次に卵巣の病気であるが、之は殆んど卵巣膿腫と卵巣水腫とであって、症状もよく似てゐる。只固い柔かいがあり、人により軽重の差も甚だしい。従って悪性か又は医療の結果によっては頗る膨大となり、臨月よりも大きくなる場合がある。医療では手術によって割合容易に除去され得るが、之で卵巣だけの病気は治るが、他に影響を及ぼすから厄介である。最も始末の悪いのは性格が一変する事で、一つなら左程でもないが、二つとも除去されると、殆んど男性化して了ふと共に、一生涯不姙となるのは言ふ迄もない。此外目に障害を起す事もあり、盲目同様になる者さへある。又何となく身体全体が弱り、人生観迄変って、陰欝になったり自棄的となったりする、現在医学では手術より方法がないから止むを得ないが、之も浄霊によれば完全に治るのである。
原因は薬毒と萎縮腎による余剰尿が溜るので前者は膿腫となり、後者は水腫となるので、何れも腎臓の活動を促進させれば治るのである。之は早期ならば速に治るが、進んだもの程日数がかかる。然し気永にやれば必ず治るのである。
然し卵巣が腫脹してゐると言はれて吾々に来る患者で実際そうでないものがよくあるが、外部から指圧してみて、触感に異状がなければ健全と見るべきである。重症は腹膜炎の部に詳説してあります。軽症で一、二週間、重症で二、三ケ月を要す。
〔浄霊箇所〕
下腹部、鼠径部、背面腎臓部
卵巣腫脹(岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)
婦人病(文明の創造 昭和二十七年)