よく腹に虫が涌く病気があるが、サナダ虫、蛔虫、十二指腸虫、蟯虫等、いろいろあって、特に子供に多いのである。此原因は、虫が涌く程腹の中が汚いといふ證拠であって、清潔な所には決して虫などは涌かないのである。之は腹の中ばかりではない。吾々が目撃する現象界のそれと同じ事である。腹の中が汚いといふ事は、その霊体が曇ってゐるからである。
故に、之を治癒しやふとする場合、先づ其霊体を浄めなければ根本的ではないのである。よくセメンを服むとかマクニンを服むとかするが、それは一時的であって、時が経れば元の通りになるのである。霊体がそのままである以上、致方がないのである。どうしても、霊体から浄めてかからなければ根本的に治る訳がないのであるから、本療法によるより他に根本的治癒の方法はない訳である。
(昭和十一年)