次に近来流行の日本脳炎であるが、之は五才以上十才位迄の子供に多い病気で、医学では蚊の媒介が原因としてゐるが、之は間違ひであって、本当は夏日炎天下に帽子も被らないで遊ぶ場合、脳は強烈な日光の直射を受けるから、その刺戟によって首、肩、背部一面にある毒素は、忽ち頭脳目掛けて集注する。その際一旦延髄附近に集溜するので、其部に手を触るれば棒状の固結を見るが、それが高熱によって溶解、後頭内に侵入するや、非常に睡くなるのである。
故に浄霊の場合、この延髄部の棒状の固結を溶かすのを専一とするが、後から後から集注して来るので、随分根気よく行らねばならないが、普通数時間乃至十数時間で、大抵は好転し始めるものである。その際溶けた液体毒素は頭脳を突き抜け、目や鼻から多量の血膿となって出るが、之も出るだけ出れば全治するのであるから、割合簡単で、今迄の経験上命に関はる事など殆んどないのである。先づ全治迄一週間とみればいい。しかも予後脳膜炎と同様頭脳明晰となり、児童などは非常に学校の成績が良くなるのみならず、初めから生命の危険などは絶対ない上に、不具などには決してならないから安心して可なりである。
処が医療は氷冷で固めるから、予後脳膜炎と等しく、種々な不具的症状を残すのである。また、死ぬといふのは全く氷冷等の、誤れる逆療法を行ふからである。
そうして日本脳炎は夏期罹病するに対し、冬期に起るのが脳脊髄膜炎である。之は日本脳炎と同様、延髄附近に毒素が棒状に固結するが、之は夏と異い日光に晒らされてゐないから、中途で止まるといふ訳である。此病気の特異性は、右の如き固結の棒状の為、首は前後に動かず、恰度首が丸太棒の状態を呈し、作りつけの人形のやうになるからよく分る。つまり此病気は日本脳炎の手前と思えばいい。之も浄霊によれば簡単に治るが、医療では固める結果反って重症となり、生命の危険にまで及ぶのである。
〔浄霊箇所〕
延髄部
(文明の創造 昭和二十七年)