岡田茂吉

結核の正体

結核と薬毒

前項に述べた如く、結核が泰西に減少し、我国に増加するといふ原因を述べるに当って知らねばならない事は彼の種痘の問題である。抑々種痘なるものは一七九八年英国の医学士ヱドワード・ジェンナーなるものが発表し、それ以来漸次ヨーロッパを初めとし、世界各...
結核の正体

結核の現状

抑々、結核なる病気は、日本に於ても相当古くからあったらしいが、勿論今日程多くなかった事は、想像出来得るのである。そうして西洋医学渡来以前の病名としては癆症又は癆咳といって不治とされてゐたやうである。然るに近代医学の発達によって、漸次その正体...
結核の正体

緒論

私は現下国を賭しての大戦争に直面しつつある我日本の現状を目のあたり見るに於て、到底晏如(アンジョ)たり得ない大問題がある。近代戦は消耗戦である事は今更いふまでもない。官民共に生産の増強に渾身の努力を傾けつつあるのもそれが為である。然るに此...
結核の正体

結核の正体

・緒論・結核の現状・結核と薬毒・結核の原因・不可解な事実・結核と其発見法・感冒とは何か・栄養食・過労及び倦怠感・睡眠不足・微熱・咳嗽と喀痰・血痰及び喀血・食欲不振と羸痩・ツベルクリンの注射・血沈・レントゲン写真・顕微鏡検査・注射療法に就て・...
結核信仰療法

結論

私は結核問題に就て、現代医学に対し随分思い切って、赤裸々に記いて来たが、之を読んだとしたら、政府当局者も、専門家も、一般人も、余りの意外な説に、恐らく直に首肯する事は出来ないであろう。或人は怪しからんと言うであろうし、或人は宗教人一流の独善...
結核信仰療法

医療誤点の種々相

医療は毒素を固めて体外へ出さない方法であり、浄霊は其反対に溶かして体外へ排除させる方法である事は、充分判ったであろうが、何しろ人間は今日迄医学を信じ切っている以上、右の理屈が仮に分ったとしても、直に頭脳の切換えは無理であろうから、尚色々の面...
結核信仰療法

事実は雄弁なり

私は結核医学に就て、凡ゆる角度から検討して来た事によって、読者は大体判ったであろうが、言う迄もなく医療を受ければ受ける程、病気は悪化するという驚くべき事実である。何よりも本著附録の百例中、残らずと言いたい程そうかいてあるから、全部を読んだな...
結核信仰療法

栄養

結核に対し医学は、栄養に最も重きを措いているが、此栄養学の誤りも亦甚だしいもので、それを詳しくかいてみるが、先ず第一に誤っている点は、栄養学に於ては食物のみを対象としていて、肝腎な人体の栄養機能の方を閑却している一事である。例えばビタミンに...
結核信仰療法

結核附随病

前項迄に結核の本格的症状に就て説明したが、それ以外結核に附物とされている症状等に就ても一々解説してみるが、大体として 不眠 肥らない 微熱 食欲不振 便秘 下痢 血沈 胸痛 息切れ 新薬等で之だけ知れば先ずいゝであろう。...
結核信仰療法

肺炎と肋膜炎

茲で結核に大関係ある肺炎に就いてかいてみるが、此病気は結核の原因と同様、感冒の際肺臓の内外に固めた多量の毒素に、猛烈な浄化作用が起るもので、つまり感冒の重いのと思えば間違いない。そうして症状は人も知る如く、最初高熱が出て全身的倦怠感、節々の...