婦人病に就て、根本原因をかいてみるが、元々婦人病の一切は、体内に保有してゐる毒素が、漸次下降する為であって、下腹部に溜れば子宮、卵巣、喇叭管、膀胱等の障害となり、尚下降すれば痔疾、並に一般陰部の病原となるのである。茲では婦人によくある白帯下に就てのみかいてみるが、元来婦人の白帯下は非常に多いもので、随分悩んでゐる人もあるが、実は之は非常に可いのである。といふのは諸々の毒素が液体となって排泄されるからで、出るだけ出れば下腹部全体は、非常に快くなるものである。それを知らない医師も一般人も心配して停めようとするが、之が最も悪く、反って病気を保存させるやうなものであるから、注意すべきである。
此病気は軽重の差別が非常にあるもので、一種の水膿が常に排泄せるものである。原因は浄化作用に因るもので、世人は病気として恐れるが、之は大変な誤りで「白帯下」がある程結構なのである。何となれば、それは内臓に発生すべき病気の原因が白帯下によって発生をみずに済むからであると言へるのである。
此患者を診査するに、必ず腹部全体が膨満してゐるもので、それは取りも直さず、白帯下そのものである。したがって、之を溶解すれば一時は排泄の量は増すが、それによって腹部は漸次縮小し完全に全癒するのである。治療は相当長時日を要するもので、軽症で一ケ月位、重症で三ケ月位と思へばいい。
〔浄霊箇所〕
下腹部、鼠径部、背面腎臓部
白帯下(療岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)
婦人病(文明の創造 昭和二十七年)