地上天国第20号  妙智之光  講話集

昭和二十六年一月二十五日

【お伺】去る十二月八日附毎日新聞朝刊紙上に「宇宙線が異常増加(太陽電波と関連?)」の見出しのものに名大理学部では科学研究所と協力去る九月以来、乗鞍の宇宙線観測所で約一カ年間宇宙線の観測を行つていたが東京天文台の「九月二十日午後零時六分太陽電波の爆発的増加が認められた」との報告により観測記録を整理した結果、同十二分頃から宇宙線が異常増加している事を発見した云々と言う記事が御座いましたが、左の事柄に就き御教え賜り度く御願い申上げます。以下四問。

一、宇宙線が異常増加すると言う事はあり得るもので御座いましようか。若しあ  るとすれば、霊的に如何なる意味が御座いましようか。

二、太陽電波と宇宙線は霊的及び体的にどんな関係が御座いましようか。

三、宇宙線の異常増加は宇宙間及び地上の動植物にも大きな影響が御座いましよ  うか。

四、太陽電波の増加と火素の増量と言う事とは何か関係が御座いましようか。

【御垂示】右四問を総括して教えるが、私が言う昼の世界になるに従つて、火素が増えるという事は太陽の威力が漸次増すのであるから今後も凡ゆる物象に表われるのである。まだ色々な異変があり、何れは学者が面食らつて、何が何だか分らない事が出て来るのである。

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昭和二十六年一月二十五日

【お伺】フランスの細菌の泰斗パスツールの細菌発見の実験に就きまして御神書に、「抑々森羅万象の構成は火素水素土素であり、霊気は火素を主とし、空気は水素を主とし、土壌は土素を主とする。又霊気(火素)は経に上下動し、空気(水素)は緯に流動する。そうして微生物の発生は、熱即ち火素に因るのであるから、口の曲れる瓶は経に昇降する火素をガラスが遮断する為である」と、御開明戴いて居りますがガラスが霊的(火素)を遮断する原理に就いて御伺い申上げます。

【御垂示】全部を遮断する事は出来ないが、或程度出来るものである。此原理を簡単に言えば、室内の温度を唐紙一枚でも遮断されるではないか。之は原理ではなく現実である。

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昭和二十六年一月二十五日

【お伺】「道」という字は「ミチ」で「体霊」であると伺つて居りますが、こういう大切な字であるに拘らず、体が霊より上にあるのは何か意味がございましようか。御教示下さいませ。

【御垂示】之は現界の事の働きであるから、体が上になるのである。

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昭和二十六年一月二十五日

【お伺】言霊学の起源に就て。

【御垂示】此学問は二千数百年以前からあつた。天津祝詞の出来た頃である。その後断絶したのを、彼の有名な本居宣長翁が再興して、七十五声の言霊を解剖し、一々の活力を解説したのである。其後静岡県清水市美保神社の宮司長澤雄楯師が宣長師の言霊学を基本として、一層深いものとしたのを、大本教々主出口王仁三郎師が弟子となつて学ぶと共に、より高いものとしたのである。処がそれを私は出口先生から教えられると共に、私独自の言霊学を樹立したのである。何れ余暇が出来たら言霊の何たるかを解くつもりである。

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昭和二十六年一月二十五日

【お伺】外国語を言霊学にて解釈致します場合に、固有名詞以外も発音其侭を語源五十音に当嵌めるべきでありますか。或は日本語に飜訳して解釈致すべきでありますか、御垂示御願い申上げます。

【御垂示】飜訳してはいけない。外国語そのままを用いるのが本当である。此一例として少しばかりかいてみるが、今後起る処の米ソの対戦も、前大戦も、実は霊的に言えば龍神同志の戦なのである。言霊学上龍神憑依者は必ずラリルレロの音がある。マルクス、エンゲルス、レーニン、スターリン、トルーマン、アットリー、ヒットラー、ムッソリーニ等々をみても判るであろう。

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昭和二十六年一月二十五日

【お伺】或る信者さんでございますが、昨年七月ふのりを貼るため浜辺の石を海に入れるとき、その中の一つに直径約一尺三寸位の不思議な石(丸い形の石がその中に更に玉の様な石を包むようにして出来て居り、その外側の一部分が欠けて居るため中の丸い石がよく見えて居ります)を見つけ、それをその土地の石神様といわれる所(色々な石が祀つてある場所)に預けて居りました所、其の後この人の従妹が病弱の為、現在住んでいる函館の「とちのきさん」と云う行者風の老婆に見て貰いました際「貴方の親戚の人が海辺で非常に不思議な石を見つけ、それを何処かに祀つている筈だが、その石はその人と因縁があり、金毘羅さんが憑つていて、以前この人が遭難した時に力を振つて助けたことがあるから、家に祀り変えをして毎日お水を上げるように」と申したそうでございます。

事実今から約二十年前、沖にて小舟に乗り漁の最中、大波風に襲われて危険になりました時、救助船に助けられて港まで曳航して貰い、その際波しぶき一つ入らずに救われたという記憶があり、これ等のことを考え合せまして、早速家にその石を持ち帰り、御神前の左隅にお祀りして居りますが、これはどの様にさせて頂きましたらよろしいのでございましよか、お伺い申上げます。

【御垂示】此石は、子持石と言つてよくあるもので、事実石が子を生むものである。こういう石には神霊がよく憑るもので、此人の祖先が金毘羅様を信仰していたその功徳によつて、御守護を賜つたものである。然し床の間の隅ではいけないから、御神体と隅との間位、無論御神体に向つて右の方に祀ればいいのである。月並祭の後御祭りしてあげるとお喜びになり、益々御守護下さるものである。

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昭和二十六年一月二十五日

【お伺】過般、私の家の菩提寺から通知があり、頼みもしないのに、私の祖父母(祖父は四十年前死亡、祖母は存命)の戒名の位を上げたと称し、御礼をとつて、今迄の戒名とは全然違つた戒名を知らせてきましたが、斯いう場合これに従つて位牌や墓まで新らしい戒名に直すべきものでしようか、若し直す場合には従来の位牌を、祖父母の位牌のない親戚に譲つても宜しいものでしようか。御教示御願い致します。

【御垂示】戒名は決して変えてはいけないものである。その様な事を寺から言つて来たのは、懐勘定からであろう。

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昭和二十六年一月二十五日

【お伺】伊豆大島の様に土質が火山灰の場合、野菜の自然農耕を致しますに、大根は成績が良好ですが、白菜類やホーレン草等、菜類が成績悪く、耕作方法が悪いのではないかと存じ、堆肥を深い浅いのなき様注意して試作致しました。尚土地は三カ年無肥料耕作の肥毒無しの土地に於てです。砂土の為、降雨の際に砂をはね上げ、菜の葉に附着する為ではないかと存じまして、播種後その上にワラを薄く置いてみましたが、幾らか成績は宜敷き様ですが、有肥耕作とは比較になりません。菜種は買種(有肥)の為ではないかと存ぜられますので、畠へ出る度に御浄霊をやらせて頂いて居ります。

如何に農耕致しますれば宜敷う御座いましようか、御教示御願い申上ます。  陸稲の出来は自然農耕に於て成績も非常によく、質味の点に於ても一段勝つて居ります。有難く御礼申上ます。

【御垂示】火山灰は相当年限が経たないと、有毒が全然抜けきれないものである。だから適当する種類を作るより外に方法はない。此例として彼の栃木県那須ノ原は数百年に渉つて栽培不可能であつたが、今から二三十年以前からボツボツ栽培出来るようになつたにみて肯れるであろう。只堆肥を充分腐蝕して混入すれば確かに効果はある。

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昭和二十六年一月二十五日

【お伺】昭和二十三年五月入信、現在四十七歳ですが、子供がない為他から出生後間もない女子を貰いました処、十カ月にて一週間後病にて死亡、次に男の子供を貰い、出生後二年にてジフテリヤにて死亡、三度目にも男の子を貰い四年目腸炎にて二十七時間にて死亡、四度目は親無し子を育てましたが盗癖がありましたので里方に帰し、五度目は十九歳の娘を貰い、優しい良い子でしたが、私が入信と同時に自分から里方に帰り、現在は五十七歳の良人と二人暮しですが、主人が子供がなくては家が絶えると心配致すのですが私は子供にはこりごり致して居ります。子供の無いため家庭も淋しく、主人も他に女性を作つて居ります。私は後妻ですが、先妻は色情関係にて自殺致して居ります。此の上は只神の道へと、大光明如来様を奉斎し、信仰を続けて居りますが、今後子供を貰つても不幸は続きましようか、亦子供の死は如何なる原因でしようか御伺い致します。

【御垂示】之は信仰雑話の夫婦の道の項を読めば詳しくかいてある。

(地天二十号  昭和二十六年一月二十五日)