五 近代科学者は万物の奥に法則と調和のあることを発見した

近代科学者は、 物から分子へ、 分子から原子へ、 と分析を重ね、 原子から遂に電子を発見したのでありますが、 この電子の動きかたや結合のありさまを調べてそこに一定の法則があり、 調和の厳存することを認めたのであります。此の説明は専門的に渉りますので省略いたしますが、近頃原子に関する書物が沢山出版されておりますから、それらの著書について研究すれば分ります。

これについて湯川博士は次の如く言っています。「現実はその根底において、常に法則にしたがって動いている。……達人のみがそれを洞察する」また同博士は「現実はその根底に於て常に調和している。……詩人のみがこれを発見する」とも言い、 尚言葉をつづけて 「われわれ凡人は、 どうしても現実にとらわれすぎる傾向がある。 そして現実のように豹変し、現実のように不安になる。そして現実の背後に、より広大な、真美の世界がよこたわっている事に気づかない」とも言っておるのであります。

また相対性原理を説かれた有名な、原子科学界の王者、アインシュタイン博士も其著『物理学の進化』の中で、「私達の理論的の構成によって、 此の実在を把握することが可能であるという信念がなくては、 又私達の世界が内的調和を保っておるという信念をかいては、科学はまるであり得ないでしょう」と述べて、此の世界の奥-万物の根底―に、 実在と調和の法則が存在することを信じておるのであります。 そして同博士はこの法則を 「世界の内面的調和の法則」と呼んでおります。

一六世紀の頃ジョルダノ・ブルーノが、モナド(元子)を説明して、次の如く言っています。「元子の各々は、それ自身の内部に全体を包蔵し、特異の方法で全宇宙に各自の役割を持っており、そうして、それ自身の生命の発展を通して、宇宙の完成に貢献する」

以上の諸説を咀嚼すれば、創造主宰の大神を信じ給うわが教祖が、「真善美の大調和は神の御経綸である」と仰せられることの、如何に卓越せる御高見であるかが自ら明瞭になるのであります。

(世界救世教教義解説 昭和二十六年六月一日)