昭和二十七年十二月御教え
十二月五日
現在の時局について少し話したいと思います。新聞にもあります通り、“アイクが二十八日から居所不明だ、多分朝鮮に行ったのだろう”という事が出てましたが、つまりアイクが朝鮮に行くというのは何の目的かという事ですが、これは新聞にも出てます。別に言うほどの事もありませんが、とに角朝鮮問題が何時までたってもグズグズしてさっぱり埒(ラチ)があかないというのは、何時も言うとおり中共の奥の方はソ連ですが、つまり米国に対する消耗戦術なのです。それであそこを解決してしまえば、連合軍が撤退する事になりますから、そうすると米国が引き上げるという事になると、消耗戦術はもうおしまいになって、それではおもしろくないから、どうしても平和にはしない、休戦協定は結ばない、という最初からの目的なのです。ですから私が何時も言うとおり、絶対に協定はできないのです。とに角あそこにアメリカや国連軍を相当引き付けておいて、絶えずそれだけの金と人間を消耗させているのです。現在でもアメリカの兵隊が月に千人くらいずつ戦死してますから、共産軍のおあつらえ向きというわけです。ですから今度も印度の提案が中共やソ連の方に有利な様に見えても、結局停戦協定が結ばれると今言ったとおり工合が悪いから、それで今度の賛成不賛成の議決などもソ連の方の五カ国だけは反対して、他の五十カ国というのは賛成したのです。だから絶対に協定はできないのです。そうすると情勢はどういう事になるかというと、アメリカの方で新兵器とか水素爆弾をこしらえたりして非常にいいですが、軍備などの数量はソ連の方が増えているのです。大体アメリカもヨーロッパの方も力一ぱい軍備は出しきっていると言うか、充実していて、もうこれ以上軍備を充実するという事は、経済上も許されないのです。しかしソ連の方は五カ年計画をやるたびにドンドン増えております。そこでソ連の方としては時を稼ぐのです。時さえたてば自分の方は太っていくという事で引き延ばしているのです。しかし今戦争になるとソ連の方が軍備はずっと負けてますから、そこで自分の方が充分になるまで時を延ばしているわけです。そのためにアメリカの方では、これをどうしても解決しなければならない。その程度は分りませんが、思いきってやらなければならない。とに角今のようではいけない、もっと相当強力なやり方をしなければいけない。それにはまず一応現場を見なければならないというので、アイクが飛んで来たわけなのです。その結果どうしても積極的にやらなければならないという事になります。そうすると沿岸封鎖とか、或いは満洲を爆撃するとかです。満洲の爆撃は最も主なる点でしょう。そうするとかなり中国動乱という事になるとも言えます。そうしてそれを機会に蒋介石の国府軍の方が又中国に進撃して行くだろうと思います。そうすると中国全土がかなりの大動揺をするだろうと思います。どうしても遅かれ早かれそこにいかなければならないのです。それが早いほどよいのです。私は前にマッカーサーの戦略が非常に良いと褒めた事がありますが、今度もマッカーサーの案と大体同じです。そういう事に対してトルーマンは非常に消極的で、事なかれ主義というか、思いきったことはできるだけ差し控えるというやり方の人ですから、そういう考え方はしないでグズグズして、今までの様な手段をとってきたのです。しかしそれでは何時までも片が付かないのと、だんだん時がたつに従ってアメリカの方が不利になりますから、アイクとしては堪らないのです。そこで大統領に当選しないうちから、朝鮮に飛んで行って解決すると言っているのですから、場合によっては相当大きな場面が出ると思います。しかし第三次戦争はもっと先だろうと思います。何故と言ってソ連はなかなか積極的には出ません。非常に算盤勘定が高いのです。大体共産主義というのは戦争しないで制覇するというのが建前(タテマエ)なのです。その代り軍備は大いに充実させて、先方から喧嘩をふっかけたら応じない事もないが、自分からやるという事はまずしないのです。そこに考えの深い点があるのです。だからしてたとえ中共がやっつけられてもソ連は手を出さないでしょう。しかし第三次戦争は起らないとしても、中国を舞台として相当な波乱はあると見なければなりません。そうして中国が大いに変化します。その変化するという事は、神様の方ではいろいろの経綸上そういう必要が大いにあるので、まず来年からそういう動きがあると見なければなりません。それはやはり大きな経綸の一つですから、おもしろいと言っては甚だ変ですが、経綸の進み方が余程はっきりしてくるわけです。
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それから今朝の読売新聞にデカデカと“神様は金儲けがお上手”という見出しで、その次に小さく“ヌレ手で粟、税務署も罷り通る”という事が出ていたのです。読んでみると、やっぱり救世教を主にしてあるのです。救世教と立正交成会の二つの事を書いてあるのです。しかし立正交成会の方は附録ぐらいで、大体救世教のことです。何かというと、ヌレ手で粟の収入は多過ぎる、というのです。それでけしからんとも言いませんが、そこのところをうまくやってやがる、だから信者というものは甘いものだ、という様な書き方です。それで私が何時も言う“甘くないものを見て甘く見る甘さ”という事です。それでいろんな収入の事を書いてあります。御守を幾らで売って、合計何億になる、という事が書いてありますが、私にはあの人達のそういう頭に割切れないところがあります。収入が幾らあっても差支えないし、収入があるという事はどういう訳だろうという事を考えることです。なにも詐欺や泥坊をするのではないのです。それだけの収入があるという事は信者が上げるのです。上げるという事は上げるべき理由があるのです。このせち辛い世の中に、少しの人間なら献金もあるでしょうが、何十万という人が只で上げるわけがありません。そこのところを考えなければならない。只収入が多いと言うが、それも悔(クヤ)しそうな言い方です。どうも考え方が低級です。いまのジャーナリストはもう少し頭の切り代えをしなければいけないと思いました。そして大事なことは収入の使い道を調べてみることです。多額の収入があったとして、その使い道が人類の為国の為になればそれで結構ではないですか。それでいろんな社会事業とか国家がやっている事がありますが、国家で気が付かない事や国家がやれない事は、誰かがやらなければならない。国家がやれない事をこっちがやるのですから、要するに信者さんが上げる金は国家の欠陥を幇助しているというので非常に結構です。一例をあげれば、近頃アメリカが日本の美術品を非常に欲しがっている。そうして買いたくて随分いろんな人が策動しているのです。それで大抵は博物館に持って行きますが、ところが博物館は金が足りないのです。日本は軍備という事には気前良く金を出しますが、そういう平和的な事には実にしみったれなのです。なにしろ博物館の一カ年の予算は二千万円です。それで美術品の一寸有名な良い物は五、六百万円からします。だから二千万円を全部出しても数点しか買えないのです。それで博物館でも買えないし、日本人の個人で買える人もほとんどありません。昔なら財閥やいろいろな富豪が買ったが、今はそういう連中は没落同様になってます。それで新しい成金があるにはありますが、そういう事に趣味がないし目がきかないからあぶなくて仕様がない。ですから買える力のある者は買わないし、それからいろいろな頭のある人や目のきく人は金がない、という変な状態になっているのです。そこで博物館で買わないと救世教に持って行こうと、私の方に持って来るのです。ですから私の方でもそれを買わなければアメリカに行ってしまうのです。そういう事がときどきあるのです。そこで私の方でくい止めるのです。ですから文化財保護委員会とか博物館では私の方に非常に感謝しているのです。その点は国家にもできない重要な事をやっているのです。ですから救世教という宗教なるものは国家ができない様な事、国家に対する肝腎な事をしているのです。そういう事が分ってくれば、それこそお辞儀をしなければならない事になるが、そういう事は全然無視して、只収入だけを何だ彼だ言うのです。とに角読売あたりは大新聞ですから、大新聞がそんな低級なことを堂堂と書くということは非常に遺憾です。もう少し大人らしくインテリらしい頭で扱って貰いたいと思います。それは駈出しの新聞ならまだしもですが、今では駈出しの新聞でもそういう事はありません。あまりに低劣です。それを非常に残念に思うのです。
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それから近頃はいろんな面で名人が無くなったのです。その理由を書き始めたのです。まだいろいろ書いて行こうと思いますが、今読ませるのは俳優、特に歌舞伎俳優の偉い人はほとんど無くなってしまったのです。この次は画家の偉いのが無くなったという問題も書いてみますが、今日のは俳優だけの論文です。
御論文〔⇒名人の失くなつた理由(一)〕【註 栄光一九○号】
それからいずれ書きますが、話の方がかえって分るくらいですが、画家の名人がほとんど無くなってしまったのです。そうしてしかも油絵の真似をして、東洋画の力強い絵は無くなってしまったのです。これは展覧会に行って見れば分りますが、只ベタベタと絵具を塗っているだけです。ああいう画き方は非常に楽なのです。誤魔化しがきくのです。画き損いをしても、直ぐ絵具で濃く塗ってしまえば分りません。しかし東洋画の線で画くのは、塗ったらもう駄目です。そこに価値があり、芸術があるのです。今の塗る方は芸術としてもレベルが低いのです。たとえて言えばペラペラ喋る様なものです。それよりか一言か二言いって先方の琴線に触れるとか、本当に分る様にするのです。鉄砲の弾をうつ様なもので、名人は一発で中(アタ)りますが、そういった技能がないから散弾とかをバラバラやって、やっと一つ中るのです。東洋芸術の真随は一筆画きにあるのです。それで筆に一番力があって頭の下る様なのは、一番は支那の宋時代の画家です。これは美術館に出たので皆見たでしょうが、牧谿(モツケイ)とか梁楷(リヨウカイ)、それから馬遠(バエン)、顔輝(ガンキ)。そういう人の線は真似ができません。これだけは日本の昔の狩野派のいくら偉い人も、やっぱりそれを真似ているのです。そうして宋元時代の筆勢に大体追い付くのは宮本武蔵です。つまり武芸の腕、剣を筆に持ち代えて画いたのです。実に力があります。どうしてそういう力が出るかというと、宋時代の画家というのはほとんど坊さんが画いたのです。その坊さんたるや、その修行が大変なのです。山に籠(コモ)って絶対菜食で何十年も修行を積んだのですから、人間が違っているのです。そういう人が筆を持つから違うのです。あの筆勢を見たら何とも言えません。今ではそういう物を楽しむ人が少ないのです。しかしあるにはあります。何故かと言うと、非常に値段が高いのです。むしろ西洋の名人の油絵よりも高いでしょう。そういう訳で、大体人間が違っているのです。ところが現代人はそういう筆が使えないのです。筆に力がないのです。力がないという事は、一番の原因は食物にあるのです。ですから私は、ビフテキを食べたり牛乳飲んでいては東洋画は絶対に画けないというのです。と言うのは筆に力が出ないのです。今の古径(コケイ)とか靭彦(ユキヒコ)、青邨(セイソン)を見ても、只形だけは画くのです。それに絵具を塗りつぶすのです。あれだったら誰でも画けます。只線を一本引いてスーッと画くという、ああいうのは誰でも画けないのです。というのは筆が弱っているからです。それで力がないのです。というのは、それで薬をのみますが、薬をのんで肉食をしたら体が弱るに決ってます。その原因を私は書いたが、それは種痘です。私は今度論文に書こうと思ってますが、種痘が名人をつくらないという事を言いたいと思ってます。これは日本ばかりでなく西洋でもそうです。種痘が出て以来、西洋でも名人が無くなったのです。音楽でもベートーベン、シューベルト、バッハ等は皆百年以上前の人です。それで種痘以来だんだん名人が無くなったのです。実に不思議なくらいです。それで日本の戯曲でもそうです。長唄は小三郎さんが来るからよく聞きますが、結局明治以前の曲か、明治初年くらいまでの曲です。日本は種痘が遅いからですが、種痘をやって以来名人が無くなったのです。それは何かと言うと、種痘によって薬毒の排除を止めるから体が弱るのです。それはどういう点に一番影響するかと言うと、根気が無くなるのです。直ぐに嫌になるのです。それで根気がないからいい加減なところで我慢してしまう。もっと進んでいい曲を作ろうとする事がない。だから肉食をして薬をのんだら根気が無くなるから、だんだんそういったいいものができなくなる。そういうところに原因があるとは誰も夢にも思いません。しかしこれが事実だから仕方がありません。これが本当なのです。芸能人もだんだん救世教信者になってから大いに有望ですが、結局救世教信者から名人が出る様な時代がくるわけですが、それはまだ気長に待たなければならないが、そういう様な訳です。そういう事もだんだん分らせ様と思ってます。
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それから、話はデパート的になりますが、私は神様を拝まないのですが、こんな宗教はないのです。古い信者の人は知ってますが、新しい信者や、これから信者になる様な人に対して、一応知っておかなければならないので書いたのです。これは「地上天国」の論文です。
御論文〔⇒私が神様を拝まぬ理由〕【註 地上天国四十三号】
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十二月六日
今回アイゼンハウアーが朝鮮を視察して帰った様ですが、しかし知れない様にうまく秘密を守り通して視察したという事は、なかなかやり手だと思います。この一事でも確かにアイゼンハウアーという人は大いにやるだろうと思います。新聞記者の四十何人とかをすっかり隙喰わしだそうですから、なかなかすばしこいのです。やっぱり人間はすばしこくなくては駄目です。すばしこくと言っても、なにも体をすばしこくしなくてもいいのです。つまり精神的にすばしこくです。体は落着いていてもいいが、要するに敏感でなくては仕事はできません。ですから私は非常に素早いのです。体も割に素早いですが、仕事とか、物事を見る素早さです。そういう事はある程度修行するとできます。人の喋る言葉とか何かする事とかを一つか二つ見て、これはこういう事を言っているから必ずこういう了簡があるに違いない、こういう事をするところを見るときっとこういう癖があるに違いない、と見抜くのです。それを早く見る事です。それから人の家に行っても、一寸見て、ここの主(アルジ)はこういう趣味を持っている、こういう生活だという事を見てとるのですが、これは少し注意して見れば訳はありません。よく私の所に面会に来る人の、お辞儀の仕方や最初の言い方から見て、これはこういう了簡で来たなと分るのです。その素早さです。ですから私が京都や奈良に行きましたが、別に大して時間はかかりません。とても早いのです。他の人はみんなまごついてますが、それで分るのです。それを眺めて首をひねる様では本当は役に立たないのです。人間は一目見てできるだけ見てとるという様な稽古をしなくてはなりません。一つの癖です。そうするとある程度得がいくのです。これは男に限らず女でもそうです。亭主などを一寸見て、ああこれは他に女ができたなと分る。帰りが遅いと、ああ今夜はおかしい、変な所に行ったに違いないという事を見てとるのです。そうしてそれを知ったからといって、どうするという事ではなく、それでヤキモチ臭く“お前さん遅いじゃないか、この頃変ですよ”と、そういう事を言ってはいけない。かえって皮肉にやるのです。そういう時はかえって変な顔をしないで、わざと待遇良くするのです。そうすると親父の方でも、かえってくすぐったくなって、これはあんまり心配させたりするのは気の毒だという感じが出るものです。それを、まともにヤキモチをやいたり変な挙動をするから、親父も変な事になる。“オレが社会に出てやっていて、食うに困らせないでやっているのに、偶にはいいじゃないか、男としていいじゃないか”となる。それは、信者さんはそういう事はありませんが、男というのは変なものがあるのです。しかし他の事でいろいろありますから、そういう事をとに角早く見てとるという稽古をする事が肝腎です。そういう事のためにどのくらい得をするか分りません。それで今の世の中の人間はみんな嘘をつきますから明(アカ)らさまにむき出すという事はできません。神様を知らない以上そういう人間はあります。あいつはこう言うから腹の中はこうだろう、という事を見抜かなければなりません。
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これは、私が神様を拝まぬ理由という論文ですが、知っている人もありますが、新しい人は知らないから「地上天国」に出そうと思って書いたのです。 御論文〔⇒私が神様を拝まぬ理由〕 【註 地上天国四十三号】
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昨日の読売新聞に“神様は金儲けがお上手”“ヌレ手で粟、税務署も罷り通る”という見出しでデカデカと出ていたのです。読んだ人は大勢あるでしょうが、よくみると救世教と立正交成会の二つですが、立正交成会の方は附録の様なもので大体は救世教の事です。いろいろと作って、虚虚実実の事です。御守を今度改正し「浄」という御守になって、それを取り代えるのに何十万人だから一人幾らとして何億とか書いてありましたが、その書き方がいくらかうらやましそうな、悔(クヤ)しそうな、癪(シヤク)に障る様な感じが出てましたが、こっちから言うと大きなお世話だと言いたくなるのです。いくら沢山金がはいろうと新聞社に関係した事ではないのです。新聞社にはいるべき金をこっちが横取りしたものではないのです。日本の新聞にそういった古い低級な観念がまだ残っているのです。それは個人の金儲けというのなら、少しはうらやましい気持も起るでしょう。御自分の月給から比べるとそういうグチが起るのも無理はないのですが、ああいう収入を世の中の為に使えば、はいる事が結構なのです。美術館を造っただけでも大いに感謝しなければならないのです。それで今アメリカでは日本美術を非常に狙っているのです。ところが日本の方では大体文化財保護委員会で博物館に買わせるのです。ところが博物館は今のところそういう物を買う費用は一カ年の予算が二千万円です。そうするとこれはというのを三点か五点買えば無くなってしまいます。今読んだとおり、こちらには宗教の開祖が霊界で大いに働くのです。買ってくれというのが二、三点申し込みがありますが、こっちの金が続かないからいい加減に引張って延ばしているのです。とに角買うという約定(ヤクジヨウ)だけして手金だけ払っておいたのもあります。だからこういう事に金を出しているので、政府でもできない事をしているのです。そうかと言って民間でもできないのです。古い財閥はそういうのに目が利いて買いたい意志は充分にありますが、そういう金を支出するだけの余裕ができてない。今は成金が相当ありますが、そういう事に目が利かないのです。だから怖がって買いません。そういう人は新画は買います。だから新しい画が馬鹿に高くなったのです。新しい絵なら贋物も割に少ないし、床の間に掛けて楽しめますが、仏像は床の間にも置けないから、余程趣味がなくては買えません。そういう事がときどきあります。美術館に出ている敦煌(トンコウ)の絵もそうです。あれは問題になった絵で、博物館に持っていったところが、博物館では安く値を付けたので、持主は手を引いたのです。それで、あれこそアメリカに行く寸前だったのです。私の所で買わなければアメリカに行くところだったのです。道具屋はアメリカと貿易しているので、だから何でも彼でも先方も買ってくれと言い、こっちも買うという事で買ってやったのです。そういったように非常に国家のためになることをやっているのですから、新聞とかが収入が多いと言うのは、知らないから仕方がない様なものですが、実に情ない人達なのです。しかしこれは長い事はなくいずれは分ります。地方新聞などでもそういうような書き方をしているのをまだときどき聞きます。北海道の新聞で救世教の事を非常に悪意に書いた新聞を見ましたが、こういう事も、もうよいだろうと思っていてもなかなか出て来るのですから、先方もなかなかしつこいのです。その蔭にはみんな邪神がやっているのです。それでミロクの世になるまでは、やっぱり邪神は活動します。それでいよいよ彼等がギャフンとスッカリ参ってしまってからミロクの世になるのですから、その時まではこれは仕方がないのです。しかし邪神の方も、霊界がだんだん明かるくなるに従って勢いが無くなり、だんだん萎びて来ましたが、なにしろ邪神というのはみんな龍です。そういう事をやっているのは大体黒龍です。共産主義の方は赤龍です。それで私の方は金龍です。これは龍同志が闘っているのです。だからしつこいのです。狐なども随分しつこいですが、しかし龍と比べたらまるで違います。よく蛇を殺して、尻尾になっても動いてますが、それと同じで龍というのは実に大変です。
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それからこれも知っておかなければならないが、紅卍字会というのが今台湾を本部としてやっていますが、しかしこれは天津(テンシン)で相当やっていたのですが、中共に追い払われてというよりか、危ぶないから逃げたのです。紅卍字会の方でやられた者が相当あるので、命カラガラ逃げたわけです。それで台湾で活動しようとすると、蒋介石から嫌らわれるのです。どういう訳かと言うと、大体蒋介石の方では、幹部の者にクリスチャンが相当ありますし、宋美齢がクリスチャンのカンカンですから、そういう様で他の宗教を非常に嫌らうのです。牧師なども相当居る様です。そのために紅卍字会を敬遠するのです。それでやりにくいのです。ところが最近「扶 (フーチ)」で“日本に行って新しい宗教と提携しろ”という神示が出たのでやってきたのですが、それで新宗教の方をみても、これはというものがないので結局救世教と提携するよりか仕様がないという事になって、昨日五人ばかり来たので会ったのです。それで私は言ってやったのです。とに角まだ時期が早い、もう三年以上たたなければ駄目だから、それまではつなぎ程度のものならいいが、積極的のやり方は駄目だからと言ってやりました。それは何故かと言いますと、中国の大掃除を大いにやらなければならないのです。それで、よし紅卍字会と提携するとすれば救世教が主で、救世教の支部を中国に置くというのならいいのです。今のところ紅卍字会の方では、自分の方の神様の方がすばらしい様に思っているから、むしろこっちが紅卍字会を援助してお蔭を頂くというくらいに思っているので、それは大変な違いです。あれは将来中国を救う宗教ですが、それはこっちの指図によって、こっちの御用をするのがその使命です。まだ分らないから仕方がないのですが、中国に地上天国を造り中国を救うとしたら、地上天国を造るについても中国を相当掃除しなければならない。掃除をするとなると、それによってこっちがやりいい様に、又中国に救世教を大いに弘めるためにも、障りがない様にならなければならない。それには中共政府がスターリンと縁を切ってやるか、縁を切らなければ没落するか、どっちかというわけです。そうすると掃除というのは破壊で、破壊というのは戦争です。それでこんどアイクが朝鮮に行ったということは、中国を掃除するというその調査です。どういう方法で何処から掃除を始め様かというわけです。それは満洲の爆撃とか沿岸封鎖です。前にマッカーサーが立てた案を実行するという時がいよいよ近づいたわけです。しかしそうなるとなかなか大きいです。よく、そうすれば第三次戦争が起るだろうと言いますが、第三次戦争はまだ先でしょう。とに角中国だけの掃除という事になるのです。だからそれが済むのにどうしても三年はかかります。それからあっちに紅卍字会を積極的に活動させるというより外に仕様がないので、そう言ってやったのです。そういう訳で神様は将来活動する機関を各国に用意してあるのです。ですから仮に日本にしても、救世教ができてこれだけ発展させたという事は、この間の戦争でアメリカが日本を民主国家に建直したというそのために信教の自由になって、われわれの方で活動ができる様になったのです。という事は日本をあらかた掃除したからです。ですから爆撃とかいろいろな事は日本の大掃除だったのです。それで大掃除があらかたできたので、われわれの方も本当に活動ができるというわけです。それと同じ意味において、中国も宗教が自由にできるという形にならなければならないのです。そうすると今の中共政府ではそういう事には全然反対です。宗教を許すどころでなく、かえってつぶしてしまうくらいです。又中共でなく蒋介石の政府になるとしても、信教の自由になるという様な政治にならなければならないのです。それで神様はそうするために大いに中国を建直すわけです。それからでなければ支那を救う事はできないのです。そういう様に理詰めでいっても、中国がこのままで済むわけはありません。そう考えてくると、今度アイクが行って調べたという事はそれと丁度関連するわけです。そこに理窟が合っていくわけです。ですから来年からがおもしろくなります。それからもう一つは、そうなるという事は一つの大破壊です。そうなると神様の方は建設ですから、来年になると救世教の建設事業が一段と進展します。メシヤ会館ができるとか、京都なども来年からボツボツ始めますから、建設になります。それで京都という所が、型でいきますと支那になり、七です。こっちでは小田原が七になります。だから小田原にいずれ紅卍字会の扶 をする所と言いますか、小田原に西洋館の事務所の様な所がありますから、それを使おうと思います。それで日本が五で、朝鮮が六で、支那が七になります。箱根、熱海が五、六で、京都は七になります。それで京都は土になるから、山がなく平です。それで今度は七の仕事が始まるわけです。それで中国の大掃除になるわけです。神様のそういう型は大中小といろいろあるのです。これは経綸の神秘になってますからその都度話をしますが、実におもしろいものがあります。そこでこっちが建設になるほど世界のあらゆる方面が破壊されていくわけです。そういう建設と破壊をにらみ合わせていると大体分ります。
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それからこれは話は大いに違いますが、一寸おもしろい事です。いろんな名人の事ですが、今読ませるのは劇界の俳優の事です。それからこのあと美術家の名人が無くなったという様な事を続いて書くつもりです。今は俳優だけの事を読ませます。
御論文〔⇒名人の失くなった理由(一)〕【註 栄光一九○号】
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十二月七日
最初に時局について少し話してみたいと思います。われわれ国民が直接一番脅威を受けているのはスト問題です。炭労ストに電産ストです。それで今度のは今までに例がなく何時までも解決がつかないのです。まあ彼等はスト気違いです。よくスットン狂と言いますが、これがそれによく当嵌ってます。スト狂です。いずれは解決がつくでしょうが、よしんば解決してもそれで済んだわけではないので、只一時的でいずれはまた次から次へと始まるのは勿論です。ところが、永久にストが起らない様にする事もわけはありません。ストの原因の最も中心は何かと言うと、労働者の方は少しでも多く賃金とか手間賃を貰おうとするし、資本家の方では少しでも出さない様にする、少なくする様にする、というその衝突なのです。ですから丁度欲張り同志の喧嘩です。これは丁度獣が、底の方に肉の塊りがあるとすると、それを一匹が食おうとすると、外の仲間のものが食わせまいとして自分の方に取る。ですから肉を取る方法で争っているのと同じ事です。つまり自分だけが懐に多く入れ様として、人にやるまいとする。それが人間の形をしているから、まさか爪や歯をむき出してやるわけにはいかないから、そこにいろんな理窟をつけてやってますが、根本は同じ事です。ですからまだ人間までに進化してないのです。獣性が相当あるのです。獣性で、濁っているわけです。それで文明世界と言って威張ってますが、実にあさましい人間共だというわけです。それではどうして解決するかと言うと、これは信仰より外にありません。その信仰というものは人間の欲望の制限ができるのです。自己愛という自分だけ良ければ人はどうでもいいという思想、考え方というものが、むしろ反対になるのです。まず自分の利益を考えないで人の利益を考えるという利他愛の思想が信仰の根本ですから、その考えでやれば労働者は大いに働いて良い物を作って単価を安くして売れる様にする。それから資本家の方では、儲かれば彼等に利益を分配するという様に考えるのです。それで両方がそうなれば、明日からでもすぐに解決するのです。解決するどころでなく、そのために事業は非常に繁栄します。輸出品という様なものでも、良い物が安くできるのですから世界一になります。そうして沢山できますから、税金なども楽に払えるばかりでなく、国家としても余計な金はいらないから、国の台所がずっと楽になりますから、税金問題というものもなくなってしまいます。国民の方では言われないうちに税金を収めたいという事になります。ですから、そういう結構な事にするのはわけはありません。只自己愛と利他愛を一寸向きを変えればいいのです。かえってその方が楽で易しいのです。これはストなどの方が余程難かしくて骨が折れます。どっちもウンスウンス言って大変な騒ぎです。われわれ人間から見ると、人間と言うと変な言い方ですが実際がこっちは人間と思っているのです。先方はまだ人間とは言えません。だからわれわれ人間から見ると実に可哀相なものです。やっぱり道端で犬が噛み合っているのと違いないくらいのものです。ところがそんな結構な信仰というものを、低級だとか迷信だとか科学的でないとか何とか言って、偉い人やジャーナリスト達が批判したり嘲笑したりしているのです。しかしそれはそうかもしれません。獣から見れば、人間はなんと間抜けな奴だろう、オレ達は山でも谷でも一ぺんに飛越えてしまうのに、人間という奴は二本足で一生懸命に駈出しても、じきに息が切れてしまって情ない奴等だ、と思うか思わないか分らないが、そんなものだろうと思います。だから結局信仰の目的……と言うよりか、救世教の目的というのはまだ人間になりきってない動物を早く人間にしようというその仕事なのです。つまり何時も言うとおり、今の人間は文化的野蛮人です。それで文化的文明人と文化的野蛮人と両方あります。今のいろんなものはそれは便利になって文化的です。しかし考え方やする事は野蛮人と同じです。ですから文化的野蛮人です。それで野蛮性ということは獣性がまだ残っているのです。それで上面(ウワベ)は文化性になってますが、中身にまだ残っているのです。ですからその濁りを取去る、取ってしまうというのがわれわれの仕事です。ところが取られるのは何かと言うと、やっぱり副守護神と言う生きている霊ですが、これは取られるのが怖いのです。取らなくてもそういった獣性の因(モト)が萎縮すればいいので、威張らなければいいのですが、それがつらいから人間を反対させておどらせるのです。いろんな妨害というか、自分をやっつけそうな神様に触れては大変だから、触れない様に一生懸命自己擁護しているわけです。それで今までは自己擁護もできたのです。それで彼等の一番恐ろしいのは光なのです。そこで私が光を神様から貰ったので、それで彼等は非常に脅威を感じるのです。だからやっつけてしまおうと思って、今までいろんな手でやったのですが、だんだん自分達の方が負けてきたのです。それで彼等の負けただけはこっちが勝つのですから、それだけ発展していくのです。それでもまだまだ彼等の方でもなかなか妨害しようと思ってやってはいます。けれどもだんだんそういった様にこっちが勝ちつつありますからいいのです。それで昔からいろんな宗教で、キリストや釈迦とか偉い人がいろいろ出ましたが、つまり光がごく薄かったのです。そのために徹底的な迫害にあって、生きているうちにほとんどやられて、死んでから何年もたってからやっと芽が出るというあり様ですが、私の光はつまり太陽の光で強いのですから、生きているうちに勝ってしまうというわけです。それでスト問題なども、今言ったとおり野蛮性のために自己愛を制御できない、それで解決しないのです。だから結局ストを解決し人間社会から無くするのは信仰より外にない。そういう事を今書いてますが、この次の「栄光」に出します。だから出たら、そういう事に関係した人に大いに読ませる様にして貰いたいと思います。
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それから私が神様を拝まない理由を一寸書いてみたのです。
御論文〔⇒私が神様を拝まぬ理由〕【註 地上天国四十三号】
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それからもう一つ時局について話したい事は、今度アイゼンハウアーが朝鮮を見に来たのですが、これは新聞にも出てますからよく知っているでしょうが、朝鮮問題がこのままでは切りがない。それで切りがないだけでなく、時の進むに従って共産側の方が有利になるのです。なにしろソ連の方の兵隊は一人も出ないで、全部中共とか或いは北鮮の人間が犠牲になっているのです。ですから、ソ連は武器さえ貸してやればいいのです。しかも武器を貸すにしても距離の点において非常に有利です。北鮮まで武器を送るのはわけはない。シベリヤ鉄道を利用すればすぐですから、非常に戦争の暇がかかりません。それに引代えてアメリカの方は遠くから運ぶ事と、それからアメリカの兵隊は今でも一カ月に千人は死ぬのですから、アメリカ人の中でも、その点を何とかして貰いたいという考えが非常にあるのです。そこでアイゼンハウアーが大統領選挙の時に自分が当選したら直ぐに朝鮮に行って良く視察して解決するという事と、できるだけアメリカ人を使わない様に、韓国軍を訓練して前線に立たせる、というその事が一番有力な方針で国民が動いたわけです。ですからその現出を実行すべく今度朝鮮に飛んだのです。しかし誰にも知れない様にうまくやったすばしこさは、私は非常にいいと思っているのです。アイゼンハウアーという人は見込みがある様にも思われます。これが普通ですと大いに歓迎されて大威張りで行きたいところですが、それを全然逆のああいったやり方は、要するに気が利いてます。とに角人間はすばしこくなければいけません。つまり結局において何事も競争ですから、やっぱりマラソンで駈ける様なもので、早い奴が勝利を得る様なものです。とに角何でもすばしこく早く運ぶという事が成功の一番の秘訣です。ですから私などはその点において大いに誇りとしているのです。それで早過ぎて何時も困るのです。明主様はまだあそこにおいでになって居られないだろうと思ってゆっくりしていると、とうに行っているのでびっくりする事があるのです。その私の素早さがいろいろな面に得をしているのです。ですからよく“これからこういう様にしたら良いと思いますが”とか“こうしたら”という事を言ってきますが、私はとうにやっている事です。そういう事を考えてみて、今度アイゼンハウアーが朝鮮に行ったやり方はなかなかおもしろいと思います。そんな事は大した事ではないが、とに角アイクの目的というものは、戦争を早く片付けなければならない。片付けるとすると武力によるより仕様がないから、これから大いに軍備を強調するだろうと思います。それについても肝腎なのは日本ですから、日本が余程しっかりしないと、アメリカが思いきってやる上においても工合が悪いですから、そこで或いは日本の軍備を急速に大いに充実させるかもしれません。ですから再軍備反対という事も、これからは蚊の泣く様なものです。そんな事はてんで問題になりません。火事で、燃えて来たのにポンプの仕度などしないでもいいという様な話になってしまいます。そんな訳で、韓国軍は非常に猛烈な訓練をしてます。李承晩が言った言葉が昨日の新聞に出てましたが、韓国軍だけで北鮮に進撃する事ができるという事を言ってます。それで李承晩は、自分はどうしても朝鮮を合併してみせる、そうしてやはり北鮮を取入れてしまう、そのくらいの力はもうできている、という様な事を言ってましたが、実に意外に強硬なのです。そこでアイクの方針は無論中国全土に向って攻撃をやるだろうと思います。満洲爆撃、沿岸封鎖、それから韓国軍の進撃、それを一挙にやるのではないかと思います。そうすると中国は再び大動乱になるわけです。しかしこれは神様の方でもそういう様になっているらしいのです。というのは、中国に大いに救いの活動が始まるのが近くなっているのです。朝鮮は無論の事です。それで日本が五で朝鮮が六で、支那が七ですから、この三つがまず救われなければならない。それについて最近台湾に本部がある世界紅卍字会という、これは大抵知っているでしょうが、あそこで援助してくれという事を申し込んで来たのです。一昨日五人くらい来ました。尤もその前にも来た事があります。そこで或る程度は私も話してやりました。ところが先方の目的は一寸くい違いがあるので、時期が早いからもう少し熟してからと思って、もう少し待て、急いではいかん、という事を言っておきました。向うは元満洲で非常に成功して、中共以前の溥儀の時代には要人の間に信者が相当できて、それは大したものだった。ところが中共になってからは危険になって来たのです。それで幾人かは犠牲で死刑になった人がある様です。そういう訳で急遽台湾にのがれたのです。そうして今本部をつくろうとしてますが、それを援助してくれという様な事を言ってます。私の方では台湾につくっても仕様がない。いずれ始まれば台湾は空襲されるかもしれないから“よせ”と言ってやるつもりです。そういう様で台湾で何とか旗挙げしようと思ったところが、又工合が悪い事には蒋介石がキリスト教に力を入れるというよりか、アメリカの援助を受けてとも角生きているのですから、どうしてもアメリカの御気嫌を取らなければならない。それにはまずキリスト教を大いに立てなければ工合が悪いので、そこで国府軍の相当偉い人でもクリスチャンである様です。宋美齢もそうです。それから蒋介石の親戚の王正延も非常に熱心なクリスチャンだそうです。そういう様で外の宗教を弾圧はしないまでも、宣伝するとか弘めるという事は嫌っているのです。そこで紅卍字会も台湾ではどうにもできないので、日本に本部をつくって紅卍字会を大いに日本で発展させたいという考えです。それは“扶 (フーチ)”というのに出たのです。それで今度来たのです。その扶 (フーチ)で日本の新宗教を土台にしろという事が出ているので来たところが、結局新宗教中では救世教より外にないのです。というのは二十年ばかり以前に紅卍字会は日本に来て、大本教と提携していろいろやり始めたのですが、そのうちに大本教が弾圧をくったのでその後全然縁が切れたのです。しかしその時代の大本教の幹部の者は相当知ってます。それで生長の家の谷口さんは、大本教の幹部ではあったが、紅卍字会と提携する時はほとんど脱会していました。それでそれを知っているのは、近頃できた静岡県の三五教の会長の中野さんはよく知ってます。そういう様で外の新宗教にいくらか働きかけたのですが相手にされないので、結局私の方に是非という話になって来たのです。しかしさっきから話した様に中国の大掃除をやらなければならない。こっちがやるのはつまり建設の方ですから、破壊が済まなければならない。そうして私の目的というものは中国を救うのに紅卍字会を働かせ様と思ってます。救世教の中国救済出張所という様なわけなのです。だから今のところは先様(サキサマ)が日本で紅卍字会を大いに発展させ様という考えとは、大いにくい違いがあるのです。しかしそれをすぐに言ったところで分らないから、ゆっくりと彼等に分らせる様にするつもりです。そうして結局破壊と建設ですが、建設するのは大いに建設し、大掃除もしなければならない。それで日本もこの間の太平洋戦争で大いに爆撃されたり、いろんな事で相当掃除ができましたから、そこで救世教が日本に大いに発展される様な段取りになったわけです。ですから終戦後ようやく信教の自由という事で宗教的の活動が自由になって、予定どうりになりつつあります。そういう様で中国も大掃除をされるのです。大掃除をされるとすれば、今度アイクが大統領になってから中国を大掃除するという段取りになるのです。それにはどうしても二、三年はかかるとみなければならない。ですから紅卍字会の連中にも二、三年待て、そうして今のところはつなぎ程度にして、積極的の活動という事はまだ早いからと言ってやりました。そういう様な訳で中国の大掃除が始まるのです。何故と言って今の様に中共が政権を握っている様では宗教宣伝は全然できませんから、どうしても中共がアメリカの権利になって、日本の様に信教の自由を許すという事になって初めて積極的に活動ができるのです。それまで待つよりありません。又そうならなければ中国は救われません。それで神様はちゃんとそういう順序でされます。そう言えばなかなか簡単ですが、それまでは中国全土はなかなか大変です。それを待っていればいいわけです。そういう様な訳ですからこれから北鮮から満洲にかけて相当大きな戦争になって来ます。と言ってもこれは第三次戦争にはならないと思います。何故と言うとソ連は或る時期にいくと中共を見放してしまうだろうと思います。それは今第三次戦争をしてもソ連に勝ち目はありません。それは武器の点から言ってもアメリカの方がずっと優秀ですから、それはスターリンとしても手は出さないというわけだから、結局今言った範囲くらいでおさまると思います。それは前から分っていたのです。トルーマンという人が非常に石部金吉で只堅く消極的で、事なかれ主義をやっていたために後れたのです。しかし後れたりと言えどもまだまだ充分勝てるのです。これは前にも言ったとおりマッカーサーの案と同じなのです。ですからあの時にやればもっと楽にいったのです。楽にいったわけだが、しかし神様の方から言うとあの時では早過ぎたのです。そういう様な訳です。それを頭に入れておけば、これからの時局の見当が大体つくわけです。それと日本に対する共産主義の活動ですが、結局電産問題でも炭労問題でも、奥の奥は共産党の手が動いているのです。そこで今言ったとおり朝鮮問題が解決するとすれば、その点においても非常に有利だと思います。もう一つは日本の再軍備ですが、来年あたりから大いに積極的になるだろうと思います。或いは徴兵制度なども布かれるかも分りません。それから朝鮮に兵隊を送る様にならなければならないかもしれません。これはあらかじめ覚悟しておかなければなりません。それは日本が出兵すると共にヒリッピンも出兵し台湾も出兵するでしょう。それで一挙にやってしまおうという戦略かもしれません。アイゼンハウアーという人はその点なかなか勝(スグ)れた手腕を持ってますから、安心して可なりというわけです。
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十二月十五日
今出がけにラジオの学校新聞というのを一寸聞いたところが、おもしろい事を言ってました。アメリカの学者の大分根拠のある様な研究ですが、地球ができてから五十四億年たったというのです。それは相当根拠があるのだそうです。そうするとお釈迦さんが言われた五十六億七千万年の後にミロクの代ができるというそれが、やや合ってくるわけです。五十四億ですから、もう二億何千万の違いさというわけで、一寸おもしろいと思いました。それから地球は年年暖かくなるという事でいろいろな例の事を話してました。デンマークの王室地理学会、チリの学者、スウェーデンの学者等、各国の科学者の報告で、地球は余程暖かくなっていろいろな事にそれが出ている、という事を言ってます。それでヨーロッパの北の方、北極の方の氷が非常に溶けて、以前はそこを航海する事はできなかったのが、近頃は船が航海できる期間が、一年間に三、四週間くらい長くなったという事だとか、それから北の方に住む動物の数がだんだん増えてきたという様ないろいろな例がありました。そういう様で暖かくなったという事は確かです。というのはそれだけ火素が増えたのです。だから霊界が昼間の世界になりつつあるという事は、もう確実と言っていいです。
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ストライキは今一番困っている問題ですが、それについて一寸書いてみました。
御論文〔⇒信仰とストライキ〕【註 栄光一八七号】
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それから浄化作用について、お蔭話などで一寸間違える事がある様ですから言っておきます。浄化作用というものは、どうしても一度は毒素が固まるのです。ですから浄霊をしますと、固まりかかったものが、そのまま溶ける事もあるし、毒によっては浄霊すると余計固まる事があります。余計固まって溶けるのです。よく浄霊すると熱が出ますが、それは余計固まって熱が出るのです。これは万物一切の物質はそういう順序を経て浄化するのです。ですから中途半端でなおすという事はあるにはありますが、それは毒の性質と、その時の体の状態によっては、固まらないで溶ける場合もあるが、大体の原則として固まって溶けるのです。ですから肩がこって苦しいという時に浄霊すると、かえって肩が凝ったり固まったりする事がありますが、その意味を知っておくとよく分りますから、まごつく事はありません。
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それから分りきった事で気を付けない事が大いにあります。それを分り易く書きました。というのは、今社会衛生とかいろいろな事がおそろしく人間を壊れ物扱いにしています。それを医学の進歩と思っているのです。だから大事に大事にして、屁の様な事でも“こういう様にしろ”とか“ああいう様にしろ”とか指図しているのですが、これは実にナンセンスなのです。それを分り易く書きました。
御論文〔⇒本教信者の幸福〕【註 栄光一八八号】
次のは今のに関聯した様な論文です。
御論文〔⇒善意の罪悪〕【註 栄光一八七号】
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それからこの間も一寸話しておきましたが、中国の紅卍字会が非常に困っているのです。それで先方では提携という事ですが、実際は救いを求めて来た様です。それも神様がそういう工合にしたのです。それで今度小田原の別院の一部をそれに使わせ様と思ってます。只紅卍字会は、おもしろい事には神様の在る無しがすぐ分るのです。ですから救世教の方では、お蔭とか、奇蹟とか、浄霊すれば病気がなおる、という事で神様がある事が分ります。ところが紅卍字会のやり方は又別なやり方で神様を分らせるのです。これはいずれ小田原でやりますが、長方形のテーブルの向うとこっちに人が立っていて、丁字形の棒を両方で持っているのです。そうして砂盤と言って四角の薄いお盆をおいて、その上に平に砂を一ぱいおいておき、丁字形の両方を持っていると、これが自然に動いて字を書くのです。ところがその字を書くのがとても早いのです。両方で示し合わせて書くとしてもああ早くはいきません。ですから神様が書くという事が分ります。そうして持っている方は軽く持っているのです。そうすると、こっちで見ていて、一つ一つつないでいくのです。そうするとそれが文章になっていくのです。それで最初やる前にはすっかりお祈りをするのです。祝詞の様なものを奏げて、中国人はこういう工合に手が見えなくなる様にして三拝九拝する。これは三回ずつ三度して三、三、九度するのです。そうしてそれから始めるのです。そのときに立派な椅子を置くのです。それには誰もかけてませんが、そこに神様がおかけになるという事になってます。霊眼でみる人もあります。ですから確かに神様がそこにおかけになるに違いありません。その神様というのは至聖先天老祖というのです。その神様が指図命令なさるのです。今は大分変った様ですが、以前はキリスト、釈迦、孔子、観音、彌勒。マホメットはなかった様ですが、とに角七つの神様が代る代るおかけになった様です。私は見た事がありますが、二十年ばかり前に日本に紅卍字会の幹部の人が十八人か来て、私が経営していた麹町の大本教の分所で初めてやったのです。私が行った時は観音様で、「観世音菩薩、汝等に告ぐ」という事で、それからいろいろな事が出ました。ですからそこに出るのはいろいろな教えとか予言とかです。予言というのは密訓と言ってますが、それは秘密で公開できないのです。これは余程前ですが、蒋介石が威張っていた時分の密訓で、蒋介石が亡びるという事が出たのです。秘密にしていたのですが、なんでも知れたらしくて随分調べられていろいろな事があった様ですが、大した事はなかったらしいです。その時はそういう気振りもなかったが、結局こうなってみると密訓は恐ろしいくらいなものです。それから今度小田原でやるでしょうが、粉だと思いますが、いろいろな絵の具をまぜこぜにしておくのです。それは筆を使うのかどうかよく分らないが、一ぺんにパッと拡がって絵になってしまうのです。それは実にすばらしいものだそうです。実に神秘です。私が見た時は筆の先で字を書いて、そこに列席した人に配りましたが、その時おもしろい事は、私に大きな「浄」という字を一字呉れたのです。それで横に小さく「岡田茂吉」と書いてあった。それを表装しようと思って経師屋に出したら、経師屋がなくしたらしく、私もそれきり忘れてました。今になってみると、私は「浄霊」という事が必要な仕事ですから、その時に神様が用意されていたのです。その字を書くというのは神様がやられたという事は一目で分ります。一字書くとトンといき又一字書くとトンといく、それが文章になるのです。だからこれも私は、利用と言うと安っぽくなりますから利用とは言わないが、神様があるという事を見せるという、そういう一つのやり方で、これも必要なのです。これはインテリなどが見ると一番よいです。病気がなおるというのは、時節が来たからなおったとか、今薬が効いた、と言えば言えますが、これは目の前ではっきりするのですからこれはいいなと思ってましたが、いよいよそれをやる事になるでしょうから、一つの方法として非常にいいと思います。これは分っているのですが、約二十年前の昭和五、六年の頃に紅卍字会の人達が、今の芝の浜離宮の庭で写真をうつした事があります。その時に紅卍字会の信者が十八人か並んで、その隣に大本教の信者が十数人並んでいた。そうしてこれから写真をうつそうという時に、丁度私がそこに着いたのです。そうしてヒョッと見るとみんな整列しているのですが、富沢という信者で代議士かでしたが“今うつすから、岡田さん早く来給え”と言うから、私も“ああ”と言って立ったところが、すぐ写真がうつった。その立った所が紅卍字会と大本教信者が並んだ丁度真中の一番前に立ってうつったのです。それで私は、今に紅卍字会は自分が支配するのだなと思ったのですが、それがだんだん実現する段取りになってきたのです。それで紅卍字会というのは、旗印は赤い卍です。あれは右進左退の方の逆卍です。それで紅卍字会というのは、二十何年前に中国の済南という所の在で百姓のじいさんが神憑りになって「ドウイン」という宗教をつくったのです。これは本当に拝むのが主なのです。そうして紅卍字会というのは体的の救いをやるために右進左退の逆卍になったのです。それで私の方は左進右退です。前に金 (ギャクマンジ)というのをつくって、最初の雑誌を作ったのですが、その表紙に金の (ギャクマンジ)を作ったのです。そうして金 (ギャクマンジ)教会というのを作ろうと思ったのですが、いろいろな事情ができてやる事ができなかったのです。そうこうするうちにヒットラーが黒 (ギャクマンジ)をつけた。これは逆でなく本当の (ギャクマンジ)ですが、斜になってます。それに黒ですから、黒は悪です。そうして斜ですから正しくはないのです。黒 (ギャクマンジ)は悪ですからナチスは駄目だと思ったのです。そういう事もありました。紅卍字会というのは結局将来中国を救うその主力になるわけです。それでやっぱり私が指図しなければ駄目です。そうなると、おもしろいのは扶 (フーチ)ですが、扶 (フーチ)によってできるのですが、これは一名壇訓と言うが、一般には扶 (フーチ)と言ってます。これは支那の古い時代にあったのです。それで巫(ミコ)という字がありますが、これはそうなってます。人が二人でこれを持っているという形がこれに出てます。だから支那の何千年か前にあったに違いありません。おそらく漢以前でしょう。漢以後は物質的になったのです。そこで漢方薬と言いますが、漢方薬というのは漢の以後にできたのです。だから漢以前には薬を使わなかったのです。これについてはまだいろいろな話がありますが、時間がないから大体を話したのです。来年からインテリ階級に神のあるという事を知らせる仕事ができるから、そういう方面に開けるというわけです。
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十二月十六日
今問題になっているのは電産、炭労のストライキですが、あれは結局ソ連が糸を引いてやっているのです。その狙ったところはなかなかうまいものです。それは日本の再軍備をなかなか怖がっているので、それを妨害してやろうというのです。それには石炭と電気ですから、そこを狙っているのです。ですから賃金が少ないとか生活がどう、というのではないのです。とに角炭労の賃金というのは非常にいいのです。だから少しくらいの賃金を上げろとか、そんな事は問題にしないのです。向うの提出した賃金というのは倍ですから、そんな馬鹿げた上げ方というのはできるものではありません。最初にできない相談を出しておいて、言ったとおりを一歩も譲らないというところをみても、日本の生産を妨害してやろうという意図がありありと分るのです。そこで考えてみなければならないのは、どうしてソ連が日本の軍備に対して邪魔をしなければならないかと言うと、これは分りきった話なので、日本を軍事的にやっつけ様という腹があるからです。つまり武力をもって日本を侵略しようというその時に、日本の軍備ができるだけ少ない方が楽ですから、日本にできるだけ軍備をさせない様に邪魔しているというわけです。ですから将来日本に対して武力侵略をするという事は分りきってます。ですから今ストライキをやっている人というのは、つまり日本の国民よりもソ連の国民になりたいという望みなのです。そうするとこれが難かしいので、われわれは人間がほとんど機械の様に扱われているソ連の政治の下に、というのはいやです。しかし労働者の方は大して違いはないのです。ソ連の政治になっても、やはり働いただけの賃金は呉れるのです。そうして、日本の様に大いに儲けて贅沢するという様な奴が無くなる、そうすればオレ達は働いていても気持がいい、というわけです。ですから労働者階級はあえてソ連の政治になってもさほど苦しみはないのです。或いは現在よりもよいかも知れない、という考えがあるのではないかと思うのです。さもなければ人間はどんなものでも、自分の不利益になり、自分が今までよりか悪くなる生活とか待遇を欲するわけはありません。ところがああしたストライキをして邪魔して日本国民を脱却してソ連の国民になりたいという事は、日本国民でいるよりかどこかよいと思うからです。そこを考えなければなりません。ところが労働者以外の一般国民は、日本国民の方がいいというので、それを取締ろうとしているのです。ところがソ連の植民地になるよりか日本が独立している方がよい、という方がずっと多いのです。ですからこの間の総選挙でも共産党は一人も出なかったのです。あれをもってみても、日本人は日本の国民の方がいいという人がずっと多いのです。それでソ連の国民になりたいという方はずっと少ないのです。そこであれほど一生懸命に命がけで共産党が活動していてもさっぱり増えないのです。それで少数の人間が、できるだけ邪魔してやれというのです。それにはまず第一に生産を邪魔して、日本をソ連が将来武力侵略をするのに都合のいい様な国にしたいというだけなので、成功するしないは別としても極力それを一生懸命にやっているわけです。そういうように考えてみるとよく分ります。それでなければ七十日以上もああして頑張っているという事が分りません。自分達でも賃金はわずかしか貰ってないから、ほとんど食うや食わずで悲惨な生活をしているのですから、それでもああしてやっているというのは、日本を早くソ連の植民地にしたいという念願でやっているのです。おかしな話ですが、しかしその人達は命がけでやっているのです。そうすると将来武力侵略という危険があるとすれば、日本はどうすればいいかというと、やはり経済の許す限りは或程度までの軍備をしなければならないという事になるわけです。そうするとそのために政府は、警察予備隊を保安隊にしましたが、ああして着着と軍備を作りつつあるのです。だからそれに反対する側は、今言う労働者階級、つまり共産階級です。それは絶対に反対する。しかしこれは少数です。それからあとは女子供、つまり自分の家族がこの間の戦争でコリコリしたというために、大局や先の事は考えないで只目先だけで、兵隊にとられたり戦(イクサ)に行っては困る、というごく低級な人達が反対するというわけです。しかし反対する方は女が多いのですから、そこで憲法改正もなかなかできないのです。改進党あたりが憲法を改正して堂堂と軍備をやったらいいだろうという事を頻りに言ってますが、憲法を改正するには国民の半数を得なければならない。ところが頭数から言うと女の方が多いくらいですから、憲法改正が成立するかしないかあぶないので、政府も憲法改正の挙に出ないという事は、そういう懸念があるからです。そこで政府としてもなかなか難かしいのです。だから機が熟して国民の輿論がそこまでいくまではやれない、という事を吉田首相も言ってますが、それより外に仕様がないでしょう。日本としてはそういう様です。それからアメリカとしては日本が一番肝腎なのです。日本がやられたらアジアは共産国家になってしまいますから、どうしても日本だけは急所なのです。ソ連の側の方に行ってはいけないというので、いろいろな援助をしているのです。しかしそれに対して今度アイクが朝鮮に行って視察しましたが、結局グズグズしていては何時まで立っても切りがないし、片が附かないので、うんと強硬にやっつけてしまおうという考えです。そうかと言って戦線を拡げるという事は、ヨーロッパ特に英国あたりは嫌らうのです。そこでそれを拡げないで息の根を止め様というので、これはなかなか難かしいのです。それで今大体新聞や何かで知れている点では、現在の戦線は東西二百二十キロあります。それをもう一歩進むと、一番狭い所は大体百キロくらいの戦線で済むのです。そうすると警備の兵隊が余程少なく、半分くらいで済みますから、そこまで進出しようというのですが、これは分りません。というのは二、三日中にマッカーサー元帥を呼んでアイクと会談する事になってますが、その結果どういう事になるか分りません。とに角今のところ強硬な手段によって息の根を止めるという事だけは腹ができているわけです。そういう様に計画どうりいくかどうか分りません。中共やソ連の尻押しから考えても、なかなかそう簡単にいくわけはないのですから、或いはかなり激しい大きな戦争になるかも分らない。しかし第三次戦争は起らないでしょう。というのは今起してもソ連の方に勝ち目がないのです。それで結局第三次戦争が起らない程度の極限されたもので、拡がったところで中国という程度でしょう。アメリカの方はできるだけ中国の方に拡げない計画ですが、しかし成行(ナリユキ)によっては中国全土に拡がるかも分らない。というのは神様の方でそろそろ中国に救いの手を出し始めてます。それには宗教の宣伝が自由にできる様な状態にならなければならない。その見本として日本が終戦前は宗教宣伝をする事ができなかったのです。特に私らは終戦前ときたら、まるっきり手が出なかった。その時分は観音様を拝ませましたが、観音様と天皇陛下とどっちが有難い、とくるのです。観音様を拝むなら天皇陛下を拝めというわけです。病気がなおったら、観音様でなおったのではない、天皇の御陵威(ミイツ)だ、という行き方ですから、それでは御真影でもお祀りするより仕様がありません。それも昔からある阿彌陀さんとかお釈迦さんは許されているのです。そこで前に日蓮宗のお曼陀羅に、天照大御神様は下の方に小さく書いてあって、春日明神、上の方には大広目天等、と大きく書いてありますが、それは非常に不敬であると訴えた人があります。その判決が、“そういう理窟からいくと確かに不敬だ、しかしいままで何百年もの間そうやっていて別に差支えなかったからよい”という事だった。ですから古いのはいいので新しいのはいけないのです。そこで神様は戦争をやらせて、日本が負ける様にして民主国家にして、われわれの方で宗教宣伝のやりよい様な国家にしたのです。こういうところは神様は実にうまいものです。又徹底した大きなやり方です。そこで民主国家になったためにわれわれは大いに宗教宣伝ができたのです。そうしてこのとおり発展してきたわけです。それでこれを考えてみると中国もそういう風にならなければならないのです。ところが今の中共政府は全然宗教禁止です。そこでいずれ中共はアメリカに頭を下げて、信教の自由という事になるのです。そこでアメリカに降参するという事はアメリカに武力で大いにやられるという事になります。そうすると今度アイクが始めるとすると、結局支那全土に拡がっていって中共が目茶目茶にやられて、しかしそれでもソ連は援助しません。スターリンはもっと利巧ですから傍観しているでしょう。最初は条約によって或る程度の援助はするでしょうが、第三次戦争は起らないでしょう。それで中共がやっつけられるのです。そうなってから、われわれの方でも大いに中国の救いをやるわけです。それについて最近紅卍字会が援助を申し込んで来たので、こっちも承知し、援助はするが今のところはまだ時期が早いからもう三年待て、しかしそれまではつなぎ程度の援助はする、と言ってやりました。多分そうなるでしょう。紅卍字会の方はもう仕様がないのです。前に天津に本部があって、満洲方面で相当発展していたのです。ところが中共政府になってから、命カラガラ台湾に逃げたのです。中には幹部の者で命までとられたのがあります。それで台湾に逃げて形ばかりの本部を作ってやっている様です。ところが台湾に行っても蒋介石の政府の方では援助どころでなく邪魔しているのです。何故というと蒋介石の方はアメリカの援助によってとに角ああして居られるのです。そうするとキリスト教でなければ駄目なのです。だから偉ら方のうちに相当キリスト教信者もある様です。第一宋美齢もキリスト教の熱心な信者です。そういう様で他の信仰は極力活動できない様に、弾圧するほどではないが虐待しているわけです。そういう様で紅卍字会も仕様がないし、又扶 (フーチ)に日本の新宗教と提携しろという事が出たので来るわけですが、日本の新宗教で力のあるのと、紅卍字会をよく知っている事ですが、一時大本教では紅卍字会とは提携しましたから分っているのです。一時は私も紅卍字会の会員になって、大きなメタルを貰って下げていた事があります。それで紅卍字会の日本総本部という事を是非心配して貰いたいと言うので、小田原の別院に丁度適当な棟がありますから、そこでやらせ様と思ってます。紅卍字会というのはいずれ詳しく話しますが、扶 (フーチ)というのは非常におもしろいのです。なにしろ神様が仰言る事がすぐ字で書けるのです。それは非常に興味があって、神様の在る事が手にとる様に目の前で分るのです。ですから日本のインテリなどが随分来ると思います。神様のそういった仕組なのです。これは来春からやる様になると思います。それでこっちの宣伝にも非常に役に立つと思います。話はそのくらいにしておきます。それについてストライキの方の事を今度の「栄光」に出すべく書きましたが、それを読ませます。
御論文〔⇒信仰とストライキ〕【註 栄光一八七号】
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つぎは一寸面白く書いたのです。今の人間は壊れ物扱いにされていて、実に弱いという意味の事をいろいろな面からみて書いたのです。
御論文〔⇒本教信者の幸福〕【註 栄光一八八号】
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十二月十七日
例のストライキですが、今日午前○時に緊急調整令が出て、五十日間停止する事になったのですが、この根本は共産党がやっているわけです。というのは日本が再軍備をすると、これがソ連にとっては一番不利益なのです。それで軍備を造るには石炭と電力を邪魔するのが一番効果的なのです。そこでこれを狙ったわけです。ですから普通のストライキと違うのです。炭坑鉱夫の要求というのはすばらしいもので、できない相談の様な値上げです。なにしろ七、八割増しですから、そんな事はできるものではありません。そこで中労の中山という人なども骨を折っていろいろ折衝し、経営者の方は今までよりも相当賃金を上げてやっても、てんで応じないのです。最初のものから一歩も譲歩しないで、どこまでも無期限にやっているという事は、普通の賃金値上げという様な目的ではないという事はよく分ります。それは軍備に対しての妨害という事がはっきりしてます。そうして石炭と電力と、その次に邪魔するのは輸送ですから、交通機関です。それで最近になって国鉄が動き出したわけです。ですから石炭と電力と鉄道とをうんと妨害すれば、日本の軍備に対する非常な打撃になるわけです。そこをねらったわけです。それで、なにしろソ連の狙いどころは日本なのです。日本さえやっつけてしまえば、アジアというものを征服できるのですから、そこで極力日本の軍備を弱めるようにしているのです。そのために社会党左派の鈴木茂三郎などは、まるで社会党の仮面を被った共産党です。そうして、日本を極力軍備をしないで弱くする様にしているのです。弱くすると、ソ連が侵略する場合に楽ですから、ソ連が侵略しよい様にしなければならない、という日本の再軍備反対の連中です。あとは婦人が軍備反対しているという事は、これはそういった大局の事は全然無頓着で、自分だけの考えです。息子や亭主が戦争に行くと非常な悲劇を起すという事は、この間の戦争で懲りてますから、それだけの感情と自分の利益だけで反対しているのですからたわいない事ですが、とに角婦人の投票権というのは男より多いのですから、結果からいくと恐るべきものなのです。そういう様な意味がこのストなのです。そこでやむを得ず緊急調整令を出したというわけですが、これは本当から言うと少し遅いのです。政府があんまり遠慮しすぎるのです。怖がりすぎるのです。これはいろいろな事情があるでしょうが、結局、吉田首相の性格でしょう。つまりそういった面における胆力がたりないのです。それでこれについて、勇気のたりないという点において、政治家というものは非常な不利益をしているのです。これは日本ばかりでなく、アメリカのトルーマンという人がやはり吉田首相と似ているところがあります。胆力がありません。思いきってやる事ができないのです。できるだけ太平無事にして、グズグズして、穏やかにおしつけるというのです。しかしそれも相手によります。殺人強盗の相手がやってきたら、それをなだめたりすかしたりしても仕様がないのです。そういう相手に対してはこっちも断乎としてやらなければならない。つまり胆力がないために、こんどアイクが敢然と立たざるを得なくなったわけです。それで昨日あたりマッカーサーと面会する事になったのでしょうが、結局マッカーサーが最初に言った案より外に仕様がないのです。ところがトルーマンはそれを嫌ってああして左遷してしまったのですが、あの時マッカーサーの言うとおりにやれば、ずっと楽にいったのです。というのはあの時は北鮮軍をやっつけて、今や満洲国境まで一気に襲うという時ですから楽にいったのです。それで今まで中共の方に時を稼がせたというために先方の力が増しましたから、前からみるとずっと骨が折れるのです。しかしこれより後れたら、先方はもっと軍備が固まるからもっと不利益なので、今度は思いきってやるらしいですが、そういう様な工合で、その時代によってまた形勢によって、大胆なやり方と柔かいやり方と言いますか、その両方が必要なのです。ですから先の太平洋戦争の時のルーズヴェルトの様な思いきったやり方です。それから英国のチャーチルです。その点においてはスターリンも大したものです。そういう人達が思いきってやったために、とうとうドイツはやっつけられたのです。日本もやっつけられたわけです。そういう様で、その時に応じてのそういったやり方がいろいろあるのです。ですから日本のストなども、もっと早いうちに緊急調整令を出して押さえてしまえばいいのです。火炎瓶問題も随分大騒ぎをやってましたが、あの時の法律の解釈で火炎瓶は爆発物とみなすかどうかと言つてましたが、爆発物とみなしてそれに対する非常に強い取締りを出したためにピタッとおさまったのですが、あれをみても分るとおり、相手の乱暴な奴などには、それをみて断乎としてやらなければならない。それを政府が見のがしたために大きくなって、二進も三進も行かなくなって、それでやっと緊急調整令を出したという事は、どうも手ぬるいという事が言えるでしょう。それで又話は違うが、アメリカのアイクが、ここで近近に相当思いきった作戦をやるらしいですが、只大きくやると英国はじめヨーロッパの方の国連軍の国国が非常に反対するので、できるだけ戦線を拡げないという事を建前としてやるという事になってますが、しかし戦争が戦争であり相手が相手ですから、そう御注文どおりにいくかどうかは甚だ難かしいのです。最初のうちは、北鮮に向って三十八度線から或る所まで進撃するという作戦のようです。それで今の戦線は二百二十キロで、もう一歩進むと百キロの戦線になるのだそうです。そうすると防衛が非常に楽なのです。それを第一の目的としているらしいです。しかしそう御注文どおりには行くまいと思います。先方もなかなか準備ができて来た様ですから、下手にまごつくと、一旦進んでも押返されるかも分りません。ですからマッカーサー元帥の最初の作戦の様に満洲爆撃と沿岸封鎖という作戦をとらざるを得なくなります。それで満洲爆撃をやるとすると、戦争は中国全土に拡がったのと同じです。それで今日マッカーサーは台湾に行くという外電があった様ですが、この前の時も会いましたが、それは勿論蒋介石に会うためです。そこでどうしても戦線が支那全土に拡がったら、国府軍がいよいよ進撃の挙に出るだろうと思います。その結果において中共がやっつけられて、蒋介石が再び中国全土を攻略するという事になるのではないかと思います。それで神様の方から言ってもそういう風になる様になっているわけです。どういう訳かと言いますと、今度紅卍字会が私の方に援助を頼んで来たのです。この紅卍字会というのは前に天津に本部があったのです。それで信者は北の方が多かったのです。特に満洲は一番多かったでしょう。ところが中共政府ができてから、一たまりもなく追払われたのです。それもなかなか危険なくらいで、幹部の者で相当犠牲になった者があるのです。ですから命カラガラ台湾に逃げたのです。それで台湾で活動しようとしたところが、なにしろ蒋介石の政権は全然アメリカの厄介になっているので、キリスト教以外はどうもまずいのです。ですから蒋介石の部下で主なる人はクリスチャンになっているのです。ですから他の宗教が運動するという事は非常にいやがるのです。そこでどうも工合が悪いのです。そうすると扶 (フーチ)ですが、これは皆さんに見せますが、扶 (フーチ)によって日本の新宗教と提携してやれという様な事が出たので、何時かも話したとおり、最近静岡県の清水に三五教というのがありますが、そこの幹部に前の南京領事をしていた林出という人がいます。その人が紅卍字会とよく知り会っているので、先方から招かれて行ったのかどうか知らないが、台湾に行って話合った結果先方でも扶 (フーチ)が出たりして、こっちに来て新宗教といろいろ提携してみたところが、大体紅卍字会の事を知っている宗教というのが、私の方と生長の家と、それから今の三五教です。これは元大本教信者であったからで、外にはありません。というのは大本教は以前紅卍字会と提携して、相当行き来をして、日本にも弘め様とした事があったのです。そのうちに、あの大本教事件によってそれは駄目になったのです。ですから私も一時は紅卍字会の会員になっていたのです。それで私が麹町で大本教の分所を経営していたので、そこで扶 (フーチ)などもしたのです。扶 (フーチ)というのは初めての人には何がなんだか分らないでしょう。説明も難かしいのですが、今に小田原の別院でやらせますから、見て貰えば分ります。これは神様の在る無しを知らせるには最もよいのです。目の前で神様が在るという事が分ります。私はこれを何時か日本人にも見せたいと思っていた事があります。そういう訳で、今度是非私の方に援助をして貰いたいという申し込みがありましたが、小田原の別院が扶 (フーチ)をやる様な場所に丁度おあつらえになっているのです。それをやるについて、紅卍字会のそれをやる係りの人と、やはり扶 (フーチ)によって誰がやれという命令が出るのです。そういう人が三人あるのです。それもこっちに来て泊る場所が欲しいと言う。ところが小田原の別院に丁度いい別棟があります。それは神様が用意してあったのです。それは約二十年ばかり前に、そういうお知らせがあったのです。私はその時期を待っていた訳です。これは今にもっと詳しく書いて「栄光」に出します。とに角そういう様で、紅卍字会と提携と言いますか、この間先方で三五教の人が二人、紅卍字会の中国人が三人ばかり来て会ったのです。それで私の方も提携はするが、しかしまだ時期が早いからもう三年ぐらい先でなければ駄目だ、それまではつなぎの程度に御援助しよう、という事になっているのです。先方は中国の方は塞がっているのでもう駄目ですから、日本で弘めたいというつもりなのですが、結局において紅卍字会は中国を救う宗教になるのです。それは私の指図によって中国を救うというのが神様の方の目的なのです。しかしいまは時期がそこまでいってないから、時期を待つより外に仕様がない。それはどういう訳かと言いますと、中国は、今はそういう宗教宣伝などはできないのです。それは丁度日本と同じで、私が以前から宗教をやりたいと思っても、終戦前はてんでどうする事もできなかった。それで仕方なしに浄化療法という民間療法でやっとやっていた様な訳で、宗教的な事は全然駄目です。それが終戦と同時に信教の自由が許されるというわけで宗教団体をつくったのです。いずれ中国も、アメリカが日本にしたと同じ様に、大いにアメリカの民主政治が施かれる様になるだろうと思います。そうして信教の自由が許されて、それからが本当の仕事ができるわけです。つまり宗教的の仕事ができるという事になるだろうと思います。そう考えると、やっぱり結局は中共がやっつけられて蒋介石が政権を握って、それをアメリカが援助するという、日本と同じ様な形になるだろうと思います。それにはまず三年くらいたたなければならない。早くて二年、とに角二、三年は混乱状態が現出すると思います。大体そういう経路をとっていくだろうと思いますが、とに角日本も今の扶 (フーチ)によってインテリが相当分って来ると思います。これはインテリの無神論者に見せるには最もよいのです。われわれの方では今まで神の在る無しは、病気なおしと奇蹟が一番の武器でしたが、それには相当暇がかかります。扶 (フーチ)を見ると、何もないのに一人でに棒が動いて字を書くのです。どうしても神様がやるとしか思われません。大体そういう様な意味で、来年からはそれが大いに役立つと思ってます。話はそのくらいにしておいて、信仰とストライキという論文を書いたので読ませます。
御論文〔⇒信仰とストライキ〕【註 栄光一八七号】
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それからこれは大した事ではないが、話を聞く時に咳をする人がありますが、咳は出るのですから我慢しなくてもいいが、その時はハンカチをあてるとよい。話をしている時に咳をすると、咳のために話が邪魔されますから、そこでその音を少なくするために、ハンカチをあてると音がずっと少なくなります。それから、アクビが出たいのは、これも仕様がないから、やはりハンカチで塞ぐとよいです。開け放しでやるとみっともありません。救世教信者もよいが、まことに礼儀がないというのではいけません。やはり行いも大事です。これは小さな事の様でも、そういう事はやはり注意するというのが本当です。
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時間があんまりありませんが、一寸おもしろい論文を読ませます。
御論文〔⇒本教信者の幸福〕【註 栄光一八八号】
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十二月二十三日 (御生誕祭御教え)
私は今日で満七十歳になりますが、この「七」という数字は「完成」の意味です。「成る」という意味です。つまり結んで廻る、ですから伊都能売です。廻るという事は左進右退の活動が起る事です。数字から言うとそういう訳です。それでキリストが言われた“造物主が六日間で世界を造って七日目に完成して一休みする、そのために七日目を日曜日という事になった”という言い伝えになってますが、それはそのとおりで「七」という数はそういう意味です。ですからミロク、五六七という事も、火水土という訳で非常に結構です。それで「八」で開くのです。ですからこれからはいよいよ発展の時期にはいるわけです。ですから京都の方も来年からボツボツ取かかるわけですが、やはり京都は「七」ですからして丁度そういう事になるわけです。それで五六七の合計は十八になりますから、そこでこれもミロクの数字です。十八という数も結んで開くという数です。
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それからこれは来年の事ですが、それは正月にお話しますが、二十八というのは大変いい数字です。来年の事を言うと鬼が笑うといけないから、今日はよします。それで今一番知りたいと思っている事は、信者さんばかりでなく世界中の人達がそうですが、これからの戦争に対する予言の様な事になってますが、宗教家でありながら軍事的の事を言った人は、今迄におそらく私くらいでしょう。私は何でも屋ですから何でも説きますが、これもおそらく世界中のどんな軍事専門家でも、ここまでは気が付かないだろうと思います。その事を今読ませてみます。文中に本年と書いてあるのは、これは正月号の「栄光」に出すからです。
御論文〔⇒世界夢物語〕【註 栄光一八九号】
今読んだ様な工合ですが、この中にある最後の三段階というのが大変なのです。しかしまだ詳しくは言えません。それからもう一つは、来年からは再軍備が良いとか悪いとか、どうだこうだ、という事を言う人は全然無くなってしまいます。いよいよ朝鮮に向ってアメリカ軍が攻撃を始めるとだんだん戦争が大きくなりますから、日本だってなまぬるい事は言っておられなくなります。その代りアメリカは日本にも金を貸しましょう。そうして今読んだとおり一番肝腎な事は、これからいろんな事が出ますが、日本が一番運がいいのです。ですからその点は割合に心配はありません。けれどもその代り病気の災厄が出ます。その点は或いは日本が一番酷いかも知れません。しかし救世教信者はその点は一番安心です。今、家を出がけにラジオを聞きましたが、今年は冬でも赤痢が非常に出て、現在一日に千三百人出ているそうです。そういうわけで、来年はもっと増えます。結局世界的の大浄化ですから、戦争も病気もいろいろの天災地変もだんだん酷くなって来ます。そうしてすっかり掃除をしなければならないのです。それからいずれ中国も、民主政治が施かれますから、そうすると信教の自由になるから、そうなるとこっちも大いに中国全土に宣伝して、そうして救世教信者がたくさんできるわけです。それからアメリカの方は来年から着着とやって行きます。それでこの浄化についてアメリカ、ソ連は最後に与えられる事になりますが、ヨーロッパの国も、国によって相当違いがあります。その国によって罪穢れの多い少ないがありますし、それから本当の浄化が行われている国とそうでない国があります。それでドイツの様に酷い浄化をされた国はそれだけ救われるわけです。それから昼間の世界になるについて、日本は一番先に昼間になるわけですから、この間の戦争の時爆撃や何かで……原子爆弾も日本が初めですが……日本が一番先に大浄化が行われたのです。大浄化と言うが、戦争による大浄化です。ですから今度はその点では日本は割合に少ないのです。脅威を受けるくらいなもので、実際上の戦火はほとんど無くて済むかも知れません。ですからそういった浄化の起ってない国ほど酷いわけです。といってもヨーロッパでも、フランスあたりは今迄人の殺し方が少ないから……あそこはナポレオンまでで、その後はそういった戦争による罪は犯してないから……割合に少ないのです。ところが英国は長い間他の弱小国から随分富を取上げましたから相当罪は溜っているわけです。他にもいろいろありますが、いずれその点についてははっきり分る様に話します。なにしろ来年から一歩一歩そういったような段階にはいるわけです。とに角大変な時代になるわけです。けれどもそれは破壊される方がそうなるので、救世教は建設の方で反対になるわけですから、救世教が発展するほど世界的にガタガタして来るわけです。これは別に私がそうするわけでなくて、神様がやっているのですから、私が止め様と思っても駄目なのです。ただ建設も、よい世界を造るのですから、外がどんなにいろいろになってもこっちは大威張りでやれます。
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それからもう一つは、浄化が強くなりますから、いよいよ病気は医学では駄目だという時代がごく近寄って来たわけです。最近よく聞く話は、お医者が大分関心を持って来たのです。今月二十九日とかに鳥取県の浜村の医師会で座談会を開いて、救世教の病気なおしについて聞きたいという様な話があるし、それから大阪の赤十字病院の副院長が熱心な研究をしているそうです。その外にもいろいろ聞いてますが、そういう様でお医者さんも大分首をひねって来た様です。そこにもっていって、新春そうそう「アメリカを救う」という本も出ますから、ジリジリと医学革命のそれが始まっていくわけです。ところがそれだけは大変結構ですが、助かった人はいいですが、そうでなく悪い影響を受けるという人達も沢山できますから、そういう点においても神様はなかなか深い方法をとられているのです。これは詳しく話しようと思いますが、二十五、六、七の時にそれについて話をする必要があるので、その時話します。それで発展する上において、そのやり方が慢然といい気持でお調子にのる事がいけないので、そういった様なやり方考え方という事をお話しするつもりです。そうして、正月は、今お話したり読んだりした事をもう一層詳しくお話しするつもりです。今日はこれだけの話にしておきます。
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十二月二十五日
新聞でも見られたでしょうが、裁判の判決はああいう工合でしたが、実に不思議なものだと思いました。この問題を信仰的に話をしてみると、これは又大変な違いがあります。それは、まるっきり罪がないとは言えないでしょうが、とに角それを材料にしてデッチあげられたわけです。昨日私が帰る時に新聞記者が御感想は如何ですと言うから、私は、今日はてっきり無罪だと思ってきたのに驚いたと言ったのです。私は結局無罪だと思った。しかしほとんど極刑に近いほどに重くしたのです。それは何と言っていいかお話になりません。では、神様が付いていながらどういう訳でそういう様な結果になったかという事を思うでしょうが、それはちゃんと神様のお知らせがあったのです。というのは霊界では私を恨んでいるというか、私と救世教全体ですが、恨んでいるのが大変にあるのです。その一番多いのはインテリです。ジャーナリスト方面です。“岡田という奴は実にうまくやってやがる。終戦後の人心混乱を利用して、うまい教義とかをいろいろ作って、生神様然と構えて、多くの信者を瞞してうんと金を巻き上げて、立派な美術館を造ったりして実に太い奴だ。それから王侯に等しき生活をしてシャクに障る”と思っている人間が大変なのです。それはみんなには分らないでしょうが。それから宗教です。既成宗教も新宗教もありますが、“自分の方の信者が何時の間にか救世教の信者になってしまった、どうもひどい。それは向うの方が、それくらいなおったり理窟に合ったり、うまくやっているから仕方がないが、とに角悔(クヤ)しい”というそういう恨みは沢山あるのです。それからお医者なども“長年のお得意がこの頃はさっぱり御用無しになった。酷い目に遭わせる奴だ”という様な恨みもあります。そういう様にまだいろいろありましょうが、恨み、ねたみ、ヤッカミ、そういう霊は大変なものです。ですからそういう時に、仮に無罪になったとして“それみた事か”という様にしたら、そういった恨みの想念はいやが上にも高まってくる。そうするとこれが大変な邪魔になるのです。そこで“とうとうあんな酷い判決をされた。まあわれわれも溜飲が下った”というわけで、いろんな悪い想念が余程緩和されるわけです。ですからそういう様に考えると、そういう恨んだ人が余程いい気持になるだろうと思って、私も非常に気持がいいのです。これは負け惜しみでもなんでもありません。本当にそうです。それも長い間になったのならそうでもないが、急激に発展したので、そういった想念がくるのです。そこで神様は、前の脱税問題とか今度の事件とかいろいろありますが、あれはそういう恨みを調節するためにやられたわけです。ですから無罪になるよりか、こういう様になった方が余計発展するのです。何故かと言うと、無罪になるとそういう恨みの想念がいやが上にも高まりますから、その霊的の妨害というものは大変なものです。ところがこういった酷い結果になるとそういう霊がそこでずっと緩和されるから、妨害がそれだけ無くなるので、かえって発展するのです。今のが霊的の話でこれが本当なのです。それで神様から言うと、罪をよくする悪くするのは何でもないのです。一寸一ひねりすれば何でもありません。ところがそうしては今言ったとおりいけないから、今度は裁判官に神様がかかってやらせたのです。だから今度の裁判官というのは全然神憑りです。私は判決をよく見ましたが、こんな様な事はありません。それで揃いも揃って全部執行猶予です。これは検事連中も憤慨しているそうです。一人か二人は執行猶予でなく実刑の人間が無くてはならないのです。あの中で検事から随分酷い論告をされた者があります。そういうのは執行猶予などない筈ですが、その罪というのは作ったもので本当の根拠がないから、こういう様にしなければならないという様に考えられるのです。それで検事の論告にもありますが、私はあの事件に全部関係しているのです。“岡田と誰が共謀してやった”となっていますが、なんでも共謀なのです。建築問題が一寸起った時に金久平が来たから“君いい様にして呉れ”と、私は簡単に言ったのです。それが“岡田と金が共謀の上でやった”となんでも共謀なのです。そういう様な工合で今度の凡ての問題に対して、みんな私は共謀した事になっている。宗教でいろんな事業をするのは、みんな共謀でやると思っているのです。始終罪人を扱っているから、犯罪者は共謀するのが多いから、宗教でもそうだと思っているのです。 それで恨みという事について、これは前に書いた事がありますが、昔から成金が没落するとか非常に出世した者が没落するとか、英雄が失敗する、という様な事はそういった想念がほとんど根本です。そこで割合に長く続いたのは徳川家康です。家康は逃げ逃げ天下を取ったという事になってますが、あれが大きな戦で敵に大打撃を与えたりすると、その恨みで結局没落になりますから、逃げてやるのです。結局負けるが勝ちです。家康の訓言に「堪忍の袋を常に首にかけ、破れたら縫え破れたら縫え」というのがありますが、あの人はそのくらい堪え忍んだのです。というのは戦に負けたり、人に言われたりするのを散散我慢して天下を取ったから、という意味でしょう。それから日本でもそうですが、この間の戦争のためにいろいろな恨みを受けましたが、特に朝鮮人は、今共産主義運動でも非常に悪質で、日本人を非常に恨みとしている様な酷い事をしてますが、あれも以前朝鮮を併合とか、力をもって略奪したから、その恨みというのが大変で、それが今日現われている。大震災の時も朝鮮人がああしたこうしたという事も、やはり人に恨みを受ける様な事をしているからです。伊藤博文がああなったのもそういう事です。それから大正天皇がああいう事になったのも、日清日露戦争で日本に殺されたいろんな沢山の霊がかたまってああいう事になったのです。だから人に恨みを受けるという事が一番悪いのです。これは数えあげたら幾らでもあります。そこでそういう様に考えてくると、ソ連の未来という事も分るわけです。どういう様な形になって出るか分らないが、とに角国家の恨みというのは、これは又人数が多いですから、大変な事になります。それと反対に多くの人から感謝されるとか、又一人の人からでも感謝されるという事は、如何に幸福の因(モト)になるかという事も、信者の人はよく知ってますが、今言った様にあらゆる面に対して、体的の解釈と霊的の解釈と両方しなければならない。そこで神様がやられる事はそういう様に凡て深いのです。だから私は“シャクに障る、けしからん”という憤慨が起ると共に、神様が裁判官をみんなやっているのだから、それによってこっちにくる恨みが緩和されるのだから大変有難い。だからそういう連中はさぞ溜飲を下げているだろう、いい気持になっているだろうと思うと、私もやっぱりいい気持になるのです。だからそういう判決を受けて、普通なら憂鬱にならなければならないが、私は一面又愉快になります。そういう様に物事は二様に考えるのです。その又根本は神様ですから、憤慨したり怒ったりする事も非常に減って大変得です。仕合わせです。こういう問題についても、そういう一つの教訓を含んでいるのです。
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それから話は違うが、浄霊の時には指を附けた方が効果があります。というのは、こうすると(指をつける)霊がまとまっていきます。開けると間が隙きますから、くっつけた方がいいのです。それから場所によっては、指だけで(掌でなく)浄霊する時に効果がありますから、指を開けないでくっつける様にすると、ずっと効果があります。
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十二月二十六日
新聞でも見られたとおり、裁判は一応片付きましたから、その原因を言おうと思ってます。ところでこれについて神様が何故御守護されなかったかという事になりますが、実際は神様は、これを無罪にするのは、一ひねりでわけはありません。しかしわざと、そういう様に考えられないほどの重い罪にするという事は一寸変に思いますが、実はそういう重い罪にしたのは神様がやっているのです。これはそういう神様のお知らせが沢山あります。それは何かと言うと、今救世教に対する世の中の反感は非常なものです。その反感の一番大きいのは無神論者です。ジャーナリスト、インテリとかです。“あの畜生、終戦後の混乱に便乗してああいった巧妙な新しいものをデッチあげて、信者を瞞してうんと金を巻き上げて贅沢をして、大変な収入だ、実にシャクに障る”という反感が霊的に大変なものです。その霊が非常に邪魔するのです。それから又各宗教です。新宗教もそうですが、“オレの方の信者が何時の間にか救世教の信者になってしまった。昨今できたインチキみたいな宗教がハバって、シャクに障る”と。それからお医者さんでも“あそこはいいお得意だった、いい病家だったが何時の間にか来なくなった。聞いてみると救世教に行ったという。それで救世教では医者もいけないし薬もいけないと言う”と。そういう恨みの想念が大変なのです。それも古い宗教ではそんな事はありませんが、急激に発展するとそういう様な反感というものは必ず起るのです。恨み、しっと、憎み、という想念が始終かかって来るのです。これは沢山の霊です。そこでそれをできるだけ減らさなければならない。というのはそれが邪魔をするのです。そこで神様はそれを調節するため、緩和するための手段をつくらなければならない。そこで今度の様な判決にすると、そういう人達が溜飲を下げます。しかし私もああいう判決でシャクにも障るし人間的には憤慨しますが、そういう心が起る一面、心の裏にはそういった憎しみを持った人達が“ザマー見やがれ、いい気持だ”と思う人というのは沢山あるから、それを考えると私もいい気持です。これは決して負け惜しみでも何でもありません。それで向うの恨みがそれだけ減りますから、結局そういう判決は有難いとも言えるのです。ですから私は随分不愉快だろうと思うでしょうが、実はあの判決でいい気持なのです。ここが信仰の境地とでも言いましょう。よく勝利者の悲哀という事を言いますが、物事に勝つとそれに対して負けた方の恨みとか苦しみというものが来るから、そこでかえって気持が悪いのです。それでこういう時になると、かえって同情する気持は起るが憎しみというものは取れますから、そこでこっちもいい気持になるわけです。そういう様に考えてくると、そういう様に罪をつくったりいろいろな事をした事は、実は神様がいろいろな霊的の妨害をできるだけ少なくするためにやったという事ですから、これが無罪になったとするとそういう連中が“無罪になってそれみた事かという面(ツラ)をしているだろう、シャクに障る”というのでこっちの発展がかえって阻害されるくらいです。ですからこういう判決は一時的に悪い影響が来ますが、それは一時的であって、発展の上においては決してマイナスではなくプラスになります。そういう事でも神様がやっているという事がよく分ります。神様は絶対力ですから、無罪にするというのは何でもありません。だからこの裁判というのは妙にまずく行くのです。外の事は何でもよく行くのですが、この裁判に限って、どうもおかしい様にもっていくのです。それはその筈です。神様がやっているので神様はこっちを上手に犯罪者にする様にされたわけで、結局有難いと思うのが本当です。
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一つだけ論文を読ませます。
御論文〔⇒地球は暖くなった〕【註 栄光一九○号】
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浄霊について、指を開くと間があきますから、指をピッタリと付けてやった方が効果が強いのです。それで指を付けると力がはいり易いから、そこに気を付けて指を付けて力がはいらない様にしてやると非常に効果が強いのです。それを注意しておきます。
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十二月二十七日
事件の判決は新聞でも見られたでしょうが、神様が付いているのにどういうわけか。そんな間抜けな、そういう事があるのはおかしいではないかと不思議に思われますが、これは神様からお知らせがありましたが、人間の考えとは全然違います。それは救世教が急激に発展したために恨んだりするのが沢山ありますが、そのうちで一番救世教を憎んでいるのはインテリ、ジャーナリストです。“岡田なんて奴は、終戦後の人心の動揺しているのに付け込んで、うまい教義を作って、瞞して多額の金を巻き上げて贅沢きわまる生活をしている”とか、とに角新聞雑誌でも非常に収入があって、どうだこうだという事を書きたてましたから、“シャクに障る、岡田なんて奴は早くやっつけなければならない”という、そういった憎み、それからヤッカミです。とに角無神論者が新宗教を見る場合には、そういう感情で見る点が非常にあります。この頃はそうでもないが、以前のこっちを書きたてていた時は、まるで仇みたいに新聞雑誌は書いてました。そういう様で、こっちに対するその霊的の妨害は大変なものです。つまり悪霊です。それからその外にも、各宗教では“自分の所の信者が何時の間にか救世教の信者になった”とか、それからお医者の方でも“いいお得意だったのが、救世教の方に行ってから、まるっきり音信不通になった”という様でいろんな恨み憎しみの想念は大変なものです。ですからどうしてもそれを緩和しなければ、発展するのに霊的の邪魔になるのです。それで神様はそれを大いに緩和させなければならないので、ときどきああいった事件を起して評判を悪くさせて、打撃を与える様な事によってそういう想念を緩和させるわけです。それも、救われて有難いという感謝も大きいものですが、しかしそれよりも、憎んだり、ねたんだりする方がずっと多いのです。それはこっちの方が余程発展してからだと感謝の想念の方が多くなりますが、今のところは黒の方の想念が何十倍ですから、どうしても負けてしまうのです。ですから今度の様な判決になると、彼等は非常に溜飲が下がります。“ざまあみやがれ、これで腹の虫がおさまる”という連中が沢山あります。ですからそう考えると、結構だとも言えないが、悪い気持でもありません。私は人間的には非常にシャクに障って憤慨しますが、しかし神様の方から考えると有難い。これがもし無罪の判決にでもなると“今まで以上にもっとオヤカって発展するだろう、畜生”と言うその方が大変です。それが霊的に邪魔するのです。それですからしてかえって発展が悪くなります。それでそういった精神的の悪い事によってそういう邪魔が減りますから、これからの発展にはかえってよくなります。また今度の判決の様な精神的な事は一時的で、時がたてばだんだん忘れて来ます。ですからこれからの発展については非常に楽にいくわけです。だから人間の見方と神様の見方とは非常に違うのです。そう考えて来ると刑事、検察官、判事という人達がやったというのも、結局神様に踊らされたのです。ですから神様の方で、私をそういった罪にする様にやったのですから、それはやりきれません。しかしその代り、ああいった酷い罪名にして執行猶予にしたという事も、執行猶予になれば煙みたいなもので、又仕事の上においても差支えませんから、私はあの事件はもうすっかり済んだ様な気持です。仕事に差支えなければよいし、それにかえってプラスになります。神様の方では無罪にした方がよければ、ちょっと一ひねりです。弁護士にしろ被告にしろ、いろいろ証拠をあげて骨折りましたが、常識で言えば当然無罪なのです。それがああいう判決であったというのは、神様の深い訳があるのです。それは信者の人は分りますが、信者以外の人に言うとうまい事を言うと思うでしょうが、大体そういう様な訳ですからそのつもりで。しかしそういう事は忘れてしまってもいいです。これからいろんな神様の方の仕組が出て来ますから、本当に力強い発展はむしろこれからいよいよ始まりますから、それを楽しみにしていていいと思います。それで大いに発展する前にはそういった大きな節が非常にあるものです。ですから今までも、どんな事があっても発展には少しも影響はしません。しかも何時かも言ったとおり、散花結実で今は芽がだんだん育っていく時ですから、神様の方は押さえ押さえて、パッといかない様にしているのです。ですからその目で見るとジリジリと育っていく形がよく分る筈です。
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それから一寸注意しておきますが、浄霊に力を入れない様にするためには、どうしても指が広がりますが、指が広がると霊が集中しません。これからは浄霊の時には指をくっつける様にして下さい。そうすると非常にいいです。ところが、指をくっつけるとどうしても力がはいりますから、力がはいらない様にしてくっつける事です。
(教十七号 昭和二十八年一月十五日)