病気と霊 八、聾耳及び便秘とヂフテリヤ

聾耳の原因は、霊的と体的とあるが、先づ霊的に就て説いてみよう。霊的に於ては、木龍の憑依である。曩に説いた如く、木龍とは、樹木の憑依霊であってそれが伐り倒された場合、その当事者の子孫に憑依するのである。此原因に因る聾耳は、最も治癒に困難である。聾といふ文字は、龍の耳とあるが、斯ういふ事は、古代人は知ってゐたと思ふのである。

次に、嬰児が生れるや、最初から便秘の場合がある。嬰児であり乍ら、三日に一回、五日に一回といふやうな訳であるが、之は如何なる原因かといふと、前世に於て、便秘症のまま死亡し、それが再生した為である。故に斯ういふ嬰児の顔は赤児らしくなく、中年以上、老人のやうであるからよく判るのである。従而放任しておけば、普通一二ケ月後にして必ず通常児と同様に便通があるやうになるから心配の必要はないのである。勿論普通便があるやうになる頃は、面貌も赤児らしくなるものである。右によってみても、人間が再生する事は争へない事実である。又嬰児の顔貌をみる時、老人の如きものもよくあるが、之等によってみても再生といふ事が判るのである。

次にヂフテリヤは、多く猫の死霊が憑依するのである。それは其際、幼児の泣声を聞けば猫に髣髴たる事がある。其際、鼻に向って霊射する時、猫の如き嚔(クサメ)を頻繁にするものである。

(明日の医術 第三篇 昭和十八年十月二十三日)