二一、小児病 麻疹

此病気は、他に異常がないのに、数日間発熱が持続して、それから発(オコ)るのが普通である。之は生理的浄化作用であるから、放任しておいても大抵は治るのであって一時に発疹する程いいのである。此際外出したり、風にあてたりすると、発疹を妨げるから良くないので注意すべきである。そうして麻疹そのものは危険がないが、斃れるとすれば余病即ち肺炎によってである。其他の余病としては中耳炎、血膜炎等である。然し、之等も放任しておけば殆んど治癒するのである。之も、本治療によれば、一回の施術によって全身的に発疹し、二三日で全治し、余病など決して発らないのである。

(明日の医術 第二篇 昭和十七年九月二十八日)