運動

運動は、如何なる病気でも、苦痛でない限りするほど良いのであります。空気は、無論、浄い空気を吸った方がよいのですが、今日の世間でいふ程、重大な影響はないのであります。埃を吸っても害は僅かで、何より肝腎なのは霊気であります。

又よく疲労をやかましく言ひますが、之も吾々の説は異ふのであります。吾々の方では、運動に因る疲労は非常にいい。例へていへば草など陽にあたると一時はだれるが、一晩越すととても威勢が良くなる。それは疲労したやうに見えるのは疲労ではなくて、一晩寝ると元気が恢復する-それと同じであります。ですからどしどし疲労した方が健康が増すのであります。又、樹木にしても大きな風が吹いて木を揺ぶるので、根が張るのであります。

(岡田先生療病術講義録 昭和十一年七月)