地上天国第10号  妙智之光  講話集

昭和二十四年十一月二十日

【問】二十二年度国勢調査の結果にみても婦人に長命が多いのは何故でせう。

【答】一家を支える主人即ち父親の方が一番身体を大事にする故早死する。大事にする息子程弱いし、どうでもいいと思ふ子供は丈夫である。今迄の健康法は逆であつたのだ。故に体は打棄つておいた方が長命である。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】音楽もそれを弾く人の想念によつて言霊のやうな働きをなすものでせうか。

【答】勿論そうである。器楽を通じて指先からその人の霊が音律へ入つてゆく。笛など息から入る。故に音楽でも人格者や、信仰のある人のは感じよい。ラヂオでもその人の霊がラヂオを通じて働く。喋舌る声なども大いに影響する。或地点にゐて私が喋舌る言葉は全世界にひびく。どこでもとは言えぬ、その位置により違ふ。霊界には所々に高天原があり、都会もある。熱海、箱根も高天原である。そこで喋舌る事は日本中へひびく。以前東京丸ノ内の中央亭で時々講話をした。丸の内は(ス)で、其中央で大いに意味がある。今その時話した事が日本中に実現しつつある。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】二十六才の男(信者)全国珠算競技に第一位を得た人ですが、「七桁」の暗算は会話をしながら隣りの部屋で読み上げたのを違ひなく寄せ、「八桁」になると耳を澄まさないといけないそうです。実に素晴しい才能と存じます。霊的に何か原因がありませうか。又天才とは如何なる理由に因るのでせうか。

【答】此様な人は計算の方面にすごい頭脳が働くので、生れ変る度に計算の仕事をするので、特に発達したものである。普通二十年か三十年の経験でそうなるのが何百年もやる訳になる。天才はすべてそうである。人間の頭脳は使えば使う程発達する。無限である。であるから何十万年も経てばどんなに人智は発達するか判らない。人間か神か判らない程に発達する。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】西洋人の生れ更りがあるとのこと、その霊は西洋の方から来るのでせうか。又西洋人にも日本人の生れ更りがありませうか。

【答】どちらもある。アメリカ人など日本人の生れ更りが随分沢山ある。以前西部劇の有名な映画俳優でロローといふのがあつたが、日本人そつくりだ。例えば外人で日本へ来た者、日本人の妻君をもつた者が、その因縁で死後日本へ憧れ生れてくる。日本人でもアメリカに憧れたものはアメリカ人として生れるのである。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】代々仏教の家にて母がキリスト教に帰依しており、死後キリスト教で祀つて欲しいと申しますが如何致したらよろしいでせうか。

【答】無論そうしなければいけない。すべて生前信仰してゐた宗教に祀るべきである。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】自由主義の世になり、婦人の社会進出が目覚しくなつて来ましたがその正しい在り方について。

【答】女は原則として家庭を治め、子供を産み、育てるのが本来の使命である。然し封建時代は、余りに女性を認めなさ過ぎ、不公平であつたから、神様は今迄より権利を与えて下されたのである。然し外で働く女性もなくてはならぬ。勿論少数は必要である。代議士になる女性はそういふ意味である。東洋は経であり、西洋は緯が本来であるが、五六七世になると東洋は今少しく婦人は上へ行き、西洋は今少し下へ行く事となり丁度よくなるのである。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】老人と若夫婦との同居と別居はどちらが宜しいでせうか。

【答】別居の方が本当である。子供が成年になれば親から離れるのが本当である。動物でも歩ける様になれば離れる。あまり長く親の傍にゐると子供の活動力が伸びない。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】御道の会員や患者にしても婦人の方が多いのは何故でせうか。

【答】女の方が第六感が働く、男は六感が鈍い。信仰は六感の働く方が判りが早い。又上流の人程六感の働き方が鈍いから入信しない。大抵二の足をふむ。之は副守護神の物質欲が強いので、入信を止めるのである。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】妻が姙娠の場合、夫が悪阻の状態をする例があり、その場合妻は何事もなく平気でおりますが、これは如何なる訳でせうか。又一般夫婦の場合、お互の浄化を引きうけ合ふ様な事があるでせうか。

【答】これは当り前で、夫婦の霊線が一番強く太いから、妻の悪阻は夫が引受けると、反対に夫に罪があつて浄化をせねばならぬ。夫が浄化の為一家の生活に困る場合、それを妻が引受ける場合もあり、親の浄化を子供が引受ける事もある。ひどいのは子供の生命まで犠牲にする場合もある。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】現在三十五才の婦人、娘を連れて再婚一年程前より月経停止、それより体の調子悪く同時位よりお乳が出るやうになり、搾れば今でも出るさうです。主人は先妻との間に一子が出来たが、産後二三日で他界、先妻の方でも主人の方でもこれを祭つてないとの事です。お乳の出るのと死んだ子供との間に何か霊的関係がありませうか。

【答】子供の霊が祀つてないため、後妻である此人に憑いた。赤児は乳をのみたいので祖霊の中の正守護神が霊的の乳を出して霊の子供に飲ませる。それがいくらか物質化して現実の乳となると解釈すべきである。早く祀らないと色々な事をやる。肩がはる場合、赤子の霊がをぶさることがよくある。乳にブラ下る事もある。そういう場合も赤児の霊が吸うからいくらか乳が出る。以前悲しくもないのに涙が出る人があつた。此人は流産したのが祀つてなかつた。それを教えてやつたら其場で気持よくなつた。これは流産した子供が憑いてゐた。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】夫婦で妻の縁類の方は次々と御教修を頂きますが、主人の方は一向に頂かない場合がありますが如何なる訳でせうか。

【答】霊統の関係である。こういふのは妻君の霊統に因縁あり、その多くはその霊統の祖先のうちに熱心な観音様を信仰してゐる人のある為で話が判り易く、その霊が手伝ふからそう言ふ信仰の人は成績がよい。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】御簾の由来について。

【答】以前偉い人特に天皇が家来に会ふ場合簾を垂れた。貴人を崇める形式である。床の間もそういふ意味のものである。神武天皇以前はそうであつたらしい。それが自然に民主的になり、簾なしにお目にかかれる事になつた。昔のお雛様などみても高く四角い所へ畳を敷いて縁に模様があり、それに座して簾を垂れる。天理教主などは今でも簾の中からお授けするそうである。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】道祖神に就て。

【答】地蔵尊と同じもので、道六神ともいふ。昔、道を造つた人を祭つたものもある。道しるべの神である。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】或信者の家庭で地上天国の御文字の御額の附近の天井で、四五晩パリパリと木の裂ける様な大きな音が致し、無気味に思つておりました処、或日御額の御文字の左肩が五、六寸突然剥げました。何か御示しでせうか。経師屋も実に不思議だと申しております。

【答】悪魔が苦しいから剥したものであらう。文字迄は流石に恐しく剥がさなかつたのである。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】昭和二十二年入信し、二十四年一月御神体をお迎え申上げました。今回次の神様を処分致したく思ひますが如何なる方法にしたらよろしいでせう。 

(イ)井戸神様―井戸の傍にあり、毎年一回氏神様よりヘイシンの入替をする。

(ロ)荒神様―屋内

(ハ)神明様―屋外、鏡の裏は天照大神の文字を記してある。等合計十一神あるが略す。

【答】これは整理した方がよい。丁寧にやれば一つ一つ大御酒をあげお供物して祝詞を奏げ、口頭にて今度光明如来様をお迎えしたため元の御座にお帰り願ひます。長い間御守護の御礼を言ひ、翌日処分すればよい。おいておく神は一柱もない。大黒様は光明如来様の前、向つて右に台を作つて安置する。妙西禅尼は戒名をつけて仏壇へ祭つてやる。鏡はしまつておけばよい。これなどはまだ少い方で、多いのになると三十も四十も祀つてゐるのがある。いつも言ふ通り今迄神の力が薄い細い糸のようなもので、一本では心細いから何本もまとめて太くして掴まるのである。光明如来様なら一本でも太いから安心といふ訳である。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】建築の場合、棟木を継合せる時、頭と頭を継合せると長男に障ると申しておりますが何か訳がありませうか。

【答】之は尾と頭尾と頭と繋ぐのが本当で、切つた木でも猶霊が残つてゐるからである。凡て逆は不可である。だから私など部屋に品物をおくにも法に叶つた置き方をする。よく神様の本の上に小説などをおくと何か障りがある。すべてに順序がある。以前宝山荘にゐた頃、或部屋へ入ると誰でも気持が悪くなる。これも調べてみると私の色紙の上に普通人のかいた色紙がのつてあつて、順序が間違つてゐたので、取除いたら何ともなくなつた。よく階段の上から目下に挨拶される時は困るので、私は急いでその人の位置まで上つて挨拶をする。凡ゆるものに法がある。言葉でも仕事でもそうである。木なども格のある木とないのとあり、格のあるのは庭の上座に植える。私の造る庭はそういふ点に注意してあるから、気持がよいのである。言葉に順逆がある。心得てゐると自然人に好感を持たせる。「法に叶ふ」とはその事を言ふのである。今の世の中で政治でも人事一般がうまくゆかないのはそういふ点が出鱈目であるからである。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】栃木県芳賀郡逆川村の或家で、「こんにやく」の花が咲くごとに家人が死亡しておりますが、何か関係が御座いませうか。又「こんにやく玉」を盗んで栽培致しましても育たず、尚他人の土地へは繁殖しませんが、何か原因がありませうか。

【答】何か霊的のものだ。蒟蒻玉といふのはよほど意志のあるものと思はれる。植物によつては動物的のものもある。之は意志のある植物で、霊的といふより寧ろ神秘的である。以前植木屋に聞いて試したが人語の判る植物がよくある。花が咲かないので今年咲かないと切つて了ふといふと必ず咲く、実に不思議である。壇の上を小児の形をしたものが多数踊つてゐるのが見える人がある。

之は妖精といつて西洋に多くある。之等は植物と動物と密接したものである。淋病の淋菌「ゴノコツケン」は動物性の時は伝染するが、時が経つと菌が苔のように植物性になると伝染しない。これが酒などのむと又動物化するのである。

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昭和二十四年十一月二十日

【問】歯石が早く出来る人と遅い人とがありますがどんな原因でせうか。

【答】歯石のたまる人は歯が軟いからで、軟いのは弱いからでといふことは身体が弱つてゐるからである。最近小学生は九割虫歯があるといふから如何に弱体であるか寒心に堪えないのである。

(地天十号  昭和二十四年十一月二十日)