以上の如く大東亜共栄圏完遂の暁、猶敵が飽迄反抗企図を止めざる場合、それは敵の行為が侵略であり、天意に反するものであるから、其時に当って、敢然として膺懲戦に出づべきは方(マサ)に正当防衛である。その結果として敵が自己の非を悟り屈服すればよし、飽迄執拗に反抗するに於ては、爰に断乎として大進撃に出づるも可なり。勿論、敵の本土爆撃攻略も亦やむを得ないであらう。
之は決して天意に反する事ではないからである。
之を要するに私の言ふ戦略とは、その根本に於て、神聖なる目的の下に、日本的正しき戦略と順序を堅持する事で、それによって最小限度の犠牲と、最大の戦果を挙げ得る事は疑ないと惟ふのである。
天佑神助は正義のある処、必ず発動するものである事を信ずるのである。
(昭和十八年)