文化のレベル

今日文化は非常に進歩したといって誇ってゐるが、成程原始時代よりも慥かに或程度進歩はしてゐるが、併し現代人が思ってゐる程に決して進歩はしてゐないのである。その何よりの証拠は、本当に文化は進歩してゐるものなら、現在の如く人類は病貧争の災は固より、何だ彼んだ数え切れない程の苦しみがある筈はないのである。

といふのは、神は真善美完き幸福な世界に造られたのである。処が神の御目的通りの天国的世界が実現しないといふのは、つまりレベルが低いからである。

之が為神は愈々時期来って、地上天国を造るべく私といふ者を選んで、その実現に当らせ給ふたのである。それに就いては根本として文化のレベルを一層向上させる事である。それには千差万別ある文化の全体から、いいものは採り、悪いものは棄てるといふ方針によって進めてゐるのである。

そこで先づ手始めとしての根本が、医学とそうして農業であって、此革正が土台となって、次に宗教、道徳、哲学、科学、芸術といふやうに、凡ゆる面に渉って破壊と創造が行はれるのである。といふやうに此様な大きな事業は、恐らく空前絶後であらう。

之を一言にいえば、既成文化のレベルを上げる事である。換言すれば二十一世紀の文化といってもいいであらう。