著述編

明日の医術

生と死

抑々、吾々の住むこの地上は「霊界と現界」に区別されてゐることは、已に述べた通りである。この理によって人間は、霊は霊界に属し、肉体は現界に属してゐるから、人が死ぬといふことは、肉体から霊が離脱して霊界に復帰することである。故に、一般人が考へて...
明日の医術

未知の世界

私は之から、未知の世界を説かふとするのである。未知の世界とは、いふ迄もなく死後の世界である。人間は如何に幸福であり、如何に健康であっても、何れは死といふ事は、絶対免れ得ない運命である事は判り切った話である。或西洋の哲人は曰った。『人間は生れ...
明日の医術

明日の文化

私はこれから、霊及び霊界に就て、凡ゆる方法を以て、約二十年間の研究によって得たる成果を発表しようとするのである。元来、霊なるものは、空漠として無に等しいものである以上、今直ちに実證的に確認し得られる方法はないのであるから、勿論学問として唯物...
明日の医術

罪穢と病気

此問題を説くに当って断はっておきたい事は、或程度宗教的に思はれ易いのであるが、私の説く所は宗教的ではなく寧ろ道徳的と思ふのである。然し、罪穢(ザイエ)といふ言葉そのものは宗教家がよく用ひるが、それは仮説でもなく作為的でもない、全くの事実で...
明日の医術

霊波と霊衣

私は曩に、治病光線として霊波の文字を用ひたが、之は近時ラヂオ等で用ひる音波の文字からとったのである。人間は誰しも霊衣即ち西洋でアウルといふ一種の光波を保有してゐるのである。之は、読んで字の如く、霊体の外殻に放射してゐる白色の一種の光線であっ...
明日の医術

道徳の根源

昔から論語読みの論語知らずといふ言葉がある。之は勿論、如何に立派な本を読み、説話を聞くと雖も、実践躬行しなければ何にもならないといふ事である。然し乍ら、読み聞きした時、非常に感激したに係はらず、何故実践し得ないかといふ事を、私は説いてみよう...
明日の医術

日本人の優秀性

近来、日本人の優秀性といふ事が漸く喧伝(ケンデン)されて来たのは喜ぶべき事である。而も全世界殊に敵国たるアメリカに於てさへ、日本研究熱が興って来たといふ事は、勿論大東亜戦に於ける赫々たる戦果に刺戟された事とはいひ乍ら、全く時の力の然らしむ...
明日の医術

人間と動物との関係

現代科学に於ての人間と動物との関係は誰も知る処であるが、私は霊的方面からの解釈を試みてみよう。抑々、造物主が森羅万象を創造され給ひし時、最後に造られたものは人間である。それは私の想像によれば、凡ゆる生物を綜合して成った理想的生物として人間が...
明日の医術

大戦争と浄化作用

私は前篇に於て、病気も天文現象も浄化作用であるといったが、戦争なるものも、勿論浄化作用である。昔からの歴史の推移に対し心を潜めて観る時、ソロモンの栄華も、希臘の文明も、古都ソドムの崩壊もポンペイの埋没等も勿論その内面的に堆積せる罪穢が極度に...
明日の医術

八紘為宇の意義

畏多くも、我建国の初め、神武天皇の大神勅(オオミコトノリ)に『八紘を掩(オオ)ひて宇(イエ)と為(セ)むこと亦可からずや』との御事に対し、縮めて八紘為宇と申し奉る事は皆知る所であるが、私は此雄渾にして洪大なる御経綸を表はし給ふ御言霊に対し奉...