昭和二十六年二月二十五日
【お伺】独裁専制政治は優れた人の頭脳による政治が出来るという長所がありますが、一面独善横暴という弊害を伴うを免れず、又多数決による民主政治は衆愚政治に陥る傾向をどうする事も出来ません。そして此独裁政治と、民主政治の矛盾相剋の悩みや弊害は、国家の政治の上にも、色々の団体政治の上にも遺憾なく露呈して居ります。とすれば、これからの政治は、どうしても神主政治とも云うべき、神様の御意思を御受けして行う政治になつて行く外ないと思われます。そうすれば、各政党とも掛引と議論に終始し、議員の頭数によつて決定した事が、果して正しい事であるかどうかも判らない、という様な心配もなくなり、政党や国会議事堂の様なものは必要がなくなると思われますが、如何で御座いましようか、御伺い申上げます。
【御垂示】右は少し極端な考え方である。英雄政治は専制政治になるから、無論いけない。やはり今の処、アメリカ式民主政治がいいのである。帰する処、人民が幸福になる政治がいいのだから、それには専制政治より、民主政治の方がそれに叶う訳である。
神様の政治というものはない。人民が神様を信じ、正しい信仰者になれば、今日より一層優れた民主政治になるのは勿論である。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】生産と創造に関する以外の商業の様な業務は、主として営利を目的とする営業である為、社会に対する利益よりも弊害の方が多い様であり、又生産創造に関する業務程の創意工夫を要しませんから、国営か公営が望ましく、又土地には限りがありますから、土地、本来の目的に最大限に利用する為、私有でない方が望ましいと思いますが如何で御座いましようか。
【御垂示】此考え方は社会主義的であつて、本当ではない。之は競争がないから進歩は遅れ、国は衰える。英国などはいい見本である。而も人民の自由が拘束される憾みがあるから、世の中が無味乾燥になると共に、不公平でもある。何となれば、働く者と、怠ける者との結果に差別が余りなくなるからである。斯ういう考え方は過渡期の時代であつて、何れ私はもつと進歩した経済機構を発表するつもりである。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】所謂インフレは財界の浄化作用と思いますから、物価は例え天文学的数字に上り、社会は混乱しようとも一時の事であつて、之を抑圧するデフレ政策を執る事は間違ではないかと思います。我国はインフレを経済界の疾患として恐れ、デフレ政策という浄化停止策を執つている為彼の物価が天文学的数字に上つた第一次大戦後のドイツに於てさえ見られなかつた様な、言語に絶する家庭惨劇や、社会悲劇、或は道徳に対する昏迷、道徳法律の破壊という様な色々の弊害が益々ひどくなつている様に思われますが、如何で御座いましようか。
【御垂示】勿論、之は間接的一種の浄化作用ではある。人間が戦争などという間違つた事をするから、その報いである。只インフレにも色々ある。日本などは先頃の戦争の時起つたインフレと、之から起るであろうインフレとは根本的に異う。前者は戦争の消費で物が不足したからであり、言わば不景気インフレであり、後者は世界的戦争準備の為、物の需要が増えるので、儲かるから景気のいいインフレである。此事に就ては何れ栄光紙上で教えるつもりである。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】言霊学上母音と子音、濁音及び半濁音の働きの強弱に就て。
【御垂示】之だけを説明しても仕方がない。言霊学は七十五声全部を説明しなければならぬ。私はそれをかこうとするが、まだ時期が来ないので、それを待つているのである。というのは、言霊が本当に判ると、色々な神秘が判るので、経綸上支障があるからである。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】色々と御教え戴きまして、現象の背後にある御神意を、少しづつ理解させて戴ける様にならせて戴きました。
これは宗教的な物の見方とも思われますが、信仰によつて一つの人生哲学を学ばせて頂いて居るとも思われますし、又哲学よりも、宗教の方が本質的なものであると御教え戴いても居ります。現在の私達の立場はその意味に於て、宗教以前の段階にあるものと理解させて頂いて、宜しいもので御座いましようか、真の意味の宗教は、もつと身魂が磨けてから御教戴くものなのでは御座いませんでしようか。御伺い申上げます。
【御垂示】此質問の最後にチト変な所があるが、推察して答える。兎に角、今日迄の宗教ではないよりは結構だが、此世を天国化する力はなかつた。之は事実がよく示している。処が本教は、実をいうと宗教以上のもので、尚未だ曾てなかつたのである。愈々時期到来して、神様は私をして地上天国の基礎を造らしむべき大任を、負はせ給うたのである。
何よりも御神書を出来る丈読む事だ。それでよく判る筈である。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】光明如来様を奉斎させて戴きましたが、家は床の間がなく、二世帯同居の為狭いのですが、障子の処へ板を張り仮床を造つて祭らせて戴こうと思いますが、どの方角に向けて御祭りしたら宜敷いでしようか。御伺い致します。
【御垂示】方角は東西南北何れでもよろしいが、位置はその部屋の一番上座に当る所がよろしい。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】先日御神殿を掃除する際大黒様の槌の柄が折れました。此大黒様は、数十年前からあつたものですが、剣を持つて居られたのを私が、槌を作つて取付けたのです。又、これと前後して、同じ室内に掲げてある渋井総斎先生の写られた御写真(昨年五六七大祭のときのもの)の中味だけが二十度位傾きました。何かの御知らせでございましようか。
【御垂示】大黒様の方は前のままがよろしいのである。その訳は彫刻した人の霊が入つていたのを、余計な事をしたので、霊が抜けて了つたので、要するに傷物になつた訳であるから、大黒様の霊はお移りにならないのです。その戒めの為祖霊が折つたのであるから、大黒様は新しく変えなければいけない。
又写真に就ては、私の写つていない写真は、絶対掲げてはいけない事になつているから之も祖霊の戒告である。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】朝夕御神前に礼拝の節大黒様に対しては、別に改めて礼拝せずとも、会釈の程度でよろしいもので御座いましようか。
何か大黒天神護り給へ幸へ給へとお唱え申し上げたく、又我が家の姓名を付けて○○大黒天神と申し上げたい様な気が致します。また御饌供は月並祭の時だけでよろしう御座いましようか御伺い申上げます。
【御垂示】御饌供は勿論、月並祭の時だけでよろしい。平常は御辞儀する程度でよろしい。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】死後霊界に於ては正霊、副霊の関係は如何様になつて居るもので御座いましようか。御伺い致します。
【御垂示】普通は副霊が先に離れ、暫くして正霊が離れるものであるが、只困るのは副霊で執着の強いのは、霊界に往つても仲々離れない。永い間憑いていて、怨恨を晴らそうとしたり、悪の行為をする。そこで間違いない様正守護神も守護しているが、副霊の強い奴になると、正守護神の負ける場合も往々あるので、それが子孫の種々の災となるのである。
之を解決するには、本教の信仰による力より外にはないのである。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】人間臨終の時は正霊、副霊はどちらが先に離脱するものでしようか。又は一緒に離脱するので御座居ましようか。
【御垂示】前項を参照の事。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】人の死後、霊は四十九日間は霊界へ行けないという霊界の法則が御座居ますが、霊界の変移激しき今日、右の法則も変るもので御座いましようか。若し変るとすれば、如何様に変るもので御座いましようか、御伺い申上げます。
【御垂示】之はまだ変つていないのである。恐らく永久に変らないと思う。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】五年前親の云う侭結婚(養子縁組)致しましたが、結婚生活旬日にして夫が発病、結核療養の為実家に帰り、続いて私が湿性肋膜になりました。そんな事より両家の感情が縺れ、離婚話も出たまま今日に及んでをります。幸い私は御導きにより御救いを戴きましたが、無神論者の夫は未だに療養生活を続けて居ります。父は無信仰者でこの御道に大反対で御座居ます。夫の家も私の方も分家で同じ花菱の家紋で番地迄四三○番と同じです。それに見合の日の朝病弱であつた私の本家の祖母が死亡し、私は顔半面に腫物が出来、見合いいがすむと急に治りました。又私の最初の喀血は本家の法要の日であつた事なども、何か関りがある様で霊術者の話では前世の仇き同志の間柄であるとの事です。
私は夫を愛情のないままに飽く迄待つ可きなのでしようか。父は離婚を勧めますが、夫が承知しないのです。明主様が申される時の来る迄、御道の為にもならぬままに、じつとして居て良いものでしようか。私のとるべき道及び、夫の家にまつわる因縁等を御教示下さいませ。
【御垂示】色々複雑な霊的因縁があるが、そういう事は、忘れるようにして考えない方がよい。只神様にお任せすると共によく貴女の希望を神様に心でお願いすると共に、出来る丈支部か分所へお参りして、光明如来様にお願いするのがよいのである。そうして反対者がある場合、御神書又は新聞、雑誌等を読んで貰うようにするのが一番よいのである。併し之も無理ではいけない。よいチヤンスを狙つてそうすればよい。
右のようにすれば、必ず神様が貴女の希望の通りに取計つてくれるから心配の要はない。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】私は先回屏風観音様をお斎りした場合、阿彌陀様を如何処理させて頂くかについて御伺い致しましたが、其の阿彌陀様は金仏であります。御仏壇は小さくて、中に入る余地がありません。如何いたしたら宜敷いでしようか。
【御垂示】阿彌陀様御像は御掛軸より、向つて右の方へ安置すればよろしい。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】私の養祖母(イキ)は本年七十三歳ですが、四十歳の頃夫を亡して嫁ぎ先の佐藤家を後にし、只今の尾石家に後入して尾石姓を名乗つているのですが、尾石家の主人も二十二年幽冥に帰し、先妻と同じ墓に納まつています。此場合、養祖母が他界した時、いづれの墓に納めるべきでしようか。本人は仏になつたら佐藤家に帰りたいと申して居ります。佐藤家はイキの長男が後継していますが腹異いの姉が「私が生きている間は、義母が仏になつても佐藤家に帰らせる事は出来ない」と申して居り、当然問題になると思いますが如何したら宜敷いでしようか。
【御垂示】斯ういう場合、すべて本人の意志を尊重して、その通りやればいいのである。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】私の家では先祖の墓は名古屋市内の法蔵寺(浄土真宗)にあります。処が戦時中に疎開地の岐阜県にて、祖母と父が死亡致し、已むなくその地の法界寺(禅宗)にて土葬に致し、再度引越しました時祖母と父の頭髪と爪とを法蔵寺の先祖の墓へ納めて合祀致しました。
一、従つて私共は二カ所に先祖の墓を持つ事になりますが、今後は両方の墓の御祀りをせねばならないでしようか。
二、法界寺の墓は土葬にして木碑を建てた侭なので、今日では相当荒れて参りましたが、新しき石碑を建てなく共宜敷いでしようか。
【御垂示】之は一個所にしなければいけない。無論先祖の祀つてある法蔵寺に移すべきである。
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昭和二十六年二月二十五日
【お伺】栄光新聞農業特集号に光ノ道教会に於ける座談会記事が載つて居りまして、文中に集団浄霊にて大変成績をあげたという事が御座いますが、田畑の肥毒の浄化の強い場合、集団浄霊を行つた方がよろしいもので御座いましようか。御伺い申上げます。
【御垂示】結構です。
(地天二十一号 二十六年二月二十五日)