新日本医術書

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痛みと熱

痛みは何の為であるか、之も医学では不明である。それは私がいつも言ふが如く、病気排除の自己工作が、神経を刺戟するのであるから、之を放置してをけば、案外速く治癒するのである。然るに、此理を知らないから、氷冷、塗布薬、注射、湿布等を行ふのであるが...
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新日本医術と既存医学の誤謬

抑々、病気とは何ぞやと言へば、人体の浄化作用である。人間の健康は、病気有るが為に保ってゐる、と言っても可いのである。人間が生を営みつつ諸々の行為による罪穢や、食物の毒素、其他近代生活に於る、種痘の為の陰性化天然痘毒素及薬剤中毒等、凡ゆる可避...
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消化機能は一大化学者なり

輓近(バンキン)、営養学は大いに進歩した如に見へ、又世人もそう信じて居るのであるが、実は進歩処か、飛んでもない方向へ脱線してゐる現状であって、国民保健上、寔に痛歎に堪へないのである。それは、営養と最も関係のある消化器能に関しての研究の結果...
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食餌の方法と原理

今日、食餌の方法として医学で説いてゐる事は、非常に間違ってゐるのである。 其誤りの第一は、食事の時間を決める事である。第二は、食餌の分量を決める事である。食物の種類により、消化時間が一定してゐない事は、営養学者も認めてゐる。三時間で消化する...
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病気の原因と罪穢

病気の原因は、汚血及び水膿の溜結であり、其汚血と水膿は精霊の曇の移写であるといふ事は、既に述べた通りであるが、然らば、其曇は何れから発生流転して来たかといふと、それが罪穢なのである。而して、罪穢にも二種あって、先天的と後天的とのそれである。...
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病気の根本原因と真の治療

抑々、病気の根本原因とは何か。それは、一言にして言へば精霊の曇である。本来、人体は精霊と肉体から成立ってゐるのであって、肉体ばかりであるならば、それは単に物質でしかないのである。そうして、精霊の中心に支配者としての魂がある。其魂こそ実に生命...
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観音力療病とは何ぞや

観音力療病といふ言葉は、開闢(カイビャク)以来未だ無かった言葉である。それは、観音力療病なる方法が、開闢以来未だ生れなかったからである。それに就て、観音力なる此力は、如何なるものであるかといふ事を述べたいのである。即ち、観音力とは観世音菩...
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治療方法

今、療術を施さんとする時、術者は患者に膝を触るる位接近すべし。先づ初め、拍手を三つ音のせぬ位軽く打ち、観世音菩薩を念じ、左手を患者の右肩へ軽く宛て、患者の頭を少し下げしめ、右手の人指指を以て、其頭脳の中心点へ向って「此者清まれ」と、三度空中...
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本療法と一般指圧療法との比較

近来、各所に行はれつつある一般指圧療法は、効果も相当にあり、随而世人の信用も尠くないのであるが、本療法と比較すれば、総てに於て甚しい懸隔があるのである。それは何故であるかといふと、一般指圧療法は人体電気即ち、人間個人の霊力が、其指頭より放出...
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日本医術新生の時期

彼の明治維新は、鎖国の夢を醒して一大転向を吾等の国にさしたのである。それは言ふ迄もなく、西洋文化による一切の革新であった。而もそれは、六拾余年を閲(ケミ)した今日、最早一段落となった事は余りにも瞭かである。であるから、無差別的に模倣や吸収を...