第二節、昼の世界と火素の増量

このように時の推移と共に大変な状況が生じてくるわけですが、ここで大切なことは、霊界が昼に向かうに従って、火素が増量してくるということです。この火素は霊界に充満している未だ発見されていない霊気をさしていますが、このことが「日本医術・浄霊」にとって非常に重要な意味を持っているのです。(尚、霊気については総論一第三章で触れることにします)その火素が増量することによってどのような影響が現れてくるのかということについては次のようにおっしゃっておられます。

『昼の世界に向うに従って、霊界に於ける火素は漸次増量する。何となれば火素放射の根源は太陽であるからである。そうして火素は治病に効果ある以外、今一つの重要事がある。それは霊界に於ける火素の増量は、人体の浄化作用をより促進せしむるという事である。即ち霊界の変化は直接霊体に影響する。火素の増量は霊体の曇りに対し、支援的役割ともいうべき浄化力強化となる事である。従而病気は発生し易くなると共に既存医療の固め療法の効果が薄弱となり終に不可能となる』
(神示の健康「夜昼転換」より)

医学の進歩にもかかわらず、各種の文明病や高血圧、内臓機能、神経系統等々、病気は依然として人類社会から追放されないばかりか、最近では、がんは言うまでもなく、世界的な恐怖となっているエイズをはじめ、医療で治しにくい病気や治らないものがどんどん氾濫しております。しかも、このことが人々に大きな恐怖を与えているのも確かな事実であります。

『全く夜の期間に於ける病気治療の方法としては、溶解よりも固める方が有利であった。それは毒素溶解に要するだけの火素が不足であったからである。従而次善的方法として固める方法を執るの止むを得なかったのである。それが終に人類社会に対し短命、病気、飢餓、戦争等の苦悩の原因となった事は実に悚るべき誤謬であった』
(神示の健康「夜昼転換」より)

『一面昼の世界が接近しつつあるといふ事は、勿論火素が増量する事であり、火素が増量するといふ事は、浄化力が旺盛になるといふ事であり、浄化力が旺盛になるといふ事は、人間霊体に於ける曇の溶解作用が強烈になる事であり、それは勿論肉体に反映し、病気発生の因となる事である。近来、日本に於て病気の激増せる事実は驚くべき程で、何人も見聞する処であらう』
(明日の医術第三篇「恐怖時代」より)

夜から昼へ霊界が転換する中で、大自然の法則そのものが発動していくわけです。火素が増量することによって浄化が厳しくなるということと、霊的光による浄霊の奇蹟が素晴らしくなるということとは、完全にひとつになっていきます。

この「日本医術・浄霊」の原理、原則を明確におさえておく必要があります。

そして一般に一番恐ろしいのは病気であり、単なる風邪や下痢、頭痛等に止まらず、二つも三つも病気が複合した形で現れたらどうなるでしょうか。そうした人間の浄化の行き着くところを踏まえて、「日本医術・浄霊」に込められた願い、真意を把握していくことが大事であります。