著述編

明日の医術

西洋医学の大誤謬 錯覚的治療

抑も、病気の結果である、苦痛の本質は何であるか、それは、病気を治癒すべき、人間自身の工作が、神経を刺戟するからである。例えば、発熱とは、病気を溶解し、又は、殺菌する工作であり、痛みとは、病気を排除し又は、縮小する工作であり、嘔吐下痢は、毒素...
明日の医術

西洋医学の大誤謬 病気の本体

抑々病気とは何ぞや、言ふ迄なく、人体の一部又は全部に、異状現象が発生し、それに因る苦痛である。然らば、何故に、異常現象が表れたのであるか、之は、現在迄の医学では、未だ判ってゐないのである。之に就ての、私の研究を発表し、世の専門家並びに識者に...
明日の医術

医療と観念

現在、療病に就て、非常に誤られてゐる、重大事がある。それは、信仰を土台とする療法や、医者でない医者、即ち、民間療法で病気が治るといふ事は、観念と精神力が、大いに手伝ふからである。といふのである。而もそれは、医家の方面から発する言葉である。私...
明日の医術

本療法は、観念療法に非ず

医薬以外の療法、例へば、信仰的、霊的療法によって、難病が治癒せられた事実を見て多くの批判者は、決り切って曰ふのである。それは、神仏に頼ってゐるといふ、患者の観念が、一種の安心を得させるから、それに依って治病されるのである、言はば、神経作用で...
明日の医術

科学の使命

人間が、科学の力に依って、機械の進歩は言はずもがな、有生物である植物の種子を改良したり、科学的肥料を与えて、増大又は増産させたり、花の色を思う儘、変化させたり果実を大きく生らせたりする事は、驚くべき進歩である。又、動物や家畜を改良したり、鶏...
明日の医術

科学で病気は防げる乎

現代医学とは、一言にして、之を言えば、凡ゆる疾患を、科学で治さうと、否、科学のみで治るものと信じて、熱心に、研究を続けてゐる学問である。そうして、其事を一般社会へ信じさせやうと、熱心に、努力しつゝあるものである。故に、一般世人は、科学的療法...
明日の医術

日本式医術

世界各国の人種は、それぞれの特色があって、日本人は日本人、支那人は支那人、西洋人は西洋人としての違ひさがあるのである。茲では、日本人と西洋人だけに関して、説明をしてみよう。本来、日本人は、霊が主で体が従であり、男が主で、女が従であるのである...
明日の医術

現代人の短命

現在日本人の平均寿命は、四十四歳であるといふ、元来、百二十歳迄生きらるべき、定命としては、余りに短命である。殆んど、天寿の三分の一しか、生きられない訳である。偶々七十八十迄生きる人は、長命として、大いに祝ふのであるが、斯様な人世へ対して人は...
明日の医術

明日の医術

本療病術は、実に、明日の医術である。現代に於ける、西洋医術や、漢方医術と対比して其治病力の絶大さは、到底比較にはならないのである。そうして現代医学は凡ゆる病原が殆んど不明で、風邪の原因すら今以て不明であるにみても、其大成は、前途遼遠である。...
明日の医術

序論 人類救済の根本

人類救済といふ言葉ほど、極めて大きく広い-又、温い響を与えるものは無いであらふ、昔から、人類救済の為に尽した聖者賢哲は、無数であって、其孰れもが多少の貢献と、相当の功績を遺した事は、否めない事実である。然乍ら今、私が言はんとする事程絶大な救...