地上天国第24号  妙智之光  講話集

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】或信者の家庭にて祖父が「現在の墓地は盆地にて気に入らぬから、自家所有の高地に新らしく墓地を作り、祖先の墓地も移転して、私の死後も新墓地に埋葬してくれ。之が私の遺言だ」と常々言つて居りますが、墓地の移転は出来得るもので御座居ましようか。出来得るとしたら如何が致したら宜敷うございましようか。又甲村より乙村に転居して永住する場合、墓地の移転は出来るものでしようか。御教示の程御願い申上げます。

【御垂示】移転は出来ない事はないが、余程理由がなくては祖霊が承知しない。例えば遠方で墓詣りが出来ないからだとか、市街地などで撤去を命ぜられた場合とかの事情があれば差支えないが、貴方のも場所がよくなるのだから、祖霊も納得するだろうと思うから、先づ光明如来様に御願いしてから、祖霊によく理由を話して承知を願えばいいのである。手続は祝詞を奏上してから、右の如くにして丁寧に御移しすればよろしい。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】今から十五、六年前に分家した亡父が、墓地を求め先祖代々之墓を建てましたが、猫足で御座います。猫足はいけないもので御座いましようか。又墓石が重いという感じが致しますが、墓石は小さいのに直した方が宜敷いもので御座いましようか、又石の色も白色の方が宜敷いもので御座いましようか。

右御伺申上げます。

【御垂示】右のようで差支えない。只墓石は成可白い方がよいのである。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】私は本年二月八日に妻と共に入信させて頂きましたが大正七年に大本教に入り御神体を受け、古い祖霊より父母まで大本教式に御祀り致しました。大正十一年からは大本教には関係せず、務めの余暇に専ら心霊科学の研究を致してまいりました。現在神床には大本教本部で御受けした御神体と共に、大神宮様、多度神社、産土様の大麻とを神明造りの神殿に御祀りしてあります。今回光明如来様を奉斎させて頂きたいと思いますが、右両祭壇並に御神体は如何やうに致しましたら宜しいで御座いましようか。謹んで御伺申上げます。

【御垂示】之は教師に教えてある筈だから、詳しくは教師に訊きなさい。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】昭和廿三年三月に入信、廿四年八月に光明如来様、廿五年三月には大光明如来様を御奉斎された信者さんですが、廿六年三月に床の間に雨漏りが致し、恐れ多くも御神体の左肩にしみがつきました。謹しみて御詫び申上げます。之は何かの御知らせでございましようか。又如何に取扱わして頂いたら宜敷うございましようか。御教示御願い申上げます。

【御垂示】無論、訳があるから、よく考えてみれば判る筈である。文字が汚れていないで、紙だけなら経師屋に洗つて貰えばよいが、文字が酷く汚れていれば新しいのと取替える方がよい。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】当地方では機帆船を新造に際し、敷を据えれば従来は、八幡宮の神官に祓浄をして貰つて居ましたが、本教の話を致しました処、その祓浄を友人から私に依頼して来ました。本教に於ては此場合は如何様な方法で祓浄めを致せば宜敷いのでしようか。御教示下さいませ。

【御垂示】只天津祝詞を奏上すればよろしい。すべて船の場合は船長が信者となり、お守を掛けていれば、それでよいのである。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】救世教の新規構は、経緯結び、融合した理想の型でありましようか。

【御垂示】勿論である。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】ヨハネの日本的御神名、又天国建設の為に御主宰の御神業は如何なる種類のものでございましようか。

【御垂示】ヨハネの日本的御神名はない。強いて言えば、報身の彌勒のお働きであるから、キリストの師であつて又キリストに仕えるお役目でもある。と言うと人間的常識では判らないが、恰度釈尊にたとえればよく判る。釈尊は観音様を生んだから親であるが、今は観音様を助けて低位に甘んじているのと同じである。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】霊的曇りが濃度化すると植物性微粒子が発生する。と御教えいただきましたが、植物性とは如何なる状態で御座いましようか。御伺申上げます。

【御垂示】之は文字通り解釈すれば判る筈である。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】額の中央、左の目尻、右眉毛、左小鼻側、口左下部等顔の目の上、目の下や口等に出来ている黒子(ホクロ)がありますが如何なるものでしようか。又取つても良いものでしようか。御伺申上げます。

【御垂示】右の黒子の位置は左程悪いのはないから、そのままでよろしい、特に口左下部は最もよいから、大切にしておくべきだ。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】私は或婦人を御浄霊して居りますが、死一歩手前を御守護によつて御救い頂きましたが、主人は無能力で働く事が大嫌いで、本人主人共御教修は頂きましたが、感謝の念が薄い様で約一年余の間、御礼は全然致しません。

右の様な場合御礼を頂かないで御浄霊をしても、神様から御許し頂けるので御座いましようか。それ共一時本人が眼醒める迄放任していた方が宜敷いでしようか。

【御垂示】放任した方がよろしい。そんな恩知らずの面倒をみるのは、神様に勿体ないのである。時期が来て、本人が心から目醒め、御縋りしてくれば、神様にお詫びして、御救いを願えばよいのである。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】そそつかしい慌て者の性質と、気の小さい性質はどういうわけでございましようか。又御浄霊で治りましようか。治りますならば何処を御浄霊いたしましたら宜敷うございましようか。御伺申上げます。

【御垂示】御浄霊でも効果はあるが、それよりも御神書を全部読めば、尚御蔭がある。それによつて御神意が本当に解れば、右のような癖は、必ず治る。

………………………………………………………………

昭和二十六年五月二十五日

【お伺】御浄霊の際は手の力を出来るだけ抜く様に御教えを頂きましたが、同様に御光が目的個所へ浸透する様に念ずる人間念力も、出来るだけ放下すべきで御座いましようか、其方便として、側見をしたり、他の考え事をしてもよいと云う事になりますと思いますが、如何でございましようか。又御光は直線に進むものでございましようか。直線に進むと致しましたら、掌の面を浄霊個所に対し、其様に合せなければなりませんと思われますが、如何でございましようか。御伺申上げます。

【御垂示】手の力を出来るだけ抜く事と、患部に奥深く滲透するようにする。此矛盾のような方法であるから、熟練が肝腎である。次に霊射は勿論直線である。アインシユタインの説のような光線屈曲はないのである。

(地天二十四号  昭和二十六年五月二十五日)