小児の肺炎は、百日咳を固めた結果と、麻疹の場合と、肺臓の周囲又は其一部に集溜せる毒素の猛烈な浄化作用とである。特に小児に於ては呼吸逼迫(ヒッパク)、喘音、不快感等が著るしいので、近親者は恐怖し、痛心するのである。然し、医療に於ては、凡ゆる浄化作用停止方法を行ふから、不良の結果が多いのである。寧ろ放任しておいた方が、治癒率は多いであらう。本療法によれば、一週間とはかからないで、完全に治癒するのである。そうして此病気は、痰の排除されただけは軽快するのであるから、痰の排除を促進する療法であれば必ず治癒するのである。
(明日の医術 第二篇 昭和十七年九月二十八日)