが、このくらいにしておきます。

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二月十七日

「⇒アメリカを救う」の表紙ですが、この意味をよく聞かれます。あなた方も聞かれるだろうと思いますから、この意味をちょっと話しておきます。丁度時期が世界的に昼間の世界になって、つまり太陽がやっと昇り始めたわけです。そこでアメリカは星ですから、星が光るのは闇の夜の間です。それで闇の夜にまず太陽が出るという意味なのです。霊的にはそういうわけです。しかし体的に言うと、アメリカの国旗を上に画いて、下に日の丸を画くというと、アメリカ人が見ても気持がいいでしょうから、そういう工合にしておいて、実は今言った様な意味があるのです。それで英国は何時も言うとおり月です。月がだんだん西の方にはいって行くと、月の光が無くなるから、今度は星が光って来るのです。そこで英国が衰えて来るに従ってアメリカが世界的に輝やくというわけなのです。それで今度いよいよ日が出る事になると、今度は星の光はだんだん薄れて来るわけです。それはこれからです。そこでまずアメリカに太陽が出るというわけですから、それがだんだん具体的に現われて来るわけです。それでソ連は、ロシアと言いますが、これは露(ツユ)です。そこで太陽が出ようする夜明(ヨアケ)には露が一番多く大地に溜まるわけです。しかし日が出ると露は乾いてしまいますから、いずれそういう事が世界的に現われて来るわけです。それからフランスは霧(キリ)なのです。それからドイツは土になります。ですから将来はヨーロッパではドイツが一番主になるわけです。ヨーロッパを統一するわけです。そういう使命になっているのです。世界というのはそういう様にいろいろと、天文とか天然現象というものにすっかり出ているのです。それで人間は星になるわけです。ですから人間が増えるに従って星の数も増えて行くのです。星の数はまだまだ増えて行きます。ごく古い時代には星の数はずっと少なかったのです。ですから、よく新星発見という事が言われてますが、新星というものはどんどん増えて来ているのです。それでうんと大きいのだけが発見されているわけですが、この事は前に書いた事があります。それで月火水木金土の星というのは各国の元首になるわけです。

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それから「医学革命の書」は、この前は四まで読ませましたから、今度は五を読ませます。

御論文  医学革命の書〔五、⇒手術に就いて〕

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それから注意したい事は漢方薬ですが、漢方薬というのは非常な毒なのです。これはむしろ西洋の薬よりも毒が強いわけです。それで又漢方薬というのは量が非常に多いのです。よく病人などに“あなたは薬を随分のんだでしょう”と言うと、“いいえ、私はそんなに薬はのみませんよ”と言うのです。“そんな事はないでしょう。何か薬をのんでいるでしょう”と言うと、“そうですね、薬と言えば子供の時に煎じ薬をのみました”と言うのですが、この漢方薬を普通は薬と思わない人があります。もっともお茶の代りにのむという事を言いますが、ところがこの漢方薬が恐ろしいのです。一番良く分るのは顔色の悪い人、始終青い顔をしている人に聞いてみると、必ず漢方薬をのんでます。“あなたは漢方薬をのんだでしょう”と言うと、“ほんの少しです。まあ土瓶に二、三杯です”と言うのです。ところが土瓶に一杯でも大変な毒なのです。それから日本人が早死にになったのは漢方薬のためなのです。それで最近寿命が延びたという事は、漢方薬をのまなくなったという事が非常に原因しているのです。そこにいくと西洋の薬は、顔色は割合に悪くなりませんし、漢方薬ほどに命にはいきません。しかし西洋の薬も、近頃は漢方薬に負けずになって、ペニシリンとかやってますが、これがずーっと行くと、一時寿命が延びて、それから先になると縮んで来ます。だからこれからはそういう新しい薬が恐ろしいのです。効くという事は、つまり毒が多いのです。そういう様で、これから患者に聞く場合は漢方薬を聞いてみるといいです。ところが漢方薬は昔から、都会の人より農村の人の方が多くのみますが、そこで農村の人は昔から顔色が悪いのです。青黒いと言うか黄色いのが多いのです。それは粗食をしているから顔色が悪いと言ってますが、そうではないので、煎じ薬をのむからです。農村の人は必ず何かしら煎じ薬をしまっておいてあります。又これは金を出さなくても、山に行って何の草だとか言って、取りやすいためです。只で取れるのです。それを乾しておいて始終のむというので顔色が悪いのです。それから多く青ぶくれる人があります。青くて太っている人がありますが、そういうのは漢方薬中毒です。青ぶくれの人が一番多い様です。それから西洋の薬の方はあんまり青くならないで、やせる方です。ですから青くて太っている人は漢方薬中毒の代表です。それで支那人は昔から黄色いのです。支那人というと、黄色くて太っている人が多いのですが、それはやはり漢方薬のためです。それで特に女などは漢方薬中毒をすると、肌(ハダ)が非常に悪くなってカサカサです。艶(ツヤ)も何もありません。だから今の女の人は先祖から親代々漢方薬で悪くして、それから近来は西洋の強い薬や注射というものでだんだん悪くするのです。そこにもっていって、今の化粧品には薬がはいっているのです。昔はおしろいというと、鉛毒くらいでしたが、今は鉛毒の外に化粧品に薬毒が加わってますから、今の女の人は実に肌が悪くなってます。若い人でも、化粧をしなければ見られないくらいになってます。それで化粧品はますます進歩してます。進歩と言っても、ごまかす進歩です。それで、ちょっと見るときれいなのです。その代りにいろんな化粧品を厚くつけなければならないのです。美容院に行ってタオルでむしたりしてやりますが、大体そんな手数をかけなくても、女はきれいになって居るべく神様が造ってあるのです。それで今世界で一番皮膚の悪いのはアメリカの国です。それはとてもアメリカの若い女は、まるで荒びて居るそうです。というのはいろんな薬や方法で始終やっているから、だんだんそうなって来るのです。第一今口紅をつけますが、これは唇の色が悪いからです。それから頬紅というのもおかしいのです。ホッペタは赤いに決まっているものなのです。ですからみんな薬毒で悪くしているのです。だから近頃の女の子というのはますます化粧品に身をやつしているのです。今の若い人の支出では、化粧品代が一番の王座を占めているでしょう。顔を気にしていろいろするのは、少しおシャレをする人は命がけというくらいです。それこそ夫婦などは、外出すると言っても、女房の方は化粧するのに鏡台の前で一時間や二時間はかかりますから、亭主はそれを待って居なければならない。そのための被害というものは大変なものです。そういう様な工合で、ほとんど可哀想なくらいです。それもこれも、みんな薬毒です。ですから今の世の中に美人というのは居りません。昔の小野小町の時代にも相当漢方薬がはいってますが、今ほどではありませんから、それこそ美人だったに違いありません。それで救世教信者になると女の人もだんだんきれいになります。それは何故かと言うと薬をのまないで、浄霊で血がきれいになるからです。それはまだまだずっときれいになりますが、先祖代々のが残っているから、孫の代くらいになったら、ずっと美人が出て来ます。しかし孫の代より、自分がきれいになった方がいいでしょうが……。そういう様で漢方薬は非常に悪いのですが、又量が多いのです。そのために、いくら浄霊しても、あとからあとから溜まって来ます。それは漢方薬です。西洋の薬はすぐ腫物、オデキになって出ますから、その点は割合に始末がいいです。西洋の薬では、今読んだ様に、消毒薬が怖いのです。又漢方薬で一番怖いのはげんのしょうことどくだみです。どくだみとは毒溜めと言う事でしょうが……。このどくだみというのは花柳界の人が多くのんでます。昔の話ですが、お女郎はお茶の代りに始終どくだみを煎じてのんだものです。ですから花柳界の人はやはり化粧しないと非常に顔色が悪いのですが、それは煎じ薬のためなのです。それで漢方薬中毒は女の方がずっと多いのです。中将湯とか、いろんな物がありますが、みんな漢方薬です。だから女の美しさというものは、漢方薬が非常に害をしているわけです。だからそのつもりで漢方薬を多くのんだかのまないかという事によって、多いほど浄霊に暇がかかるという事を言い聞かせてやるのです。こっちもそれを心得てやれば余程違うわけです。

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ちょっと面白く書いた論文を読ませます。

御論文〔⇒平和の英雄〕【註  栄光一九九号】

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二月二十五日

自然栽培の報告が沢山集まったので、今度特集号を作ろうと思ってます。大体の事は今までに幾度も説明してありますが、まだ幾らか肥料迷信がぬけきれないというわけです。丁度作物の肥料がぬけきれない様に、作る人の頭の肥料迷信もぬけきれないわけです。どうも土に対する認識が薄いのです。土というものの地力を出さないほど出来が悪いのです。それから、土だけを当(アテ)にして、土だけを尊ぶ心を持っている人は非常に成績が良いのです。だからこれも薬毒と同じで、今までと反対に考えてくればいいという事になります。お蔭話の中で一人だけは、丁度六年目で六割以上増産になった人がありますが、これは私の言うとおりにやって、言うとおりの結果になったわけです。そうしていい原稿も大分集まったので、今までは試験時代としていたが、これからは本格的に大々的宣伝をしようと思って、今そういう陣立てをしているのです。今度の特集号に出す論文を読ませます。これは現在のやり方に対して、気のついた点を書いたのです。根本的の事は今までに書いてありますから必要ないが、細かい点を書いてあります。

御論文〔⇒自然栽培に就いて〕【註  栄光一九八号】

それからお蔭話の中で、技術的の事がありますが、これはあんまり必要ありません。今までのやり方でいいのです。それから土地によって非常に良く育つ所、つまり暖かい所、それからごく寒冷地という所は、種をまく時期も早くするとか遅くするとか、それは適宜に土地の状態に応じてやればいいのです。よく、あそこではこういうやり方だから、それに習おうと言ったところで、長く作った所は肥毒が非常に多くしみ込んでますから、そういう所は無肥にしても、肥毒をとるのに年限がかかるわけです。だからあんまり肥毒の多い所は客土したらいいのです。客土という事も、客土すると一時良くとれますが、これは肥毒がないからとれるので、そういうところの考え方が今までの農民は非常に間違っていた。今の農民は、一つ土を長くやっていると作物が肥料分を吸ってしまうので、それで出来が悪くなる。だから新しい土を入れれば、つまり土の肥料分が多いから良く出来ると考えているが、それはまるっきり違うのです。つまり肥料がだんだん多くなって、土が死ぬからとれなくなるのです。ですから肥料をやらないで、一つ作物を作れば、だんだん土の力は増えるのです。土の力が増えるという事は、土の肥料分が増えるというのと同じ事です。その解釈のしかたが非常に違います。結局肥料迷信です。肥料を本位にする迷信です。それを破らなければならないのです。とに角日本は米が足りないために非常に輸入しなければならない。ところが面白いのは、今までの輸入元であったビルマ、タイ、インドという所でも非常に足りなくなって来たのです。そのためになかなか輸入に骨が折れるのです。今度も黄変米とか言って、それを食べると、あてられて酷い目にあいましたが、そういう米でも、とらなければならない様になったのですが、中央アジアの方でもとれなくなったのです。というのは、ああいう所も硫安を非常に使う様になったのです。だから肥毒の害は日本ばかりでなく、ああいう所も非常に増えて来ました。そればかりでなく、結核も大分増えて来たので、結核の薬も、ああいう所に大分売れる様です。だから自然農法は日本ばかりでなく、むしろ世界的の救いになるわけです。全く人間の考えというものは非常に浅いものです。やっぱり硫安などをやると、一時何年間か非常に良く出来るので、すっかり惚れ込んでしまうのです。ところがそうしているうちに、だんだんとれなくなるのです。それで、とれなくなった事に気が付かないで、最初の一時良くなった事がすっかり頭にしみ込んでいるのです。丁度麻薬と同じ事です。最初は美人なので惚れているうちに、それがカサッかきになっても、それに気が付かないというわけです。昨日、熱海から出た元代議士で小松勇次という人が来て、是非御相談したい事があるというので聞いてみると“自分の知人で大変良い肥料を発明したから、自分も大いにそれをやるつもりだ”と言うので、よく聞いてみると“薩摩芋を腐らせて、それをやると四、五割増産する”と言うのです。それで私は“それはよしなさい。一時増えても、いずれは駄目になるのだから、何にもならない”と言ってやったのです。その人は、農業部門に非常に興味を持っているので是非やりたいと言うのです。“それでは私の方の自然農法をやりなさい”と言ったら、大分わかって帰りました。それで芋の方は止(ヤ)めると言ってました。先方もいろいろ聞きますから、根本を話してやったのです。大体薩摩芋という物は、神様は人間の食物として作られたので、それを腐らせて肥料にするという事は大変勿体(モツタイ)ない事であり、全然理窟に合わない話だから、それで反対するのだと言ってやったのです。そういう様なわけで、すべて如何なるものでも、その用途というのは神様が決めてあるのです。それを人間が人間の智慧で外のところに使うというその事が非常に不自然なのです。反自然です。だから一時は良くても結局駄目になります。そういう事の解釈がみんな違うのです。これは唯物科学の間違いです。そういう様なわけで、根本を知ればいいのです。だから土というものは、米を育てるために神様が作られたのだから、そのままでやればいいわけです。それをいろんな物を入れるという事は、それだけ土を穢(ケガ)すという事になります。という事は邪魔をする事になります。土が働こうとするのを働かせない様にして、とれない様にするのですから、これほど間違った事はありません。それで私が自然農法の根本を知ったという事はそこにあるのです。私が宝山荘に居た十年の間研究した結果少しも間違いがないので、そこで作らして今日に至ったのです。とに角信者の人だけは大体分ったので、これからは世間的に分らせなければならない。とに角未信者が実行する様になると非常に早いです。そこで“信者にならなければいけない”という事になると普及が非常に遅くなるから、そうすると日本の現状を救うという事が遅くなるのです。だから私は信仰に関係なく、肥料無しでかえって良く出来るという事も知らしてあるのです。その点においても、信者の人で間違った考えをしているのです。浄霊も、大勢に見える様にしてやっているのはいけないのです。というのは“あんな事をしなければ良く出来ないとすると考え物だ”という事になりますから、だから“浄霊も何もしなくて、ただ肥料が無くなれば良く出来る”という事を知らせるのです。だからこの無肥料栽培を、信者をつくる目的のために利用するという事はいけないのです。そんな事よりも、日本が困っているのを早く良くするという事を根本にしてやるといいのです。ですから浄霊も、それは全然秘密にしなくてもいいが“信仰でこうやれば、こんなにとれる”という事をみせびらかすという考えはやめるのです。それについて、今度会を作ろうと思って、その会の趣旨を書いてみました。

御論文〔⇒自然農法解説書〕

これは小冊子に作って、できるだけ多くの人に見せ様というわけです。地上天国の半分の大きさで百五十頁くらいにして、できるだけ安くして手の出しいい様にするつもりですが、細かい規約の様なものは幹部の人が相談して作る事になってます。出来たら読めばいいですが、私の考えとしては一村一支部という様にして、支部長は救世教の教会の支部長という様な人が兼任してはいけないのです。これは全然別にして、信者でなくてむしろその土地の篤農家の様な人がなるといいのです。それを中心として座談会とか指導という事をやる様にして行くと非常に普及が早いのです。この方は医学革命と違って、現実に沢山とれるのですから分り良いのです。今言った様な方針でやっていくつもりです。ですから農村の人を早く分らして、一村一カ所の支部を作る様に大いに活動してもらいたいと思います。

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農業の話はそのくらいにして、時間が幾らもないが、一つだけ論文を読ませます。 

御論文〔⇒平和の英雄〕【註  栄光一九九号】

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二月二十六日

自然栽培の報告が集まりましたが、やっぱりだんだん良くなって来て、今年の成績をすっかり集めてみると、もう何も心配のない成績が確実に現われたわけです。特に昨日来た佐渡の報告ですが、それは又非常に良いのです。最初の年からみんな幾らかずつ増えているのです。おまけにあんまり浄霊しないのです。ですからただ肥料をやらないで良く出来るというので、未信者の百姓がどんどん真似(マネ)しているのです。大きな村でしょうが、今度村長もきり換える事になりましたが、その状態をみますと、まず数年で佐渡の島全部が自然栽培になりそうな形勢なのです。それについていろいろ総括して書きました。それから自然農法普及会という会もつくる事になりましたが、そういう事を詳しく書きましたから今読ませます。

御論文〔⇒自然栽培に就いて〕【註  栄光一九八号】

最後にも書いたとおり、ちょっと考え違いをしている点がある様です。それは、信者にならなければ良く出来ないという事を知らせ様と思っている事が大変な間違いです。“信者にならなければならないとすると、面倒臭い。だからもう少し見合せ様”と躊躇(チユウチヨ)しますから、そうするとそれだけ普及が遅れますから、日本の増産を妨げる事になります。それで佐渡では浄霊しないのですが、一番良くとれるのです。それは神様の御趣旨に合っているからです。その点が大事です。だから浄霊すれば、肥毒を消すから良いには違いないが、しかしそのために未信者の農民が見て“あんな事をしなくては良くとれないなら、面倒臭いからよそう”という事になって拡まらない事になる。そうすると“日本が現在困っている食糧問題を解決して、食糧増産をしよう”という神様の御趣旨に反する事になる。そこで佐渡では浄霊しないで、最初の年から良くとれたという事は、神様の御趣旨に合うからです。だから根本的の考えでなければならないのです。上っ面(ツラ)でなくて、この目的はどこにあるかという、つまり大乗的考えです。ところが中には、大いに信者をつくる一つの手段にしようと考えている人がある様ですが、それは考えなければならない。日本の大勢の人が困っているのを救うには、どうすればみんなが一番実行する様になるかという事が肝腎ですから、それに合う様にしなければならない。だから浄霊してもいいから、人に見えない様に、夜にでも浄霊するのです。つまりできるだけ人に見られない様にやるのです。それで浄霊も日に二、三度で沢山です。あんまり浄霊にこだわってはいけないのです。と言っても、病気の場合にその考えを起されると、それは困ります。病気の場合は浄霊するに限るのです。ですから自然栽培の場合と一しょにしない様にする事です。別々に考えなければならない。病気をなおす場合はできるだけ信者にした方が早くなおります。そういう様に別々に考えるという事にするのです。 一昨日、熱海から出たこの前の代議士で小松勇次という人が来て、今度自分の友達で茨城県か何処かに居る人で大変な肥料を発見した、というので聞いてみると、薩摩芋を腐らして、それを肥料にすると非常に良くできるというので、是非賛成して力を貸してくれと言って来たのですが、私は頭から“それはよしなさい。それは一時的には何割か増産するが、しかし何年かやっているうちに元のとおりになる、或いは元より悪くなるから”と言ってやりました。それはどういう訳かと言うと、芋というものは、神様は人間の食物としてこしらえてあるのだから、それを腐らして肥料にするという事は神様の御意志に全然反する事になり、良いわけがないのです。だから凡て、これは神様の御趣旨、目的はどの点にあるか、どういう御意志かという事をはっきり分らなければならないのです。それで凡て一時的に良くなるものはいけないのです。薬でも、今言う肥料でも、一時的ですからいけないのです。それは硫安などをやると一時うんと出来ます。そこで“これはいい”という事になって、反対に悪くなってもそれに気が付かないのです。丁度猫が屋根の日の当る所で日向ボッコをしてますが、ところが日の当らない時にも、日が当ると思ってやつてます。それと同じ事です。その時だけ良いと、ずっと良いと思って続けるのですから、猫を笑う事はできません。それも、猫ぐらいなら何も損はいかないからいいが、人間の方は大変な事になります。今米の輸入で払う金が一千億以上です。ところがビルマ、タイ、インドという所でもだんだん米が足りなくなって来たのです。それは人口が増えるためもありますが、あっちの方もやはり硫安を使い始めたからです。日本からも大分輸出してます。それで一時良くなるから、それに迷わされてやっているうちに悪くなって来たのです。だから最近は向うから輸入するのもなかなか骨が折れるのです。それで、向うでも苦しまぎれに黄変米などを出してますが、それを食べたら皆あてられましたが、この損も二億何千万というのですから大変なものです。それは虫を防ぐためか何かで、薬を付けたのでなくて、蒸(ム)すか、煙でやったのではないか思いますが、なにしろあの毒というものは薬毒です。そういう様で自然栽培というものは、ひとり日本ばかりでなく、他国の間違った事も救う事になるのです。そういう様なわけで、今度はできるだけ早く日本を救わなければならないというので、自然農法普及会という会を作ろうと思っているのです。それは大体一村一支部という目標です。調べてみると、日本の村の数は一万幾らあるのです。その中でいろんな事情から、支部を作ってもいい村が一万はあるわけです。それで大体一万を目標にして、これから支部を作るべく運動をするつもりです。細かい事は教団の幹部会でいろいろ案を練って作るわけですが、支部長というのは全然信仰と関係のない人で、信者でなくていいのです。なるべく村の篤農家とか村長という様な信用のある人が一番いいです。そうしてそこで毎週座談会をやるとか、指導者が居て指導するとかして、急速に日本全国を自然耕作にしてしまうという事です。これは割合に早く行きます。なにしろ佐渡などの状態をみると、十年かからないうちに佐渡は全部自然農法になってしまいます。それで今度の報告の中にこういうのがありました。その人は一番早くからやっていて六年目です。それで六年目に、廻りの田からみると六割以上増産になってます。これは今度の特集号に出てますが、それは毎年だんだん増えて行って、丁度六年目に六割以上増産の数字が出てます。それから今年の御蔭話にはなかなか優良なのが沢山あります。質でも、一等賞、特等賞の賞状を県の農協や知事からもらった人があります。そういう様にいよいよ安心して大々的普及宣伝をしていい時期が来たわけです。ですからこれが本当に拡まったら大変なものです。まず肥料代でも何百億というのですから、それが無くなると一千億以上の輸入代がいらなくなるし、その外に労力も軽減するし、いろいろな虫害が無くなるから、一カ年間何千億の得という事になります。それだけ税金が減ったら、税金地獄からもぬけられる事になります。ですからこれは一つ大々的にやりたいと思ってます。病気の方を分らせるのはなかなか大変ですが、この自然栽培の方はとても楽ですから、これを早くやった方がいいと思ってます。

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農業の事はそのくらいにしておいて、ちょっと面白い論文を書きましたから読ませます。

御論文〔⇒天国的宗教と地獄的宗教〕【註  地上天国四十六号】

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二月二十七日

自然栽培の昨年の報告が大体集まったので、今度特集号を発行します。一昨年、昨年も特集号を発行して、今年で三回目ですが、理論は大抵今までに発表してありますから、今まで発表しない様な事で、今度の報告を見た感想とか注意という様なものを書いてみたので、それを読ませます。

御論文〔⇒自然栽培について〕【註  栄光一九八号】

これについて面白い事があるのです。今までの報告では佐渡が一番良いのです。佐渡だけは初年目から少しずつ増えているのです。ですから信者でない農民もそれを真似して、今どんどん増えているのです。ですから今も読んだとおり、佐渡だけは十年以内には全島自然栽培になるだろうと思ってます。では、どういう訳で佐渡ではそんなに成績が良いかというと、佐渡の人は浄霊をしないのです。これはおもしろいのです。少しはする人もありますが、大体はあんまりしないのです。これが神様の思召しに適(カナ)っているのです。ところで“浄霊をしなければ良く出来ない”という様に思わせる事が大変悪いのです。何故かというと、そうすると“信仰にはいらなければならないから、もう少し考えよう”という事になるのです。それでは普及が非常に遅れます。だから“信仰にはいらなくても肥料さえやらなければ良く出来る”という事を思わせるのです。そうすると“ああそれではわけないから”というので、どんどん真似する様になります。そうするとそれだけ増産になりますから、早く効果があるわけです。だから浄霊をして、それを知られるという事が、大変に普及のお邪魔をしているわけです。というのはそういう考えは、信仰した方が良く出来るというのを見せて、信者を増やそうという考え方ですから……悪い事はないが……その考え方が小乗的なのです。だから今も読んだとおり、浄霊するのは肥毒を消すためですから、せいぜい日に二、三回くらいで良いのです。よくお蔭話などで何回もやる人があります。外出した時と帰りがけには必ずやるという様にして、そのために隣り近所の百姓が皆嘲笑したり、いろいろ言ったりしてます。ところがむしろこれによって出来るのだ、という事を見せびらかしてやってますが、それは大変間違っているのです。それで浄霊は肥毒を消すのだから、肥毒の強い所はやっても結構ですが、なるべく人に知れない様にするのです。それは夜やるのも結構です。そうすると間違えて、魚カスや油カスをやっているのだと思うでしょうが、それは神様の方の油カスというわけです。そういう様に、なるべく人に知れない様に浄霊をするのです。それも日に二、三度で沢山です。それで浄霊をしなくても立派に出来るのです。ただあんまり肥毒の強い時には、人間の薬毒と同じですから浄霊すれば消えます。肥料というのは薬毒と同じなのですから……。それからもう一つは、稲田に草葉の堆肥を入れる人がよくありますが、これは大変間違っているのです。それでどうも土そのものが肥料だという事を忘れ勝ちなのです。この頃は大分わかって来た様ですが、最初のうちは草の堆肥を沢山入れて、そのために出来なくなった事があります。ですから本当から言うと、堆肥も何も入れないで土ばかりでやるというのが本当で、それが一番良く出来るのです。結局はそうなります。それで畑なども土が固まるのを防ぐために堆肥をやるのですから、土が固まらなければ、堆肥の必要はありません。それで土も年々無肥料栽培でやって行くと固まらなくなります。土がそういう様になって行きますから堆肥の必要はなくなります。それでみんな、どうも堆肥に肥料分がある様に思ってならないのです。それは今までの肥料迷信が残っているのです。とに角自然栽培のやり方というのは、一番手数がかからないで楽なのです。それがいいのです。どうも人間は面倒臭い事や、ややこしい事をしたがる観念がありますが、そのために成績が悪いのです。ですから一番手数がかからないで楽なやり方ほど良いのです。そこで今度一番とれたのが岐阜県の人で反十八俵というのです。しかしこれが一寸まずかった事は、田を三つの区域くらいに分けたのです。それでその米をみんな一しょにしてしまったのです。ですから平均して十二俵幾らかになりましたが、それでも素晴しいものです。そのうちの一区画の所だけが非常に良く出来たのです。そこで、そこの箇所の推定ではどうしても十八俵だという事になったのです。とに角正確にやらなかったのは遺憾ですが、来年はちゃんとするでしょう。それで毎年朝日新聞で米の多収穫の日本一を競争してますが、今年の一等は四国の方の人で十五俵一斗三升二合というのです。それでそこに私の方の信者の人が調べに訪ねて行ったのです。ところが競争するのは、又別なやり方をするのだそうです。それでこの収量は今年だけであって、来年はずっと落ちると言うのです。別なやり方というが硫安とかをうんと使うのです。丁度ヨッパラッて顔色を良くして威勢良く踊る様なもので、大変元気はある、という様な理窟なのです。それでああいう物は一時的に効果があるから迷わされるのです。“来年はずっと落ちるから止(ヨ)す”と、本人が言っていたそうですから間違いないでしょう。しかし自然栽培で出来た物は年々増えるのですから、全然訳が違います。来年は、今の岐阜県の人も朝日新聞に出す事になってます。それからもう一つは、今度の特集号に出しましたが、一番古くからやっているのは去年で六年目になりますが、附近の田から見ると六割以上増えているのです。私は“五年で五割増産”という事を言ってますが、六年目で六割以上ですから、まず“五年で五割増産”という事は実現したわけです。こういう例は本当に事実が現わしたのですから大変良いです。そういう様なわけで、とに角間違いないという事が立派に分ったのです。大体こういう事は分ってはいますが、本当の事実……と言うと変ですが、このとおり間違いない結果が出た以上、これを早く日本中に分らせて、大いに食糧問題を解決しなければならないのです。なにしろこのために、私の推定ですが一年間三千億円は違ってます。ですから全国的に自然栽培にすれば三千億円はプラスになるのですから、これをできるだけ普及しなければならないと思っているのです。それで今度自然農法普及会という会を作ったのです。まず大体一村一カ所の支部という目標です。それで調べてみると、村というのは、日本中に大体一万何千かありますが、本当の農村でなくいろんなのがあるので、確実な数としては一万とみればいいのです。ですから一万の支部を作ってやれば大変なものですが、それは急には出来ないがその目標でやってゆけば、それだけずつ国家的の利益になりますから、そういう方針でやってゆこうと思ってます。無論その支部長になる人は、救世教の教会の支部長というのでなく、信者、未信者を問わず、なるべくその村の篤農家、村長、農会長という人がなって、そうして始終座談会とか指導をして、そうして信仰に関係なくただ自然農法の普及という考えでやって行く様にしよう思ってます。ですから信者さんもそういうつもりで、農業をしている人は、あの人を是非ああしたい、あそこに支部を作りたい、という事を心がけて居てもらいたいと思います。それについて、自然栽培の解説書という様な小冊子を作ってます。大体地上天国の半分くらいの大きさにして百五十頁くらいです。それは今年、昨年、一昨年の三年間の特集号をそっくりそこに載せてますが、その序文代りに載せる論文を読ませます。

御論文〔⇒自然農法解説書〕

病気の方は厄介ですが、自然農法の方は割合簡単に成功すると思うのです。医学の方もいずれはこうなるでしょうが、そうなれば大したものです。それで自然農法の発見は、そのお蔭は日本ばかりではないのです。今はインド、ビルマ、タイでも硫安を非常に使うのです。というのはあっちに行く硫安の輸出は大変なものです。そういう様で、あっちの方も非常に米がとれなくなって来たのです。丁度麻薬と同じ事で、最初やった時はばかにいいので、そこで瞞まされてしまうのです。それが丁度薬毒と同じ事で、年限がたつうちにだんだん駄目になって行くのです。それで駄目になった事に気が付かないのです。人間も猫と同じ様なものです。猫が屋根で日向ボッコをしていますが、日の当ってない時でも、日が当ると思ってそこに行って何時までも居ます。丁度それと同じで、硫安が良くきいていたので毎年それをやっているのです。そういうわけで肥料迷信というものは、日本ばかりでなく、ほとんど世界的になってます。これもやっぱり世界人類を救う大きな役目をするわけです。

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それから医学の革命もこれからだんだんやって行きますが、それについて昨日、一昨日の東京日日に出てました。大抵読んだでしょうが、薬毒と医学の誤謬(ゴビユウ)という事を書いてあるのです。東京日日は大新聞の中にははいってないが、中新聞としてはとに角社会からも相当認められています。その日刊新聞にこっちの説が非常に詳しく書いてあるという事は非常に良い事と思うのです。これは最初ですが、これからだんだんみんなが知る様になって来るとか、輿論みたいに拡がって行くという様になるでしょうが、とに角非常に良いと思います。それからもうじき「⇒結核信仰療法」も売り出すつもりですが、これも非常に売れると思います。なにしろ結核でなおらなくて煩悶(ハンモン)している人が大変なのですから、そういう点で医学の方に愛想(アイソウ)を尽かしてますから、何か外の事でなおすものはないかと思っている人は大変なものです。そこに、“結核信仰療法”というと、それは腹の中では信仰でなおそうかと思っている様な人が沢山あるに違いないから、そういう人は飛び付くわけです。それに「⇒結核信仰療法」は充分徹底して書いてあり、それからなおった人の体験談を百例載せてあります。問題にはなりましょうが、お医者さんの方ではどうする事もできないと思います。実は今度の「⇒アメリカを救う」でも、お医者さんの方ではなかなか問題にしようとしているのですが、さて見てみると突込む事ができないのです。なんとなれば御自分の方が下だからです。大学生の講議を小学生が文句言う様なものですから、ちょっと手が出ないのです。ですから今度の「⇒結核信仰療法」でも“医学が結核を作る”という項目があるのですから、それを見たら随分ジリジリするだろうと思いますが、そうかと言って突込む事ができないのです。ですから私は突込んで来れば結構だと思っているのですが、先方は拳骨(ゲンコツ)を懐に入れていて出して来ないのです。それで私が考えている事は、結局私が大病院に行って、片端(カタハシ)から浄霊してやるとか、病原を説明してやるとか、医科大学の講議をやりたいと思ってます。それも生徒ではいけないのです。博士階級の人を少なくとも数十人というのなら、私も喜んで講議します。そうでなければ解決がつきませんから、そこまで行くだろうと思ってます。だからこれからだんだん面白くはなって来ます。

(教十九号  昭和二十八年三月十五日)