神経痛

神経痛は患部が一定してゐないのが特異である。然し大体は手足全体及び肋骨及び腰骨である。そうして、激痛あり、鈍痛あり、鋭痛あり、軽重も大いにあるのである。単に神経痛といっても色々あるが、それは勿論場所によるのである。然し普通は手や足や肋間等でリョウマチスを併発する場合も多く、要するに此病気は、外部的神経が痛むだけで、内臓は何ともないのである。原因は三毒が局所に溜結し、其浄化作用の為である。自然療法ならば、緩慢ながら必ず治癒するのであるが、薬剤其他既存の療法をなす時は一時的痛苦は軽減すれども、反って慢性に移行し、痼疾となり勝ちのものである。

ただ、特種のものとしては骨髄炎の痛みで、之は薬毒が骨に固着しそれの浄化である。また、肋間神経痛といふものも此名称は少々的外れである。といふのは医学でいふ肋間神経痛は、本当は肋骨神経痛である。何故なれば原因は肋骨に薬毒が固着し、それが浄化によって溶け始め、痰となって肺に侵入しやうとする場合、神経を刺戟し痛むのである。此病気は激しく発る場合非常に痛み、呼吸すら困難になる事がある。然し之は又非常に治りいいものである。また、肋間神経痛は、肺結核、喘息、心臓病、肋膜炎等と誤診され易いから注意すべきである。また、神経痛の中には、淋病が原因で発る事もある。之は大抵腕の関節に多いが、割合順調に治るものである。

そうして一般の神経痛は注射等の薬毒が原因で、痛みを我慢して自然にしておけば必ず治るものであるが、そうすれば毒素は漸次一ケ所に集溜し、紅く腫れて自然に穴が開き、そこから排膿して治るものである。茲で医学でも気が付かないものに、パピナール注射の中毒がある。全身的に皮膚が痛む症状で、之も自然にして置けば簡単に治るのであるが、医学は反って種々の注射などするから反って治り難くなるのである。

普通治り難い病気とされてありますが、本療法によれば極めて順調に全治するのである。普通一週間以内-重症で二、三週間位であります。

神経痛(岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)
神経痛(医学試稿 昭和十四年)
神経痛とリョウマチス(文明の創造 昭和二十七年)