精神医学と神霊医学

近頃医学方面の人や、医学に関心を持つ識者の言ふ事や、記いたものをみると、今迄のやうな肉体のみを対象とした医学では、病気によっては治るだらうが、中には精神的方法を採入れた方が、成績のいい場合も大いにあるから、今後の医学は肉体と精神との両方を併せ行はなければ、充分効果を挙げる事は出来ないといふので、之が今後に於ける医学の動向ではないかと思はれるのである。

此事は日本ばかりではない。外国に於ても其傾向があるそうだが、それも常識論から曰へば間違ってはゐないやうに思へるが、それに就て是非言ひたい事がある。といふのは、我メシヤ教の病気治しで、之は信者はよく知ってゐるから、茲では第三者を目標としてかいたのである。

それは本教の病気治しは精神作用の必要は全然なく、肉体其ものを対象として治す行り方である。此点医学と同様であるが、只異ふ処は其方法である。ツマリ医学は薬剤機械等の唯物手段であるに対し、我方は霊的方法である。此霊的を精神的と間違へられるので、此点が最も肝腎なのである。

といふのは寧ろ反対な位ひ異ってゐる。之は度々いふ如く、疑っても信じなくても治り方は別段違ひはない事で、此一事にみても精神作用の介入の必要のない事は明かである。何よりも本教の世間並外れた発展振りをみてもよく分る筈である。

以上によってみても本教の治病法は、在来の如き精神作用の力を借りる信仰療法との異いさはよく判るであろう。此事実をインテリゲンチャの人達はどう見るであろうと聞きたいものである。