此婦人は心臓病と曰はれ、折角出来た子供を二人まで流産させたのであるから、気の毒なものである。勿論医学上からいへば持病の心臓病の為、母体が危険であるからで、医師としては当然な処置であるが、そうかといって結果からいへば、折角出来た子供二人を犠牲にするのであるから、言はば善意の殺人である。之も医学の幼稚な為で止むを得ないが、それを進歩した医学と思ってゐるのであるから恐ろしい気がする。
何としても之に目覚めさせなければ、人間は余りに可哀想である。
心臓病全快、天国家庭に
(本文省略)
(医学革命の書 附録(おかげ批判) 昭和二十八年)