ハワイ教会開所式

ハワイ教会開所式に賜った御言葉

昭和29年2月26日

明主様は世界布教の第一の布石として唯物文化の大国「アメリカ」に注目され、昭和28年2月11日、ハワイへ二人の布教師を派遣された。ハワイでの教線の伸びは目覚ましく、翌29年の2月にはホノルル市内に1000人収容の殿堂が完成する。(たった一年足らずの間に1500名の信者を擁し、落成式の当日には、700名近い参列者があった。)このハワイ教会開所式に明主様の御言葉を賜った。

ハワイ教会開所式に賜った御言葉 昭和29年2月26日


いよいよ本日は救世数ハワイ本部の目出たい開所式が執り行われることになったについては、はるばる日本の熱海から御祝いの言葉と、今後の経綸につきましての大体をお話しようと思います。

御承知の通り、我が救世教は全世界を救うその第一歩として、昨年二月樋口、安食の両氏を派遣したのであります。

ところがわずか一年を経た今日、信者の激増とともにハワイの中心ホノルルの都に堂々たる本部が出来たということは、おそらく世界にも例のない迅速な発展ぶりと思うのであります。

これによってみても、神様の素晴しい御力が如何に大きいかが分ります。もちろんこれからアメリカヘ、ヨーロッパへというように順次全世界を我が救世教によって平和幸福の世界にするので、それもさほど遠くはないと思います。

ではこのような素晴しい神様はどういう神様かというと、これこそキリストの言われたエホバでありまして、キリストの時は間接的救いでありましたが、今度はエホバ直接の御力を揮われるのであります。

つまりキリストは「天国は近づけり」と予言なさいましたが、私は「天国を造る実行者」であります。その証拠には、救世教は教えより実行を主としております。黙っていて浄霊して病気が治るというのもそれであります。

ここで日本における本教の活動状態を簡単にお話しましょう。それは宗教活動によって信者は日に月に激増し、ドシドシ発展しつつありますが、それとは別に、目下造営中の熱海の地上天国であります。

この間、NHKの英語放送主任、米人グリリ氏と、その夫人であるニッポン・タイムスの記者の両氏が、この地上天国を評して、この大規模壮大なる企画はおそらく世界にも見た事がない、アメリカ第一の名所としてのナイヤガラの滝に比べても遜色はないと絶讃したことであります。またシカゴ・トリビューンの派遣記者ウェイグル・シモンズ夫人も絶賛され、いずれ完成の上はトリビューン紙上に大々的紹介するという話でありました。

まずこれだけでも如何にすばらしいかが分るでありましよう。したがってこれが完成の暁は全世界の眼は我が救世教に集まるでありましょう。

また昨年箱根にできた地上天国は経であるから規模はさほど大きくはないが、今度できる熱海地上天国は緯でありますから、何倍の大きさか分らないくらいであります。そこで両々相俟って、日本の、いや、否世界の名所となるのは言うまでもありません。

これについての神様の企画は、いずれハワイにも造り、次にアメリカ、ヨーロッパ、アジアというように、世界のいたる所に地上天国が造られることになります。つまり現在の公園よりも一層善美な高級なものと思えぱいいでしょう。

そうしてこれは本教のモットーである病貧争絶無の天国世界を造るという空前の大経綸の現われの一つでもあるのであります。

今までお話したことは、誠に結構づくめでありますが、ここで肝腎なことを言いましょう。

それは何かというと、そんな立派な天国を造るには地球の上をきれいにする、つまり大掃除であります。そのためには神様はまず霊界から浄めるのでありまして、つまり汚いものを焼きすててしまうわけであります。

これがキリストの言われた火の洗霊であって、これによって霊界が浄まれば、霊主体従の法則通り現界が浄まり、ここに地上天国出現となるのであります。

ところが、右のごとく霊のけがれた人は焼かれ滅ぴるとしたら、そういう気の毒な人を一人でも多く救わなければならないから、その霊を救うのが浄霊であります。

それで浄まった人だけが大峠を無事に越せる人間となるばかりか、その功によって自分自身も救われるのでありますから、まず一挙両得というわけであります。つまり神様の大愛の御取次というわけであります。

ではこれをもって御挨拶に致します。