腎臓及び糖尿病

腎臓病は急性と慢性とあり、前者は稀で一般に謂ふ腎臓病は殆んどその後者である。急性は高熱及激烈なる腰痛を伴ひ動くさへ不可能であるが、之は頗る治癒し易いのである。それに引換へ慢性は、医療では治癒に時日を要するよりも殆んど不治とされてゐるが、本医術によれば完全に全治する。又慢性は浮腫が特色で原因は既記の如く腎臓萎縮による余剰尿の滞溜である。そうして医学は腎臓病と断定するには尿中の蛋白に因るので、蛋白を非常に恐れるが之は甚しい誤謬である。何となれば蛋白とは、腎臓周囲に固結せる余剰尿が浄化溶解し、尿に混入して排泄せらるるからである。医学は蛋白を滅失すべく、牛乳飲用或は安静を奨めるが、勿論之は両者によって衰弱を促し、浄化停止を計らうとするので、之によって蛋白が減少するから効果ありと思ふのである。又此病気に対しよく利尿剤を用ひるが之も一時的で連続するに従ひ逆効果を招き、慢性の原因となる。

糖尿病は、医学上膵臓の疾患とされてゐる。それは膵臓によって製出されるインシュリンの欠乏が原因といはれ、医療はインシュリン注射を行ふが、一時は若干の効果はあるが、根治法でないから殆んどは慢性となる。又医学に於ては極端な食餌療法を行ひ、糖分を与へないようにする。それが為患者の苦痛と経済的負担は容易ならぬものがある。特に米食を不可とするので日本人には困るのである。糖尿病は本医術によれば、膵臓外部に溜結圧迫せる毒素を溶解排泄する事によって完全に治癒する。而も食餌は普通食であるから、その点患者は大いに助かるのである。

(天国の福音 昭和二十二年二月五日)