著述編

栄光

宗教文明時代(上)

私はメシヤ教を創立し、爾来孜々(シシ)として宗教活動に邁進しつつあるのは、言う迄もなく人類救済の大目的達成の為であるが、それだけならば在来の宗教も唱えた処で、今更事新しく言う必要はないが、本当をいえば一般人の頭脳に沁み込んでいる既成宗教観を...
栄光

此事実を考えて見よ

去る七月八日の夕刊読売紙上に「注射ばやり」の題の下に、正宗白鳥氏の文が載っていたが、それは斯うである。「注射治療は益々流行しているようである。私は保健の為の注射も、病気治療の注射もやった事はない。先頃腸チフスの予防注射が施行されるので町役場...
栄光

黴菌は有難いもの

此題を見た人は、信者ならイザ知らず、第三者としたら吃驚仰天、私の頭脳を疑いたくなるであろう。然し之は真理である最高の霊科学である以上、よく読んで深く考えてみれば、成程と思わざるを得ないであろう。単に黴菌と言っても、茲では病気に関したものを言...
栄光

信仰の本筋

信仰は常に言う如く、第一神様に御委せするという心持それが根本である。だから徒らに人間の解釈で、事を行ってもうまくゆく筈がないのである。といっても正しい意味での努力が肝腎ではあるが、勿論本教御主宰の大神様は、絶対の力を以て御守護下さるのだから...
栄光

対症療法の可否

現代医学は対症療法というが、之程間違った話はない。即ち熱が出たから氷で冷す、痛いから神経を麻痺させて苦痛を免れるというやり方は、ホンの上面に現われた、謂わば病気の結果を対象とするのであるから、治る筈はないのである。何となれば凡ゆる病気症状は...
栄光

医者は果して無責任か

よくおかげ話の中にはお医者の無責任という事を云われているが、之を見る毎に私はどうも気に添わないものを感じる。というのは実際からいって、人の尊い命を預っているお医者様としたら、そんな無責任など絶対あり得る筈はないからである。事実上どんなお医者...
栄光

犯罪をなくすには

近来多い犯罪の中で、最も悪質なのは、僅かな金を奪りたい為、人の命をとるのを犬一匹殺すよりも、簡単に考えているかのようで、斯ういう人間をみる時、常識では到底考えられない程の無鉄砲さに唖然とする。普通から言えば、何たる怖ろしい世の中ではないか、...
栄光

黙っては居られない

吾々からみると、現在の医学は実に不可解である。先づそれに就て言うが、吾々の考え方は、良いものは良い、悪いものは悪い、効果のあるものは認めるべきで、効果のないものは考え直すべきだ。治るものは真の医術であり、治らないものは真の医術ではない。とい...
栄光

憎まれる勿れ

私は、人を憎むなという事を、かいた事があるが、それと共に憎まれる事もいけないのである。というのは憎まれると、どうしても相手の怨み、嫉妬、報復等の悪念が霊線を通じて来る。それが邪魔をして、常に不快感がまつわり、晴々としないから、仕事も巧くゆか...
栄光

再びベルグソンに就て

私は以前、仏蘭西の有名な近代哲学者である、彼のアンリ・ベルグソンに就てかいた事があるが今度再びかいてみたい心が起ったので筆をとったのである。といふのは、よく私に対って、色々な事を訊いたり、又私の方から話す場合、其意味が簡単に判る人は洵に少な...