第三節、人間は霊的実在

人間は霊と体とから構成されているということについて、また人間は小宇宙であるということについては既に述べた通りですが、大自然の中で霊気を吸収し、生かされている人間についてもう少し掘り下げてみましょう。『一体人間の霊なるものは、何であるかというと、科学的に言えば非常に密度が高く超稀薄なものであって、現在進歩した電子顕微鏡でも、到底見る事は出来ない程の超々極微粒子であるにも拘わらず、之こそ前記の如く人間の本体であるから、全く想像もつかない程の神秘幽幻なものである』          (結核信仰療法「黴菌の発生」より)と明主様はお説きになられました。

このように人間の本体について言及されておられますが、これに関連して人間と霊界との関係についてひもときますと、霊界は階層状になっており、それを明主様は霊層界と名づけていますが、その霊層界における幽魂の位置によって人間は幸福になったり不幸になったりしているのだと説かれました。

『神の意図によって断えず人間に命令を下しつつある。それは如何なる手段によるかというに、霊層界においては人間一人々々の種が存在する。この種を私は名づけて幽魂という。この幽魂に先ず命が下るのである。然るに幽魂は人間霊体の中府に在る現魂に向い霊線を通じて神の命を伝達するのである。しかしながら一般人間が神の命を直観し得ることは至難であって、ある程度浄化されたる霊体の保有者にして可能である』(天国の礎「霊層界」より)

『この意味において人間が真の幸福者たらんとするには、先ず霊層界における幽魂をして向上せしめなくてはならない。然らばその方法如何というに、それは霊体を浄める一事である』(天国の礎「霊層界」より)とおっしゃっています。

このように「日本医術・浄霊」は、人間の霊体の曇りの解消と同時に、人間の霊の霊である幽体の霊層界における向上にも関与し、結果的に人間の運命の好転をもたらすものなのです。