リョウマチス

此病気は二種あります。
一つは手足の関節に限られて発病するもので、症状は、紅潮色に非常に腫れ、発熱も伴ひ、激痛堪え難く、衣服さへ触れる事が出来ない程であります。
原因は、悪性の毒血が、浄化作用に由って関係部へ集溜するのであります。
之も普通では、痛みの去るのに二、三ケ月を要し、而も毒血凝固によって、手足の自由を失ひ、多くは不具者となるのであります。
然るに、本療法によれば、早期なれば一週間以内で全治するので、実に驚異的であります。
他の一つは、腎臓の尿毒に因るもので「主に関節」でありますが、之は関節以外の個所にも発病するので、痛みは前者程ではないが相当に悩むのであります。
此症状の特徴として患部の皮膚の色は変化のないことと、痛みが移動性である事であります。
重症は全身的で、痛みの為寝返りさへ出来ないのがあります。
本療法によれば、容易に治癒するので、先づ一週間乃至三週間位で全治するのであります。
治療の場合、腎臓部も特に施術しなくてはならないのであります。
以上二種共、他の治療及び時日等によって固めたものはそれだけ治療に時日を要します。
最も固まったものは六ケ月又は一年位かかる事もあります。(岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)

リョウマチス

此病気は手足の関節部に溜結せる毒素が激しい浄化作用が行はれるのである。最初患部は紅色に腫脹し、堪え難き激痛を伴ふのである。衣類が触れてさへ飛上る程の痛みを感ずるのである。原因は三毒が浄化作用によって、関節部へ集溜するので、生活力旺盛なる青年男女に多いのである。医療に於てはギブスによって手足の屈伸と物の触るるを防ぐ為、ギブスによって絶対自由を拘束するのである。そうして、浄化作用を停止せしめて固めるのである。固める迄に大抵数ケ月を要するのである。固まれば痛みは無くなるのである。そうして固まった患部をマッサージによって、棒の如くなった手足を屈伸するやうにするのであるが、若干の効果はあるが、発病以前の状態に戻す事は到底出来ないのである。
然るに、リョウマチス発病の際何等の手当を施さず、自然療法によれば、患部は化膿状態となり、自然穿孔されて毒血排泄し、完全に治癒するのである。但し、氷冷、湿布等を行ふ事は最も悪いのである。何となれば、それを一回にても行ふ時は、浄化作用の勢を減殺する事になるから、折角の毒素排泄作用を弱らせる事になるのである。
リョウマチスは稀に、関節部に限らず、関節以外の場所に起る事もある。神経痛と誤り易いのであるが、それとは異ふので、之は寧ろ治癒し易いのである。勿論自然療法によってである。(医学試稿 昭和十四年)