慢性下痢

之は毎日一回乃至二、三回位下痢し、実に執拗なるものである。数年続くものさへある。痛むのと痛まないものとがある。原因は化膿性腹膜の浄化作用であって、衰弱の為浄化作用が旺盛でない為、少しづつ下痢となって出るのである。薬剤等にて下痢を止める時には、それだけ長びくのであるから、自然に放置しておけば必ず治癒するものである。

この外に、長く肺を患ひ慢性下痢になったのは別で、喘息及び腹膜炎、腎臓等の水膿溜結を溶かすと下痢する事があります。

腸疾患(岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)
慢性下痢(医学試稿 昭和十四年)