一 、 頭 の 部

 1、不眠症と時折の失神及び頭痛の中年男子
                 (御教え集八号 五四頁)
(御 伺)
 教師の次男(二十七年一月入信。三十三歳)二十六年十二月初め、自転車より落ち、左手頸を骨折し、医者にて石膏で固めたとたんに頭が変になり、物忘れをし、泣いたり、嘘を言ったり、夜は眠られず、二十七年一月初めより御浄霊を戴くようになりましてより、血痰、鼻血、血尿、血便が出、殆んど普通の状態になりましたが、時々失神したり、字が読めなくなり、頭が変になります。御浄霊致しますと直ぐ良くなります。頭を御浄霊致しますと骨折した手頸が痛くなり、震えます。十年前に満洲にて梅毒となり、サルバルサン二十本程、又三年前に神経衰弱でアマゾール八十本程注射しております。御浄霊は何処を致しましたら宜しゅう御座いましょうか。
(御垂示)
 これは大した事はないです。骨折でも、浄霊で治るのですがね。石膏というのは、動かないようにやったのですか、取ったのですか。
 「取っております」
 こう(震え)なるのですか。
 「さようで御座います」
 痛いとか、色々するのは薬毒です。この人は大分薬が入っているのです。痛くなったのは、これ(震え)からですか。
 「さようで御座います」
 最初医者にかかったのですね。手術はしてないでしょう。
 「致しておりません」
 石膏は医者がやったのですか。泥みたいな物で固めるのでしょう。
 「さようで御座います」
 頭に来て、それで頭が痛くなったのです。気長にやれば治ります。唯、サルバルサンの注射が二十本──これが大分頭に来ています。それから、梅毒ですが、梅毒位治り良いものはない。私は書こうと思っているが、梅毒が訳なく治ると言うと、これは良いと、不品行な事をするといけないから、それで私は書かないようにしている。あれは、非常に黴菌というのは弱いもので、浄霊すると直ぐ治ります。サルバルサンは恐ろしいです。これが頭に行ったのは中々治らない。併し近来、サルバルサンも、馬鹿に薄くしてやるから、昔ほどの害はない。

 2、脳腫で片眼失明の三歳の女児
                 (御教え集六号 六一頁)
(御 伺)
 私の弟(内臓外科医)の長女(三歳)何時とはなく、片方の眼のみにて物を見るようになり、医診の結果「脳膜神経膠腫」という奇病で、原因不明で、予防法、治療法は共になく、早くて半年、遅くても五カ年内に脳髄と肝臓を犯され、必ず一命を取られる恐ろしい病気で、この侭放って置けば、眼球突出し、臭気甚だしく、看護に堪えられぬとの事に、右眼は摘出手術、軽症の左眼はラジウムを挿入致しました。手術後は順調でありましたので退院し、自宅より毎日通院しレントゲン療法を施しております。至極元気で、さ程苦痛も訴えず、両眼帯の為手探りで遊んでおります。医者には絶対に治らないと見放されましたが、御浄霊の方法を御教えの程御願い申し上げます。
(御垂示)
 惜しいですね、これは治るんですがね。別に大した病気ではないのです──我々から言えばね。これは、眼の裏に膿が一杯溜るのです。目が飛出るというのは、押すのです。早くて半年──そんな事はありません。これは間違っています。目が悪くなって肝臓をどうするという事はありません。目は直接肝臓にどうという関係はありません。若しそんな事言うと、目の手術した人は皆肝臓が悪くなる筈です。
 放って置けば臭気甚だしく──これは上等です。膿が出るのですからね。右眼は手術したと言うのだからしようがないが、左眼にラジウムを挿入したというのは、困りますね。
 ラジウムは組織を破壊するのですからね。組織を殺すのです。こんな事してなければ訳なく治るのですが、ただ、問題はラジウムです。それからレントゲンは膿を固めるのです。この為に非常に長くはかかるでしょうが、治るには治ります。ただレントゲンが弱いとか、ラジウムが弱いとかすれば、それだけ早く治るでしょうが、実に困る事には、お医者の手をかけただけは遅いんです。けれども、ラジウム、レントゲンをかけ乍ら浄霊しては何にもならないから、それだけは止める事です。それで一週間か二週間位試してみて、それで膿が出て来ればしめたものです。膿が出て来れば溶けて来たのだから、請合って治ります。

 3、中耳炎後頭脳鈍感の少年
                 (地上天国八号 十六頁)
(御 伺)
 今年八歳の男子、二歳の時中耳炎を患い、七カ月程の医療も効果ないので、そのままにしておりましたが、四年前私が教修を受けまして以後浄霊をしておりますが、まだ膿が多く出て、耳も遠く、頭脳の働きが鈍いのです。何か霊的原因がありましょうか。
(御垂示)
 霊的ではなく毒が沢山あるからである。膿が出るのは多いに結構で、必ず治る。

 4、耳下の瘤が拳大になった男
                 (御教え集一号 四五頁)
(御 伺)
 昭和二十四年四月入信の男子。約十七年前より左耳下に小さな瘤が出来、それが次第々々に大きくなり、入信当時は五、六歳の子供の握り拳程になっておりました。処が御浄霊を約半年ばかり続けました頃より二、三カ月間に急に大きくなり、丁度左頬から耳の後にかけて拳を二つくっつけたようになりました。二十五年末より今迄骨のように固かった瘤も段々赤く腫れて参り、二十六年一月より排膿し始め、約半年余り排膿致しておりますが、一時少し小さくなったようでしたが、又大きくなって来たようです。二十六年一月頃より痛み出し、夜も充分寝られない日が時々御座います。現在排膿している個所も一部分軟かくなっていますが、赤く腫れている個所も先端より約半分位です。その個所には動脈が表面に出ています。二十六年一月排膿前激痛に堪え兼ね医師に相談致しました処、この瘤は動脈を取巻いて出来ている故、手術の方法がなく、又この侭なれば生命に迄及ぶと申したそうでございます。
 本人は若い時より余り大病もせず、従って薬剤も余り使用していない由。只十年程前神経痛にて約二年余り左腕に「やいと」を続けた事がございます。
 又御浄霊個所は現在患部並びに後頭部、延髄部等致しておりますが、それで宜しゅう御座いましょうか。謹んで御伺い申し上げます。
(御垂示)
 ははあ、これはね、薬毒です。薬毒は三十年でも五十年でも少しも変りませんからね。これはここ(頸部)に固って溶けて出るのです。別に難かしい点はないのです。あんまり圧迫や──熱が出て体が衰弱すると楽観出来ないが、衰弱さえしなければ、必ず治ります。それから御浄霊の個所は、ここ(頸部)から行きます。それから肩から行きます。ここ(頸部)と肩をやる。こっち(頸部)の方をやると、こっち(耳の後)の方が柔らかくなります。こっちから押されるから外に出る。これも気長にやれば治るはずです。併し、原因はやっぱり薬毒です。それから、兵隊に行った人で、よくこういう事がある。外地に行く場合、色んな注射をするからです。南洋に行った人は、こんなに(前頭部)腫れる事がある。顔が腫れ上ってしまうのです。こういうのは二、三日放って置くと穴があいて治ってしまう。そういうのは知っておくと良いです。

 5、目眩及び狭心症の中年婦人
                 (御教え集六号 七八頁)
(御 伺)
 三十八歳の女。昭和二十三年三月突然心臓の動悸が高く打ち、左半身が痺れ、舌がコワ張り、医診では神経衰弱が病原との事に、医師を変えて色々手当をしましたが、日々悪化するばかりで、医師は血の道からとも言い、病状は、頭が悪く、肩、胸、腰と、全身の筋肉がコワ張り、痺れを感じ、時々寒気が増し、又暑かったり致します。又、目を閉じますと引込まれる感がし、目を開きますと天井や建物が廻るように思われ、体の置場もなく困り居ります時、昭和二十五年八月知人の勧めで御浄霊を戴くようになり、夜も良く休めるようになり、同年十月入信させて戴きました。二十六年三月頃より耳が遠くなり、神経も手伝い、十一月頃より又元の病状のような苦痛を感じます。御浄霊個所を御垂示の程御願い申し上げます。
(御垂示)
 これは神経衰弱ではないです。神経衰弱で痺れるという事はありません。舌がコワ張るというのもありません。まるっきり出鱈目です。だから、本当言うとお医者さんに診せて“これは分らない”と言うなら、偉いですよ──その正直さにおいてね。大体医学で分る訳がないのです。血の道──女だからそう言うのでしょう。これは、後頭部から延髄にかけて固まりがあります。やはり、因は薬毒です。治ります。今に健康になります。だから、大体固まりです──後頭部から、この辺(延髄)のです。

 6、咽喉痛、喀痰多量、下痢数回の中年男子
                 (御教え集四号 八五頁)
(御 伺)
 昭和二十五年十一月入信。四十四歳の男子。
 病歴としては──
 一、十八歳の時、柔道にて右肺部乾性肋膜。
 二、二十三歳の時、中耳炎手術。
 三、二十四歳の時、蓄膿症手術。
 四、三十三歳の時、鼠蹊腺切開手術。
 五、三十九歳の時、右肺部湿性肋膜にて一カ年療養。
 六、四十二歳の時、右肺に空洞(直径三センチ)あるを以て、  病院にて加療。
 七、四十三歳の時、国鉄を休職、自宅にて療養。
 この間洋薬、漢方薬等相当に使用して居ります。特に、三十二歳に渡支以来帰国迄八年間正露丸を常用して居りました。四十二歳の時肺を患い、一年間毎月二回程気胸を致して居りました。二十五年九月初めより喀痰の量も多く、食事も進まなくなり、臥床する日の方が多くなりました。十月上旬より、浄化も強いので、御浄霊は二日置き位にさせて戴いております。特に咽喉部に痛みを感じ、食欲もなく体の衰弱が目に見えて参りました。現在食事はお粥一杯位、その他パン小量、水は欲しくても単独では飲めず、パンに浸してとる程度で御座います。下痢は小量ではございますが、一日四、五回程度で御座います。尚、両足及び左手の甲に少し浮腫を感じて居ります。
 長兄(六十歳)は屋根より落ち、屋根鋏にて咽喉をつき即死、四兄(三十五歳)五兄(四十二歳)共に肺結核にて死亡して居ります。
 薬毒も多く霊的にも深い因縁をもって居りますが、執着はなく、凡てはお任せ致して居りますが、御浄霊の上に特に注意すべき点を御教示賜わりたく御願い申し上げます。
(御垂示)
 随分この人は──まあ、併し医学を頼ったら、こういう事になるわけです。罪多き一家──ではない。薬多き一家だ。屋根鋏と言うのは──
 「大きな鋏で御座います」
 あれが、屋根鋏ですか。屋根を切る鋏かと・・。
 これは、霊的はありません。医療的です。湿性肋膜──これが相当固っています。まあ薬毒です。それで、只薬毒が浄化が強いからね。やっぱり、痰になって出たり、微熱も出るし、それで食欲不振なのです。痰に薬毒があるから、咽喉が荒れる。それで痛んで、あんまり食えない、衰弱する──衰弱さえ旨く堪えられれば、これは治るに決ってますが、だからこう言うのは難かしいのです。浄霊すると、益々浄化しますしね。そうかと言って、打擲らかして置くと、色々苦痛があるからね。これは、臨機応変にやる。一番肝腎な事は、急所を見附けてやる。一番痛むなり──苦痛ですね。これは一、二、三、四、と急所がありますから、一の急所を発見してやる。それから二の急所をやる。こういうふうに、順序良くやると旨くいきます。それを、一をやらずに二、三をやるから、馬鹿に苦しくなる。
 ここ(頸部淋巴腺)をやってますか。ここに熱があるでしょう。これが溶けて咽喉にいくのです。どっちかに固まりがあって、熱があるのです。

 7、喉頭結核、右肺癒着と言われた人
                 (御教え集四号 九四頁)
(御 伺)
 二十七歳の男、二十四年の暮より、急に声がかれ、食物が通らなくなり、医診では喉頭結核と言われ、それ迄胸は何の自覚症状もなかったのですが、レントゲンの結果両肺が相当に進んでいるとの事で、医療を加えておりましたが、余り良くないので、二十五年九月より二十六年四月迄約七カ月入院致し、ストレプトマイシン五十本、他にティビオン六カ月服用致しましたが、右肺が癒着しているから肋骨五本切らなくてはいけないと言われ、手術が厭で退院致し、専ら食餌療法を行って居ります。自分では今の処何の苦痛もなく、少し位の仕事が出来ますが、血沈も多くレントゲンも完全でないので、勤める事も出来ませんので、御浄霊で治したいと申して居ります。ティビオンが大変腎臓を侵すとの事で御座いますが、これを浄霊させて戴いて宜しいもので御座いましょうか。
(御垂示)
 浄霊させて戴いて宜しいでしょうか──と言うのは変ですね。だって浄霊しなかったら絶対に治りませんよ。他に治す方法はないのですからね。させて戴いて──良いも悪いもない、治りたければ、すれば良い。あの世に往きたければ、止す、と。この人は大した事はないです。
 只、薬毒です。薬毒を入れなかったら簡単に治るものです。浄霊すると薬毒の浄化作用が起りますから、それを、予め承知してやれば良いのです。それに未だ体が衰弱してないから、体を掃除する間は大した事はないから、普通の浄霊で良いわけです。