再びB・C・G問題について

目下各方面から喧しく言われているBCG問題に対し、去る十一月十九日発行の、時事新報紙上に左記の如き記事が載っていた。夫は読めば判るが、或農村でBCG接種による恐るべき被害に凝りて、接種を止めて欲しいという訴えであるが、此様な例は時々聞くのである。処が最近の医学界の傾向は、どうやら無害として引続き施行するを可とする意見に傾いた様だが、吾々からみれば実に不可解と思うのである。というのは彼等は有害な報告があっても目を蔽うて、見ないようにしているかとさえ思えるからである。そうして同薬が効果ありとする理由といえば、接種を行った地域は行わない処よりも、発病率が非常に少ないという統計からである。

処が医学は此表面に現われただけの事実を見て決めて了う処に誤りがあるので、勿論医学では根本が解っていないから仕方がないが、吾々にはよく判っているから茲にかいてみるが、いつもいう通り結核発病とは浄化発生であるから、之によって根本的に治るので結構であるのを、医学は逆に解し、其浄化を停めようとしてBCGを使うのであるから、発病者が減るのは当然である。併し一時抑えである以上、一旦は減っても年々継続するに於ては、自然抗毒作用が発生し、漸次効果が薄れてゆき、而もBCGの薬毒の浄化も加わるから何れは非常に悪質な、結核患者激増時代が来るのは、火を睹るよりも瞭かである。としたら之を考えただけでも、肌に粟を生ずるであろう。嗚呼医学の盲点や実に救うべからざるものがある。

BCGの注射異変(秋田県 Y・R 勤労者)

BCGの注射が問題化しているようだが、私共の地方、秋田県由利郡松ケ崎村付近ではBCGときくと、命取りよりひどいように恐れている。昭和二三年の七月二八日に村の松ケ崎と神沢の両村で、三―一〇歳の三六名に、ジフテリアの予防注射を行った処、注射した後に数日を経て物凄いような吹出物が現われて来た。それがこわれると天然痘のような症状化し、県衛生部や県立病院で調査すると、注射液の中にはBCGの混っている事が判明したが、どうして混ったのか当の医師も調査に協力したが、原因は不明のまま現在に至っている。同時に児童たちはBCG潰瘍患者という病名で、苦痛と闘う日々を送っている。

不測の受難者たる幼児たちの中で、注射量の多かったものは、腕に六、七箇所も手術を要するような重症患者となった。其多くは女の子で、親達は傷一箇所当り二万円の弁償を県に要求すると、県は患者を国立療養所や県立病院に収容、施術する事の話合いで落着したが、潰瘍は後から後からと出て見るも無惨である。

事件が発生してから既に四年である。可哀相な幼児も、今では小学校に通っているが、普通の学童に比べると、身長三―四糎、体重も三―四キロは少ない発育振りである。BCGの注射とは、斯ういう悲惨な結果をも生む事があるものだろうか……、ではない、現実にある。

(栄光百三十五号 昭和二十六年十二月十九日)