地上天国第08号  妙智之光  講話集

昭和二十四年九月二十五日

【問】世界平和への途は社会主義、資本主義によるべきでせうか。

【答】どつちでもないがどつちも加味される、食物は砂糖だけで味をつけるか、醤油だけで味をつけるかといふやうなものである。両者を丁度いい具合にまぜ合せればいいものが出来る今迄資本主義が甘すぎた、其で社会主義や共産主義が起きた。社会主義は実に不公平な政治であり、共産主義はピラミツドを逆さに立てたのと同様である。資本主義は福助政治で頭だけ大きくて身体や足がやせてゐる。すべて片寄つた主義は全部駄目で今に理想的なものが出来る。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】昼の世界に転換するにつれて地獄はどんな様相に変りつゝあるのでせうか。

【答】地獄はズツと違つてくる、一時地獄は浄化がつよくなる、そしてどうしても見込のないのは封じ込まれる。今迄はそういう浄化が緩慢であつたが、今度はそういかぬ。人間でも間違つたのや曇の多いのは、今迄二年か三年で清算されたものも、一日か二日でそうなる。五六七の世はひどい悪人はゐなくなるから地獄の刑も楽になる。今日の下級労働者位である。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】流行性感冒が流行しつゝある様ですがこれは黴菌による誘発でせうか。

【答】黴菌は無限にゐる。顕微鏡でみえるのは極く大きいものである。至小至内どこまでも無限に小さい、であるから濾過性黴菌はある事はある。併し何時も言ふ通り感冒は最も結構な浄化作用であるから喜ぶべきだ。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】幽世の大神とは如何なる大神様でせうか。

【答】霊界を支配してゐる神様である。以前は閻魔大王である国常立尊様で、此神様は数十年前に大国主命に幽界の主宰を委ねられ、今は現界でお働になつてゐる、私を守つてゐる。私は何か分らない事がある時は国常立尊様にお伺ひすると頗る簡単に教へて下さる。力のある神様でどんな邪神でも此神様には叶はぬ。観音力とは国常立尊様のお力が元である、又審判の神様でもある。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】先日光明如来様の御書体の前で患者を浄霊致しておりますと急に家族の者が御書体が動くといひ出しました。振り返つてみますと左右に静かに一定の速度で揺れてゐます。それと同時に私の左肩がつよくしめつけられる様になり、左手が動かなくなつてしまひました。御書体は十五分程動揺し、その間二回程前後にも動揺し部屋中蜘蛛の巣を張つた様に一面光にみたされ、御書体が静止すると同時に私の手も動く様になりました。何か霊的原因で御座いませうか。

【答】神様が不思議をみせて下すつたものである。例えばその人に早く信仰を進める必要ある場合にいろんな方法で奇蹟をみせて下さる。又その人により近隣の人を早く救ふとか、その土地を早く開かねばならぬ必要のある場合不思議な事を見せられるものである。之は光明如来様は紙に文字をかいただけと思うといけないから生きてをる事をみせられたものである。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】お位牌を祀らずに過去帖だけ、又は繰位牌で祀つて居る家庭がありますが、差支へないでせうか。

【答】位牌が本当だ、そうでないのは嫌がる霊もある。過去帖は祖先の帰幽を忘れぬ為に年、月、日、を書くのである。毎日の礼拝、法事や供養する時霊がうつる為の位牌である。過去帳は、位牌の用途と自ら違ふ、過去帳を拝むのは間違ひである。繰位牌も感心しない。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】私の主人は昭和十九年戦死し末子でしたので、まだ分家の形はとつてゐませんが戸籍上分家してゐます。今私は里に帰つておりますが主人の霊は私の方でお祀りした方がよろしいでせうか、又は本家でお祭りしておればそれでよろしいでせうか。又主人の遺言では私に独身で分家を立てゝほしいとの事、皆はそれに不賛成です。遺言を守らねば霊は満足しないでせうか。

【答】両方で祀らなくてはいけない、例え何年でも夫にした以上そうすべきである。祭り手は多い程よい、祭り手が多いと霊界で霊の向上が早い。又遺言でも可能なものは実行すべきだが、無理や間違つた遺言は守らなくてもよい。要は正しい事なら恐るる処はない。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】縁組に四目、十目は悪いと申しますが如何でせうか。

【答】之は迷信である。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】彼岸の中日に寺参りの序に無縁仏に参詣致しました。帰宅後或病人を浄霊しますと無縁の霊が憑り、毎月二十一日に御経を唱えて頂きたいと申します。その日に自宅から善言讃詞をあげましたらよいものか、それとも一々お墓参りを致さなければならないものでせうか。又外の日にお墓詣りも致しますが、その際は無縁塚は詣らない方がよいのでせうか。

【答】一々墓参に行かなくとも善言讃詞をその霊に上げてやる気持で上げる。それだけで霊へはとどく、霊の感謝は非常なものできつとお道のため働く、寧ろ生きた人間より霊を救つた方が効果的である。故に無縁仏もお詣りしてやれば功徳になる。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】今年八才の男子二才の時中耳炎を患ひ、七ケ月程の医療も効果ないので、そのまゝにしておりましたが、四年前私が教修を受けまして以後浄霊をしておりますが、まだ膿が多く出て耳も遠く頭脳の働きが鈍いのです。何か霊的原因がありませうか。

【答】霊的ではなく毒が沢山あるからである。膿が出るのは大いに結構で、必ず治る。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】十五才の女子左頬がしびれると左半身がきかなくなり、顔が青くなり約三十分位苦しみます。口は右の方へつります。何か霊的な原因がありませうか。

【答】中風で亡くなつた人の霊である。一種の癲癇である。頭の中心を浄霊すればよい。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】或家にネズミの親が一匹おり、その後を小ネズミが一寸おき位に七匹程ついて歩いて行きます。その親ネズミには尾がなく、小さいネズミは頭も尾もない様なネズミで、最後のネズミに僅か尾が出ております。丁度汽車をみる様で鋸で押へてもスルスル抜けて親のネズミと離れず歩いて行きました。人がみても逃げません。此家ではお婆さんが生前にネズミやムカデを生きたまゝ喰べたと申します。霊的に何か関係がありませうか。

【答】お婆さんに喰べられたネズミが生れたものである。私も食べたが鼠は仲々うまいものである。悪食者は動物の生れ代りである。これで人間が畜生道におちる事がわかる、私の幼時よく蜻蛉を食ふ人を見た。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】憑霊と問答を自由に出来ねば御浄霊施術上不完全ではないでせうか。又憑霊と問答なし得ることを体得するには如何したらよろしいでせうか。

【答】これは危ない事だ。憑霊現象は気を付けないといけない。弊害もある、憑霊に口きらせるとその人にいろんな霊がかかる、その結果精神病になりやすい。霊問答は誰もが好奇心をもつが、問答は求めてすべきものではない。浄霊の場合先方から霊が浮いて出る事がある、そういふ場合問答するのは自然であるから差支えない。そういふ場合は霊の目的をきく。又動物か人霊かをきくのであるが、憑霊は大抵祭つてもらひたいやうな事が多い、其他狐がからかふ事もよくある。そういふ場合騙されまいと努めるよりは、馬鹿になつて騙されてやると却つて早く暴露する。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】死産、流産は何か霊的関係がありませうか、又此様な胎児は仏様としてお祭りする場合どうすれば宜敷いでせうか。

【答】霊的の場合と体的の場合と両方ある。根本はその人の罪穢による。罪穢にも種類がある。死産の場合の罪穢とは子孫を繋げぬ罪、系統の絶やされるやうな罪、例えば昔その家の祖先が何かの原因で人殺しをし殺された人の家が断絶した、その怨みの如きもある。体的原因の方は姙娠中に薬をのんで死産する事がある。薬は毒だから姙娠前に薬を服んだ場合は体力が弱る、その結果胎児が弱く出来る、親の毒は子供に行きやすいものである、弱くなつた胎児は出産の時窒息死する。

流産も霊的と体的あり、体的原因は化膿性腹膜である。子宮が膨脹する時つかへる、その結果流産する、腎臓部を浄霊すれば治る。霊的の方は妾のある場合とか、約束した女を欺いた罪等で妻へ子供が出来ると、右の女や、妾などの生霊が邪魔をする。そういふ色々の罪によつて育たないのである。それ等何れも本教の信仰に入れば殆んどなくなる。流産の場合五ケ月以上は普通の人間として祭るべきで、お寺で戒名をもらつて簡単な葬式すればよい。五ケ月で人間の形が出来るからである。然し四ケ月か三ケ月でも祟るのも偶にはある。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】出産後胎盤の処理に当り方角をみたり、又産婦の寝床の真下に埋めるなら方角をみないでもよいと言はれてゐますが、正しき処理法を御教示下さい。

【答】人の踏まない所ならよい。胎盤は子供がよい加減大きくなるまでの間の必要なものである。方角はどちらでも構はぬが、汚物であるから鬼門は避けた方がよい。それ以外どこでもよい。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】女の信仰心は第六感によると聞いてますが何故に女は第六感が多分に働くものでせうか。

【答】女は感情が発達してるからである。六感は感情から生れる、男は理性で、理性は感じが鈍い、故にインテリ層などは御自分は敏感のつもりでも、実は鈍感で目に見えないものは判らぬ。すべて人間はかたよらぬのがよい。理性感情両方を円満に発達さすべきである。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】夫が本教のお仕事に理解なき場合、大乗的に考えて夫に相談せず種々な御用をさせて頂いておりますが、小乗的にみれば悪と思はれる様な事を押きつてやつてゐる場合、やがては行詰りや衝突が起るかと思ひ不安を感じておりますが、今後如何にしたらよいでせうか。

【答】之は極端である。いいには違ひないが大乗的に良い事でも夫婦の円満を欠くのはいけない。夫に知れても大した悶着の起らぬ程度に常識的に臨機応変にすればよい。以前天理教の信者であまりに夫と合はぬので布教師の先生に相談した処、あなたは神様と夫とどちらが大事かときかれ、神様が大事といふのでついに夫を捨て生別れたが、其後腕の病で治らず私が治して今は本教で一生懸命やつてゐる。いくら信仰でも家庭生活を破壊するのは社会秩序が乱れるから間違つてゐる。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】光明如来様を祭つた某氏が四十二才の厄払ひのお祝ひの夜、倉庫の中の衣類箪笥二棹全部盗られました。如何なる訳でせう。

【答】信仰しながら厄払するのは間違つてゐる。それでは無信仰同様で神様が警告したのである。神様を信用してないから御守護が止る、信仰して御守護頂けば盗賊など入られるものではない。よくお詫びする事だ、厄とか方角とか信仰してゐれば殆んど無関係で、正しい事なら何してもよろしい。自由である。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】父が三年前より賭博を始め未だに止まず、家庭不和に悩み全くどうする術もなく、借金は益々増し親戚は手を引き公金も米等も介さず浪費致します。これでは私も百姓がいやになり途方にくれております。父の此様な行ひは如何なる訳でせうか、又私は今後如何に観音様にお縋りしたらよろしいでせうか。

【答】お父さんの勝手にさした方がよい。何れ行き当る時が来る、それまで待つ方がよい。これはその家に祖先の罪があるので、それを早くとらなくてはならぬので、祖先が子孫の誰かを選んで金をつかはすのである。使ふだけつかふと罪けがれがとれるので、それからいい事が出て来て段々よくなる。それを待つのである。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】降雨後井戸水が濁つて困るので先生にお聞きした処、浄霊をする様にと言はれましたのでその様に致しましたが効果なく、降雨後三四日は濁つております。如何なる訳でせうか。

【答】雨水がしみる時に泥がとけて混る、それで濁る。龍神のする場合なら浄霊で澄むが、浄霊で澄まぬ時は唯物的に治すべきで井戸屋に頼んで底をさらつてもらひ、洩る所を治してもらへばよい。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】気魄、気力等の強い人の方が御浄霊の効果が多いかに見受けられますが如何でせうか。

【答】気魄と気力のつよい人はよく治るし急所がよくみえる。つまり頭がいいのである。

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昭和二十四年九月二十五日

【問】紋所の発生した由来。

【答】昔戦争した時旗を立てる、その旗に印がないとどの軍勢だか判らない為に紋をつけた。それが初めである。

(地天八号  昭和二十四年九月二十五日)