岡田茂吉

信仰雑話

地球は呼吸する

凡ゆる生物は呼吸してゐるという事は誰も知ってゐるが、実は植物も鉱物も其の他万有は悉く呼吸してゐる。そうして地球も呼吸してゐると言ったら、一寸意外に思うかもしれないが、左に説く処によって成程と肯くであろう。抑々、地球は一年に一回呼吸する。息を...
信仰雑話

地震に就て

此の稿は昭和廿三年六月廿八日、福井市を中心として大地震があった直後、参考の為地震に就ての私の所説を書いたのである。抑々、神道の天地創造説によれば、宇宙太初(ウチュウノハジメ)は水蒸気のような水泡のような物質であったが、創造的活動が開始され...
信仰雑話

科学の力

現代人は如何なる問題と雖も、科学によって解決せられざるものはないように言い、科学は万能薬のように思われてゐるに対し私は質問したいのである。それは道徳は、芸術は、恋愛は、科学によって解決出来るだらうかという事である。今仮に科学によって道徳上の...
信仰雑話

主義というもの

世の中の種々の思想や運動の動機として、何々主義と名付けて目的を達成しようとする現実は、普(アマネ)く人の知る処である。然るに此の主義なるものは或る程度の成功はしても、究極に於て必ず失敗し、消滅してしまう事も、常に見る処である。之は如何なる訳...
信仰雑話

気候と天候

気候と天候に就て霊的解釈をしてみるが、科学的解釈に馴れた現代人には、私の説は首肯出来兼ねるかも知れない。然し乍ら之は神示によるもので、私としては確信を以て発表するのである。先づ一口に言えば、気候の変化も、天候の好し悪しも、人間が作るという事...
信仰雑話

運命と自由主義

宿命と運命に就てよく質ねられるから説明をする。先づ宿命とはその人に与えられた決定的のものであるから、聊かも換える事は出来ない。然るに運命は限定された或枠内の中は自由自在で、その人の努力次第で、枠内の最上位に迄は到達なし得ると共に、その反対で...
信仰雑話

下座の行

下座の行という詞(コトバ)は昔からあるが、之は人間処世上案外重要事である。しかも信仰者に於て殊に然りである。信仰団体などに、教義を宣伝する先生に、どうも下座の行が足りないように見える事が屡々ある。昔からの諺に「能ある鷹は爪隠す」とか、「稔...
信仰雑話

観音教団とは何乎

本教団は地上天国出現を目的とし、物質文化の進歩と相俟って宗教文化を創成普及せんとするものである。地上天国とは病貧争絶無の世界、全く人類理想の世界を言うにある事は、前項に詳説した通りである。彼の釈尊が唱えた五六七の世も、キリストが予言せし「天...
信仰雑話

地上天国

地上天国という言葉は、何たる美わしい響であろう。此言葉ほど光明と希望を与えるものはあるまい。然るに多くの者は、地上天国などという事は実現の可能性のない夢でしかないと想うであろうが、私は必ずその実現を確信、否実現に近づきつつある事を認識するの...
信仰雑話

宗教と分派

宗教には種々の派がある。例へばキリスト教に於てもカトリック、プロテスタント等を重なるものとし、新旧種々の派がある。仏教に於ても、日本だけでさへ真宗、浄土、天台、真言、禅、日蓮寺を重なるものとし、その一派が各派に分れてをり、現在五十八派に分れ...