中耳炎

中耳炎は耳下腺及び淋巴腺附近の毒結が高熱により溶解穿骨し、一旦中耳に入り、鼓膜を破って排泄されるそれらの痛みであるから、之等も二、三日そのままにしておけば、順調に治癒されるのである。故に痛みは膿の排除の為の穿孔作用であり、熱は其膿の溶解作用である。排膿して治ると共に、穴も自然に塞がるのである。

それから中耳炎が発病して膿が盛んに中耳へ向って流動してゐる時氷冷をすると、膿は中耳へ進めなくなり、方向転換して小脳へ侵入する。之が脳膜炎であります。ですから、中耳炎をやってる内に脳膜炎を起すのは、全く前述の訳であります。茲で、余病に就て一言申しますが、本当から言へば治病中余病など起るべき筈はないのであります。何となれば、本来の病気を治療するのですから、起るべき余病も起らないで済むべきであります。病気を治しながら余分の病気が殖える様では本来の病気は治る訳はないのであります。中耳炎を治しながら脳膜炎になるといふのは、全く可いと信じた手当が反対の結果を招来する訳なのであります。中耳炎は本療法によれば発病時なれば一、二回、日数経過のもので一週間位で全治するのであります。

〔浄霊箇所〕
淋巴腺、耳下腺附近、肩、腎臓

(文明の創造 昭和二十七年)