嗚呼医学の迷蒙

 此患者の経過をみると、十一年の長い間医師にかかり乍ら、いくら薬を浴びる程服んでも悪くなるばかりなので、遂には自殺の決意までしたというのであるから、その苦しみは察せられる。又医学の誤謬が私の説と些かも違ってゐない事で、それを要約してみると斯うである。


  診断の出鱈目な事で、最初の医師は肺病、次の医師は胃病、次の医師は乾性肋 膜、次の医師は脚気というのである。


  医薬が病気を作る事は、療養中次から次へと余病発生するに見て明かである。浄霊を受け始めるや、毎日多量の発汗をみると共に、今迄服んだ凡ゆる薬の匂ひ が、猛烈に部屋一杯にひろがり、臭くて我慢が出来ないという。


 右の事実にみても多くを言う必要はあるまい。つまり幼稚極まる医学を信じ、今以て看破出来ないが為であって、此犠牲者こそ洵に哀れなものであり、現在は医学恐怖時代といってよかろう。


七ケ所も病院をかへた私の難病もこうしてお救ひ戴く

(本文省略)

(医学革命の書 附録(おかげ批判) 昭和二十八年)