著述一覧(未発表)

未発表御論文

科学に預けてゐる生命

西洋医学は科学が生んだものである事は間違ない事実である。そうして少くとも、全世界に於る人類の中、文化的国家の其殆んどの国民は、此科学所産の医学に全生命を預けてゐる。一体人間の生命なるものは、偶然的に自然発生したものであらふか。それとも有意識...
未発表御論文

抗毒素とは何乎

西洋医学に於る各種病原は、黴菌といふ事になってゐる。そうして黴菌の侵入によって病気発生となり、それが治癒されるのは、其血液に抗毒素なる一種の殺菌作用が発生するといふ解釈である。然らば、其抗毒素とは一体何であるか。此点医学では未だ発見されてゐ...
未発表御論文

西洋医学の野蛮性

西洋医学は実に野蛮極まるものであると私は思ふのである。何となれば治療の場合、患者に対し非常なる苦痛を与へるのである。勿論それは故意からではない、治療上止むを得ない善意からである事はよく判ってはゐるが、其事実を検討するに於て、確かに野蛮の一言...
未発表御論文

新日本医術に依る健康法

私が創成した新日本医術に依る健康法とは、如何なるものであるか。それは解り易く言へば、健康法などといふ事に無関心である事で、衛生に注意するとか、健康に合ふやうにするといふ、其事自体が最早、其目的と背馳する事が多いのである。何となれば、其解釈の...
未発表御論文

伊ヱ戦争と自由主義者の錯覚

自由主義者の中には、斯ういふ説をなす者がある。それは、伊ヱ戦争に於て、伊太利軍が破竹の勢で勝利を得た事を利用して、伊太利が斯の如き勝利を得たのは科学の力である、故に、国家は科学教育を第一義とせよ、そうでないとヱチオピアになるからである、とし...
未発表御論文

驚くべき肺結核診断の誤診

私が多くの肺患者を診査するに於て、実に驚くべき事を発見するのである。それは、拾人中九人迄は肺に異常が無いのである。而も、帝大、慶大、赤十字等の大病院の診断が、それであるに於て実に看過出来ない社会国家の大問題であると思ふのである。然らば、何故...
未発表御論文

生活改善と医療

近時喧しい生活改善の問題に対し、其最大重要事は、何といっても病気である。二六時中無病息災であってこそ、改善のプランも成立つのである。如何に改善の方法を立てても、一度重患者が出来れば、何もかも滅茶々々である。そうして、病気なるものは全然予想が...
未発表御論文

観音易行

観音信仰は、観音行を実践する事は言ふ迄もない。然し、観音信仰は昔からあったのであるが、観音行は無いと言ってもいいのである。何となれば、真の観音行は之迄の信仰とは、余りにかけ放れてゐて殆んど反対の点が多い位である。先づその点から述べてみやふ。...
未発表御論文

悪魔の囁き

悪魔の囁き、とは映画の題名の如であるが、之は誰もが体験する事なのである。大抵の人が、最初観音信仰に入信した時、それは嘗て覚えない程、感激に溢れるものである。それは、今迄諸々の信仰に懲りたり、又、何程信仰しても、御利益がなかったり、又は、真理...
未発表御論文

小児の呼吸を止める療法

昭和十年夏の或日、私は、日本橋区の某大商人の家へ招ばれた。見ると、患者は三歳位の男子であった。其症状を聞けば、数日前から淋巴腺が腫れて、医師の指示に従ひ、氷冷をしてをった処、昨夜頃から鼻孔が時々閉止しては、窒息しそうになるので、寔に心配に堪...