いふまでもなく此治療は、霊的治療といふもので、之だけを知っておくとよろしい。人間は霊と体で出来てゐる。霊といふものは人間の形をしてゐる故に、指なら指一本でも霊はある。死ぬと霊界といふ別の世界に行く事になる。生きてると肉体は現界にゐるが霊は霊界にゐる。煙草吸ってると、肉体は娑婆にゐて煙草を吸ってるが、霊界では霊界の煙草の霊を吸ってる事になる。
死ぬといふ事は霊が体をすてて霊界へ行く事である。肉体がなくなれば霊体はそのまま霊界へ行く事となる。その原理から考へると此治療の事は判る。
万物一切は霊が主で体が従であり、目に見えぬものが指図をし、目にみえるものが動かされてる。目に見えぬものとは、世界や国家は神や仏が動かしてる。
今日はすべて科学で成立ってる文明で、目に見えるものだけを元としてゐる。もし科学で発見されたものだけとすれば……。
科学が段々新しいものを発見する事は、判らぬものが未だ沢山あるといふ事である。そういふ訳で、霊が主で体が従である故に、霊さへ治せば体は治ってしもふ。私は霊的研究をして、それを土台としたから霊を治す事を知った。
霊を治すのはどういふ訳かといふと、元来病気は毒素が溜っておこるものであって、毒素、凡ゆる一切のものは固まる性質のものでひとり人間の毒素のみではない。土が固まって石になり、石が固まって金属になる。学問では地球から吹き出たといふが、そんな事はない。鉱物が固まれば必ず金属になる。
或程度固まるとそれは人間の新陳代謝に支障を来す。そこで或程度固まると溶かして出そうとする働きが起る。之を称して病気といふ。
熱、痛み、咳など出ると苦痛だから、それを逃れんとする。苦痛によって免れると思へばいいが、それをわるいと思ひ間違へて来た。之が病気多生の原因である。このままにしておくと生命が危いといふので、氷で冷したり毒をのんだりした。それで浄化停止される。苦痛は緩和される。
その間違ひを知らせなくてはならぬ。私は文章で知らせようとして問題になった。故に口で喋ったって判らすより方法はない。此原理が判れば、病気は恐くない所か有難いものである。故に風邪は神の恩恵だといってゐる。此恩恵を少しでもいただかなくてはならぬ。
霊体の曇ってる所は血が濁ってるとか固りがある。一部の曇ではなく全体が曇ってる。全体の曇とは全体の血が濁ってる事である。始終浄化され、毒は一所へ固められる。それが病気である。
注射でも身体中へ廻る。故に身体中廻すと浄化力が弱る。それでチフスなどに罹らぬ。それでチフスは逃れるが、今度は赤痢などになる。だから、赤痢の次にはチフスが毎年交代に流行るのである。丁度窃盗を防いで強盗を入れるやうなものである。 一旦身体へ廻った毒が身体中のどこかへ、使ふ所へ集る。女中などはよく手へくる、手を使はぬ者は足へくる。
今の人は十人中七、八人は足が痛い。人間は足を動かすからである。又、今はホルモンの注射がはやってるので、足の痛む人が多い。 薬などは、霊体中には黒くなってる。毒素は霊的にいふと黒いもの-くもりである。この曇をとるのは光である。人間の霊は光を持ってゐて、この事を霊衣といふ、薄い光が発光してゐる。
霊体の中へ光を入れると光が身体中へまわって甦る。それ以外助かる道はない。極健康の人とか、心の良い人ほど光が強い、厚くなる。
私は観音様から光をいただいており、その光の伝達者である。観音様は光の仏様だから光明如来といふ。
お守には光が滲み込んでる、それが手を通して出る。すぐに通ずる人と時間をおいて通ずる人がある。
此治療は話しながらやってはいけない、按摩の如く体的療法になる。話すると霊は入ってゐない、話さぬ事を原則としなくてはならぬ。必要以外の話は治療がすんでからすべきである。話し乍らするのは一つの按摩になるので治り方がズッと違ふ。 治療の前に、「此中清まれ」とかく、字はよほど働くので、字で治す人あり、又、何度も字をかくうちに治る事がある。本当はわるい所へ字をかくのだが、時間がかかるからよろしい。
肩をさはって熱のある人は、必ず顳 (コメカミ)に熱あり、此熱は意味があって、コメカミに熱があると頭が重いとか、痛む。子供など癇癪もちである。治療すると性質もかわる。考へがまとまらぬ、こゝは毒がたまり易い。
後頭部は頭部一切の機関を司り、考へるのは前頭部。
神経衰弱は脳貧血(頸のまわりに毒が溜り血管を圧迫する)首筋、頸腺横に塊あり。気ふさぎ、ひどいのは厭世的になる、ヤケクソになり自殺などする。
頭痛-脳貧血によるもの、頭に直接に溜れるあり(頭をおして痛む個所あり) 一番多いのは脳溢血(横から後の方へかけた間あたりへ溜る)
脳溢血にならず中風になる人は軽い。之は脳へ行かず、体のよはい人-治りいい。脳膜炎は(膿)脳溢血(毒血)とまちがえらる。
医者でよくいふ結核性脳膜炎は、延髄より小脳へ入ってゆく、小脳へ入らず上の方を廻るのもあり。
脳溢血は横から、膜炎は後から(後が張ってる)不眠症-脳溢血と同しような所。 脳膜炎などの毒は脊髄の附近(多く両側)の毒が段々昇る、頭へ入って前頭へくるのが脳膜炎、小脳が嗜眠性、後頭部へ溜るのが脊髄膜炎、その少し下へ溜るのを脊髄癆などといふ。
脳閉塞-昔は卒中とか卒倒とかいった。首や肩が凝って極度に達する時、その圧迫により血管が切れる、そうして死ぬ。之は猛烈に肩の張ってる人にある。
目は頭の毒素の集注-治療は奥の方をしなくてはならぬ。
蓄膿より肥厚性鼻炎、蓄膿がもっと固まると鼻茸になる、鼻柱に溜るものあり、すると鼻孔が小さくなる。口から呼吸するようになる。
煙草を吸ふと鼻を刺戟し、前頭の働きがよくなる。肥厚性鼻炎は鼻の毒素が強い為、粘膜を刺戟して脹れたり乾いたりする。
口唇の二重のようになったり、口唇痺れ、変色してゐるのは吸入薬の中毒、口、舌があれるのは、いづれも薬毒。
顎と頬に癌生ずるあり。
慢性中耳-耳垂-無痛-(耳裏治療)
風邪-(耳下腺、淋巴腺、左右何れか、肩の事もあり)
声帯の回転-西洋人はおそく、日本人は細く多い。運転のおそいのは声が荒い、細いと高い声になる
バセドー氏病-この辺は目と関係あり、この辺を治療して目のよくなる事あり。バセドー氏病に似て声帯の下の方脹れる事あり-為に呼吸困難となる。
手上らぬ-腕の付根、痛い所をする。患者治療は、右を頭に横臥さすのが本当である。肋膜の残れるあり、息切れする
息切れ-肺の外部か内部に圧迫するものあり。内部の時は痰があり、喉の付根で音してヒュウヒュウいふ。肺の容積減ってる時、どこかに熱あり、そこに痰がある肋間神経は背部は稀で、胸に多い。この咳はつよい、-肋膜を通して肺へ行く為である。爆発的に強くする-よく喘息にされる。レントゲン十回以上かけたのは容易に治らぬ。肺炎は背部の場合もよくある。
肺炎-肩の場合あり。
咳
肋間神経
横隔膜
臍のまわり(喘息)
股より陰部の毛の際(恥骨)
腎臓部
幽門狭窄(おうと)(臍のまわりの毒の場合あり。)肝臓圧迫されると胃の働き弱る。
痩せた人は臍に塊あり-食欲なくなる。
胃下垂-毒素に胃圧迫され平らになる。
アトニーとは、胃酸過多の事。癌は心窩部より臍のまわりに出来る。
慢性下痢-臍の辺の毒が少しづつ溶けて出る。腹部に熱い所があれば下痢続く。
便秘-臍から下の塊、直腸の圧迫。毒の為腸の蠕動妨げらるる場合。
癌の人は必ずヌラを出す。
寝小便-陰茎の付根(右多し)、(括約筋)縮ってる。
腰痛は腎臓、腰は熱をもつと重い。注射の毒もよく溜る。
脚気は脚の内側が痺れる。
足の吊り-両横筋、裏側。
麻疹の熱-不明の熱三、四日続く、治療してもさめぬ、疹生ず(治療二度位)。 小児麻痺は霊が全身を支配し、癲癇は一部を支配する。
脚気は白米中毒故小僧等に多い。おかずを沢山くふとか、蕎麦などくふといい。